服飾雑貨

2022年5月26日 (木)

ライフスタイルWeek春 持続可能&快適ファッション雑貨

 FaW-TOKYOと同時開催されたのが「ライフスタイルWeek春」展です。ファッション雑貨からヘルス&ビューティグッズ、ベビー&キッズ、テーブル&キッチンウェア、フードなど、約300社が出展し、15,623名が来場したと発表されています。
 注目されたのは環境問題の解決に役立つ持続可能な雑貨や、おうち時間を快適に過ごせるファッション雑貨です。

ショーエイコーポレーション
Img_02071  廃棄された衣料でできたアップサイクルボードを出品し、バイヤーの人気を集めていました。
 アップサイクルボードとは、自動車の製造部品として使用されている繊維類廃棄物を再利用したフェルト状のシートを、プレス成形したものです。
 カラーはブルーともグレーともとれる色合いのみですが、バッグやポーチなどの小物からマネキン、スニーカーなど、様々な一点ものの製品を展示し、幅広い加工に適した万能な繊維ボードとして、アピールしていました。

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 こんな風に、衣料品廃棄物を新たな素材に変化させ再利用すれば、ごみゼロに少しでも貢献できますね。 

マルエーニット
 奈良県大和高田市が拠点のニット製品メーカーで、無縫製ニットによるサステナブルなフェムテック・インナーを提案していました。キャミやショーツ、サポーター、腹巻、靴下など様々な製品を生産し、冷え取り・むくみ予防・姿勢矯正などの快適な生活をサポートする研究開発を行っているといいます。Img_01851
 素材はすべてオーガニックコットンで、心地よさそうなどこか懐かしい感じのする編地です。

リオグループホールディングス
 「着る保湿クリームR」のルームウェアを打ち出していました。一昨年このブログ2020.09.14で掲載したマスクもあります。
 3つの天然由来成分(シアバター・オリーブオイル・シルクアミノ酸)を配合した肌にやさしい綿100%ダブルガーゼ生地を使用。保湿効果については、品質検査機関における保湿性能(水分率測定)の結果、水分保有率が高くなることが証明されたといいます。Img_02161
 ワンマイルウェアとしても活躍するように、シンプルできちんとしたデザインになっているのが嬉しいですね。

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2021年10月23日 (土)

ギフトショー秋2021⑵ 防災グランプリに全身反射ポンチョ

 東京インターナショナルギフトショー秋2021で注目されたのが防災アワードです。グランプリに輝いたのは、スギタ の防災避難着 全身反射のポンチョでした。
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 これは災害時や遭難時や避難時に、被災者の生命を守るポンチョです。
 全身反射で、夜間に極めて目立ちやすい仕様になっているので、捜索隊から発見されやすいといいます。
  耐水度は通常の商品の100倍程度(耐水度試験24000mm以上)、縫い目にシームテープを施し、防水ジップを使用するなど、ポンチョ本来の防水機能に優れ、かつ外気の寒さを20度近く遮断できる遮熱効果にも優れているといいます。
 普段自転車に乗るときなど、レインポンチョとしても使えます。フードの前部分が透明で、運転時視界の邪魔になりにくいのもいいですね。
 これぞまさにフェーズフリーデザインと思いました。
 内閣府防災推奨商品で、価格は6,600円。(写真はギフトショーのサイトから)

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2021年10月22日 (金)

ギフトショー秋2021 ⑴ 明るい会場風景

 東京インターナショナルギフトショー秋2021が10月13日~15日、東京ビッグサイトで開催されました。リリースによると1,239社が出展し、170,246人が来場したとのことです。コロナ感染者数の激減もあり、会場は明るい雰囲気に包まれていました。
 
 繊維製品で目に留まったのが下記の商品です。

ThinKniT(シンクニット)
 130年の歴史を持つ日本一の手袋の産地、香川県東かがわ市のイチーナ社のオリジナルブランドです。Img_72821jpg Img_72731  タンクトップのように見えますが、これはマルシェバッグ (トートバッグ)です。綿100%の、麻のような硬いタッチに加工した綿糸で編まれています。ニットのバッグなので大きなポケットを持ち歩く感覚で使えて重宝しそうです。

Cumuco(クムコ)
 愛知県蒲郡市の三河産地にある公大のブランドです。

Img_72961  今季は上写真の新作、6重織ガーゼケットを提案していました。また4重織ガーゼのパジャマなどホームウェアや、8重織ガーゼのネックウォーマーも。ブースはまさにふんわりと心地よい綿100%ガーゼ尽くしでした。

虫よけ服のBUG OFF(バグオフ)
 着る虫よけ服のバグオフは、防虫加工された特殊繊維により、虫を寄せ付けない状態を作り出すといいます。
 開発したのはSOPIC社で、同社ではもう一つ、心身を癒すCBD加工商品も紹介していました。
 Img_72871jpg   CBD(カンナビジオール)は大麻草の茎や種子から抽出された成分で、WHOで安全性が認証されておりリスクはないそう。その疲労回復や血流促進効果をアピールしていました。

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2021年7月31日 (土)

段ボールアーティスト島津冬樹の参加型インスタレーション

 段ボールアーティスト島津冬樹さんによる参加型インスタレーション「Think out of the box ― UPCYCLE STAND TOUR」が、27日まで原宿の「ザ・ノース・フェイス オルター」にて開催されていました。
 (島津さんについては、このブログ2019.7.9にて、掲載していますのでご覧ください。)

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 会場にはパターンを抜き出すことができる特別なプレス機が設置されていて、不要となった段ボール製の靴箱から、ハンドバッグ、カードケース、ノートカバー、ブーメランを、一人1点、無料で作ることができるようになっていました。
 Img_56091_20210728155701  私が行った日、島津さんはいらっしゃらなかったのですが、ご担当の方が型で段ボールを切り出して下さって、財布をつくりました。自分で小物をつくるって、やっぱり楽しいですね。

 会期は終了しましたが、この後、大阪、札幌、博多の直営店を巡回するとのことです。
 Img_57061  なお銀座ユニクロトーキョーでも島津さんとのスペシャル企画展が行われていてビックリ! いつのまにかスゴイ売れっ子になっていたのですね。

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2021年7月27日 (火)

「ライフスタイルウィーク夏」 サステナブルグッズ多数出展

 恒例の「ライフスタイルウィーク夏」展が、この6~8日、東京ビッグサイトの青海展示棟にて開催されました。梅雨の最中でしたが、来場者数は3日間で24,418名だったとのことで、実際、予想以上の賑わいでした。
 会場は10の専門エリアに分かれての展示となっていて、私はとくにサステナブルグッズ関連を中心に見て回りました。多数ある中から、繊維製品をピックしてご紹介します。
 
アンドウ
 サステナブルで抗菌防臭加工されたガラ紡の布巾やキッチンタオルなどを提案していました。
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 ガラ紡は、ガラ紡機という日本で開発された綿の紡績機械の一種で、1877年に長野県の僧侶、臥雲辰致(がうん たっち1842-1900)によって発明されたと伝えられています。現在では日本に数軒しか残っていません。同社はこの希少な機械をラオスに運び、そこで製品を現地の人たちが手織りで仕上げたといいます。
 ふんわり、ざっくり、温かなぬくもりが伝わってくる、懐かしい味わいが魅力の布です。

U-DAY「リ・ペット」 
 「リ・ペット」は、廃棄されたペットボトルから新しい傘を生み出すプロジェクトです。ビコーズ社の傘のブランド「U-DAY」が2021年にスタートさせたもので、3本の廃ペットボトルから1本の傘を作ることができるそうです。Img_52581jpg
 傘もいよいよ地球に優しいものへ動き出しています。

オリム
Img_52861  今治タオルのブランドで、愛媛県の自社工場で織り上げたマフラーやストールが人気です。
 とくに目に留まったのが、新製品のポケット付ストールで、リサイクルコットン糸を一部に使用しているといいます。
 軽くて温かくて、ちょっと羽織ってオシャレ感もたっぷり。ふんわりケープのようです。その上、ポケットが付いているのも便利ですね。
 価格は6,600円です。

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2021年7月24日 (土)

日本文具大賞 「アースボール」と「いろいろきもち切符」

 先般、東京ビッグサイトで開催された国際文具・紙製品展で、日本文具大賞2021の表彰式が行われました。日本文具大賞は今年30回目を迎えるそうです。
 機能部門とデザイン部門で、それぞれ5つ優秀賞が選定され、その後、グランプリが発表されました。
 機能部門でグランプリに選ばれたのは、ほぼ日の「アースボール」です。Img_52091
 これは“宇宙から見た地球そのまま”の地球儀です。
 地球儀といえば、これまで記載できる情報が限られていました。でもこの地球儀には、様々な情報をのせたコミュニケーションアプリが搭載されています。スマホやタブレットをかざすと、地球の「今」や世界の様々な情報がARで飛び出すのです。移動が制限される中、地球への関心や世界とのつながりを意識させてくれる商品として評価されたといいます。
 担当者は、「コロナ禍で開発し、コロナ禍で発売した。世界に目が向けられない中でこの商品があれば世界を身近に感じられるものとして受け入れられたのではないかと思う」などとコメントしていました。
 
 デザイン部門でグランプリを受賞したのは、山口証券印刷(株)の「いろいろきもち切符」です。Img_52251
 これは「きっぷ型メッセージカード」で、国内に数台しかないといわれる硬券乗車券専用の印刷機で作られた本格仕様の切符とか。
 切符は今や絶滅危惧種といえるかもしれません。そこで昔を懐かしく思う大人や切符を持ったことのない小どもたちに向けて、郷愁や物語性のある商品を開発しようと制作したのが、この商品だそう。
 サイズ感や紙質、活版印刷の風合いなどが評価されました。
 
 アイデアさえあればコロナ禍でも、これはという商品を生み出せる、そんなことを思った表彰式でした。

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2020年9月14日 (月)

雑貨EXPOライフスタイルWeek夏 新しい生活様式グッズ

  この9月2日~4日、「雑貨EXPOライフスタイルWeek夏」展が東京ビッグサイトで開催されました。今回は、リモートワークや感染対策、おうち時間に関わる新しい生活様式グッズが数多く集結していたのが印象的です。
 出展した410社の中から、私が注目した商品をご紹介します。

「着る保湿クリーム」ダブルガーゼマスク
 リオグループが開発した「着る保湿クリーム」使いのダブルガーゼのマスクは、5月20日に販売開始と同時に、即日完売したという大ヒット商品とか。特長は肌に優しいコットン素材で、生地に天然由来成分のシアバター、オリーブオイル、シルクアミノ酸が配合され、美容液を使用したように大切なお肌を包み込むといいます。
  肌荒れや顔の乾燥対策に、きっと実感できるとアピールしていました。価格は2枚組¥1,500(税抜き)
Img_03371_20200913092501  マスクが手放せなくなった今、毎日着用するマスクに保湿効果があるというのはうれしいですね。
 
ケアファッションの「おしりスルッとパンツ」
 ケアファッションはシニアにやさしいユニバーサルファッションを手掛ける会社です。Img_02871  今回、大きく打ち出していたのが、シニア女性の必須アイテムであるパンツです。引き上げやすくて、ずり落ちない履きやすい仕様で、シルエットをすっきり保つと、支持されているといいます。
 年間3万本販売しているという同社のヒット商品です。
 
オリムの「やわらかあったかマフラー」
 今治タオルの高級タオルメーカー、オリムでは、タオルにとどまらず服飾雑貨や生活雑貨など日々の暮らしにフィットする幅広いアイテムを提案しています。Img_03141  秋冬に向けて、ふんわりやわらかくて気持ちいいコットン100%のマフラーが人気。チェックや無地など色柄も豊富に取り揃えています。価格は3,000円(税抜き)。
 
ウエーブの「COCOWALK(ココウォーク)」
 毎日使いたいエプロンを中心にワンマイルウェアを扱うメーカーです。Img_03321_20200913092601    ここでは、キャンプなどだ活躍しそうなアウトドア感覚のエプロンを提案。デニムがかっこいい!です。

ホワイトボードで習字「消せる筆ペン」
 エポックケミカルの書いては消すことができる筆ペンです。ホワイトボードや専用半紙に書いて習字の練習ができるのです。
Img_02941  これなら面倒な習字道具を用意することもなく、手軽に使えて、子どものプレゼントにいいですね。価格は1本1,980 円(税抜き)。

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2018年7月 3日 (火)

イッセイ ミヤケ パルファム2018夏プロモーショントーク

 先月初め、イッセイ ミヤケ パルファム2018夏を彩るフレグランス プロモーションで、アーティストトークが、ワード資生堂ホールで催されました。
 「ロードゥ イッセイ」はイッセイ ミヤケの香水です。Img_10511 その今夏限定の「ロードゥ イッセイ サマー オードトワレ」と「ロードゥ イッセイ プールオム サマー オードトワレ」が5月末に発売され、パッケージデザインを担当した二人のフランス人アーティストTyrsa(ティルサ)氏とAlice Auboiron (アリス・オーボワロン)氏が来日。ジャーナリストの川上典李子氏を聴き手に、彼らが描いたサマーフレグランスの世界が語られました。
Img_10481  
 ティルサ氏はLA在住のグラフィック・アーティストで、独特のレタリング・スタイルで活躍されている方です。アリス・オーボワロン氏は、植物を用いて作品をつくりあげるパリ在住のアーティストといいます。
1  右がこのほどお二人がコラボレーションしてつくったビジュアルです。ティルサ氏が“タイポグラフィー”を、アリス・オーボワロン氏が“自然”をテーマに手がけたとのことです。
 窓から真夏の庭の茂みの中にタイポグラフィーが浮かび上がるデザインで、グリーンと水のイメージが何とも爽やか!
 香りという形のないものを、いかに生命感あふれるものとして見せるかにこだわられたといいます。

 最後に香りの体験もさせていただきました。円錐形の形をしたボトルが女性用の「ロードゥ イッセイ サマー オードトワレ」で、長方形をしたボトルが、男性用の「ロードゥ イッセイ プールオム サマー オードトワレ」です。いずれもほんのりとしたフローラルやフルーティな香りで、南国のエキゾティックな感じがしました。

 お二人の香水に込めた世界を直接聴くことができた貴重なひとときでした。

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2016年6月27日 (月)

「場と間 クリスマス」展 広場は光のページェント

 「場と間 クリスマス」展が、先般5月25-28日、東京タワー近くのスターライズタワーで開催されました。もうクリスマス商戦とは気が早いですが、この時期に展示会を行なわないと、輸入品が多いクリスマス商材は発注が間に合わなくなるそうです。
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 会場を進むと、暗闇の中から光のページェントのような空間が現れました。ヨーロッパの小さな町のクリスマスにでも来たかのようです。ほんものの樅の木や切り株もあちらこちらに置かれていました。
 その周りを囲むのが、クリスマス・オーナメントやパーティグッズ、プレゼントなど楽しいアイテムを出品した出展者、51社です。なお来場者は4,500人だったといいます。

 とくに注目したブースをご紹介します。

〇Ouef (フランス語の卵という意味)
 優しくてカワイイぬいぐるみがいっぱい。
 フランス系アメリカ人のカップルが創る楽しいデザインです。とくに猫のロングマフラーが可愛かったです。ボリビアの職人の手で編まれたベビーアルパカやペルーのナチュラルなコットンを用いているのがこだわりとか。
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〇ma.macaron (マ・マカロン)
Img_66401jpg  お皿にのった芋虫にびっくり。虫や花、果物などをモチーフにした刺繍のアクセサリー・オブジェは、ほんものそっくりです。
 すべて横振りミシンで制作し、立体的に表現したといいます。

〇GRAFICA
Img_66471  世界各国のデッドストックとなった壁紙をモチーフに、ブックカバー、ポーチ、パスケースを提案しています。

 日本にはないような木目や樹皮を思わせる質感が印象的でした。

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2016年4月12日 (火)

「香川手袋ラボ」展 「疾駆」テーマに義手のための手袋も

 先月行われたメルセデス・ベンツ・ファッションウィーク東京で、主会場となった渋谷ヒカリエにて、「香川手袋ラボ」16秋冬展示会が開催されました。

Img_46771  香川県東香川市は何と国産手袋の90%を生産する一大産地です。その原点は日本でメリヤス手袋の製造が始まった1888年だそうで、2014年に「1888手袋ラボ」を結成、「香川手袋」を産地ブランド化したといいます。
 今季展では、同市の手袋企業14社が「疾駆(シック)」をテーマに実験的で革新的な手袋を展示していました。
 アラン編みの無縫製手袋から、墨流し染や津軽こぎん刺し、会津蒔絵など日本の伝統工芸を取り入れたもの、片手300枚以上ものパーツをパッチワークして職人が3日かけて仕上げたもの、クロコダイルを縫い合わせた15万円のものまで、様々な手袋がディスプレーされていました。みんな「これは!」と思うものばかりです。

Img_46911  こうした中、興味を引かれたのが、筋電義手(左写真)への取り組みでした。
 筋電義手とは、筋肉を動かすときに発生する微弱な電力を読み取り、動作を制御する電動義手です。同ラボでは、これを開発したイクシー社と協働して、手の機能を補い拡張するための手袋づくりを目指しているといいます。

 日本から義手の世界に革命が起こっています。そしてそのための手袋プロジェクトが進められている、そのことに改めて感銘した展示会でした。

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