ファッション・アクセサリ

2019年9月17日 (火)

中川政七商店「大日本市」アタラシイものづくりとの出会い

 1716年創業の奈良の老舗、中川政七商店が4~6日、東京・品川区で開催した「大日本市」に行って来ました。テーマは“アタラシイものづくりと出会う3日間”です。日本各地の気鋭の工芸メーカーからスタートアップのメーカーまで、約50社のつくり手たちが集結し、来場者は3日間で約2,900人と発表され、いつにない大盛況の賑わいでした。

 トークイベントも多数行われ、私は「designshop」オーナーの森 博氏による「伝統工芸とバイイングによる最適なお店作り」に少し遅れて参加しました。
Img_62961jpg  伝統工芸のつくり手と売り手が手を組む店づくりについてのお話で、多岐にわたる取り組みを紹介。岩手の南部鉄器や和紙、漆、竹細工、箒など、思い入れのある地域の商品やものづくりに着目し、それを現在のライフスタイルに落とし込むことが大切などと語られました。隠れた伝統工芸を探し出し、独自の発信をして欲しい。メディアに取り上げてもらうことが重要で、そのプレスやインフルエンサーも過去の実績を研究する必要があるなどとも。
 最後に近江商人の三方よし「売り手よし、買い手よし、世間よし」の考えを経営に活かすことを挙げて、了としました。
 
 下記は繊維製品で出展していた3社です。
 「smilecotton(スマイルコットン)
 ルームス39展では、ファッション衣料の「HAAG(ハーグ)」を出していましたが、ここでは同社ならではのベビーウェアや肌着を訴求していました。
Img_63081   独自素材のスマイルコットンは、他にはないふんわりとした肌触りで、敏感肌のベビーに最適。日本アトピー協会推薦品マーク承認証も展示して、選び抜かれた品質の高さをアピールしていました。
 
 「orit(オリット)」 
 西脇産地の播州織のメーカー、阿江ハンカチーフのストールのブランドです。
Img_63011jpg  繊細なダブルガーゼ(綿100%)のオリジナル素材が心地よく、おぼろな透け感の美しさにも惹かれます。価格は1万円(税抜き)。
 
 「IIE Lab.(イーラボ)」
 400年の歴史のある会津木綿を30年前に復活させて、ストールや風呂敷などの製品を提案しているメーカーです。
Img_63031jpg  昔からの素朴な縞模様がモダンにアレンジされて、粋な趣を感じさせる一品に仕上がっています。

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2019年9月16日 (月)

「rooms 39」展 ⑵ プラスティック・スマートエリアに注目

 今回の「rooms 39」展で、私がもっとも注目したのは「プラスティック・スマート」のエリアです。昨今、海洋プラスティックごみが長期にわたり残存し、環境汚染が懸念されていています。ここではこの問題と向き合う興味深いブランドが出展していましたのでご紹介します。

 伊那食品工業の「かんてんパパ」です。
Img_62621  これはオブラートのような食べられる可食性フィルムで、寒天をはじめとする食品を材料にしてつくられているとのこと。海ごみゼロアワード(2019開催/日本財団 環境省 共同事業)で、審査委員特別賞を受賞したそうです。

 ソックスの福助です。
Img_62761jpg  基幹ブランドの「fukusuke」では“すべて土に還る” をテーマに、天然素材のレディスソックスを今秋から新発売しています。プラスティックフックから紙フックへ、プラスティックピンから糸止めに、植物性インクにシフトするなど、あらゆるものにこだわりがあってビックリ!

 ウルシミクストでは、プラスティック代替素材として、環境を汚さずプラスティック以上の強度を持つ乾漆に着目。漆と綿でつくられている天然素材100%のクレジットカードを提案していました。
Img_62661jpg  漆特有の質感と美しさも魅力ですね。

 モード工芸では紙製のトルソーを提案。
Img_62711  マネキンやトルソーは国内で年間10万体以上が消費されていて、その多くはプラスティック製品であるといいます。そこで再生紙製のトルソーをつくったそう。
 製品を再生紙に変えていくことで、地球にやさしいエコな店づくりが実現できるとアピールしていました。

 この他、アキュラホームでは木のストロー、ノルウェーのrik skog(リーク スクーグ 豊かな森)の紙のハンガーなど。

 プラスティックを生分解性のある素材へ転換させていく、サステナブルへの動きが様々な分野で広がりを見せています。

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2019年9月15日 (日)

「rooms 39」展 ⑴ クリエイティブの祭典 盛況の内に閉幕

 アッシュ・ペー・フランスが主催する「rooms(ルームス)39」クリエイティブの祭典が、4~6日、五反田TOCで開催され、3日間来場が途切れず、盛況のうちに閉幕したといいます。私も初日に行って、若いパワーを感じて来た一人です。
 全体にアートやアクセサリー雑貨ブランドが多くなっている印象でしたが、それでもファッションはクリエーションの中心的存在でした。

 会場を進むと、現在建て替え中の渋谷パルコの模型が展示されていました。
Img_62311  バックのクリエティブ・デュオ「M/M(Paris)」(エムエムパリス)のヴィジュアルが強烈! ビルは18階建てで9階から上はオフィスビル、中低層階が商業施設となり、これまでのパート1~3は一体化して遊歩道でつながれる構造のよう。
 ファッションではグッチとロエベが入ってくるといいます。オープンはこの11月22日予定とか。仮囲いに描かれていた大友克洋さんの漫画「AKIRA」は撤去され残念ですね。

 ここを抜けるとファッションのエリアです。ここではコットンを中心に展開しているファッションブランドが目立っていました。
 
 「Bebrain(ビブレイン)」は、和歌山県の老舗ニッター、丸和ニットのファクトリーブランドで、同社が独自に開発した「バランサーキュラー(Balancircular)」編機によるカットソー製品を提案していました。
Img_62391jpg  バランサーキュラーは、縦糸に極細ナイロンを成型し、布帛とニットを融合させたニット生地で、織物のきちんとした表情とニット(編み物)の機能性を併せ持っています。エレガントなのに伸縮性があって軽い、また型崩れしづらく、しわになりにくい。ほつれにくく、裁ち切り使いができることも特徴。縫い代を0(ゼロ)に裁断したパーツをつなぎ合わせる縫製テクニックもアピールしていました。

 「HAAG(ハーグ)」は、三重県のニットメーカー「スマイルコットン」のファクトリーブランドで、スエットシャツやTシャツなどのアイテムを展開。
Img_62411jpg  スマイルコットンは、糸の撚りをほぐしてわたの繊維にもどすことによってつくられる糸を使った編地で、ふんわりと軽くてやわらかい、他にないやさしい感触です。
 糸にこだわってつくった、究極の心地よさを追求した製品といえるでしょう。
 
 「daysbasic (デイズベーシック)」は、名古屋のアパレルメーカーで、さわやかなコットンの感触が楽しめる日常着を揃えていました。
Img_62511  高級綿の清楚なファッションを提案していました。

 「ダンジョデニム」は、デザイナーの福川太郎さんが、理想のGジャンをつくりたいと国産ジーンズ発祥の地、児島に移り住み、立ち上げたGジャンのブラントです。「Gジャン革命」のコピーが勇ましい!
Img_62541  デザインからパターン、縫製までを福川さん一人でやっているとか。デニムというとジーンズが主で、Gジャンに特化したブランドというのは確かにないようです。今後の展開を期待しています。

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2019年9月14日 (土)

YKKファスニングクリエーション展 新技術とアワード発表

 この3~4日、「YKKファスニングクリエーション・フォー・2020」展が、YKK60ビルにて開催され、かねてより興味を持っていた新技術を見に行ってきました。

 一番の関心はやはり、話題の「エアリーストリング」と呼ばれるテープなしのファスナーです。
Ykk-cover  これはファスナーと言えば必ず付いているはずのテープがないファスナーなのです。右の写真下のファスナーに見るように、エレメント(かみ合わせの歯の部分)と呼ばれる紐状の部分しかありません。
  このメリットは多々あります。テープがないのでより軽く、柔らかく仕上げられます。またテープを縫うステッチ工程が省かれますので、縫製工程が簡略化されます。それなのに開閉動作もスムーズです。実際に動かしImg_62213 てみて確認しました。
 デザイン面では、テープとの色合わせが不要ということで、右のように布地と一体化したすっきりとしたデザインがしやすいです。また配色によってファスナーや縫い糸を際立たせた千鳥のようなステッチ効果のサンプルも見せていただきました。ステッチでデザイン変化を生み出せるうれしい使い方です。これによりクリエーションの幅も広がりました。
 デメリットとしては専用ミシンが必要ということでしょうか。YKKではジューキと共同で、これ用の特殊ミシンを開発したといいます。この専用ミシンは、布地にエレメントを沿わせて、ジグザグ縫いで布地に直接縫い付けていくというものです。設置されているのは、今のところ国内工場で一か所のみとか。
 これからの技術として注目されます。

 また最高級「エクセラ」シリーズで、Img_62201jpg 曲線に合わせてエレメントのピッチを変化させられる新ファスナー「エクセラカーブ」も発表。これは以前からデザイナーの間から要望が出ていたもので、オーダーメイドでの対応になるといいます。

 防犯対策用のファスナーも、二重構造にするなど様々なものが出ていました。バックルも操作が簡単でセキュリティ性の高いものへ、さらにサステナブルを意識したリサイクル素材のアピールも目に付きました。
 
 同展では第19回YKKファスニングアワードのコレクションショーも行われました。
Img_61871  ショーに登場した30点の中から、グランプリ作品をご紹介しましょう。 
 右は、アパレル部門でグランプリを受賞した名古屋モード学園の杉山 侑己菜さんの作品です。テーマは「3D switch」で、平面にスナップを留めることで立体に、形を変形させてゆがみや違和感を楽しむドレスです。

 下の写真は、ファッショングッズ部門でグランプリを受賞した作品です。
 名古屋モード学園の岩堀 真理乃さんによる「ORIGAMI (オリガミ)」バッグで、ファスナーをすべて開くと一枚の布になります。
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 いずれもインパクトのある印象的なデザインで感銘しました。栄えある受賞、おめでとうございますございます。
 

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2019年9月13日 (金)

2020春夏「エズミ 」建築家サンティアゴ・カラトラバに着想

 JALの制服をデザインするなど、このところ精力的な活動が目立つファッションデザイナー江角泰俊さんが手がけるブランド「エズミ」が3日、東京・渋谷で2020春夏ファッションショーを開催しました。

 Img_61561 今シーズンは、あのガウディの再来かといわれるスペインの建築家で彫刻家のサンティアゴ・カラトラバの美に着想したという、流れるような構築的なラインのコレクションでした。
 かっちりとした線と緩やかに揺れる面のレイヤーや、鮮やかな色合いのチェック柄の切り替え、プリーツのリズミカルなシルエットが、小気味よく感じられます。
 軽やかでエレガント、しかも未来を感じさせるスポーティなデザインは、デジタル時代に生きる女性たちにぴったり! 新しい「エズミ」にまたしても好感しました。
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2019年9月 8日 (日)

ジャパンジュエリー フェア 玉虫を用いたジュエリーの技法

 先般開催されたジャパンジュエリーフェア2019で、日本ならではの職人によるアクセサリーがいろいろ紹介されました。
 その一つが玉虫を用いたジュエリーの技法です。これは古くから美術工芸品に使われてきた、超絶技巧といわれる日本の国宝技術で、法隆寺の国宝「玉虫の厨子」の装飾にも玉虫の羽が使われているといいます。
 伊東商店の元工場長/厚生労働省認定「卓越技能者(現代の名工)」(2013年度認定)の早川 守彦 氏が永年の研究の末、実現されたという技法や作品を披露されました。
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  右は1975年にダイヤモンド インターナショナル デザインコンテストで入賞したブレスレットです。
 シンプルでモダンなデザインの中に技術が詰まっています。
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  深みのある緑や紫の金属的な艶のある玉虫の色は、見る角度によって微妙に変化する玉虫色。その神秘的な美しさに目を見張ります。
 
 玉虫は江戸時代、幸せを呼ぶ虫として珍重されたといいます。「玉」という言葉は宝石を意味していましたから、まさに「宝石の虫」だったのですね。かつては玉虫も国産でしたが、現在は使用されているもののほとんどが東南アジア産だそうです。
 寿命を終えた玉虫の羽をはがして切って貼った繊細なジュエリーの数々。螺鈿細工に似ていますが、生漆を塗るなど、技法はもちろん異なります。しかし早川氏は玉虫の羽を使ったものを「螺鈿」と命名しているといいます。
 
 得も言われぬ美を生み出す古代からの技術、その匠の技が現代に受け継がれていることに、改めて感動を覚えます。

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2019年9月 7日 (土)

ジャパンジュエリーフェア 真珠の話―令和の真珠と万葉集

 先般開催されたジャパンジュエリーフェア2019で、真珠に関するセミナーが行われ、真珠に関する蘊蓄を深めてきました。
 その一つが歴史研究者・美術史家 山田 篤美 氏による「ビジネスに役立つ(かも?)真珠の話―令和時代の真珠と万葉集」です。講演によると万葉集は真珠を詠んだ歌の宝庫だそうです。そこで令和という時代は、真珠業界にとって大きなビジネスチャンスではないかと、今回のセミナーではタイトルの頭語に「ビジネスに役立つ(かも?)」を入れたといいます。
Img_59681  まずは「真珠」の「珠」ともう一つ、似た言葉の「玉」についてです。中国では「珠」は水に浸かっているもの、「玉」は山からとれるものという区別があるそうです。ところが日本では日本最古の歴史書の古事記でも違いはなく、万葉集でも同様の扱いといいます。真珠と言ったり、白玉とかアワビ玉と呼んだりされているのですね。
 次に真珠を詠んだ歌をいくつか披露され、その中でぜひ覚えて欲しいというのが下記です。

 磯の上に 爪木折り焚き 汝がために 我が潜き来し 沖つ白玉
 (いそのうへに つまきをりたき ながためと わがかづきこし おきつしらたま)
 ― 磯の上で薪を折っては焚き火に当たり、温まっては素潜りしておまえのためにとってきた真珠だよ ―

 このように万葉集には、親や恋人など愛する人へのプレゼントとして真珠がたくさん歌に詠まれているといいます。ところが中国では、真珠は「珠履三千」にもあるように威信財であり顕示の品で、西欧でも真珠は聖書「マタイ伝」にみるように全財産を投げ打ってでも手に入れたいものだったといいます。 
 万葉集の作者は天皇から農民まで幅広い階層に及んでいますから、日本では真珠が庶民の文化といかに密接に関係していたかがわかります。
 真珠という商品に付加価値をつけるストーリーブランディングに、万葉集の歌が役立ちそうですね。
 最後にもう一度、先ほどの歌を復唱してセミナーを締めくくりました。

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2019年9月 6日 (金)

第7回「ウーマン オブ ザ イヤー」表彰式 土屋太鳳が受賞

 「ジャパンジュエリー フェア2019」が8月28~30日、東京ビッグサイトで開催され、恒例の「ジュエリー業界が選ぶ ウーマン・オブ・ザ・イヤー」表彰式が行われました。これは「ジュエリーの輝きのように最も美しく輝いている女性」を文化・芸能・スポーツ界の中から選出する賞で、今年で第7回目を迎えます。
 主催する日本ジュエリー協会とUBMジャパンから、栄えある賞を贈られたのは、俳優の土屋太鳳さんでした。
Img_59331  土屋さんはプラチナ・エメラルド・ダイヤモンドのネックレスを胸元に着けてステージに登壇しました。エメラルドは60ctを超える透明度と美しさで世界でも類を見ないコロンビア産の逸品とか。お値段は何と5億円といいますから超豪華です。
 Img_59371 受賞インタビューで、土屋さんは「夢みたいです」と挨拶し、「ジュエリーにエネルギーを感じます。ジュエリーというよりも、小さな地球がここにある感じです。エメラルドの持つパワーが一つの命になっているような感覚で、ジュエリーというと温度を感じないものと思っていましたが、これはとっても温かいです」。
 また美しさを保つために実践されていることを問われて、「今は勉強の時期なので、新聞を読んだり、いろいろな人と会ったりして、世界を広げるように努めています。」そしてこの後「新聞には情報がいっぱい。『大根』を包むのにもいい」とコメントしました。『大根』という庶民的な言葉が飛び出して、会場には笑いが---こぼれて、少し緊張した空気感が和みました。憧れのセレブが身近に降りてきたような感じでした。
 「この受賞を誇りに女性として一生懸命に踏ん張って生きたい」と力強くおっしゃっていたのが印象的です。
 ほんとうにすてきな女優さんですね。

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2019年8月 8日 (木)

モード・イン・フランス展 ⑶ 初出展した好評レディース

 今回のモード・イン・フランス展では、レディースも8ブランドが初出展しています。中でも注目はシャネルのミューズとして知られるイネス・ドゥ・ラ・フレサンジュが立ち上げたイネス・ドゥ・ラ・フラサンジュ・パリです。またすでに日本支社も有するコテラック、レジーヌ製ジュエリーのトム・エ・エマも良い結果を残したといいます。
 初出展したレディースブランドから、好評を博した5社を紹介します。

イネス・ド・ラ・フレサンジュ・パリ  INES DE LA FRESSANGE PARIS
 元モデルのイネス・ド・ラ・フレサンジュが1991年に創業、パリのモンテーニュ通りにブティックをオープンすると、瞬く間にヨーロッパやアメリカ、日本などで成功を収めた有名ブランドです。とはいえ2000年にイネスがブランドを離れると休業状態に陥ったそう。再スタートしたのは、ファブリス・ボエ氏を社長に迎え、イネスもアートディレクターとして復帰した2015年でした。
Img_52871  日本ではユニクロとの協業もあり知名度が高いブランドと思っていました。それが「どうして初出展?」と社長のファブリス・ボエ氏に伺いますと、「高島屋で取り扱われているものの、本領を発揮できていません。知名度はまだまだ。日本には愛着を感じていて、ダイレクトに日本の反応を知りたいのです」。
 またブランドの本質を「パリジェンヌのライフスタイルのエッセンスを幅広いラインナップを通して提供していくこと」と話します。基調はイネスらしいエフォートレス(リラックスした感覚)なナチュラル派エレガンス。今シーズンもこれを基に、南仏へのバカンスをテーマにしたコレクションを提案しています。
 ファッションが目まぐるしく変わる時代、シックなパリジェンヌは、世界中の女性がお手本にしたい普遍的なシンボルですね。イネスはまさにそれを体現する存在に思われます。

エシャペ・ベル ECHAPPEES BELLES
 ブルターニュ地方のモエラン=シュル=メールで2000年に誕生したブランドで、ブランド名のようにチャーミングな驚きに満ちた魅力を持つブランドです。
Img_52831  使用されている生地の4分の3は日本製とのこと。コットン素材のものもたくさん見られます。丸みを帯びたボリューム感と温かみのあるフォルムが特徴で、年齢を問わず着こなせるデザインと思いました。
 また今シーズンのテーマは“自転車”だそうです。アクティブで動きやすいカッティングやディテールにこだわった新作を見せてくれました。ファッションをさりげなく着こなしたい女性のための、一挙一動を美しく個性的に演出するコレクションです。

エキオグ EKYOG
 2003年に創業した、人と環境にやさしいエシカルファッションブランドです。全工程において、労働者や女性の健康、環境問題に配慮し、有毒物質の使用禁止やGOTS認証など、徹底したトレーサビリティシステムを導入しているといいます。
Img_52941   素材は中国やインドなどを中心に、適切に管理された環境のものを調達しているそう。“エシカルデニム”と名づけたデニムは、レーザープリンターシステムで従来のものに比べ95%節水していると話していました。

アコテ ACOTE/コテラック COTELAC
 コテラックは1993年の創業で、アコテは2004年に誕生した、その妹ブランドです。
 コテラックは、素材の美しさを最大限に引き出す緻密な加工作業を得意としていて、プリーツや圧縮加工などに日本の技術が採り入れられているといいます。
Img_52961  アコテは、ヴィンテージファッションにロックとボヘミアンテイストを融合した、トラディッショナルなスタイルで、コテラックよりも若い感覚のブランドです。2020年春夏は、アメリカ西部への旅をテーマに、エアリーで軽いワンピースや、ほどよく中性的なシルエットのアイテムを提案しています。

フィアンディーズ FILLANDISES
 今回、唯一のランジェリーブランドとして参加。大人の女性の身体へと変化していく自分の娘のためにブラジャーを作ろうと、母親が立ち上げたというブランドです。とはいえ大人の女性に向けて、幅広くサイズ展開しています。
 1つ、気になったのは、パッドが付いていないブラが多く出ていたこと。日本と違って、ヨーロッパではワイヤレスとともにパッドレスが普通なのです。でも日本ではワイヤレスはよくても、これは難しそう。日本と欧米、ボディへの考え方の違いを改めて感じさせられました。

Img_52971  楽しいイラストのTシャツも提案していました。パリっぽくてカワイイです。

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2019年8月 7日 (水)

モード・イン・フランス展 ⑵ 初出展メンズブランドに注目

 今回開催されたモード・イン・フランス展では(昨日のこのブログにも掲載したように)、創造性や伝統の知識と技術があるフランス製ブランド「エスパス・ラベル」ゾーンに、メンズを中心とするブランドが集結していました。
 ファイナルレポートによると、この展示ゾーンに初出展したのは8社です。中でも好評を博したのは、オロウ、スポール・デポック、オセアン・シュルプリュス、ル・モン・サン・ミッシェルで、すでにある取引を拡大、あるいは新規顧客や代理店との商談が進行中といいます。
 プレスツアーで取材した、その8社をご紹介します。
 
オロウ OLOW
   2006年に二人の若者が立ち上げたメンズブランドで、自由なエスプリに詩的な魅力をプラスしたアーバンスタイルを提案。
Img_52531  二人は写真やデッサン、美しいものを追求し形にしたいという共通の目標を持っているそうで、コレクションでは著名なアーティスト(日本人も入っている)とのコラボ・アイテムに注目が集まりました。今シーズンのテーマは「ブーメラン」といいます。
 生産はポルトガルの家族経営の工場で行われていて、どのプロジェクトでも、根幹にある理念は「エシカルであること」。労働環境や賃金体系から、ソーラーパネルや雨水の利用など、エシカルや自然環境に配慮した経営を行っているといいます。また製品の60%はオーガニックな天然繊維使いで、いずれは100%にしていくとのこと。
 パリ市内に直営2店舗を構え、世界200店舗で取り扱いがあるといいます。

スポール・デポック SPORTS D’EPOQUE
 ヴィンテージのスポーツウェアをコンセプトとするブランドで、すべてがスポーツの歴史を基にデザインされているといいます。ラグビーの本で見た昔のユニフォームに魅せられた兄弟が、当時のウェアを復活させようと2007年に立ち上げたのが始まりとか。
 ユニフォームのレプリカであるレトロなコレクションはもちろん、現代的でありながら、スポーツ史よりインスパイアされた刺繍や素材、カッティングなどを取り入れたラインも発表しています。
Img_52671  上の写真のシャツは、1932年の日本のラグビーチームのユニフォームだそう。1964年の東京オリンピックのときの復刻版もあるそうです。
  2020年春夏は東京オリンピックとサッカーのヨーロッパリーグを意識し、3つのテーマ:自転車のツール・ド・フランス、陸上競技、サッカー・シリーズを展開中。いずれも昔懐かしいヴィンテージ感にこだわって提案しているといいます。
 パリのマレ地区にフラッグシップ・ショップがあるそう。
 
オセアン・シュルプリュス OCEAN SURPLUS
 「レゴイスト(L’EGOISTE)」のデザイナー、ステファン・ガフィーノがこれまでのキャリアの集大成として、2010年に立ち上げたメンズブランドです。高級リゾート地のビアリッツを拠点に、パリやドーヴィル、サントロペを始め、ニューヨークにも出店しているといいます。
 オーセンティックで洗練されていて、しかも程よくくだけたテイストで、迷彩やバンダナ、ジプシー、キリム、アロハなどストーリー性のあるモチーフと、チノ、帆布、フィールドジャケット、ベストなどの素材やアイテムをミックス。ブルーを基調にしたマリーン系あるいはミリタリー調のデザインが多く、パッチワークやリメイクシャツも見られます。手縫いなど丁寧な縫製も特徴です。
Img_52621  2020年春夏は、デニム、パッチワーク、バンダナモチーフ、迷彩、麻のヘリンボーンを使った80種以上のアイテムを集めたコレクションに注目です。

ル・モン・サンミッシェル LE MONT SAINT MICHEL
 1913年創業のワークウェアの老舗で、1998年にアレクサンドル・ミランの手によって、都会的なファッションブランドに生まれ変わったといいます。ワークウェア、都会的、グラフィックをキーワードに、メンズ&レディースのワークジャケット、プルオーバーなど数多くのアイテムを展開しています。
Img_52571  アイコンはカバーオールで、素材は打ち込みのいいコットン100%モールスキン。通常のものよりもずっと強い丈夫な生地です。シンボルカラーはブルーですが、各色揃っていて、サイズも5サイズあります。 
 またもう一つの柱がニットで、1919年にアレクサンドルの曽祖母がブルターニュのモントランに工場を建設して以来ずっと手がけているそう。工場には数十年に渡って編み出されたデザインが大切に保管されていて、そのアーカイブが新たなインスピレーションの源となっているといいます。
 
ワティン・パリ WATTINNE PARIS
 時代を越えたファッションアイコンのスタイルを提案する、ラグジュアリーなメンズブランドで、2016年にパリのマレ地区でスタート。
Img_52391  アイコンはポロシャツで、前立てジッパー開きが特徴。またトレンチコートやボンバージャケット、スエット、パンツなどをラインナップ。裏にスエード使いなど、内側にもこだわってデザインされています。
 コットンや麻、シルク100%の天然素材を使用したフランス製です。
 
ノース・ヒル NORTH HILL
Img_52431  パリ18区にあるサクレクール寺院をロゴモチーフにしているメンズストリートウエアブランドです。ミュージックグループの3人が独学で服飾を学び、2014年に立ち上げたといいます。
 最新コレクションは、フランス北部に見られる多国籍文化をカラーブロックなどのデザインで表現したもの。地元の熟練したアトリエの技術がブランドを支え、街から着想を得て生まれる今の時代らしい、オリジナリティにあふれた、高品質かつ着やすいアイテムを提案しています。

ギリズ GILI’S
 メンズ&キッズ向けの水着ブランドです。ブランド名は、創業者のクラリス&エメリック夫妻が新婚旅行で訪れたインドネシアの島々の名称から付けたそう。旅行好きの二人らしい、異国情緒にあふれたプリントが多く、ブランドの象徴ともいえるのがポルトガルの伝統的なタイル「アズレージョ」のモチーフとか。
Img_52481  今季は「オーストラリア」をテーマに、ボンダイビーチのサーファーやバイロンベイの波、シドニーのオペラハウスなどを、随所に取り入れたデザインに仕上げています。
 ウェストゴムの「トラワンガン」と、ベルトタイプの「エアー」の2ラインを展開し、親子お揃いのものも。
 
フレンチ・テオ FRENCH THEO
 2016年創業のシューズブランドで、快適、シンプル、ミニマルをコンセプトに、フラットサンダルやサボなどを提案。メンズ、レディースともに展開しています。
Img_52791  素材は100%天然のものを使用、天然ゴムやコットン、木材、植物タンニンなめしのレザーなどにこだわっているといいます。

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