日記・コラム・つぶやき

2018年3月20日 (火)

パリ「針の祭典」 特別展「白」で達人技に魅了!

 先月2月初旬パリを訪れ、週末に開催されていたヨーロッパ最大の国際手芸見本市「レギュイユ・オン・フェット(l’Aiguille en Fete)」に行ってきました。これは日本では“針の祭典”として知られています。デモンストレーションもあり、一般の方も入場できる楽しい展示会です。
 中でも興味深いのが特別展で、毎年テーマを変えて展示されます。今年のテーマは「白」でした。爽やかな白いアート作品が並ぶなか、とくに目を引かれたのが日本人アーティストお二人のコーナーでした。ともにすばらしい達人技で来場者を魅了していました。

 一人は中山久美子ジェラルツさん。世界的に有名な「ブティ(boutis)」作家です。
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Img_70951jpg ミッチ・渡辺雪三郎で、オートクチュール、プレタポルテの企画に携わり、渡仏されて28年になられるとか。現在もデザイン活動を続ける一方、南仏プロヴァンス地方に伝わる伝統的なキルト、「ブティ」を研究し作品を制作、発表されています。 

Img_70921  「布の彫刻」とも呼ばれるブティ。その凹凸の陰影が美しくすっかり魅せられました。
 つくり方は、2枚の薄い布を重ねてステッチをかけ、裏からコットンヤーンを2枚の布の間に詰めていきます。コットンヤーンの詰まっている部分と詰まっていない部分ができることで、立体的な模様が生み出されます。

 その繊細な技法に、只々感嘆させられました。

 もう一人は昨年このブログ(2017.2.12付け)でご紹介した横山由紀子さんです。「よろけ織」作家で染織工房「夢織りびと」を主宰されています。
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Img_71301  今回は白を採り入れた新作を展示されていました。白を用いることで柄構成の大胆さが引き立てられ、よりモダンな作品に仕上がっているようでした。

 昨年逝去された吉岡(旧姓石井)洋子さんは、横山由紀子さんのお弟子だったことがわかり、不思議なご縁に感謝しました。吉岡さんのことは、このブログ2017.6.22付けで、「書・石井明子 織・故吉岡洋子 姉妹展」の記事で紹介しています。
 彼女を偲び謹んで、合掌。

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2018年3月18日 (日)

シネマ夢倶楽部表彰 ベストシネマ賞1位に大林宣彦監督

 日本ファッション協会が行っている顕彰事業、「日本クリエイション大賞」と「シネマ夢倶楽部表彰」の合同表彰式がこの5日、帝国ホテル東京で開催されました。今年は400名を超える参加者があったとのことで、盛会でした。

 各賞が授与されるなか、もっとも感銘したのは、やはりこの人、大林宣彦監督です。Img_83761 映画「花筐/HANAGATAMI」でメガホンをとり、ベストシネマ賞第1位に選ばれました。
 「映画はハッピーエンドをつくれる。嘘でもいいから平和を信じて、映画でハッピーエンドを願えば、ほんとうにそうなれる」などと、魂を振り絞るように語られたお姿が印象的でした。
 監督は今年で御年80歳になられるそうです。肺がんで余命3ヶ月と言われながらも、本作に挑まれ完成させた、その精神力にも驚嘆させられました。

 日本クリエイション大賞では、大賞の超小型衛星を開発したアクセルスペースの他、とくにすばらしいと感じ入ったのが、日本の巧みな技(わざ)賞を受賞した高知県日高村の「ひだか和紙」です。何でも2013年に厚さ0.02mm、1.6g/㎡の世界一薄い機械漉き和紙の開発に成功したとのこと。この極限まで薄い、しかも塩素を使用しない和紙は、文化財の修復に欠かせないものだそうです。今やルーブルや大英博物館など、世界中で引っ張りだこなのだとか。
 その実物をお土産にいただきました。まさに手のひらが透ける、超のつく繊細さです。改めて日本の技術力に感動しました。

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2018年3月15日 (木)

東京ファッション専門学校生 夢紡ぐファッションショー

 先月半ば、東京ファッション専門学校の学生によるファッションショーが、東京・銀座松屋で開催されました。
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 同校のファッションデザイン科1年生と2年生、きものファッション科2年生による力作が披露され、コレクションのレベルの高さと、モデル役をこなした学生たちの堂々としたウォーキングぶりにびっくり!
 テーマは「CLOTHO (クロト)」です。これはギリシア神話に出てくる運命の三女神の一神で、「紡ぐ女」を意味する女神です。その糸車から生命の糸を紡ぎ出すといいます。
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 クロトが糸を紡ぐように、ひとり一人夢を紡いで羽ばたいていって欲しい----。私も応援しています。
 

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2018年3月12日 (月)

コットン・ファッション・セミナー開催のお知らせ

 今シーズンもまた、コットン・ファッション・セミナーを下記の通り開催いたします。
 皆様のご参加をお待ちしています。

 なお、一般財団法人日本綿業振興会のHP内、「イベント」ページで、「コットン・ファッション・セミナー開催」の記事が掲載されています。http://cotton.or.jp/seminar.htmlをクリックしてご覧ください。

                   記

テーマ:「2019春夏~2019/20秋冬コットン・ファッションと素材の傾向」
講 師:柳原美紗子(ファッション・ディレクター)

日程および申し込み先
■ 大阪 4月10日(火) 2:00P.M~4:00P.M. 大織健保会館8階
  主催/協同組合 関西ファッション連合 
  申し込み先/電話06-6228-6525

■ 東京 4月12日(木) 1:30P.M~3:30P.M.  東京ウイメンズプラザホール
  共催/東京織物卸商業組合、一般社団法人日本アパレル・ファッション産業協会
  申し込み先/一般財団法人日本綿業振興会 電話06-6231-2665

* 大阪と東京の各セミナーは主催団体が異なります。お申込み・お問合せは、必ず直接それぞれの団体にお願いします。

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2018年2月22日 (木)

COTTON PROMOTIONコラム掲載                        「クロスオーバーデザインの新潮流」

 一般財団法人日本綿業振興会発行の機関紙「COTTON PROMOTION(コットン・プロモーション)」2018冬号534号のコラム、マーケティング・アイに、柳原美紗子の「クロスオーバーデザインの新潮流」記事が掲載されました。ご参照ください。
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2018年1月25日 (木)

「介護はすみだ生まれ いま・むかし」展 フットマーク社で

 昨年11月中旬、水泳用品・介護用品メーカーのフットマーク社をSUDIの有志と訪問し、東京・墨田区政70周年記念事業の一環として開催されていた「介護はすみだ生まれ いま・むかし」展を、三瓶 芳 社長直々のご案内で、見せていただきました。
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 同社マーク館では、昭和30年代頃からの写真資料などを展示、地域の移り変わりを懐かしみました。

 中でも驚かされたのは、「介護」という言葉の名付け親が、当時のフットマーク社長で現会長の磯部成文氏であるということでした。
 展示されていた新聞記事(Fuji Sankei Business 2012.3.21)によると、1970年代初め頃、近所の奥さんが訪ねて来て、「お漏らしに悩むおじいさんのために、大きなおむつカバーをつくって欲しい」と依頼され、大人用の大きいおむつカバーをつくったそうです。
Cimg07111  「大人用おむつカバー」の商品名で商品化したのが、左写真の額に飾られていたおむつカバーです。ほんとうにあまりにも大きくてびっくり!
 しかしこれはあまりパッとしなくて、紆余曲折を経て10年後、商品名「介護おむつカバー」で売り出したところ、軌道にのるようになったといいます。「介護」の「護」は看護師から、「介」には「助ける」の意味があることからこう命名したとか。1984年に商標登録。2000年に介護保険制度が施行され、この言葉は一気に全国に浸透したといいます。

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 上は、ヒット商品の「うきうきシャツエプロン」です。

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 またフットマーク社はリオ・オリンピック水泳で金メダリストの金藤理絵さんをサポートしていて、同社ショールームでは金藤さん着用の水着が展示されていました。(上の写真)
 これはイタリアの競泳水着ブランド「Jaked(ジャケッド)」製で、2010年に独占輸入販売契約を結んでいるそうです。

  (ショールームで三瓶社長と記念撮影)
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 「健康は水の中にある」をテーマに、水中運動やリハビリ、介護のための用品・用具を今後も開発していくという同社。ますます期待しています。

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2018年1月24日 (水)

講演会「自由を生き抜くためのダイバーシティ」

 法政大学総長 田中優子氏が基調講演するシンポジウムが、昨年11月28日、六本木の国際文化会館で開催されました。主催は一般財団法人日本ファッション協会の「Urara:kai(うらら会)」です。
Img_47702  テーマは「自由を生き抜くためのダイバーシティ」で、ダイバーシティ(多様性)の視点から、自由を生き抜くことの意味と社会の変貌に対応できる知性の在り方を、明快な語り口で語られました。

 前半は法政大学総長としての講義から、同大学の「ダイバーシティ宣言」や、長期ビジョン「HOSEI2030」の策定、初の「大学憲章」の制定を主体に、LGBTや障がいのある学生への対応、働き方改革などを、様々な事例で紹介しました。
 後半は「自由を生き抜く実践知」を中心に、省庁に広がる危機感をレポートした「不安な個人 立ちすくむ国家」や、学長会議における「変化する時代に必要な能力」などを取り上げて、思考力、判断力、主体性の重要性を強調。自分で判断できる能力を鍛えよ、自由を生き抜くことがダイバーシティにつながると、熱弁されたのが印象的です。

 最後にご自身の生い立ちを振り返り、平塚らいてうの「青鞜」に影響を受けていたという祖母が口にしていた言葉、「原始、女性は太陽だった」で締めくくりました。
 TVなどで見るのとは違うライブで、心に響くお話しが多く、さすがのすばらしいご講演でした。

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2018年1月22日 (月)

コシノヒロコデザイナー歴60周年記念出版披露展覧会

 今、KHギャラリー銀座で、展覧会「コシノヒロコデザイナー歴60周年記念出版完成披露展覧会 HIROKO KOSHINO | it is as it isあるがまま なすがまま」が開催されています。12月19日に行われたレセプションパーティに行って来ました。

 傘寿を迎えられて、なお美しく若々しいコシノさんのエネルギーに圧倒されます。
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 上の写真はコシノさんと書籍を装丁したグラフィックデザイナーの三木健さんです。三木さんは本展のギャラリー空間もデザインされています。

 書籍は、「空・然・素・組・耕・遊・色」の7章構成になっていて、1978年から2017年秋冬までのコレクションルックと書き溜めてこられた絵画が、順を追って掲載されています。ファッションとアートを重ね合わせてクリエイション活動をされてきたコシノさんの思いが詰まった、すばらしい本です。
 8メートルもの長さのオブジェに納められて、立体的に展示されていたことも印象的でした。
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Img_52571  階上には芦屋のアトリエを思わせるミニセットも設けられていて、コシノさんの美がひらめく秘密の空間を垣間見ることができます。

 開催は2月24日まで。

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2018年1月20日 (土)

「歌と物語のディナーコンサート」NYの空気感感じて

 NY(ニューヨーク)在住の作家、伊藤 操さんの電子短編集「NY失恋MAP」発売記念イベントが、この11日、中華薬膳アイニンファンファンで行われました。
Img_54721   伊藤 操さんはファッションの視点で多くの記事を執筆されている著名な方です。このたび何と恋愛小説、それも失恋という心に残る傷跡をテーマにした小説を出版されたとのことで、すばらしいと思うと同時にびっくりしました。先月偶然お目にかかる機会があって、お声がけいただき、参加しました。

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  タイトルは「歌と物語のディナーコンサート」です。NYを舞台にしたビジュアルが流れるなか、美味しいお食事を楽しんだ後、コンサートとなりました。作曲家の北村ゆいさんのCD発売もあり、コンサートでは北村ゆいさん作詞作曲の日本歌曲や、伊藤さん作詞で北村さん作曲のミュージックが、ソプラノの西口彰子さんの美しい歌声で披露されました。ピアノ演奏は清水せりなさんで、ご出演の皆様はいずれもNYつながりのお友達のよう。すてきな関係ですね。
 久々にNYの空気感を感じたひとときでした。

 あとで小説を読ませていただき、NYの街の風景を思い出していました。ああNY! また行ってみたくなりました。

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2018年1月15日 (月)

西印度諸島海島綿協会 賀詞交歓会 見通し明るく

 先週末、恒例の西印度諸島海島綿協会 賀詞交歓会がロイヤルパークホテルで行われました。

Img_54781jpg_3  冒頭、理事長の田中大三氏が、「今年は景気回復で、見通しは明るい。“繊維の宝石”と呼ばれる海島綿(シーアイランドコットン) に期待している」などと挨拶しました。

 現在海島綿を生産しているのは、カリブ海に浮かぶジャマイカとベリーズの二か国といいます。とくにベリーズ産のV135という希少品種は好評のよう。また同協会が蘇らせた米国産アメリカン・シーアイランドコットンも人気を集めています。

Img_54821 ところがジャマイカでは昨年、異常気象の影響で綿花栽培に困難を強いられたといいます。

 来賓のジャマイカのアリコック大使が、「今年は輸出を伸ばす」と決意を新たにしていたのが印象的でした。

 地球環境の変化は、こんなところにも及んでいると改めて思ったことでした。

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