雑誌『アイデア』特集:装綴ファッションデザインの生態学
雑誌『アイデア』はグラフィック中心の国際的なデザイン誌です。10日に発売されたNo.390 7月号は、初のファッション特集だそう。監修は何とデザイナーの山縣良和さんです。タイトルは「writtenafterwards装綴(そうてい)ファッションデザインの生態学」となっています。
山縣さんは2007年にご自身のファッションブランドwrittenafterwards(リトゥンアフターワーズ)を立ち上げ、「ここのがっこう」を主宰、ファッションを通して様々な表現を試みているデザイナーです。 この度、本を出版されるというご連絡を受け、早速予約しました。
一昨日、届いたのが、右の『アイデア』の7月号です。A4判大、216ページもの立派な書物です。
開いてみると、あの幼虫の姿があちらこちらに蠢いています。山縣さんは蚕を飼われているのですね。表紙の写真は、玉繭とか。あるとき突然二匹の蚕が重なり合って一緒に一つの繭をつくり始めたそうです。
上の写真の右側に斜めに置いたのは、本とともに送っていただいたメッセージカード「letter from writtenafterwards」です。
表面は写真家 田附勝さん撮影の写真で、ここにもあの幼虫が写っています。
カード裏面には、幼虫から繭、蚕蛾へ変態する蚕を観察し、学んだこととして「ファッションの本質は環境によって変化していく“装い”にあると考えている」とのメッセージがありました。
アフターコロナに向けて、少しずつ世の中が動き出した現在です。過去を見つめ直し未来を拓く知恵が、本誌には詰まっています。
ファッションとは何かを考えるきっかけをつくってくれる一冊になるのでは---。とくにファッションを志す方にお薦めです。