住まい・インテリア

2019年9月25日 (水)

ミラノのギフト・インテリア見本市「ミラノ・ホーミ」視察

 ロンドンからミラノに飛び、以前から話を聞いていたミラノのギフト・インテリア見本市「ミラノ・ホーミ(MILANO HOMI)」9月展を視察してきました。ミラノといえば世界最大のデザインイベント「ミラノ・サローネ(MILANO SALONE)」が毎年4月に開催されています。「ミラノ・ホーミ」も39か国から1,100を超える出展者、世界91か国から80,000人が集うといいます。そこで期待しながら、ミラノ・ウニカと同じ会場のフィエラミラノに足を運びました。
 会場は大きく二つあり、「ホーミ・アウトドア(HOMI OUTDOOR)」と「ホーミ・ファッション&ジュエル(HOMI FASHION &JEWELS)」に分かれています。
 「ホーミ・アウトドア」では、目新しかったのが、2020年10月から始まるドバイ万博「デザインコンペティション」の展示エリアです。35歳以下の受賞者による作品展で、ドバイ万博で展示されることになっています。
Img_68801    作品は、万博のコンセプトである「心をつなぎ、未来を創造する」に沿い、若いデザイナーや企業が「コネクティング・スペース(Connecting Spaces)」をテーマに制作。イタリアの伝統的な工芸品を革新的な手法で、デジタル接続したIoT空間がデザインされていて、近未来のライフスタイルを変える興味深いヒントを感じました。
Img_68811   上はACELL ITALY社の「CO-SITE」。モジュラー・エレメンツを組み合わせた空間で、人間の感覚を刺激する楽しいアプローチ。

Img_68791   右はF-EDという作品。マットレスになり、カーペットにもなる、バックパック。内部にはポケットがたくさん付いています。とくにトラベリング(旅行)には欠かせないアイテムになりそう。この他いろいろ。
 
 またマリークレール・メゾンの「都会のオアシス」をテーマにしたオープン展示も、すばらしかったです。
Img_68881jpg    “砂漠のティータイム”といった風情で、くつろぎの空間を演出していました。砂漠の砂に、グリーンをあしらい、畳のようなマットを敷いて、ナチュラルな雰囲気たっぷりです。

 日本のセレクトされた和食器を中心にインテリア雑貨を出品していたのが、ソフィア・ディフュージョン(SOPHIA DIFFUSION)。スイスのジュネーブが本拠地で、和食器が人気といいます。
Img_68841   ホームパーティを頻繁に開いているヨーロッパの人たちは、テーブルアートにこだわります。洗練されたエキゾティックを演出するのに、和食器はぴったりなのでしょう。
 
 「ホーミ・ファッション&ジュエル」では、新規出展ブランドが604ブランド、その内イタリア以外が29%と好調の様子でした。ファッションよりもジュエリーなどアクセサリー雑貨のブランドが多く、ファッションショーも行われていました。
Img_68481jpg   上はローマ発のファッションブランド「Antica Sartoria」です。バックミュージックが流れて華やか!

Img_68991   とくに目が向いたのが、上の「スプリメンタ・ファッション(SPRIMENTA FASHION)」のエリアでした。ユニークなオリジナリティや手工芸を訴求する実験的なブランド、60社が集結していました。

Img_68631jpg   中でも注目は「楽 (raku)」というブランド。日本人でイタリア側のスイス在住、Keiko CARMINEさんが、ヴィンテージキモノの生地を利用してハンドメイドのバッグ、例えば風呂敷バッグなどのアクセサリーをつくっています。すてきな日本人がここにも活躍していました。
 
Img_68471   さらにもう一つ、上の写真のような「#IAMTHEMAKER (私はメーカー)」というイベントも行われていました。これはミニインタビューを放送するプロジェクトで、出展者やバイヤーらが、ここでの体験を生で話すことで、展示会を活気づけようというもの。
 
 好況とはいい難い状況の中、様々な企画でビジネスを盛り上げようと取り組む姿勢が目立った見本市でした。

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2019年9月23日 (月)

メゾン・エ・オブジェ パリ ⑷ 「茶室」が人気

 ジャポニスムがブームを呼ぶ中、何と「茶室」を海外向けに提案しているメーカーがあり、びっくりしました。
 一つは、椿建築デザイン研究所の「禅庵 (ZEN-An)」というブランドの組立て型の茶室です。これは世界中どこへでもスーツケースに入れて持ち運べる、「スーツケース茶室」になっていて驚嘆させられました。
Img_64291jpg   写真右手前のボックスが、そのスーツケースです。スーツケースの中に指物、畳、簾、和紙と伝統的な匠の技が詰まっているのです。
  これならどこにでも旅をして、気軽にお茶が点てられますね。今や、茶の湯も欧米をはじめ中国などで人気を集めているとか。様々なイベントで大好評の茶室に注目です。
 
 もう一つ、日本木材輸出振興協会(JAPAN WOOD PRODUCTS EXPORT ASSOCIATION )のブースで見たのが、施工型の茶室です。
 これは「利休美」と名づけられた神社やお寺の建築を得意とする花升木工によるもので、本格的な建具が使われています。Img_64201jpgImg_64231   外国人は意外にも抹茶が好きで、茶道は精神を落ち着かせるとあって人気といいます。また木造建築も今、これからは木の時代かと思われるほど、熱が入っている様子です。
 茶室をつくる動きも今後、世界に広がっていきそうですね。

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2019年9月22日 (日)

メゾン・エ・オブジェ パリ ⑶ 日本企業の「和」目立つ

 「メゾン・エ・オブジェ パリ(M&O PARIS) 」は、毎回1月展の方が日本企業の出展が多いとのことです。ジェトロの支援があるからなのでしょう。とはいえ今回の9月展も、相当数の企業が出ていました。とくに「和」の打ち出しが目立ち、来年の東京オリンピック・パラリンピックを控えて、どこも人気を博していた模様です。

東京手仕事
 東京都指定の伝統工芸品41品目の中から2018年度の支援商品として採択された18商品が参加して盛り上がっていました。Img_63671
 商品展示と併せて、三絃司きくおか、富田染工芸、サクラワクス、岡半、根岸産業、田房染織の実演も行われ、来場者の目を惹きつけていたのが印象的です。
Img_63811   上は、田房染織の日本伝統工芸士、田房剛章氏がまだら模様のカスリ糸をつくる作業をしているところです。
Img_63841   工房は、東京の武蔵村山市にあり、村山大島紬の伝統を1914年より、先祖代々受け継いでいるといいます。
  特徴は板締め注入染色(夾纈染め)と呼ばれる染色法で、糸をいじめない分、艶とハリがある生地に織り上がるそう。
 
 右は石原染色工房の墨染めです。
Img_63761  染めの匠、石原 実氏の手で染め上げられた墨染めは、単なるモノクロームではありません。ぼかした色味の幅は広くて深い。
 江戸時代、庶民は鼠色を粋な色として愛したようです。墨の材料も様々で、紺鼠、藍鼠などいろいろな色があったのですね。
 これは松を燃焼させてつくった煤の松煙墨による黒のグラデージョン、わずかに青色を感じる鼠色がシックなストールです。
 生地は綿のガーゼです。


夏水組 (NATSUMIGUMI)

 このブログ8月18日付けでご紹介した襖紙のブランド「夏水組」が、タイムレス・エレガントなブランドを集積したホール7の“フォレバー”ゾーンに出展していました。
Img_63441  迎えてくれたのは、坂田 夏水 さん(写真右)と大場 匠真 さん(写真中)、それに妹の大場麻美さん(写真左)のお三人です。
  壁紙の人気柄、獅子地紋を注染染めした浴衣姿が小粋でおしゃれ!
  Img_63451  新たな商談もいくつか持ち上がり、ビジネスは好評の様子でした。
 
アワガミ(AWAGAMI)
   これはあわ(阿波)徳島のアワガミ・ファクトリーのブランドです。
Img_63881   アワガミ・ファクトリーというのは、2015年の夏に私が訪れた阿波和紙伝統産業会館を運営しているところで、その時のことを懐かしく思い出したことでした。(このブログ2015.8.20付け参照)
 阿波の藍で染めたアートな壁紙は、こちらでも多くのファンを集めているようで、客足が絶えないようでした。

KYOGO (キョウゴ)
 ホール5Aの中央に設置されたクリエイティブなクラフトアートゾーンで出会った、京都の西陣織のブランドです。
Img_64331   大自然をモチーフに、生命の息吹が聞こえてくるようなインテリアファブリックを提案。その優雅で洗練された雰囲気に魅せられました。

KYOTO T5 (京都T5 )
   KYOTO T5(京都伝統文化イノベーション研究センター)によるスニーカーのアイデアにはびっくり!
Img_63921   何と下駄の鼻緒が付いているのです。
「京組み紐」は京都の伝統的工芸品ですね。その技をスニーカーに採り入れるとは。こういうミックスもありですね。

丸眞 (MARUSHIN)
  タオルを中心とする名古屋発のメーカーで、日本のキャラクターをいろいろ訴求しています。中でも人気は浮世絵だそうで、とくに北斎シリーズが好調。先染めジャカード織りタオルで、世界初のフルカラーを実現したというアートタオルです。
Img_64461jpg  最終日の午後で販売可能とあって、ブースは購入客でにぎわっていました。

原田テキスタイル(HARADA TEXTILE)
 KIYOI(きよい)ブランドで、今注目のタオルやふきんを中心とするメーカーです。本拠地はパイル産地の和歌山県高野口とか。
Img_64391   ふわふわとしたマシュマロのようなボディタオルやあら生地ふきん、パイルやボアレンジのふきん、吸水マットなどが人気とのこと。

ニシグチクツシタ(NISHIGUCHI HUTSUSHITA)
 コットンや麻、ウールなど良質な天然素材にこだわった靴下を生産している奈良県のファクトリー・ブランドです。
Img_64561jpg  「はくひとおもい」で少しでも気持ちいいモノを目指して、つくっているそう。日本製ソックスは欧米でも上質でリーズナブル、と定評があります。

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2019年9月21日 (土)

メゾン・エ・オブジェ パリ⑵ 照明も「ホーム・オフィス」

 今回のメゾン・エ・オブジェ パリ(M&O PARIS) の主催者より、招待デザイナーとして7年連続選ばれたのが、石井リーサ明理 (I.C.O.N.)と石井幹子(石井幹子デザイン事務所)です。
Img_64061  毎年光りのトレンドを発信されているブランドで、今年のテーマは「プログレス(PROGRESS)」だそう。今回は「ホーム」と「オフィス」で混じり合う現象が、デザインのトレンドとなっていることから、お二人の仕事も「ワーク・イン・プログレス(Work in Progress)」とか。
 展示では「ホーム・オフィス」を意識して、最新の技術でスマートかつヒューマン・セントリックな照明を提案したといいます。
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 右はLEDキャンドルです。
 時折、ミュージックも流れ、ろうそくのともし火のような優しい光に癒されます。

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2019年9月20日 (金)

メゾン・エ・オブジェ パリ ⑴ 「WORK!」発信

 このブログの2019.7.7付けでお知らせした「メゾン・エ・オブジェ パリ(M&O PARIS) 」に行って来ました。
 この9月展での出展社数は69か国2,762社3,137ブランドだったと発表されています。その内訳は、地元フランスが1,233ブランドとやはり断トツのトップです。フランスを除いたトップ5は、イタリア、ドイツ、オランダ、ベルギー、英国となっています。
 来場者数は160か国から76,862名、昨年同期比0.5%増で、フランスが47,003名、フランス以外からはイタリア3,984名、ドイツ2,511名、オランダ2215名、英国2,100名だったといいます。
 私が行ったのは10日、最終日でしたので、全体に静かな印象でした。フランスは土曜日の黄色いベスト運動が続いていますし、交通ストライキもありました。店頭は今一冴えない様子でしたが、本9月展ではそれなりに人が入り、手応えを感じている出展者が多かったようです。
 
 毎回、その発信が注目されるインスピレーションテーマ、今回は「WORK!」でした。このテーマにまつわるプロダクトを展示していたのが、「WHAT’S NEW」で、1,200㎡のエリアに最新の商品が紹介されていました。
Img_63471jpg  これを見ると、オフィスデザインがアットホームな雰囲気の空間デザインへと方向転換していることがよくわかります。まさにオフィスに住宅のコンセプトが乗り移ってきたようです。
 様々な商品が見られましたが、ほとんどは家具や電気製品で、繊維製品はとても少なく、目に留まったのが下記です。
 
 右は、昼寝用の「オストリッチピロー(OSRICHPILLOW)オリジナル」です。
 Img_63511 これはダチョウ(OSTRICH)の頭の様な形をした枕(PILLOW)で、シエスタ(お昼寝)が文化になっているスペインのデザイン会社STUDIO BANANA THINGS (スタジオバナナシングス)がつくったもの。
 前後左右に充填されたシリコン加工のマイクロビーズが優しく頭を包み込み、オフィスでの昼寝や旅行等の移動中の仮眠に最適な安眠枕との触れ込みです。照明や話し声、雑音などの中で快適な昼寝をすることはなかなか難しいものですが、これさえあれば、プライベート空間で短時間でも質の高い昼寝が実現出来るといいます。横から手を入れる口があるので、うつぶせ寝が好きな私にはいいな、と思いました。
 
 右は、G.rideのバックパックです。
Img_63521  パリ発アウトドアのバッグメーカー、G.rideが開発したものです。街角に弾けるストリートファッションの若者たちに、この都会的な雰囲気のバックパックが大人気だそう。こんなバックパックを担いでオフィスへ出かけるパリジャン、なかなか格好いいですね。
 
 右は、スイスの家具メーカー、VITRA(ヴィトラ)のクッションとテーブルです。
Img_63531  クッションの赤とブルーのグラテーションによるグラフィックなヘリンボンのデザインが洗練された感覚です。
 綿リッチ混で、Raw-Edges(ロウ・エッジズ)による最新作だそう。シンプルな赤いテーブルとマッチしています。

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2019年9月 1日 (日)

インテリアライフスタイル ⑿ 暮らしの新しいアクセント

インテリアライフスタイルの「アクセント」ゾーンには、デザインプロダクトやファッションアイテム、ベビー&キッズグッズ、ギフトなど、暮らしに新しいアクセントを加える幅広い商材が集まっています。

SYN(シン)
 長野市が本拠地のニットメーカー「タイコー」による新ブランドです。信州長野のライフスタイルから感じる心身のすこやかさを伝えるプロダクトを発信しようと、今回初出展していました。ブランド名の「SYN」は「Sympathy Lab in NAGANO」の頭文字をとったものです。デザインデュオの「キギ(KIGI)」(このブログ2019.8.24付け掲載)もこのプロジェクトに参画しているといいます。
Img_50401  プロダクツはすべて長野の自然の中での暮らしや知恵を研究してつくられていて、主力は靴下です。デイリーなものからランニングやフィッシングなどのスポーツソックス、さらに医療機器としての着圧ソックスなど。
Img_50311  とくに私が注目したのが、右写真のツボソックスです。着圧が苦手な方向けのもので、磁石で足指に程よい刺激を与え、血行を促進するといいます。隠れ五本指になっているのもいいですね。足指を開いて履けるようになっているのに、見た目は普通で、外側からは5本指ソックスであることがわかりません。
 これなら靴を脱いだときも慌てないですみます。

COTTLE(コトル)
 デニムの街、倉敷市児島で、昨年立ち上がったばかりの新しいブランドです。築120年以上の古い織物工場をリノベーションして工房兼ショップにしたといいます。
Img_50221   使い捨てでない愛着を持って長く着込んでいける特別な定番品をつくる取り組みを進めているとのこと。その精神性に共感しました。
 
G.F.G.S 
   ブースには明るいカラーのボーダーのTシャツがいっぱい。ここはオーダーボーダー(完全受注生産)でカットソーをつくる新潟県加茂市のニッターです。G.F.G.S.は"Good Feel, Good Style."の頭文字からとったそう。
  ボーダーの幅と配色、それにサイズを選んでオーダーすると、“あなただけ”のボーダーシャツをつくることができるのです。生地は天然素材のコットンが中心で、軽くてやわらかい。
 ニットシャツのオーダーメイドという新しい業態に注目です。

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2019年8月31日 (土)

インテリアライフスタイル⑾ 豊かな暮らしのための繊維製品

 インテリアライフスタイル展で、生活用品を揃えたゾーンが「エブリデイ(EVERYDAY)」です。豊かな暮らしのための繊維製品のブランドも数多く出展しています。
 とくにコットンの上質なリラクシングウエアやタオルの新しいコレクションをご紹介します。
 
<リラクシングウエア>
HAPUNA & CO.
 コットンのリラクシングウエア「me.」(『ミードット』と読むそう)が出展していました。これは同社人気の靴下ブランド「meri ja kuu(メリヤクー)発のブランドだそう。ブランド名はフィンランド語の「海と月」を意味する「meri ja kuu」と「私」を意味する「me」から「me.」と名付けたといいます。
Img_50491  ウェアはブラなどランジェリーを含めすべてコットン製、 最高級のスーピマ綿100%、もしくはスーピマ綿とシルクの混紡糸使いの優しいストレッチ感のある素材です。Img_50501 昔からの古い編機、吊編み機を使い、表面に伸縮性のある糸使い、肌側にコットン糸の編地があたる仕様になっていて、肌なじみがよくテレコの生地を着ているのを忘れるほどとか。
 脇縫いの無い、丸胴を生かした仕立ても心地よさげです。
 
<タオル>
吉井タオル
 今治タオルブランドのパイロット商品となった「今治生まれの白いタオル」で定評のあるメーカーです。
Img_50551jpg  今回、ブースで大きく打ち出していたのが、「5 trees(Maho Ukaiデザイン)」のガーゼパイル。表がガーゼで裏がパイルになっていて、シンプルな水玉プリントやリネンボーダーなど様々な表情を見せています。
 シャツを着替えるように、タオルを楽しんで---、といいます。

Img_50631  もう一つが、鈴木マサル氏のデザインによる“OTTAIPNU”ブランドのタオルコレクション。モノトーンの抑えた色使いで、巨大なワンポイントの愛嬌のある動物モチーフが印象的です。

ふくろやタオル
  泉州の老舗タオルメーカーが提案していたのは、「自然の恵みと人への思いを紡ぐ」をコンセプトにしたタオルです。Img_50071
Img_50031  一つは「雫~SHIZUKU~」で、泉州特産の野菜で染めたタオルです。なすや玉ねぎ、にんじんなど。

Img_50081  もう一つは「のこり福 (NOKORI FUKU)」と名づけられたブランドのタオルです。これはワインやクラフトビールの残り物から染色した新シリーズ。
 いずれも役目を終えた自然素材から色を抽出し、泉州タオルの伝統である「後晒しと後染めの製法」の良さを活かして仕上げた商品です。その美しい彩りに感動しました。
 
村上パイル
 今治タオルのメーカーで、楽しいストーリー性のある柄物タオルをバリエーション豊かに提案していました。
Img_50671   ギリシアの街並みをヒントにしたという色柄のタオルです。気分がぱっと明るくなりますね。

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2019年8月29日 (木)

インテリア ライフスタイル ⑽ ikaeroで空気をまとう

 今回のインテリアライフスタイル展に「ikaero (アイケーエアロ)/近藤紡績所」が出展していました。(JFW-JCジャパン・クリエーションのブログ記事<2018.12.16付け>も参照)
 ikaero (アイケーエアロ)とは、近藤紡績所の独自技術が生み出した、綿の繊維を引き揃えて束の状態で編んだ生地です。ワタがそのまま生地になっていますから、軽くてやわらかくてあたたかい。しかも通気性があってさらっとした着心地です。まるで空気をまとっているような感覚ですので、「コットン100%のキセキ」と呼ばれているのです。
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 本展ではこの新感覚のコットン100%素材、ikaero (アイケーエアロ)ブランドのインナーやパジャマなどのナイトウエア、ベビーウエア、ネックウエア、大人用ケットといった製品を大々的に紹介していました。

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 軽さは生地一枚の目付が約65g/㎡で、着ているか着ていないかのように軽い。夏向けの薄手のTシャツ生地が約130~140 g/㎡で、ティッシュペーパーが約45 g/㎡です。これはもうティッシュペーパー並みの薄さ・軽さですね。
 またワタをそのまま編んでいますから生地の表面が微細に毛羽立っています。これが肌に触れると肌あたりがとてもソフトです。私も触ってみてやわらかさにビックリしました。
  さらにあたたかさにもこだわっていて、この薄い生地を二枚重ねて仕立てているのです。
 Img_49051jpg 生地が重なることで微細な毛羽の間にたくさんの空気を抱え込み、保温性が高まります。
 同時に表側を濃色、裏側を淡色にするなど表裏で色違いのリバーシブルも楽しめます。
 
Img_49081  シルエットは程よいゆるめの設計で、肌にやさしい仕様です。脇縫いなど縫製はフラットシーマーで縫い目に凹凸がなく平らなため、肌に違和感なくフィットします。裾の縫い代も肌に当たらないように表側に折り返されています。洗濯絵表示も転写プリントと肌にやさしい工夫が随所に採り入れられているのもうれしいですね。
 
 コットンの心地よさをさらに引き出したikaero (アイケーエアロ)、今後の展開に注目です。

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2019年8月28日 (水)

インテリア ライフスタイル⑼「ホーム」寝具から新たな発信

 インテリア ライフスタイル展のホーム(HOME)ゾーンは、住まいの世界観を変える、多様なテイストの家具や照明、テキスタイルなどが見つかる一画です。とくに繊維製品で、新たなスタイルを発信している寝具メーカーを取材しました。
 
高岡屋
 正式名称は「洛中高岡屋」で、京都を本拠にキーアイテムは座布団という布団のメーカーです。
Img_47951  今年で創業100年という節目の年を迎えて、これまでの「寝具」を「豊かに寛ぐアイテム」という意味を込めて「寛具」と言い換えたといいます。同社がつくるアイテムは単に寝たり座ったりするものだけではない、というわけです。(写真右は高岡幸一郎社長)
Img_47972  新商品は、「お手玉」をベースにした座布団です。関西ではお手玉のことを「おじゃみ」と言うそうで「おじゃみシリーズ」と名付けられています。4枚の布でつくるお手玉の様な仕様で、現代のインテリアや、海外から訪れる人々の好みに合わせて、高さのある座りやすい形状に仕立てられています。床座では座りやすくするために座布団を二つ折りにすることがよくありますが、高くすると姿勢よく座れる効用もあるそうです。ソファーに座って本を読んだり、ひじ置きにしたりしてもOK。 
 一点一点職人の手でつくられていて、縫い目に容易に開けられる隠し縫い部分があり、布団皮を洗って中綿を打ち直し同じものを長く使えるというのもうれしいです。
 その布団皮は綿を中心に麻や絹の天然素材を使用。中綿は綿70/ポリエステル30で、ヘタリを少なくするように特殊形状のウレタンも入っているそう。ソファーやイスの背当て布団に使用すると、しっかりと綿が詰められている分、腰を押し返してくれるような感覚で楽に座れるようにサポートしてくれるといいます。
 一方、ベッドでは、インバウンドを意識して新しく薄めの敷布団を提案。マットレスの上に敷布団を敷く日本のやり方を見て、敷布団を購入する外国人客が多いそうです。
 老舗のやることはさすがに違う、すべてがサステナブル、と改めて感服しました。
 
睡眠文化研究所
 東京・上目黒を本拠に「寝具は、眠りのための大切なパートナー」のコピーで、体に優しく、心からリラックスできる寝具の製造・販売を手掛けるメーカーです。
 ブースは白やベージュでまとめ、オーガニックな雰囲気にあふれていました。
 新作は「ノンスプリングマットレス」で、敷布団の使いやすさとベッドの寝心地を併せ持つ新感覚マットレスです。
Img_50811  またラウンジウエアとして新たに「スイッチウエア (switchwear)」を発表していました。デイタイムからナイトタイムまで、「休む」というより「過ごす」ことに注目したという新感覚のリラクシングウェアです。100%オーガニックコットン使いで、糸作りから製織、縫製まで国産とか。自然な空気感のある立体的なフォルムの、心地よさそうなコレクションでした。

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2019年8月27日 (火)

インテリア ライフスタイル⑻ 「ジャパンスタイル」で実演も

 インテリア ライフスタイル展の特別企画で、もう一つ注目されたのが日本のデザインとものづくりを発信する「ジャパンスタイル(JAPAN STYLE)」のゾーンです。
Img_48021jpg   ディレクターでタイム&スタイルの創業者、吉田龍太郎氏によると、このゾーンは2008年に日本のものづくりを発信するプラットフォームをつくろうと開設され、今年で12年目を迎えたといいます。2010年頃からはアンビエンテにも出展の場が提供されるようになり、今年2月のアンビエンテには20社が出展したそう。
 出展は審査制で、基準としては伝統工芸に現代のモダンな要素を融合した質の高いブランドであることといいます。今回は多くの応募の中から選出された60社が出展しているとのことでした。

 このゾーンにはとくに目玉となっている特設ステージが設けられています。ここでは出展者たちによる実演プログラムが組まれているのです。連日、所定の時間になると、日本各地の職人による貴重なモノづくりの技術を目の当たりにできるとあって、人だかりが絶えません。土佐和紙で祝儀袋をつくったり、ろうけつ染めで袱紗をつくったり---。

Img_48051  上は、丸嘉小坂漆器店による漆硝子の絵付けです。
 若い女性職人の繊細な手仕事に改めて感動しました。 

 とくにこのゾーンの繊維製品で、注目したブースを紹介します。
小倉縞縞
  縞木綿に惹かれてお話しを伺いました。
Img_50741 Img_5075  これは福岡県北九州市で江戸時代初期から織られていた「小倉織」です。
   風呂敷やバッグ、小物といった商品に、立体感のある色のリズムが特徴のたて縞がモダンな感覚で、現代に蘇っていました。

ZAF
 高岡市のサカエ金襴が手がけるZAFは、座禅専用のクッションのブランドです。
Img_50701  これはお寺の住職からのアイデアで、禅僧が座禅を組む際に使用する座禅布団と同じ伝統的な製法でつくられているといいます。本格モデルはカバーがスエード、また選択可能な綿/麻、あるいはポリエステルで、中材は天然素材のパンヤです。
 座禅で心身をリフレッシュする現代人に「あったらいいな」と思うアイテムです。

山田繊維「むす美」

  以前にもご紹介したことのある京都の風呂敷メーカーです。Img_50761
Img_50791  今回はブランド「むす美」の大胆な新作が斬新でした。
  バッグにするとグラフィックが映えます。



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