テキスタイル

2017年9月16日 (土)

「コダワリノヌノ2017」展 多重素材を共通テーマに

 今シーズンも「コダワリノヌノ2017」展示商談会が、この9月7-8日、東京・南青山で開催されました。出展したのは10府県11社で、各社独自のこだわりの技を披露しました。
 共通テーマは「多重素材」で、とくに多重織ガーゼは人気が高い様子です。
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Img_09621  ここでの注目は、やはり高橋織物(滋賀県高島市)の綿100%の多重織ガーゼです。
 2重織から12重織までつくっていて、さすがの匠の技!
 ふっくらと軽くて、気持ちのいい風合いに驚かされます。
 空気の層があるっていいですね。

Img_09661 Img_09671  また写真上のシャーリングクレープも一押し素材で、実際引き合いが多いようです。綿99.35/ポリウレタン0.65で、左は生機で、プリント加工すると右のような凹凸感が出てくるのだそうです。

Img_09591jpg  また島田製織(兵庫県西脇市)の播州織先染めチェックやジャカードの提案も注目されます。
 100番手糸使いなど、得意の超極細番手使いで、繊細で滑らかな表現が美しい綿織物です。
 右は同社のファクトリーブランド hatsutokiから、フワッした感じのカットジャカードです。 

Img_09461jpg  デニムでは、ワン・エニー(岡山県岡山市)のキレイ目のデニムが好評のようです。
 右は、光るフィルム入りデニムで、綿97/ポリエステル3。

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2017年9月10日 (日)

プルミエ―ル・ヴィジョン・パリ9月展リリースから ⑷

1 来たるプルミエ―ル・ヴィジョン(PV)パリ9月展で、もう一つ興味深い展示が行われます。
 
 それはこの4月に開催された南仏の第32回イエール国際モード・写真フェスティバルで、PV審査員グランプリを受賞したスイス人デザイナー、バネッサ・シンドラーさん(右写真)のコレクション展示です。

 作品は、建築やインテリアデザインにインスパイアされたという構築的なシルエットです。

 この構築性は素材表現によるもののようです。何とウレタン液を使用しているといいます。
 植物素材のチュールやネットといった透けるテキスチャーで、その新しい表現とか。

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2017年9月 9日 (土)

プルミエ―ル・ヴィジョン・パリ9月展リリースから ⑶

 今回のプルミエ―ル・ヴィジョン(PV)パリ9月展では、テキスタイル・デザインのクリエイションを支援するイベントも開催されます。
 それがテックスプリント(Texprint)のコンクールです。PVはこのコンクールに協賛しているのですね。
 テックスプリントは、イギリスのファッション系大学250校で学ぶ各国の若きデザイナーを対象に、下記の賞を設けてコンクールを実施、例年PVデザインの会場で受賞式が行われています。
 ファイナリストは24名で、PVデザイン会場での展示にも参加します。

 その賞とは、テックスプリント・ファッション賞、テックスプリント・インテリア賞、テックスプリント・カラー賞、テックスプリント・パターン賞、ザ・ウールマーク・カンパニー・テックスプリント賞、それについ最近のリリースで、マークス&スペンサー・テックスプリント賞も加わったとのことです。
 
 なおプレゼンターは日本人デザイナーの、あの「ユマ コシノ」を手がける小篠ゆま氏が務めるといいます。

Untitled_73_of_106440x195_2  右はファイナリストたちです。彼らの中に、日本人の姿がなくて----、今年もかと、大変残念です。がんばって!と言いたいですね。

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2017年9月 8日 (金)

プルミエ―ル・ヴィジョン・パリ9月展リリースから ⑵

 プルミエ―ル・ヴィジョン(PV)パリ9月展でのメインイベントは、第9回PV アワードです。
 会期初日の夕刻、PV アワードの授賞式が行われます。

4  話題は何といっても、新しい審査委員長でしょう。スペシャルな人物、俳優であり、ファッションデザイナーでもあるジョン・マルコビッチ氏が審査員のトップとして迎えられているのです。
 ジョン・マルコビッチ氏といえば、俳優および映画プロデューサーとして誰もが知る存在です。でもデザイナーとしての実績についてはあまり知られていませんでした。私も知らなかった! 同氏は6年前に自身のファッションブランドを立ち上げ、メンズコレクションを発表しているそうです。

 また今回は、これまでの6つの賞に加え、「ファッション・スマート・クリエーション賞」が、ファブリックとレザーそれぞれに新設されるといいます。責任あるクリエイティブなファッションを讃える動き、ますます加速しそうです。
  授賞式ではフランスのエレクトロ・ポップ・デュオSYNAPSONがセレモニーを盛り上げるとか。さてどんなことになるのか、楽しみです。

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2017年9月 7日 (木)

プルミエ―ル・ヴィジョン・パリ9月展リリースから ⑴

 プルミエ―ル・ヴィジョン(PV)パリ9月展が、9月19日から21日、パリ・ノールヴィルパント見本市会場で開催されます。
3_2  プレスリリースによると、今期は「クラウド・オブ・ファッション(Cloud of Fashion)」のスローガンの下、新しいキャンペーンを展開するといいます。
 プロモーションビジュアル(右)は、見本市が新しい局面、つまりインスピレーションやノウハウ、新たな開発、未来の素材を包括する、リアルとデジタル双方の場へと進んでいくことを象徴するものだそう。業界の全てのプレーヤーがイノベーションという屋根の下に結集する、そんなイメージが伝わってきます。

 複雑な世界情勢の中で揺れ動くファッションマーケットにも関わらず、PVパリの出展企業は全体で1,961社と2016年9月展比3.3%増。国別トップ5は、イタリア657社、フランス256社、トルコ166社、イギリス144社、スペイン90社。また見本市別では、PVヤーン59社、PVファブリック804社、PV レザー 274社、PVデザイン274社、PVアクセサリー 321社、PVマニファクチャリング 256社と発表されています。
 なお日本からは、6つの見本市合わせて59社、うちPVヤーンに3社、PVファブリック44社(うちニットソリューション1社)、PVレザー 4社、PVアクセサリー 8社が出展するとのことです。

 出展に関する注目の動きは、次のようです。
 一つは、主軸のPVファブリックの出展企業数が初めて800社を超えて804社になったこと。昨年同期は789社でしたから15社増加しました。これは、プルミエール・ヴィジョン・グループの歴史において大きな意味を持つものと評価されています。
 二つ目は、新規出展企業の躍進です。選考委員会による厳しい審査を経て、今期は161社が初出展します。
 三つ目は、インターナショナルな提案です。世界57か国の企業が出展し、とくにテキスタイル提案の増加が、プルミエール・ヴィジョン・パリの強固さを証明していると強調します。

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2017年9月 2日 (土)

銀座松屋「う。ふ。ふ展」作り手に仏人アーティストも参加

 今、東京銀座の松屋で、9月4日まで、「う。ふ。ふ展」が開かれています。大人の女性たちへ向けた作品展で、出品しているアーティスト6人の内の一人がフランス人のイザベル・ドゥ・メゾヌーヴ(Ysabel de Maisonneuve)さんです。イザベルさんからのメールで、本展を知り、先日行ってきました。
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Img_08571_2   お得意の絞り染めストールが展示販売されています。
  透ける表情のあるシルク地で、布と布の間に、糸が嵌め込まれていたり、箔プリント地をサンドイッチしていたり---。
 その透け重ねのテクニックが見せる繊細な美しさに思わず引き込まれます。

Img_08631  ふんわりと揺れる蝉の羽のような羽織りものも宙に浮いています。天女の衣のようで、感動します。

 お値段はストールで、32,000円くらいから。

 パリの見本市では、蜘蛛の巣のようなテキスタイルアートを出されていたのが印象に残っています。次回機会があればまたお会いしたいです。

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2017年7月30日 (日)

パリ アンテルフィリエール ⑵ 驚異の3Dプリンティング

 今期のパリ「アンテルフィリエール」に開設された「フォーラム イノベーション」で、クローズアップされたのが「プリンティング」です。
Img_86061jpg_2  
 今やテキスタイルプリントの技術の進化には著しいものがあります。フラットスクリーンやロータリースクリーン、ダイレクト・デジタルあるいは転写プリントなどから、フロッキーやエンボス、メタル箔、オパール加工、またボンディングも一種のプリントです。立体的な厚みをつけるエマルジョンやまた導電性のあるものも開発されて、スマホと連動するコネクト衣服も夢ではなくなっています。染料や顔料も太陽光(UV)照射により発色するフォトクラミックや、乾湿の環境に応じて色が変化するインク、さらに水質を汚染しないインクも開発されています。
 このエリアにはそうしたノーハウを持つ最先端企業が約40社、日本からも接着技術のユタックスとビスコマジック加工のセーレンが参加し、最新のプリントファブリックやアクセサリー、約200点が展示されました。

 中でも驚異的だったのが3Dプリンティングコーナーです。3Dプリンティングマシーンが、作動する様子を観察しました。
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 ノズルから出てくる材料が、レーザーで刻まれていきます。Img_85891付加される材料をレーザーが彫刻刀のように細かく動いてカットし、造形していくのです。
 材料は米国イーストマン(Eastman) のコポリエステルフィラメントで、展示には同社が協力しているといいます。

 3Dテクノロジーによるアウターとしてのブラも紹介されました。
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Img_86001jpg  このブラはフランスのエンディア(Endeer)とオランダの「メッシュ・ランジェリー(Mesh Lingerie)」によるもので、ソフトでしなやかです。
 3Dスキャンにより、個々人の形に合ったブラをつくることができるようになったということで、ほんとうに画期的と思いました。

Img_85951  右は、フランスのプロドウェー(Prodway)グループによるポリアミド・パウダーを材料とした“ニット・ファブリック”です。

 3Dプリンティングは、カスタマイゼーションやプロトタイプへの展望を開くテクノロジーです。プリントに時間がかかる、材料が限定されるなどのデメリットはあっても、これまで不可能とされてきたミクロン単位の複雑で細密でモチーフをつくることができます。材料価格自体は安価ですので、かなり手頃な感じにもなってきているようです。
 テキスタイル供給に革命的な変化をもたらすとみられている3Dテクノロジー、その可能性、広がりにますます注目です。

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2017年7月29日 (土)

パリ アンテルフィリエール ⑴ ナチュラル色強まる

 「モードシティ」に隣接して開催されたパリ「アンテルフィリエール」は、インナー素材の見本市です。280社が出展し、日本からも旭化成、黒田レース、栄レース、ユタックス、それにセーレンが初出展しました。

 写真はゼネラルフォーラムです。
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  ここでもっとも目立っていたのが、中央に展示された巨大なプリントです。軽やかなベールのような生地にのっていました。
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 考案したのは、今回のゲストデザイナー、Img_85771_3 スタジオ・ヘイザーのトレンドセッター、エレン・ヘイザ―(Ellen Haeser)さん(写真右)です。イーストマン・ケミカルの3Dデジタルプリント技術でつくられています。植物や民族柄をミックスした不可思議な模様で、タイトルは「アート・オブ・ブレンド(Art of Blends)」。エレンさんは、人々の自然の恵みへの感謝の念を込めて制作したと話します。

 発表された2018/19秋冬のインナー素材のトレンドは、次のようです。
 全般にストリートウェアからの影響が強く、ナチュラル傾向が強まっています。
 ラウンジウェアはややエスニック調へ動き、アスレジャーはさらに進展。伝統的なランジェリーは、どちらかといとそのアイデンティティーを見失いつつあるといいます。
 装飾は重要要素で、レースや刺繍、リボンなど様々なものがフォーカスされています。
 カラーは、ターコイズやオレンジ、テラコッタ、イエロー、ディープレッドといったインパクトのあるカラー使いで、1970年代調がリバイバル。グッチ的な規則破りのカラーコンビネーションが注目されるとも。
 またグリーン系が、アジア市場向けに期待されるといいます。カーキやブロンズ、ブルーグリーン、ミントグリーンなど。
 素材は合繊に代わり、コットン主導のナチュラル系、セルロース繊維のテンセル、レーヨン、アセテートなどが台頭するとみられています。

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2017年7月18日 (火)

ミラノウニカ ⑺ 結果速報 早期開催に有意義な成果

 第25回ミラノウニカが13日、閉幕し、その直後に結果速報が届きました。
 それによりますと、初の早期開催について、出展者から歓迎され、また来場者からも支持されて、有意義な成果が得られたといいます。
 来場者は、企業数で約6,000社を超え、昨年の9月展並みと発表されています。

 出展者数については、このブログ2017.7.12付けでも記した通り、前年同期比20%増となったことで、出展者に好評だったことがわかります。また今回はバイヤー登録者の訪問時間が倍になり、中身の濃い商談につながったと伝えられました。出展者にとっては来場者数よりもビジネスが重要で、7月開催に舵を切ったことは好意的に評価されたとしています。
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 上は会場入り口付近です。

 なお次期開催は、2月展については前倒しの要望が少ないことから、2019年春夏物は2018年2月6日~8日に、そして2019/20年秋冬物は今年同様、2018年7月10~12日に決定したそうです。
 ファッションシステムが大きな変化を迎えている今、ひとまずはこれで正解だったということでしょう。

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2017年7月17日 (月)

ミラノウニカ ⑹ 未来を担う若者たちの展示

 ミラノウニカでは毎回、若者たちのクリエーションを展示するコーナーを設けられています。

 その一つが、実験的な「カモン(comOn)」です。
 今回は「Now is hybrid(今はハイブリッド--)」展が行われていました。
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Img_93621_4  今やハイブリッドは、ファッションの新しい視点ですね。

 ここではテキスタイルとデザインがともに形を成していくサイエンスラボが紹介されました。


 もう一つが、Polimi(ミラノ工科大学)のコーナーです。
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Polimi_21 ここでは同大学のデザイン・ファッション科の学生たちによる、新素材や最新技術を用いた作品が展示されました。制作にはミラノウニカに出展しているテキスタイルメーカー数社も協力しているとのことです。

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