ファッション・アクセサリ

2021年2月27日 (土)

モーダ・イタリア展 & シューズ・フロム・イタリー展

 この8日から10日、ベルサール渋谷ガーデンにて、21/22秋冬向け「第56回モーダ・イタリア展&第66回シューズ・フロム・イタリー展」が開かれました。来場者数は1.312名(前年2月来場者数1.778名)で、新型コロナウィルス感染拡大の影響が心配される中、無事会期を終えることができたといいます。Img_35551
 出展者はアパレル77社、レザー関連45社、シューズ25社で、合わせて139社です。コロナ禍でイタリア人出展者は来日せず、日本の代理店・インポーターをもたない企業は各社の出展ブースにサンプルのみを展示し、イタリア貿易促進機構が手配したプロモーターがコレクションの説明をしていました。
 
 今回も様々なブランドがサステナブルを意識したアイテムを展開していたのが印象的です。
Photo_20210219165401  たとえばニティア(NITIA)は、環境への影響が少ない生地やパディングを使用して作られた、エコフレンドリーな女性用パーカーとダウンジャケットを提案。
 
 スガモ ミラノSGAMO MILANO は、レディース・シューズのコレクションを一流リテーラーに提案したいという思いから、設立されたというミラノのブランドです。
Img_35651jpg  イタリアのタンナーから供給された最高級の革を使用して、熟練の職人の手でつくられているといいます。
 
 フォトシューティングも実施されました。日本のトップスタイリストが、出展社のアイテムをセレクトし、日本のマーケットにむけたコーディネートを提案するというもので、毎回好評の様子です。
Img_35631  上は会場内の撮影エリアです。まさにその準備が行われているところでした。

 なお、次回22年春夏向けは7月6日~8日、今回と同じ会場で開催される予定です。

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2021年2月24日 (水)

「ソレイユトーキョー」2月展 感染対策万全に無事開催

 第12回「ソレイユトーキョー」展が、この2日~4日、代官山ホワイトルームにて感染対策を万全に無事開催されました。オンラインが中心の合同展で、来場者は少ないですが、このコロナ禍の時代に合っているように思います。
 ハンガー出展した17社から、とくに目に付いたブランドをピックアップしてご紹介します。
 
KoH T (コーティー)
 デザイナー、糀泰佑とデザインパートナー、小澤由美子のデザインデュオが手がける有力新進ブランドで、東京ファッションウィークやNYファッションウィークにてコレクション発表しています。
 ファッションとアート、職人技術を融合したものづくりを訴求するブランドとあって、素材がすばらしい!

Img_34481  21-22年秋冬は、黒を基調とした表面感に凹凸のあるファブリックで、都会的なアウターウェアを提案。Img_34581 本阿弥光悦の茶器「時雨」や「雨雲」にインスパイアされた生地を職人と開発したといいます。
 黒和紙と綿をボンディングし、漆黒の表面に職人の手によるムラ感を表現した生地を使用したミリタリー調のウエアなどをラインナップしています。

RE SYU RYU (リシュリュ)
 クリエイティブディレクター、桜川友里恵のダンスキャリアから生み出される、着用してこそ輝く身体美を叶えるブランドで、「日常と非日常のあいだ」をコンセプトに、レースや刺繍などテキスタイルにこだわった上質で華やかなスタイルを提案しています。

Img_34421_20210218200001  21-22年秋冬は、泥の中から茎をのばして花を咲かせる様子に魅かれて「蓮」をテーマに水面の上で花を咲かせる様子やまっすぐ伸びる姿をテキスタイルやシルエットに表現したといいます。
 
INDIGENE
 米国サウスダコタ州が本拠のブランドで、環境配慮や伝統技術の継承を大切にし、ハンドメイドの技術、職人のパートナーシップ、生産廃棄物のリサイクルに重点を置いているといいます。
 Img_34611  素材は全てコットン、ウール、シルクなど天然繊維を用い、刺繍やパッチワーク(廃棄物のリサイクル)、アップリケ、ハンドブロック印刷などのハンドメイド技術を駆使してデザインをしているとのこと。インディゴ染めのくつろいだウェアが印象的です。

Irreplaceable (イリプレイサボー)
 着る人の日常に寄り添い、かけがえのない洋服でありたい、そう願って2019年にデビューしたというブランドです。

Img_34651 オーガニックコットン使いのさわやかなドレスが並んでいました。

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2021年2月23日 (火)

21/22秋冬パリ メンズ ⑹ セリーヌ・オム 「中世の騎士」

 パンデミックとはいえ、ファッションは着心地重視のルームウェア風ばかりではありません。その反動のように登場しているのが、ハードなよろいを着けた中世騎士のムードです。
 セリーヌ・オム(CELINE HOMME)がデジタル配信した21/22年秋冬メンズ コレクションがまさにこれです。ブランドを手掛けるエディ・スリマン(Hedi Slimane)は、ロワールの古城の一つ、シャンボール城を舞台に、格好いい騎士たちを出演させました。
 


 セリーヌ・オムの旗を掲げた若いシュヴァリエが黒馬に乗ってシャンボール城に向かって疾走し、白い馬に乗った仲間の騎士たちが後を追います。幻想的な櫓の屋根の上には、黒いマントに白いフリルネックのルネッサンス期のブラウスを着た金髪のプリンスが立っています。これは「ティーン・ナイト・ポエム(TEEN KNIGHT POEM )」と題したドラマの始まり---。人気ゲームの「ゲーム・オブ・スローンズ」を思わせる展開です。Photo_20210218171301
Photo_20210218171302  モデルたちは当時の肖像画から抜け出してきたかのよう。それをスリマンは現代の若い世代にふさわしい「ニューロマンティック」に換えて発信しています。肩幅の広いジャケットにエリザベスカラーの白いブラウス、フード付きケープ、スキニーなレッグウェアなど、ヒストリカルな雰囲気をたたえたアイテムはエレガントに表現され、ダウンジャケットやオーバーサイズのニット、ダメージデニムといったストリートスタイルには、どこかクラシカルな要素をミックス。アクセサリーは騎士のかぶるマスクのようなニットキャップや甲冑(かっちゅう)のようなスタッズ付きレザーベストなど、若々しい中に重厚感を感じさせます。
  凝った刺繍やストーン、クリスタル、チェーンメールなどの光り輝く装飾も豊富で、さすがセリーヌ、フランスのラグジュアリーを強調するコレクションです。

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2021年2月22日 (月)

21/22秋冬パリ メンズ ⑸ ターク 「夢と現実のはざま」

 デザイナーの森川拓野が手がけるターク(TAAKK)が、パリメンズファッションウィークの公式スケジュールに初参加し、21/22年秋冬コレクションをショートムービーで発表しました。
 テーマは「夢と現実のはざま」です。上京した一人の青年が不動産屋を覗いたり、公園を散歩したりしながら、夢に見ていた世界と現実との違いに揺れる姿が描かれます。彼が身に着けているのは、夢と現実が溶け込み合う不明瞭で曖昧な感覚を美しくとらえた新作です。それは不安定な青年の心理状態を映し出しているようにも見えました。
 

 タークはこの8日、21/22年秋冬コレクションをリアルなショーで披露しました。場所は東京・池袋の自由学園明日館という重文施設です。その歴史を感じる静かな空間で、かつてのオートクチュールコレクションのように、森川デザイナーが一点ずつ商品を紹介しました。
Img_35391jpg_20210218144601  とくに目を惹かれたのは、二つの異なる要素が融合し、境界を霞ませていく様子を表現したアイテムです。シャツのようにパンツにタックインして着こなすジャケットは、ジャケットのウール地がウエストに向かってコットンのシャツ地になっていたり、ウールのテーラードジャケットが身頃の途中からポリエステルに変わって、MA1のブルゾンに変化していたり。テキスタイルでは夕焼けのようななめらかな諧調のグラデーションや、ピントをわざとずらして撮影した写真プリントによるふんわりとぼかした花や植物モチーフなど、消え入るような幻想的なデザインに魅せられました。
 Img_35541_20210218144601  
 フィジタル(フィジカル+デジタル)での発表がすばらしかったです。こうした取り組み、今後ますます増えていくことでしょう。

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2021年2月21日 (日)

21/22秋冬パリ メンズ ⑷ ダブレット “再生”をイメージ

 21/22秋冬パリ メンズ ファッションウィークに、デザイナーの井野将之が手掛ける「ダブレット」が参加し、ショーの映像を配信しています。
 映像は「ストレンジスト・コンフォート(STRANGEST COMFORT = 奇妙な心地よさ)」をテーマに、雨の夜に横浜の郊外にあるリサイクル工場で敢行したショーの模様を映像化したものです。配信時は逆回しされて、モデルたちは後ろ向きに歩いていたそうですが、現在アップされている動画では、普通に歩いています。

 
 このようなトリックを施したことについて、井野は、「昔の映画を見たことがきっかけで、タイムマシンについて考えるようになった。---日本には“もったいない”の言葉があるが、目標は、何歳になっても着られる服を作り、物を捨てるのではなく、丁寧に着こなすことの大切さを伝えること」と語っています。

Photo_20210217225001  コレクションは“再生”をイメージし、持続可能な素材、たとえばサフォークウールなど随所に使用しているとのことです。
 大人用のロンパースやパンダなど動物のぬいぐるみが付いたパーカーなど、子どもの頃を彷彿させる“ほっこり”と心が和むようなアイテムが目に付いたり、メンズウェアを展開しているのに女性モデルを登場させて女の子らしさを表現したり---。それがタイトルの「奇妙な心地よさ」につながっているということでしょう。

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2021年2月20日 (土)

21/22秋冬パリ メンズ ⑶ ロエベ ブレイナードに着想

   ロエベ(LOEWE)のクリエイティブ・ディレクターのジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)は、約5分の動画で自らコレクションを解説しています。
 それによると今シーズンはジョー・ブレイナード(Joe Brainard)の作品に着想したといいます。ブレイナードは、花のコラージュで知られるアメリカ人アーティストでライターです。ジョナサンはそこにある種の脆さを感じ、花のシリーズに魅了されたと語っています。

Photo_20210217170901  最初に登場するのは、パンジーモチーフの手編みニットです。その何と大胆なこと、次いで3角形のテント型パンツが登場します。このパンツは広げると二つの長方形になり、広げたまま楽しめるデザインです。またグラフィックなコラージュのコートも提案されます。
 さらにブレイナードの作品に「反復」というキーワードを見つけて、ポロシャツやTシャツを3枚ずらして重ねた独創的なデザインが出現します。たくさんのベルトをムートンと革に巻いて留めた彫刻的なパンツや、女性的な要素を採り入れたドレープたっぷりのバギーパンツなど、楽しさいっぱい。

 
  クリエイティブなアイデアにあふれた作品の数々、まさに圧巻のコレクションでした。

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2021年2月19日 (金)

21/22秋冬パリ メンズ⑵ ディオール ドイグとコラボして

 ディオール・メン(Dior Men)のアーティスティック ディレクター、キム・ジョーンズ(Kim Jones)は、2018年に着任して以来、オートクチュールの技術や抜け感のある男らしさをメンズウェアに持ち込み、昨年はフェンディにも迎えられて、今春夏オートクチュールコレクションで初のウィメンズに挑戦、拍手喝采を浴びたことは記憶に新しいところです。
 この熱気はどこから生み出されているのでしょう。そこにはコレクションにアーティストを継続的に参加させるというキム・ジョーンズの拘りがあるようです。
 

 今季のクリエーションビデオでは、スコットランド生まれの画家、ピーター・ドイグ(Peter Doig)とコラボレーションし、夢のような世界を現実のものとして見せています。ロマンティックでミステリアスなドイク作品の心象風景がクチュールの伝統に組み入れられて、メンズウェアに落とし込まれているのを見ることができます。 

 シルエットは全体にユニフォームのディオール “ニュールック”を連想させます。
 Photo_20210217140301  上は、冒頭に登場するモデルです。ミリタリーの影響を受けた(詰襟の学生服のような)スーツに、きらびやかな金色の刺繍が施されたコートを羽織っています。これはフランスの芸術家がパリの美術アカデミーに入学する際に必要とされる燕尾服をベースにデザインしたものとか。星型のボタンが付いているところなど、ドイグの作品「Milky Way」の夜空を思わせます。
 1_20210219091301  上のセーターもドイグの影響が、またジュエリーとベルトにはドイグが彫り上げたというライオンのモチーフがあしらわれています。さらにドイグの筆使いを巧みに再現した手刺繍や手描きも見られ、カラーもドイグに特徴的なネイビーやグレー、ブルーに鮮やかなイエロー、オレンジ、グリーン。

 その昔、ムッシュー・ディオールはジャン・コクトーやクリスチャン・ベラールなどのアーティストたちと揺るぎない友情を築き、芸術や技巧に情熱を燃やしていたといいます。そんなかつての創立者を想起させる“ニュー ユニフォーム ルック”のコレクションです。

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2021年2月18日 (木)

21/22秋冬パリ メンズ⑴ ルイ・ヴィトン 強いメッセージ性

 21/22秋冬パリメンズファッションウィークは1月19日から24日まで、ミラノと同様にオールデジタルで、68ブランドが参加して行われました。
 全体に目に付くのは濃色の強い色合いです。
 また社会的メッセージを強く打ち出すブランドも目立っています。デジタルでコレクションをどう見せるか、デザイナーの模索が続きます。
 
 ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)の今季テーマは「Ebonics (エボニックス = アフリカ系アメリカ人が使う特有の黒人英語)」です。ガーナ系アメリカ人のクリエイティブ ディレクター、ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)は今シーズン、同じ黒人のジェイムズ・ボールドウィンのエッセイ「村のよそ者(Stranger in the Village)」(1953年)に着想したといいます。この作品は文化的なアウトサイダー対インサイダーという社会構造を捉えたものです。
 雪山の麓にシルバーのモノグラムのトランクを持って佇む男性は、シンガーソングライターのソウル・ウィリアムズです。「私はもうよそ者ではない。世界は私を愛している」と自身の詩をつぶやいています。アブローは自らをよそ者のアウトサイダーと称していますが、その心の内をこの人物に重ねているようです。
2_20210216101501  冒頭のシックなコートは床を引きずるような長い丈で、飛行機の飾りボタンが印象的です。続いてトレンチやモッズコート、イージーでスリムなテーラリング、それにアフリカンなドレープのラップ、キルトなど、様々なアイテムが提案されます。
 Photo_20210216101501  キーカラーはグリーンで、ガーナ国旗の緑や自然回帰を連想させます。
 まさにアブローの自伝を喚起させるようなコレクションでした。

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2021年2月17日 (水)

21/22秋冬ミラノ メンズ ⑷ Children of the discordance

 東京コレクションで人気のデザイナー、志鎌英明が手掛ける「チルドレン オブ ザ ディスコーダンス(Children of the discordance)」が、ミラノのメンズ・ファッションウィークに参加し、21/22秋冬コレクションを動画配信しています。
 タイトルは“Dawn (夜明け)”です。今季はブランドにとって “新しい始まり ” のシーズンといいます。
 軸は若者らしいヴィンテージの新解釈ですが、全体により大人っぽくなった印象です。Photo_20210214103101 
  パッチワークやプリント使いのアノラックやデニム、パーカーに、ブランドを象徴するバンダナをリメイクした「バンダナ クチュール」。さらにニットのセーターセットもラインナップ。ヒップなカジュアルに楽しさを添えています
 

  日本のラッパーのカッコ良さも全開! ワイルドな不自然さもなく、前向きに生きる男性が喜びそうなコレクションと思いました。

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2021年2月16日 (火)

21/22秋冬ミラノ メンズ⑶ フェンディ クラシカル一捻り

 21/22秋冬ミラノメンズファッションウィークでフェンディ(Fendi)は、約6分の動画で今シーズンのショーを発表しています。

 
 クリエイティブディレクターのシルヴィア・フェンディが「トンネルの先にある光」をイメージしたというように、会場は360度鏡張りのトンネルのような空間になっていて、そこにはネオンで照らされたオプティカルな迷路が設えられています。登場するモデルたちの姿がイリュージョンのように浮かび上がる演出です。
 
 全体にクラシカルなルックをフェンディらしくフォルムや素材を一捻りしたスタイリングです。インドアの要素を採り入れたゆとりのあるシルエットのアウターウェアが多く、ベルト付きオーバーコートやトレンチコート、ショールカラーのラウンジコート、シャツジャケット、リバーシブルのウィンドブレーカー、バミューダショーツ、パジャマ風のパイピングジャケット、ローテクなリブ編みやケーブル編みのニットなど。3_20210213193501
 カラーは秋冬に定番のグレーやキャメル、ブラックに、イエローやオレンジ、バーミリオン、エメラルドといったブライトカラーがプラスされ、楽し気な気分を醸し出しています。
 メゾンの伝統を魅力的に解釈したコレクションといえそうです。

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