パリの邸宅でサロンコンサート バロック音楽の夕べ
パリでサロンコンサートに誘われ、優雅な夕べを過ごしました。
場所はパリ裏10区にある19世紀 “花の都パリ”を象徴する「オスマニアン建築」のアパルトマンです。天井の高い王朝風の邸宅で、かつての貴族の住まいを彷彿させます。近隣の移民が集まる地域とは隣接していますが、通りを挟むと一変し、静かな環境になることに驚かされましたが---。
そんなエレガントなサロンで、「La Lorenzany」アンサンブルの演奏を楽しみました。クラヴサン、フルート、ファゴットのトリオが奏でたのは、バッハ、ヘンデル、ヴィバルディのバロックの楽曲、トリオソナタでした。久しぶりに癒される音楽を聴いて、気分が晴れる気がしました。
クラヴサンは、日本では「チェンバロ」と呼んでいる楽器で、弦を爪ではじくことで音を出します。ギターに似た優しい繊細な音色で、より心の琴線に響いてくる感じです。初めて近くで見て、ピアノとは鍵盤の白黒が逆なことも発見しました。
上は、このコンサートのプログラム表紙に使われていた絵画です。アドルフ・フリードリヒ・エルトマン・フォン・メンツェルによる1825年の歴史画で、トリオアンサンブルが描かれています。背を向けて腰掛け、チェンバロで伴奏しているのが、「音楽の父」と呼ばれるヨハン・セバスティアン・バッハの息子で作曲家のカール・フィリップ・エマヌエル・バッハとか。
この絵とともに、過ごしたステキなひと時、忘れられない思い出になりそうです。お誘いに感謝!