テキスタイル

2017年7月18日 (火)

ミラノウニカ ⑺ 結果速報 早期開催に有意義な成果

 第25回ミラノウニカが13日、閉幕し、その直後に結果速報が届きました。
 それによりますと、初の早期開催について、出展者から歓迎され、また来場者からも支持されて、有意義な成果が得られたといいます。
 来場者は、企業数で約6,000社を超え、昨年の9月展並みと発表されています。

 出展者数については、このブログ2017.7.12付けでも記した通り、前年同期比20%増となったことで、出展者に好評だったことがわかります。また今回はバイヤー登録者の訪問時間が倍になり、中身の濃い商談につながったと伝えられました。出展者にとっては来場者数よりもビジネスが重要で、7月開催に舵を切ったことは好意的に評価されたとしています。
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 上は会場入り口付近です。

 なお次期開催は、2月展については前倒しの要望が少ないことから、2019年春夏物は2018年2月6日~8日に、そして2019/20年秋冬物は今年同様、2018年7月10~12日に決定したそうです。
 ファッションシステムが大きな変化を迎えている今、ひとまずはこれで正解だったということでしょう。

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2017年7月17日 (月)

ミラノウニカ ⑹ 未来を担う若者たちの展示

 ミラノウニカでは毎回、若者たちのクリエーションを展示するコーナーを設けられています。

 その一つが、実験的な「カモン(comOn)」です。
 今回は「Now is hybrid(今はハイブリッド--)」展が行われていました。
Comon_11_2  
Img_93621_4  今やハイブリッドは、ファッションの新しい視点ですね。

 ここではテキスタイルとデザインがともに形を成していくサイエンスラボが紹介されました。


 もう一つが、Polimi(ミラノ工科大学)のコーナーです。
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Polimi_21 ここでは同大学のデザイン・ファッション科の学生たちによる、新素材や最新技術を用いた作品が展示されました。制作にはミラノウニカに出展しているテキスタイルメーカー数社も協力しているとのことです。

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2017年7月16日 (日)

ミラノウニカ ⑸ オリジン・パッション&ビリーフスに注目

 第25回ミラノウニカで、注目されたのが「オリジン・パッション&ビリーフス」展です。イタリアファッション製造業界の展示会で、昨年9月展に初参加し(このブログ2016.9.13付け参照)、今回再び特設エリアを構えて登場しました。
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 出展したのは81社で、テキスタイル、レザー、ストーン、テクノロジーの4つのゾーンに分かれてブース展示。極上のメイド・イン・イタリア製品を提案していました。

 Img_93001右はトークショーなどが行われたオポチュニティ・ラウンジでの展示です。
 討論会やワークショップを開くなど、積極的な活動を見せていたのが印象的です。

 ガイドツアーも行われ、訪問した中から3カ所をご紹介します。

NICKI COLOMBO
 1895年にシルクのメーカーとして創業した老舗で、とくにカシミアはトップ・クオリティを誇るといいます。本拠地はヴェニスに近いトレヴィーゾです。
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Img_92641jpg  ブースには時間が止まったかのような古式の手織り機が置かれています。
 何年も見捨てられていたようになっていた織機だそうですが、手織りの独特の風合いを求める顧客に向けて、再稼働しているとのことです。
 実際に織っているところを写真に撮らせていただきました。

D’ ORICA
 ゴールドとシルクをあしらったジュエリーをつくっているクラフト工房で、本拠地はヴェネト州ヴィチェンツァです。
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 シルクはイタリア産の「イタリアン・エシカル・シルク」で、中国産ではないといいます。Img_92761同工房でも蚕を丹精込めて育てているそうです。ブースには実際に、蚕がいて桑の葉を食んでいました。

 右のドレスはデザイナーのアルベルト・ザンベリのデザインです。

MARIBERT
 ボタンとシャツのピンやクリップといったアクセサリー専門のメーカーで、イタリア北西部ロンバルディア州のレッコが本拠地。
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 このほど開発したのが導電性のあるボタンで、スマホと連動しているところを見せて頂きました。
 ボタンも進化しています。

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2017年7月15日 (土)

ミラノウニカ ⑷ ジャパンエリアの反応はまだら模様

 今回もミラノウニカに、日本ファッションウィーク機構とジェトロの主催によるジャパンエリア「ザ・ジャパン・オブザーバトリー」が開設されました。出展したのは4 0社・団体です。
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Osservatorio_giappone_31  ジャパントレンド・コーナーには、2018/19秋冬向けトレンドテーマに合わせた約400点の素材が展示されました。いずれも最先端の革新性と伝統を重んじる職人魂あふれるものばかりです。
 なおミラノウニカ全体のトレンド・エリアには128点が出品されたといいます。

 人気の日本素材ですが、ブースに伺うと商談の反応はまだら模様といったところでした。良かったというところと、予想を下回ったというところと、差が目立っていました。

 取材した企業のいくつかをご紹介します。

  ○綿関係では、福田織物の変わりコーデュロイの「ベコ」シリーズImg_97251が好評で、これを目指して来るバイヤーが増えているそうです。

 イタリアのメーカーにもこのような多彩な表情のコーデュロイはないといいます。 


古橋織布では、相変わらず高密度織物のタイプライタークロスが好調です。Img_97221
 収縮率の差から生まれるさざ波のようなシワ感と、カサッとした触感の生地を、シャツに仕立てて見せていました。



○京プリントのデザインハウス風では、美しい色調のプリントが目を惹きます。
Img_97941 写真のプリントは、ミラノウニカに向けて特別にデザインしたコレクションだそうです。
 透ける薄地のプリントで、実は何枚にも重ねて展示し、微妙な重なり具合の変化を見せたかったとか。継続は力で、毎回少しずつビジネスが伸びているとのことでした。

リリーレースは、客の入りが予想以上に少なくて、やや盛り上がりに欠けた様子でした。
Img_96891jpg  とはいえ次回へ向けて動きだしています。
レースをビロードのように見せるフロッキー加工や、またヴィンテージ調の箔加工など、同社得意のファンシーな加工ものが好評だったといいます。

○テキスタイル繊維商社のサンウエルでは、Img_96931昨年以上に良い感じで商談ができたといいます。
人気はウールガーゼやツイル、コーデュロイ、またチェックの薄起毛シャツ地など、30年以上も前からの定番的クオリティに手応えを感じているとのことでした。

Aガールズは、Img_97101ここでは「ループ」がテーマ。
 渡邊パイルとのコラボによるタオル生地を、高級ホームウェアアパレル向けに展示。いつものジャージーと異なる展開でしたが、狙いは当たったようです。

宇仁繊維もいつもと異なり、Img_97831メンズウェア向けの素材を前面に出していたのが印象的です。
 ミラノウニカの会期が早まったことから、メンズ関連バイヤーを意識しての提案といいます。

吉田染工は和歌山県有数の染色加工メーカーです。今回も新規の取り組みに注目が集まりました。
 それは同じ和歌山本拠地の島精機の横編み機を用いた特殊なニットです。ループで止めてジャカード織のような様々な柄をつくり出しています。ニットなのに織物のような安定した風合いも特徴です。1時間に1mくらいしかつくれないそうで、まさにハイテクとクラフトワークの合わせ技です。
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 他にないものをつくろうというチャレンジ精神に、期待が高まります。

萩原メリヤスが、和歌山県ニットの合同ブースから出て、今回初めて単独出展していました。Img_97791pg
 イタリアメーカーがやらない少しラフなタッチ、ヴィンテージ調のジャージーを提案し、両脇に縫い目のないTシャツをアピールしていたことが印象的です。

尾州ウールコレクションには、今季、一宮地場産業Img_97331ファッションデザインセンター 傘下の8社が参加しました。
 イタリアにはない優れものを選んで出品、とくにカシミア100%のふんわりと軽いコート地が人気だったといいます。
 今回は前回よりも場所取りがよかったこともあり、バイヤーの入りもよく笑顔でした。

○ジャカードでは、山形県米沢産地が出展。Img_97001
 阿部吉青文テキスタイルの2社が、米沢織の新作を見せていました。
 とくに青文のオリジナリティあふれる丸編みジャカードは、人気といいます。


○同じくジャカードで、桐生の小林当織物が3回目Img_97151の出展をしていました。
 綿など天然素材中心のコレクションで、前回よりも好調といいます。

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2017年7月14日 (金)

ミラノウニカ ⑶ 2018/19秋冬トレンドの発想源は映画

 今回のミラノウニカで発表された2018/19秋冬トレンドは、映画の世界がインスピレーション源になっています。チャールズ・チャップリンが「映画は本質的に夢からつくられる」というように、ファッションも夢や憧れなくしては生まれません。映画とファッションは、いつの時代も相互に影響し合ってきました。
 今シーズン、トレンドテーマは、著名な映画監督が自身の作品ではない他者のつくった名作を手がけたらどうなるだろうか、という発想の下で提案されています。
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 トレンド・エリアでは、総じて過去に映画の一シーンで見たことがあるようなゴージャスな感覚の、しかも現代性にあふれたテキスタイルが多くなっているようです。 
 装飾的な厚地が主役で、天然素材が中心。やわらかな二重織に、かたや撥水加工や保温効果などの機能加工を施したものも。元来スポーツウェア向けネオプレンもニードルパンチやエンブロイダリーを効果的に用いてエレガントに、エコファーも技術革新で毛足や毛並みのより一層本物に近いものに。その一方、ツィーディなブークレは太目の糸使いでざっくりとラスティックに見えるものが目に付きます。ラメやフリンジ使いなどリッチなジャカードが増え、ベルベットも復活してマストなものとなっています。メタリックや玉虫のような光沢、プリーツなど彫刻のような表面感、プリントや刺繍など多彩で贅沢なイメージで見られます。

 提案されたトレンドテーマは下記4つです。
〇ソレンティーノ監督による「ダイナスティ」
  <快楽主義からトランプ主義へ> 
Area_trend_51jpg 目を奪うのはラメなど光る素材。ゴールドや黒を基調にライラックやグリーンなど。
 ジャカードやインターシャなど種類豊富なニット、また豪華なファーも目立つ。
 美をオーバーに誇張。
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〇アルモドバル監督による「ビクター/ビクトリア」
  <グラマラスなジェンダーレス> 
Area_trend_41_2 印象的なコントラストを見せるテーマ。赤を囲むようにグレー、そこにピンクやグリーン。クラシックが見直され、千鳥格子やネクタイ柄など糸効果と色使いでモダンに表現。クロッシェ編みも復活。
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○キューブリック監督による「シャーロック」
 <機能性に富んだ英国調>
Area_trend_31 英国風を基調に、テクニカルな素材によるクラシシズムの極致のような素材が出現。
 シャツ地ストライプやタータンチェックなど、先染めを斬新に表現。イギリスのタペストリーに見るイメージも。
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○タランティーノ監督による「リトル・ブッダ」
 <極限の旅人のスピリット>
Area_trend_21 多文化的テーマで、フリンジとレリーフがキープレーヤー。エスニック調のディテールを採り入れたアウター素材など。
 ナチュラルカラーに蛍光色や玉虫調のカラーをプラスして。
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2017年7月13日 (木)

ミラノウニカ ⑵ カンパニア州「カプリのスタイル」イベント

 第25回ミラノウニカの初日、見本市を彩る華やかな夕べの催しとして「オンツアー ON Tour」が開かれました。これはテキスタイル発祥の地であるイタリアとヨーロッパの文化を関係づけ、格調の高さとテキスタイル技術、地域の3つの要素をつなぐイベントです。コンセプトは「世界とメイド・イン・イタリアとの対話」といいます。
 このオンツアー、テーマはカンパニア州「カプリのスタイル」でした。カンパニア州の州都はおなじみのナポリです。地方色豊かな食や音楽で、私たちを大いに楽しませてくれました。
 ちなみに昨年は南東部のプッリャ州(このブログ9月10日付け参照)でした。

 会場を入ると、ライトアップされた木が目印の広場に出ます。
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 そこを抜けると本物そっくりの佇まいをした街並みが現れました。Img_91101
Img_91111pg  それにしても、たった一夜のために、ここまで本格的な街を造ってしまうとは! 
 
 そのスケールの大きさにもびっくりです。  


Img_91151jpg_2  ストリートにはギターとマンドリーナの流しがいて、郷愁を誘う響きを奏でていました。
  もうまるでカンパニア州のどこかを旅しているような気分になります。

Evento_on_tour_61

 屋台もたくさん出て、おいしいピザやチーズ、魚介など地元の料理を堪能しました。

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 舞台では、テノール歌手が声量たっぷりにカンツォーネを披露。「オーソレ・ミオ」など、素晴らしかったです。

 ミラノウニカに新たな活力を吹き込む、素敵なイベントでした。

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2017年7月12日 (水)

第25回ミラノウニカ ⑴ 7月開催に大きな支持

 第25回ミラノウニカが予定を早めて7月11日~13日、フィエラミラノ・ローで開幕しました。この早期開催は、業界からは勇気ある決断と高い評価を受けている様子です。といのも出展者が増えたからです。日本と韓国のパビリオンやオリジンの企業を含めると601社が参加し、新規出展は77社。ミラノウニカ自体の出展社数も456社となり、前年9月比20%増となっています。とくにレディス分野は29%増で、メンズウェアとレディスウェアの出展企業の間のバランスがよくなったといいます。
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 初日のオープニング・セレモニーでは首脳陣がスピーチし、ミラノウニカ会長のエルコレ・ポッド・ポアーラ氏が、 「市場ニーズを先取りする見本市業界のパイオニアとしての歩みを大切に守りつつ、成長を続ける」と開会を宣言。「ファッション産業はイタリア独自の資産。その現場から伝統と技術革新に根差した新しいビジネスのアイディアが生まれている。そうしたアイディアは未来に伝えていくべきものであり、マーケティングやコミュニケーションのチャンネルを通じて一層の強化を図る」と語り、デジタル面での革新の重要性を強調。さらに「サスティナビリティの取り組みも推進する。但しコストはかかる」などと話しました。
 次にミラノ市長のジュゼッペ・サーラ氏が、「ミラノはファッション産業が盛んな世界都市。ミラノの観光とビジネスの発信に力を入れる」と挨拶。
 また経済発展省政務次官のイヴァン・スカルファロット氏は、数日前に大枠合意した日EU経済連携協定(EPA )に触れ、「日伊の貿易促進で、メイド・イン・イタリアの優れた製品の輸出に期待している。とくに繊維は重要な産業と位置付け、今後も支援していく」。
 さらにシステマ・モーダ・イタリア(SMI)会長のクラウディオ・マレンツィ氏が登壇。SMI研究センターが調査した統計資料を披露しました。
 それによると2017年1月~3月期の輸出高は8億3,000万ユーロで前年比3.5%増、輸入高は4億3,300万ユーロで1.2%減。 
 輸出の内訳はウールファブリックが浮上し3.1%増、コットンファブリックはトレンドの転換で6.8%増。またニットも4.8%増。逆にリネンとシルクは各々、9.7%減、6.9%減と落ち込んだとのこと。
 輸入についてはコットンとリネンが上向きで、コットンは1.7%増、リネンは18.4%増。逆にウールは6.4%減、ニット3.3%減。
 主なマーケットでは、中国への輸出が22.1%増と大幅に伸び、USAも6.2%増、日本4%増。ネガティブだったのがフランス5%減、ドイツ2.8%減、トルコ4.9%減。
 イタリアへの輸入では、最大の中国が0.8%減。一方、日本は15.4%増を記録したといいます。日本のクオリティが欧州で売れ行きを伸ばしていることを裏付ける数字ですね。

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2017年7月 2日 (日)

墨に想いをこめる書家 小櫃凛泉とかみのいと(OJO+)展

 紙糸繊維のトップメーカー、王子ファイバーが、先般、渋谷ヒカリエで開催した「和の芸術と和紙糸の融合 墨に想いをこめる書家 小櫃凛泉とかみのいと(OJO+)展」に行ってきました。
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 上は、書と「かみのいと(OJO+)」とのコラボ商品の展示です。書の流れるような墨の動きが一幅の絵のようで印象的でした。

Img_81101 右は、以前見たことのあるプリントペーパー糸です。
 写真はレンズ越しに撮ったもので、印刷された文字まで見えることを改めて確認しました。

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 左は、イッセイミヤケのコレクションで発表された商品の展示です。
 ランバンのシャツにも採用されるなど、OJO+のラグジュアリーブランドへの進出は目覚ましいと感動します。

 津軽三味線の世界大会2年連続チャンピオンという山中信人氏による特別演奏会も行われました。力のある響きは、さすがにすばらしかったです。Img_81261

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2017年6月12日 (月)

2018クラボウグループ繊維展  注目の新素材

 今年も「2018クラボウグループ繊維展」が、5月25~26日、東京・時事通信ホールにおいて開催されました。同社独自の様々な技術による繊維製品やサービスと、新しいライフスタイルを提案する展示会です。 
 その注目の新素材をご紹介します。

<アクアティック AQUATIC>
 色落ちしにくく、また乾いた状態でこすれても他の生地に色移りしにくいデニムです。だからこのジーンズなら白いトートバッグを提げても、白が青くなるようなことはないといいます。洗濯で白いものを青く染めてしまったというような失敗も、もうこれでなくなりますね。雨に濡れても、汗をかいても色が染み出たりしないので安心です。
 「アクアティック」の名は水と共存するからだそう。
 そうした特徴があるのにも関わらず、本格デニムのビンテージ表現、たとえば削れたような加工、ヒゲ加工やダメージ加工なども可能とのことです。
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Img_78771jpg  デザインの幅も広がりました。白色や淡色素材と組み合わせてコントラストをつけることができますので、変化に富んだおしゃれなスタイリングを楽しめます。

Img_78841jpg  もちろんこれまでなら考えられなかったデニムの寝装・寝具やクッションカバーなど、インテリア用途にも使えるようになりました。

 デニムらしさを残しながら、今までタブーとされてきた領域へ踏み込んだ新しいデニムです。同社技術陣が3年がかりで開発したとのこと。今までありそうでなかったデニムですね。今後の展開が大いに期待されます。

<ループラス L∞PLUS>
 これは「もったいない」精神から生まれた「もっといい」素材です。 「ループ」は循環の意味で、リサイクルという「プラス」の価値を持つという意を込めて、「ループラス」と造語したといいます。 
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 服をつくるときにどうしても出てしまう裁断くずは、これまでゴミとして捨てられていました。同社はこの裁断くずから新しい付加価値素材を開発したのです。従来も紡績の落ち綿は再資源化されていましたけれど、それに裁断くずが加わったことになります。
 なおこの取り組みは衣服だけではなく、紙製品やプラスチック製品の原材料としても活用されるといいます。ファッションを楽しみながら、環境にも貢献できるとは、うれしい話ですね。その独特な杢調表現もどこか懐かしい自然な趣があって好感されることでしょう。
 さらなるサスティナブルなライフスタイルへ向けて出発です。

<こだわり素材>
 こだわりの原綿と紡績技術を結集させた素材群です。
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・ダンディライナー DANDELINER
  タンポポの綿毛をイメージさせる、ふんわりとやわらかい、ふくらみ感のある立毛加工の素材です。

・グレースファインGRACEFINE
 コットンの体になじんだやさしいナチュラルな感覚をとことん追求した素材です。グレースというようにキレイ目で心地よい持ち味が特徴。

・AT2020
 「アスリートが喜ぶタオル」を目指すタオル専用糸です。しっかりとした手持ち感ながらもソフトな風合いでさらっと汗をぬぐえるといいます。

 この他、ユニフォーム向けでカジュアル感覚に仕上げたものなど、同社の強みを活かした新開発素材も多数展示されました。色どり豊かに、なかなか壮観だったことを付け加えておきます。

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2017年6月11日 (日)

2018春夏「京都スコープ展」 新しい装飾感のシーズン

 2018春夏に服地はまたしても装飾性を強めそうです。先月24~26日、東京・南青山スパイラルホールで開催された「京都スコープ」展では、この流れを新たにしました。同展に参加した京都本拠地の生地商社、5社は、プリントやジャカードなどを中心に色や柄ものの新作を打ち出し、新しい洗練された装飾感のシーズンを予感させています。
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 各社の提案をご紹介します

○伊吹
Img_78991  キャッチフレーズは「ガ・ラ・ランド」です。本年度アカデミー賞受賞映画を思わせる言葉ですが、「ガ・ラ」は「がら(柄)」にかけて名付けたものだそうです。
 プリントを中心に刺繍などで花模様を前面に打ち出していました。ノスタルジックな雰囲気ですが、スイートになり過ぎない、大人のヴィンテージ感を表現しています。

○協友
Img_79161jpg  百花繚乱、様々な花が咲き乱れるプリントを、布帛やジャージーで見せています。植物のモチーフや地中海リゾートのイメージを取り入れた柄も目に付きます。
 とくに一押しは、コットンのサイロジョーゼットで、優れたキックバック性と爽やかなシャリ感が魅力です。

○大松
Img_79111  「クリアーナ・クール」シリーズを充実させています。クリアーナは日清紡が開発したコットン糸で、超長繊維綿の特徴を活かし、光沢感があって、軽くてしなやか、速乾性があります。同社が20年以上前から手がけ続けているロングラン商品です。
 テーマは「ニューリアル」で、シルク/コットンの半透明な質感や線構成の先染め、また幾何学柄やトライバル調の柄、ボタニカル柄などを訴求していました。

○外村
Img_79041  「スポーティ・マインド」がテーマというように、軽快で爽やかなムードが感じられるコレクションです。
 エレガントでクールな大人のスポーツテイストを、カットジャカードやオパール加工の透け感+ラメ糸の組み合わせといった洗練された高級感漂うクオリティで提案しています。

○京都吉忠ロマン
Img_79261  「ニュー・クラフト・オーセンティック」をテーマに、フクレやカット、シースルー、光沢感などの意匠素材が支持されているといいます。
 オリジナル花柄プリントやジャカード、レースが好評で、それらの組み合わせ、例えばレース・オン・プリントなども人気だそう。

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