テキスタイル

2024年7月 1日 (月)

インテリアライフスタイル ⑵ ハイムトレンド 世界の新常識

 毎年1月にドイツのフランクフルトで開催される「ハイムテキスタイル」は、世界中から2,800社を超える出展者が集結する、世界最大級のホームテキスタイルの国際見本市です。ここから発信されるトレンドは業界の指針となっています。

Img_79101  インテリアライフスタイルのライフスタイルサロンに、ハイムテキスタイルでアンバサダーを務めるieno textile主宰の南村弾氏が今年も登壇しました。インテリアビジネスニュース主幹の善明剛史氏を聞き手に、「ハイ ムテキスタイルトレンドから読み解く世界の新常識」について語られ、大変興味深く拝聴しました。その概要は以下の通りです。

 まず、今回の「ハイムテキスタイル」では、従来の常識が変わったと断言。トレンドよりも素材がフォーカスされ、「リジェネラティブ(再生可能)」がデザインの大原則として提案されたといいます。

世界のマーケティングから
●環境への配慮は必須で、汚染物質を従来の30倍も吸収し、空気をより良くする植物が開発されたり、米国保健機関が培養肉を食用として認証したりする動きが見られます。とくにビーフ大国アメリカが培養肉を承認したインパクトは大きく、リアルの牛がゲップでメタンガスを発生させる問題もあり、牛皮レザーを使わない動きとつながっていきます。
●また、3Dプリンターや3Dニット編み機が進化し、必要なモノを必要なときに必要なだけつくる、つくり置きしない方向へ進んでいます。
●デンマーク政府が各戸からの布製品回収をスタートさせたことも注目されています。日本では東京都が実施していますが、地方自治体任せです。

近未来のテキスタイル
●テキスタイルは自然素材を原料としたものか、リサイクルに適したものになるときっぱり。キーワードは「土に還る」で、生分解性が重要です。特に推奨されるのがキノコ類で、今後すべてのモノがキノコ由来でつくられる可能性があるといいます。
●循環型社会の構築では新素材COCLO(シクロ)に注目しているとのこと。これは合成繊維に添加することで生分解性を持たせる技術で、微生物の働きにより廃棄された合成繊維がより短期間で分解されるようになります。自然素材というだけでは世の中は変化しませんでしたが、これは一気に広がる可能性が大きいと思われます。

これからの新常識
●自然素材の重要性は変わりませんが、これまでの天然繊維とは異なる2つの方向があると指摘しました。一つはプラントベースで、サボテンやアバカ、海藻など回復力のある植物。
もう一つは食べる植物原料で、人が食べない部分を利用するもの。バナナやオリーブなど。生育の早いキノコも含まれます。
●モノづくりでは、今ある布を活かすパッチワークが進展。また、3Dニット技術の進化により、地産地消に近いモノづくりが可能になり、モノを運ばない時代へ進んでいくとみられています。
●バイオエンジニアリングにより、生分解性のある素材で新品をつくる方向へシフト。リサイクルはそれ自体でエネルギーを要し、環境性能は実は低い。バイオ技術で生分解性を目指す方が、本質的に環境性能が良いといいます。
●処分が簡単なモノマテリアル、つまり単一素材志向への動きをが強まります。

注目のAIテクノロジ
●AIによる繊維仕分け技術の登場。例えばNewRetex(ニューリテックス)。
●生成AIでデザイン企画。AIをどう活用していくかが重要。
●AIによるPCR検査で進むトレーサビリティ技術。

カラー
●地球にある色で、自然由来の軽く爽やかで楽しくなる色。
●変化する自然の色。経年変化を良しとする方向へ。
●北欧調の色と地中海風の色の組み合わせなど、新しい考え方で、組み合わせ方を変えれば見え方も変わります。

 ヨーロッパの家具デザイナーの言葉として、「これまでは100年使って残るものを作るのがテーマでしたが、これからの100年は土に還って何も残らないものをつくらなければいけない」という言葉が紹介され、印象に残りました。

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2024年6月27日 (木)

ミラノ・ウニカ7月展 日本パビリオンJOB過去最大41社

 この7月9日~11日、ミラノのロー・フィエラミラノで開催されるミラノ・ウニカ(MU)7月展に、日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)と日本貿易振興機構(JETRO)主催の日本パビリオン「The Japan Observatory (JOB)」が出展します。 

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 今回の2025/26秋冬JOBは過去最大の41社・800㎡の規模で日本企業が出展。新規に出展する企業は13社となり、輸出ビジネスとMUへの期待の高さが伺えます。
 ウール、綿、シルク、化合繊、機能繊維などの織物、ニット素材、レースの幅広いテキスタイルに加え服飾資材の出展者がそろい、日本の産地素材や、サステナブルを意識した原料の組み合わせや後加工のテクニックで、日本ならではのクオリティを提案し、バイヤーのあらゆるニーズに応えるといいます。
 また、ジェトロでは今回、JOBに初参加、または出展履歴3回未満の中小企業を対象に「JOB NEXT by JETRO」として支援プログラムを組んでいます。このコーナーには中小企業5社が参加して、輸出にチャレンジするとのことです。
 さらに毎回、人気のJOBトレンド&インデックスコーナーについて。今シーズンは「大切なこと」をテーマに展開されるといいます。環境や人への気遣い、やさしさ、気配り、思いやりといった目に見えない価値を重視するトレンドで、こうした想いを込めた空間構成で発信されるジャパン・クオリティは、きっと注目を集めることでしょう。私も取材に行くのが今から楽しみです

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2024年6月25日 (火)

プルミエール・ヴィジョン・パリ2024年7月展

 2024年7月2日~4日、パリ・ノール・ヴィルパント見本市会場で、クリエイティブでサステナブルなファッションを目指す、世界のプロたちが一堂に会するプルミエール・ヴィジョン・パリが開催されます。

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 来場者を待っているのは、約40か国(イタリア、フランス、スペイン、ポルトガル、日本、イギリス、ベルギー、韓国、トルコ、中国等)から参加する総数920を超える国際色豊かな出展社(ヤーンメーカー、テキスタイルメーカータンナー、テキスタイルデザインスタジオ、服飾資材・部材メーカー、縫製業者等)が発表する2025/26秋冬素材コレクションです。
 その内訳は、テキスタイルメーカー434社、縫製工場(OEMメーカー)202社、デザインスタジオ50社、タンナー66社、服飾資材・部材メーカー115社、ヤーンメーカー25社、スマートクリエーション出展社33社で、日本からは全27社(うち新規1社)が参加します。

 2024年2月展でプルミエール・ヴィジョンがローンチしたホステッド・ゲストプログラムは、フランス内外から194名のゲストを招聘し、大きな成果をあげました。このプログラムは、2024年7月展にも引き継がれ、今回もGLイベンツグループから100万ユーロもの資金提供を受けて、業界内の重要な絆の強化だけでなく、戦略的パートナーシップの推進にも貢献することになります。 
 この大規模なオペレーションを補強するのは、仏企業の国際化を使命とする国の機関“ビジネス・フランス”による新たな輸出促進制度です。ビジネス・フランスは独自の国際的エキスパートネットワークを活用することで、「輸出はフランス国内で始まる」と名付けられたプログラムを展開しています。国からの補助金で運営されている同プログラムは、外国のデシジョンメーカーたちの訪仏と、バイヤーと仏企業の輸出商談のための実効性のあるプログラムの実行に必要な資金を提供しています。
 マッチメイキングプログラムも更新されます。2024年初めに導入された同プログラムは、587組の出展社とブランドの出会いとユニークなコラボレーションの機会を創出し支援プログラム更新によって、強化されています。

 新たなNew? 
・ソーシングサポートの導入
  ラグジュアリーブランドを対象として、パーソナライズされたきめ細かいソーシングサポートが導入されます。このサービスを希望する来場者は、PVキューブでプルミエール・ヴィジョンファッションチームスタッフから個々のニーズに合わせたサービスを受け、シーズンの最もエンブレマティックな素材サンプル(テキスタイル300種、未発表のレザー50種)をチェックすることができます。(ただし、事前に招待されたブランド限定のサポートサービスです。)

・スポーツにオマージュ
 今回のプルミエール・ヴィジョン・パリは、2024パリ五輪という一大イベントを目前に控えた熱気のなか、3週間前の開催とあって、スポーツにオマージュを捧げています。
 クリエイティブなファッション産業がここ数十年に成し遂げた進化とイノベーションは、パフォーマンス追及の面でもエレガンスの面でもスポーツ界に大きな影響を与えました。スポーツウェアはより快適になり、UVに強くなり、撥水性を高め、防風機能と透湿性を獲得し、速乾性を備えるようになりました。プルミエール・ヴィジョン・パリは今回、スポーツ&テックエリアに数百もの最新開発素材を結集するとのことです。
 スポーツウェアの未来を方向付けるイノベーションやトレンドを発見するすばらしい機会をとなりそうで、ますます期待が高まります。

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2024年6月21日 (金)

栃尾からの発信『おりなす®とちお』展 一味違う先染め

 25春夏『おりなす®とちお』展 (主催:栃尾織物工業組合)が6月5~6日、今回は場所を移してレンタルスペースさくら北参道にて開催されました。
 出展したのはテキスタイル4社、ニット2社、産地買継商1社です。「伝統技術・テクノロジー・自然との融合」をキーワードに、得意の先染め生地や糸使いに特徴のあるニット生地を発信していました。
 中でも興味を惹かれた生地を紹介します。同じ先染めでも従来のものとは一味違う表情の先染めでした。

Img_78301_20240624102601 (有)木豊工場 
 タータンチェックのシャツ地です。
 とはいえ伝統的なものではなく、微妙にうねっている、よろけ格子になっています。
 コットン100%

Img_78421_20240624102601 山信織物(株)
 斑にかすれた自然感覚に仕上げるスペック染色で、洗練されたカジュアル感覚を表現しています。
 コットン70/ポリエステル30

栃尾ニット(株)

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 経済産業省の「元気なモノ作り中小企業300社」(2008年)に選定された丸編ジャージーメーカーです。とくにカットジャカードやリンクスジャカード、パイルジャカードなど、ジャカードニットの技術が素晴らしく、私はいつも注目しています。

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2024年6月14日 (金)

「コットンの日」イベント⑶ アワードは藤田ニコルさんへ

 「コットンの日」イベントで恒例の「コットンアワード2024」受賞式が執り行われ、アワードはモデルでタレントの藤田ニコルさんに贈られました。

  Img_73411jpg_20240620094101 右は、日本紡績協会会長で東洋紡代表取締役社長 竹内郁夫氏より藤田ニコルさんにアワードが授与されたワンショットです。

 自然体のキャラクター、多彩な才能が、自然でピュア、様々なシーンで活躍するコットンのイメージに相応しいという理由で選出された藤田ニコルさん。
 コットンの白いレースのワンピースで登場し、「お洋服に関わるお仕事をしているので、選ばれてすごく光栄です。コットン=白、というイメージが私の中では強いので、今日のワンピースは可愛らしくてピュアな少女らしさを表現してみました」と満面の笑み。
 「コットンと聞いて思い浮かぶのは、やはりTシャツやデニムです。コットン素材は毎日の生活の中でとても身近な存在です。おしゃれをしているときもコットン素材を取り入れていますが、家ではリラックスしたいので、動きやすいTシャツで過ごしています。私はストレスが溜まるのが大嫌いなので、ストレスフリーな服作りを心がけており、コットンは欠かせない素材です。」などと、受賞の喜びを語っていました

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2024年6月 2日 (日)

2025年春夏ミラノウニカ「流行色2024 SUMMER」掲載

Photo_20240607232201  この5月に発行された「流行色 2024 SUMMER No.617」に、今年2月に開催された「2025年春夏ミラノウニカ」の柳原美紗子の記事が、掲載されました。

 本誌にその概要や発表されたトレンドテーマやカラー、素材の特徴などを4ページにわたり解説しています。どうぞご覧ください。
 (クリックすると拡大します。)
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2024年6月 1日 (土)

2025春夏PTJ展 ⑽ ファンシージャカード こだわりの質感

 ファンシーなジャカードでは、質感の高さへのこだわりが見られます。 

有限会社クロスジャパン
 同社は、日本国内の各産地が培ってきた意匠性の高いクオリティを活かすために、テクスチャーにこだわった自社オリジナル企画によるテキスタイルを毎シーズン、マス見本として作製し、提案しているテキスタイル企画会社です。
Img_71581_20240607221501  右は、フリンジフラワーです。カット長の長い大胆なフリンジが特徴で、ワッシャー仕上げによる生地にもみ込まれたナチュラルな風合いにも注目です。ベースがナイロン混の素材のため、さらりとした春夏らしい感じに仕上がっています。
Img_73551 右は、ギンガムカットボーダーです。コットン60/キュプラ/38/ポリエステル2
生地の中に2種類の異なるギンガムチェックを入れて表現した生地です。薄手の春夏らしい軽やかな感じの生地です。

宇仁繊維(株)
 メイドインジャパンにこだわったテキスタイルメーカーです。
 ポリエステルを中心に、合繊素材や綿・シルクなどの天然繊維を自社用機の活用と協力工場との連携により、小ロット・短期間の商品提供を実現させています。
Img_70941  右は、「What’s Next(次の売れ筋)」Textile コーナーに出品されていた生地で、「20d分繊オーガンジージャカード」です。
 タテに分繊糸を使うことで、ハリ感と軽さを演出。糸の収縮差で繊細な表面感を出した、ジャカード織ならではの柄表現になっています。

有限会社山政テキスタイル
 1916年創業の丹後の合繊服地メーカーです。丹後産地の特徴である強撚糸加工技術を駆使し、川下志向のオリジナル素材造りを目指しているといいます。
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 Img_71201jpg 好評だった前回に引き続き “メイドイン京都” をテーマに2次・3次と様々な京都の後加工技術を施した素材を提案しています。
 右は、綿100%ボンディングオパール加工デニムです。

国島(株
 国島株式会社は創業1850年、尾州で最も古い歴史を持つ毛織物メーカーです。
 高密度規格をベースに多くの協力工場とのコラボレーションや独自の加工メソッドから生み出される生地は、Img_72421 変化に富んだユニークでモード感あふれるものとして海外のトップメゾンからも支持されています。
 右は、ファンシーカラミで杢調のもの。レーヨン/コットン/アクリImg_72351 ル混。


 右は、オパールローズ格子です。 

吉田染工(株)
 丸編み産地の和歌山で、糸の染色加工(チーズ染色)を行っている染工場です。グループ会社の貴志川工業でも生地の整理加工を行っており、グループ全体で糸及び生地加工の染色対応ができるといいます。
 さらに、工場内にニット機械を導入し、糸染から編みまでの一貫生産を提案する「ソメカラ (SOMEKARA)」プロジェクトでは、オリジナルの柄を6色のジャカード編みで繊細に表現する企画が人気を集めています。

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 また、SRYと呼ばれるインレー組織を活用した特殊なニット生地の開発と提案にも力を注いでおり、ニットと布帛のハイブリッド企画として、他にはない新しい感覚を追求しています。

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2024年5月31日 (金)

2025春夏PTJ展 ⑼ 先染めシャツ地 軽やかな表面変化へ

 シャツ向けの先染め織物では、春夏らしい軽やかなタッチで、さりげない表面変化を持たせた生地が増えています。

浅記(株)
 先染め織物の産地である新潟で、1869年に創業したテキスタイルメーカーです。
 オーガニックコットンを使用した表面変化のあるコードチェックや綿/麻素材に撚糸を加えて清涼感を持たせた、キャッチワッシャーシリーズなどの独自商品を提案しています。

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 上は、オーガニックコットンにコードを効かせたカジュアルチェックです。

(株)カゲヤマ
 播州織先染め産地である兵庫県西脇市にある繊維産元商社です。
 Img_72291_20240607200201 現在300品番2000色ものオリジナル生地をストックしていて、1反から購入可能とか。

 右は、同社の人気素材、両面リバーシブルの先染めです。

 
124  また、今季はカゲヤマオリジナルの「シェイキーマジック」を復活させています。(右の写真はPTJのホームページからお借りしました)

 これは特殊染色技術によって、ぼかしたプリントのような表情を付与した織物です。

 今から15年ほど前に、綿100%綾織に絞り込んで販売したところ、ヒットした商品といいます。

 

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2024年5月30日 (木)

2025春夏PTJ展 ⑻ 多様なデニム 持続可能へさらに進化

 デニムは汎用性の高い素材として、カジュアルから洗練されたものまで、多様なものが登場しています。水の使用削減など、持続可能性への取り組みにもさらなる進化が見られます。

カイハラ(株
 国内シェアは約50%という日本を代表するデニムメーカーです。年間800~1000種類もの生地開発を行い、徹底した品質管理による高品質な素材を提供しています。
 今季、とくに打ち出されていたのが、超軽量のエアチューブデニムです。デニムの表情そのままに空気をまとうように軽いデニムです。
 Img_72711pg右は、フッ素を使わない、シリコンを主成分とした独自の処方により開発された撥水加工のデニムです。
 さらに反毛20%混のリサイクルコットン使いのものも提案。サステナブルなデニムをさらに進化させています。

ダックテキスタイル(株)
 日本が誇るデニムの産地、広島県福山市と岡山県井原市を中心とする備中・備後地域の機屋と直結したものづくりを行っている専門商社です。東京・原宿にあるショールームには最新の商品サンプルが多数揃えられています。
Img_72541  今シーズンは、とくにシャトル織機という古い織機でしか織ることのできない、アンティーク感のある「セルヴィッジデニム」や、右写真の「スカシジャカードデニム」が注目されました。
 スカシジャカードデニムは柄を全面に出さず、あえて透かして浮き出すような柄が特徴で、柄柄しない、控えた感覚がシックです。また色鮮やかなカラーデニムや清涼感のある綿麻デニムなども出品されています。

(株)オールブルー
  岡山県倉敷市児島でデニムを開発、販売している会社です。本格的なデニムを中心に機能性、デザイン性のある素材も開発、また様々な生地加工を行うなど、常に新しい素材を提供しています。
 Img_72791jpg 今季は生機の素材感をそのまま活かしたワッシャーシリーズやリサイクルポリエステルを組み込んだデニム、さらにシルク100%のノイルデニムなども提案。右は、ブースで目立っていたマルチカラージャカードデニムです。

山陽染工(株)
 デニムの産地、広島県福山市にある国内有数の染工場です。原反から晒、無地染め、プリント、仕上げ加工まで一貫で行っています。
 備後絣の系統を受け継ぐ「インディゴ生地染め」や「抜染」などの特殊加工は、Img_72091pg 世界のハイブランドから高い評価を得ており、私もいつも注目して見ています。
 右は、シャディ加工という、ムラ染め加工の厚地コットン100%ツイルです。さりげないヴィンテージ調の雰囲気が出ています。

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2024年5月29日 (水)

2025春夏PTJ展⑺ 無地 天然素材中心に表情のあるものへ

 無地はサステナブルな天然素材が中心です。何の変哲もないプレーンに見えますが、よく見るとどこか懐かしい表情感のあるものが多くなっています。

柴屋(株)
 海外出展に積極的に取り組み、実績を上げているテキスタイルコンバーターで、布帛生地を中心にストック販売しています。取り扱っているのは、綿や麻の天然繊維が中心で、オリジナルテキスタイル約1500品番を取り揃え、1種類、平均で7色展開、トータル配色では、約7000色展開しており、1m~のオーダーに対応するとのことです。

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 人気は定番の天日干し「サニードライ」シリーズです。これに加えてアンティークダイのユーズド感のある素材、程よい色落ち感を表現したビッグライズ加工、うず潮ワッシャー、ハイカウントタイプライターTKS加工など、多くの加工生地を展開。ブースは、いつ行っても活気にあふれています。

スタイルテックス(株)
 同社は、埼玉県の関連工場(ダイワインターテック)で製造されるスレン染料Img_73091_20240607162101 を中心に糸染した高密度コートクロスの企画・販売を手掛けています。
 右は、シャンブレーコットンギャバジンで撥水加工のもの。上品な光沢のあるコットン100%で、格調高いコート地に最適。

古橋織布有限会社
 世界的にも希少なシャトル織機を使い、天然素材を中心とした、生地に表情のあるシャツ生地、アウター素材が得意な遠州産地のメーカーです。綿、麻、綿麻、綿ヘンプ、綿和紙、バンブーリネンなど、素材が生まれもつ機能性や、質感を最大限に生かしたものづくりにこだわっています。
 Img_73161jpg 右は、同社のロングセラーであるボイルウェザークロス、コットン100%です。経糸と緯糸は中番手糸の強撚糸使いなので、独特なハリとコシがある丈夫な風合いです。しかも経糸と緯糸はそれぞれ別の色に染めてから織る「シャンブレー」組成で深みのある色合いが表現されています。

山﨑テキスタイル(株)
 綿を中心に細番手、高密度、強撚糸使いの高品質なテキスタイルを開発している浜松産地のメーカーです。
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 ブースではGOTS認証済のオーガニック糸やリサイクルポリエステルを使用したサステナブルな商品を大きく打ち出していました。

赤堀産業(株
 1951年に事業を立ち上げて以来、70年以上に渡り、綿、麻、レーヨン、ウールなどの天然繊維を中心に、繊維の街である浜松から高品質な生地を提供しているメーカーです。
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 今回はメイドイン遠州の生地を使用した製品染のムラ染めを提案していたのが印象的でした。

古山(株
 天然素材の後染め商品を在庫展開している遠州・浜松の生地メーカーです。Img_71761
 特に加工方法に力を入れていて少量生産ならではの柔らかさやシワが特徴といいます。
 右は、リネン/コットン先染めシャンブレーです。

小松和テキスタイル(株)
Img_71841  同社の「東炊き」(右の写真)は、スカイツリーのお膝元である東京下町にある、製品染めからスタートした染工場で仕上げたもの。コットンやリネンといった天然繊維の染めが得意で、小さな釜の中で生地がぶつかり合うことで、ふんわり凹凸を感じる仕上がりになっています。
 また江戸時代から絹、絹染、銘仙で知られる足利・織姫神社の地で、絹糸の染からスタートした染工場で仕上げたものが「織姫炊き」です。ウールなど、縮みが出やすく繊細なタッチの生地も染めることが出来るといいます。

小原屋繊維(株)
 大阪を拠点に、国産の品質にこだわり、天然繊維を中心としたオリジナル生地の企画・販売を行っている生地商社です。在庫をストックしており、1反からの注文にも対応しているといいます。
Img_72981_20240607162401  右は、スーピマコットン/ナイロン混で、しなやかで強度のあるコットン糸に繊細なナイロンをブレンドすることで、天然繊維のナチュラル感と合成繊維のしなやかさを融合させた素材に仕上げたもの。ナチュラルなワッシャー仕上げが施されています。

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