日記・コラム・つぶやき

2024年3月16日 (土)

ファッションテキスタイルセミナー開催のお知らせ

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 長年にわたり一般財団法人日本綿業振興会 ファッション ディレクターである柳原美紗子が、同会の協力を得て、ファッション マーケットの動向を考察しながら、2025年春夏ファッション テキスタイルの傾向、及び2025/26年秋冬コットン素材の見通しを、ZOOMオンラインにて解説いたします。今回もパリとミラノを訪れ、テキスタイル展の最高峰であるパリの「プルミエール ヴィジョン パリ」と「ミラノ ウニカ」を取材してまいりました。
 新企画、販売促進にご活用頂けるものと存じます。是非ご参加くださいますようご案内申し上げます。

【テーマ】2025年春夏~2025/26年秋冬ファッション テキスタイル
◇2025年春夏ファッション マーケット動向
◇2025年春夏ファッション テキスタイル傾向 - プルミエール ヴィジョン パリ、ミラノ ウニカ トレンド情報
◇2025/26年秋冬コットン素材の見通し

【日 程】 2024年4月17日(水) 14:00~16:00

【講 師】 柳原 美紗子 一般財団法人日本綿業振興会 ファッション ディレクター
フリー ファッション ジャーナリスト

【会 場】 ZOOMによるオンライン 

【受講料】 一般 ¥2,500(税込み)
学生 ¥1,500(税込み)

【お申込み先】Peatixの https://peatix.com/event/3872464 よりお申し込みください。
またPeatixへのアクセスが不都合の場合は、メール myanagiharantenne@gmail.com にてお問い合わせください。

 ご参加の皆様にはZOOM接続リンクとセミナー資料を前日までにご送付させていただきます。
 皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

 

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2024年3月13日 (水)

パリのショップ「メルシー」 テーマは “パシフィック” の旅

 パリに行けば必ず訪れるセレクトショップが「メルシー」です。いつ行ってもその季節に合った新しいテーマで迎えてくれます。
 この2月は “パシフィック” の旅がテーマでした。プロデュースしたのはパリ発のライフスタイルブランド、ローラ・ジェームズ・ハーパーの創設者ラミ・メックダチ氏です。自身の家族と世界中を旅しながら、思い出の地の記憶を巡り、新しいフレグランスを調香し続けているパフューマーです。
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 旅と音楽をこよなく愛するというラミ・メックダチ氏、店内には太平洋岸から直輸入された香りやリラクシングな音楽が流れ、南太平洋のタヒチなどの島々の雰囲気を演出するなど、旅へと誘っていました。パリの暗い冬の真っただ中に明るい光が射し込んで、ここにいるだけで日常を忘れ、南国の楽園にいるかのような気分にさせられました。

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2024年2月 1日 (木)

コットンプロモーション紙に「リカバリーウェア」寄稿

 コロナ禍を経て健康への関心が高まる中、注目されているのが疲労回復を謳う「リカバリーウェア」です。
 一般財団法人日本綿業振興会発行の機関紙「COTTON PROMOTION コットンプロモーション」(2024年冬 558号)の「マーケティング・アイ」に、「リカバリーウェア」をテーマにコラムを寄稿しました。本紙と併せてご覧下さい。(下記をクリックすると拡大します)

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2024年1月31日 (水)

第10回ウェアラブルEXPO ウェアラブル開発・活用展

 第10回目を迎えたウェアラブルEXPOが1月25日~28日、東京ビッグサイトで開催されました。エレクトロニクス開発のネプコンジャパンや、クルマの先端技術展のオートモティブワールド、物流DX/ロボット/カーボンニュートラルのスマート物流EXPOと同時開催され、1,650もの企業が出展したとのことです。
 ウェアラブルEXPOでは、各社得意のスマートグラスやスマートウォッチ、AR/VR技術など新製品・新技術が展示されました。

 中でも私が注目した3社の製品を紹介します。

ポータブルフェイス美顔器 Zhejiang SUNLIKY New Material Technology Co.,Ltd.(中国・四川省成都)
 ポータブルで軽くて使いやすい美顔器であることをアピールしていました。中周波・低周波マイクロカレントが顔をマッサージして小顔に見せるという、女性にとっては願ってもない効果が期待できるといいます。

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 マスク型なので、美顔しながらハンズフリー、通勤中や仕事中、運動中など、場所を考えずに使えるというのがいいなと思いました。
 ちなみに、中周波マイクロカレントは皮下組織を刺激して皮膚を引き締め、コラーゲンを向上させるとのこと、また低周波マイクロカレントは血液循環をよくして、肌を持ち上げてたるみを引き上げ、輪郭を引き締める効能があるそうです。
 NHKなど多くのメディアがブースに詰めかけていたのが印象的でした。

Polar Verity Sense (腕心拍センサー)ポラール・エレクトロ・ジャパン 株式会社
 ポラール・エレクトロ(本社:フィンランド、設立:1977年)は、1982年に世界ではじめてトレーニング用心拍計モニター装置を開発した、心拍計測のスペシャリストだそう。その製品の正確さと性能の高さ、優れた心拍数モニター機能はトップアスリートや専門家に認められ現在、世界80カ国以上で販売されているといいます。
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 目に留まったのは、わずか19g(センサー本体5g)の超軽量心拍センサーです。上腕に着ける伸縮性のアームバンドで着用感良く、心拍計測精度は手首周りのウォッチ型より高いとのこと。
 心臓に何らかの問題を抱えている人には必携かな、と思いました。

アシストスーツ「メディエイド アシストギア 腰ユニット」日本シグマックス 株式会社
 整形医療分野で培ったノウハウを生かして開発したというアシストスーツに着目しました。腰痛対策や、作業負担の軽減に役立つといいます。
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 特徴は、太ももベルトとクロステープの適度な伸縮性により、荷物の上げ下げに伴う腰まわりの負担を軽減し、腰ベルトの腹腔圧上昇効果により腰を安定させて、長時間の同じ姿勢による負担を軽減。人体構造に即した設計と、パーツごとの適度な伸縮性により、動きを妨げずに作業姿勢をサポート。背中と腰のバックパネル、太ももベルトには、通気性に優れたメッシュ素材を使用して、長時間の着用も快適といいます。上下パーツ合わせて約460gの軽量設計で、身体サイズに合わせて、上下セパレーツでの購入も可能とのこと。

Img_01841_20240128163301  右は、腱鞘炎を防止する手首サポーターです。

 同社は創業以来「医療」、中でも「整形外科分野」に特化して各種関節用装具やギプスなどの外固定材、リハビリ関連製品などを製造・販売している会社。医療機器分野では、手術後の冷却療法のためのアイシングシステムのパイオニアであるとも。今後の注目企業の一つですね。

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2024年1月19日 (金)

我が国の避難所の課題とイタリアから学ぶ支援のあり方

  昨夏の8月最後の日、翌日は9月1日の「防災の日」というタイミングで、国際ユニヴァーサルデザイン協議会主催、ユニバーサルファッション協会共催(IAUD X UNIFA)による災害支援に関するセミナーが開催されました。 その中で印象に残ったのが、Photo_20240117193101 日本と同じ地震国であるイタリアの避難所の先進性についての講演でした。
 講師はJパックス株式会社代表取締役社長で避難所・避難生活学会 常任理事の水谷 嘉浩氏で、災害による避難生活の必需品「段ボールベッド」を考案された方です。
 「我が国の避難所の課題とイタリアから学ぶ支援のあり方」をテーマに、避難所先進国イタリアと、立ち遅れる我が国の被災者支援を比較し、支援のあり方を考察する内容で、私も災害支援について改めて考えさせられました。

 開口一番、「イタリアは進んでいるが、日本は本当に遅れている」と発言され、ちょっとビックリ!
 避難所は東日本大震災でも阪神淡路大震災でも過密な雑魚寝だったのです。2016年熊本地震頃から少しずつ改善されるようになり、2020年人吉市の豪雨災害でようやく400人分のベッドが届きましたが、まだその程度です。トイレも災害時にすぐ来なくて、3日くらいかかり、それも和式がほとんどで、食事もパン食でした。
 避難生活に伴う災害関連死は、平成の30年間で4,958人と発表されています。しかしこれは申請して認定された人数で、実際はもっと多いと推測されています。その原因は調査の結果、約51%が避難所における生活の肉体・精神的疲労で、環境さえよければ防ぎ得た死だったのです。とくにエコノミークラス症候群で死亡した現役女性、つまり母親世代の割合が高齢者より高かったことは注目に値するといいます。避難所における女性を取り巻く状況はより深刻であることを示している、ということでしょう。
 国内外で数多くの避難所を回った氏が、災害対策先進国としてもっとも高く評価するのが、日本と同じ地震国のイタリアです。そこで得たヒントが「TKB」と、次のように紹介しました。
 TKBとは、T(トイレ)、K (キッチン)、B (ベッド)のことです。Tは、トイレだけではなくシャワーも付いています。Kは食事で、食堂が設営され、キッチンで調理した料理が出ます。Bは睡眠と生活環境で、テントが用意され4人家族なら約100㎡の空間にベッドが入り、空調も完備されています。そこにはもちろん衣服もあり、防寒着や下着、中衣なども揃っています。
 イタリアには全国各地に巨大な備蓄基地が点在しているといいます。基地には常時約10,000人が長期避難生活を不自由なく過ごせる資機材が備蓄されていて、緊急時にはトラックで48時間以内に必要な物資が届けられるとのことです。また48時間以内にプロの調理師が出動し、臨床心理士もPTSD予防に向けて現地入りするそう。子どもの遊び場や、乳幼児を守るケアも48時間以内に整えられるとか。日本なら1か月以上かかる話ですね。
 では何故イタリアではこのような先進的な活動ができるのでしょうか。そこにはイタリア市民保護局という国家機関があるからといいます。これは欧米先進国やアジア諸国には必ずある組織だそうです。ところが日本には内閣府防災担当はあっても、このような国の機関はないとのことです。とはいえイタリアでも昔からあったわけではなく、災害頻発を受けて1992年に設立されたとの話。今では避難所の環境を起因とする死者はありえないといいます。
 その規模も日本とは大違いで、日本の内閣防災担当が90名なのに対して、ローマ市の市民保護局は800名が常時待機しているとか。
 避難所を運営するのは、約4,000あるというボランティア団体で、登録ボランティアは300万人(全人口の5%)。ボランティアとはいえ、志願者は職業を持ち、その職業を生かした災害を支援する訓練を受けている人々だそうです。

 日本でもイタリアのように、避難所環境を向上させて災害関連死を無くすには、どうしたらよいのでしょうか。氏は災害支援専門の省庁の設置が必須であり、法律を変える必要があると提言しました。

 下記に、関連死を防ぐための課題として:
・現在の災害救助法では避難所の設置期限は災害が起きてから「7日以内」などと定められているが、これは現実と乖離している。
・災害支援の市町村任せには限界があり、広域・複合災害を想定し、国全体で必要な緊急時対応が可能となる条項が必要。
・TKB導入の仕組みにオールジャパンで取り組むこと、など。

 最後に、イタリアで学んだこととして:
・「たった一人の犠牲者も出さない」強い決意。
・災害支援には哲学が必要。
・ボランティアではなく、あらゆる専門職種が関わる仕組み。
・敵は「災害」であり守るのは国民である。
・しかし被災者にとって本当の敵は「絶望」である。
・「絶望」から守るには、そのための国レベルでの標準化が必要。

 講演を聞いて、日本の避難所は、健常者も病気になってしまう劣悪な環境であることが分かりました。避難所での雑魚寝スタイルは、日本だけだそう!これでは要配慮者のことを考える余裕もありません。
 耐震性能では進んでいる日本ですが、イタリアでは災害時に手厚く快適な仮設住宅が48時間以内に設置されます。避難所でもしも死者が出れば、責任者が訴求されるとのことでした。
 日本は先進国と思っていましたが、災害支援ではスタート地点にも立てていない後進国だったのです。日本にもイタリア市民保護局のような機関ができるとよいのですが、それには政治の強力なリーダーシップが必要不可欠です。いつか災害支援を最優先課題にする政治家が現れることを期待していますが、現状をみるといつのことやら---です。災害が起こってからでは遅いのに、遅々とした歩みの日本です。
 イタリアに学び、少しでも遅れを取り戻したいものです。

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2024年1月13日 (土)

円覚寺雲頂庵 中島千波画伯による襖絵「牡丹」お披露目

 先般、ついに鎌倉円覚寺雲頂庵に日本画家の中島千波による襖絵「牡丹」が届き、お披露目の会が開かれました。これはこのブログでご紹介した「桜」の襖絵(このブログ2023.5.18付け参照)と対になる作品です。17026462174421
 ご住職によると、雲頂庵では以前、お庭で牡丹を栽培されていたのですが、ある時、枯れてしまい、惜しまれていたことから、中島画伯に「牡丹」の絵を依頼されたのだそうです。
 以前から雲頂庵と中島画伯の結びつきを不思議に思っていた私に、ご住職がこのご縁について話してくれました。そのいきさつは次のようです。
20231209111603dsc_01021pg  中島千波画伯が師と仰ぐのは故前田青邨画伯です。前田画伯は雲頂庵のすぐそばにお住まいだったそうで、雲頂庵の牡丹を写生しによく訪れていたといいます。中島画伯も時折ご一緒に来られていて、この襖絵の牡丹は、この時の面影を宿した花々だったのです。
  「牡丹」というと、あでやかなイメージの花という印象ですが、ここでは華やか過ぎない、ふんわりと優しい表情で描かれています。優美な哀愁を漂わせている「桜」と似合っていて素敵でした。
 これから行事のときに、出していただけるようで楽しみです。

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2024年1月 3日 (水)

今年は辰年 龍口明神に初詣

 神社仏閣はどこへ行っても人、人、人---。少しでも空いているところを、と初詣に出たのが我が家の近くにある龍口明神でした。
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 今年は辰年でもあり、龍神様を祀るこの神社もやはり混んでいました。少し行列して無事参拝し、龍神おみくじを購入したら「大吉」と出て、まずは一安心、でした。
Imgp39961  右はその龍神おみくじです。辰が小さくてかわいい!
 赤や青などいろいろな色がありましたが、この金色のものが一番人気だそうです。
 一個500円。

 龍口明神の歴史は古く、創建は欽明13年(552年)といいますから、まさに古墳時代です。鎌倉で一番古い神社なのです。御祭神は頭が5つある五頭龍大明神で、龍神様の中でも力が一際強い龍神様とされているんだとか。
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 境内には神社を象徴する五頭龍大明神の像が建っています。
 住宅街の真ん中に位置することもあって、そんな由緒のある神社とは知らずに過ごしていました。
 今年は天高くのぼる龍に守られて、明るい活気あふれる一年を期待しています。

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2024年1月 2日 (火)

円覚寺塔頭 雲頂庵 お年始の会で閻魔大王と地蔵菩薩像

 北鎌倉円覚寺塔頭 雲頂庵のお年始の会に行きましたら本堂に、今まで見たことのなかった仏像が置かれていました。それが閻魔大王と地蔵菩薩像です。同寺院が保存管理していた焔魔堂に安置されていたものといいます。20240102102652dsc_04311pg
 和尚さんはこの閻魔大王と地蔵菩薩にまつわる地蔵十王経に関する法話をされました。それが大変興味深かったので簡単にご紹介します。
 人が亡くなることを「お迎えが来る」と言いますが、迎えに来てくれるのは地蔵菩薩です。お地蔵さまに導かれて三途の川にたどり着くと関所があり、そこを渡ろうとすると閻魔さまが現れて死者の生前の罪を裁きます。そのとき救いの手を差し伸べてくれるのがお地蔵さまで、これを初七日から7回繰り返した四十九日目が最終審判の日です。地獄に落とすのが閻魔なら、それを救うのが地蔵菩薩で、両者は裏表の関係にあり、だからこそ対でお祀りされているといいます。
 「人はどんなに悪いことをしても、お地蔵さまがどこか一つ良いところを見つけ出して助けてくれる」、和尚さんは、それが仏教のいいところと語られました。
 引用されたのが芥川龍之介の小説「蜘蛛の糸」です。主人公は極悪人でしたが、小さな蜘蛛の命を助けたことがあり、お釈迦さまは地獄からこの男を救い出そうと蜘蛛の糸を垂らします。男は脱出しようとこの糸をよじ登ります。ふと後ろを振り替えるとたくさんの罪人たちが糸にしがみついています。男が「この蜘蛛の糸はおれのものだぞ。下りろ。下りろ」と蹴落とすと、糸はぷっつりと切れて、彼は罪人たちといっしょに暗闇へと、まっさかさまに落ちていった、という物語です。

 自分さえよければいい、そんな考えがはびこっているのが今の世の中です。ですから争いや紛争が絶えません。世界中がその塊になっていて何が本当なのか嘘なのかも分からなくなっています。そんな時代に「自分だけは誠実に生きていきたい」と語られた和尚さんの言葉が印象的でした。
 以前から知っていた閻魔大王と地蔵菩薩の説話や「蜘蛛の糸」のお話ですが、改めてお伺いして、今年の人生訓としたいと思いました。

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2024年1月 1日 (月)

明けましておめでとうございます。

 今年も初日の出を見に長谷寺へ行ってきました。空は快晴、清々しい朝です。見晴台にはもうたくさんの人が集っていて、日が昇るのを今か今かと待ちかまえていました。6時50分頃、相模湾の対岸にある光明寺の裏山に赤味が射してきて、太陽が顔を出しました。
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 自然はいつも同じことを繰り返しているのに、元旦の初日は特別な日の出です。今年も皆が笑顔で暮らせる幸せな一年でありますように、お祈りしました。

 境内の池の淵にはもう木瓜(ぼけ)の花が咲いていました。
  Img_00181jpg 赤い木瓜の花には「春をいち早く作り出す花」という意味があるそうです。
 ふっくらと丸い小さな花に、ほっこりと、春を感じてうれしくなりました。

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2023年12月23日 (土)

上智大学で「そのとき、あなたは、何を着てた?」展

 東京・四谷の上智大学で、今月8日まで開催されていた「そのとき、あなたは、何を着てた?」展は、性暴力を受けた被害者が着ていた服装を紹介する企画展でした。

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 性被害にあったのは露出の高い服を着ていたからでは---。被害に遭った「あなたが悪い」と思ったり、またそう思わわれたりしてしまうことがあります。実際には何を着ていたかは関係がないのに、本展にはそうしたいわれなき非難に立ち向かう意味が込められているといいます。

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 展示されていたのは、性被害経験者20人の服装を再現した古着の数々です。この9~11月、ウェブで被害について募集し、18歳~50歳代の35人から寄せられたものとか。当事者の同意を得て出展した服装には、一部編集した被害にあった出来事や思いも添えられていました。
 ひざ丈タイトスカートの黒っぽいスーツで盗撮の被害に遭った大学生や、紺のセーラー服で痴漢に襲われた高校生、6歳のとき丸襟の白いブラウス姿でレイプされたという女の子など、展示品の服とともにここでは書けないような赤裸々な体験談も綴られていました。
 着用していた服は皆、ごく普通の普段着です。それなのに多くの被害者が自身の責任を感じているようでした。性暴力は加害者が100%悪いのであって、被害者が責めを負う立場ではないのに---。「被害者があんな格好をしていたからだ。」という、そんな私たちの中にある思い込みは完全に改めるべき、と強く思いました。

 この取り組みの始まりは、米アーカンソー大の研究者らが2014年に開催したアート展だったといいます。米国の倫理学者、メリー・シマリングさんがレイプ被害にあったことを書いた詩「私が着ていたもの」から着想を得たもので、反響が広がり、米国内やベルギー、ベトナムなどで開かれてきて、日本で初めて開催されることになったそうです。
 古着の収集・展示に協力したのは都内でセレクトブティック「シスター(Sister)」を運営する長尾悠美さん。「被害にあった人たちは特別ではなく、身近にいると感じてもらいたかった。服と性被害は全く関係がありません。性被害の問題をぶれさせないよう訴えたい」の言葉が印象に残りました。
 性暴力やセクハラの被害者は声を上げることが困難です。でも「あなたは悪くない」のです。被害者への非難をなくしていかないと、世の中は変わりません。
 そんな重いメッセージを発信していた展覧会でした。改めて深刻な問題と、考えさせられました。

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