AW25/26ミラノウニカ ⒁ 日本パビリオン(JOB) MUに勢い
今回はミラノウニカ(MU)に勢いを感じて、日本パビリオン(JOB)に出展した企業が多く見られたのが、印象的でした。
尾州ウール・コレクション BISHU WOOL COLLECTION
10回目の参加となる今回は、ハイエンド向けウールの国島(株)とウールと合繊織物、ニット素材のトップメーカーである中伝毛織(株)、それにチーム岐阜からファンシーツイードが主力の岩田健毛織(株)と毛織物や麻、綿の生地を常時ストックしているファインテキスタイル(株)が出展。 上は、ファインテクスタイルのカラフルなハンガーです。
欧米有力メゾン数社が来場するなど、来場数は昨年7月展と比べ増えて、尾州ブランドの認知度向上の成果が見られたといいます。
(株)ファーベストFIRBEST/長谷虎紡績(株)HASETORA SPINNING
3回目の出展で、遠赤外線機能繊維「光電子」の認知度が向上してきた様子です。
「光電子」を使用したインサレーションや人工タンパク質繊維「スパイバー」、セルヴィッチなどデニムコレクションが引き続き好評とのことでした。
小松マテーレ(株)KOMATSU MATERE
JOBへの出展はコロナ禍前にグループ参加して以来で、単独出展は今回が初めてとか。来場客は予想より少ないものの、独自開発の合繊織物及びニットの製品染用素材に好反響が得られているといいます。
ブースでは欧州トップクラスの製品染色メーカーであるティントリア・エミリアーナ(伊)と協業した製品サンプルを多数展示。ヴィンテージ調の風合いが特徴であることに加え、必要な分だけを生産するという環境に配慮した点も強調されていました。
川越政(株)KAWAGOSHIMASA
幅広いストックサービスの商品群に加え、サステナブル素材やピスポーク素材の小ロット製作にも対応可能。また商社を介さないため、低価格かつ迅速な対応を実現しているといいます。
特に、チェック柄のシャツ地やミックス調ウール/リネン混の素材など、日本ならではの品質が高く評価されているとのこと。
フジサキテキスタイル(株)FUJISAKI TEXTILE
カットソーやボーダー、プリントなどサステナブルな製品を幅広く取り揃え、全体に好調の様子でした。
双日ファッション(株) SOJITZ FASHION
常時 1,600 種類以上のオリジナル商品と 20,000 色以上の色展開で生地仕入れのソリューションを提供しているという同社です。
今回もコットンの代表選手を揃えたブランド、VANCETの無地や先染め、SEVENBERRYのプリントが好調で、前回2月展よりバイヤーの動きは良いといいます。
<プルミエールヴィジョン・パリにも出展した企業>
(株)サンウェル SUNWELL
例年通り、客の入りは良く、プルミエールヴィジョン・パリもミラノウニカも数は同じくらい。ただしパリは客層がワールドワイドなのに対し、ミラノはイタリア中心にフランスなどが多いといいます。
日本の職人技によるトレンド素材を豊富に揃えています。入り口手前のハンガーには備後産地の武道用インディ染めの厚地コットン生地を並べ、意外に好評とのことでした。
瀧定名古屋(株)TAKISADA-NAGOYA
客層は6~7割がメンズ関係で、逆にプルミエールヴィジョン・パリはレディス関連が6割超えだそう。両者の客質の違いがわかります。
ウール混ドレス・スーツ地で、とくにスパイバー使いのものが高く評価され、カシミアと変わらぬ高価格でも求める客が多いといいます。
(株)エイガールズ A-GIRL’S
メゾン系やアメリカからの来客が多いとのこと。ハイゲージジャージーやパイルを中心に、シルク100%のファーやカシミアの裏毛が人気。
またスパイバーが好評で、綿混やテンセル混など、認知度の高まりを感じるといいます。
スタイレム瀧定大阪(株) STYLEM TAKISADA-OSAKA
オーガニック綿、リサイクルナイロン、FSC アセテートと、GRS/RCS/GOTS/OCS/RWS によって認証されたサプライヤーであることを訴求。
今シーズンは、上のヴィンテージ・デニム風のプリントや、透けるほど薄いポリエステル100%段ボールニットが人気だそう。
柴屋(株)SHIBAYA
日本の技術でしか出せない風合いを生かした、他にはない「SHIBAYA オリジナル」をアピールしていました。
宇仁繊維(株)UNI TEXTILE
35,000 種類の日本産のオリジナルの生地をラインナップし、短サイクル、小ロットで提供する人気の生地メーカーです。
ブースでは赤に焦点を当てて展示が目立っていました。人気は引き続きダブルラッシェル・メッシュといいます。
デビス(株)DEBS CORPORATION
オリジナル糸を使用し、丁寧な工程を経て、シルクを超える風合いの薄地素材を提供しているという同社です。
今季もクラシカルな素材にスポーツで要求される機能加工を施し、ファッショナブルかつスポーティな新しいスタイルに対応する生地を多数提案し、人気を博していました。
| 固定リンク
「テキスタイル」カテゴリの記事
- AW25/26ミラノウニカ ⒁ 日本パビリオン(JOB) MUに勢い(2024.08.25)
- AW25/26ミラノウニカ ⒀ 日本パビリオン「JOB NEXT」(2024.08.24)
- AW25/26 ミラノウニカ ⑿ 日本パビリオン(JOB) 初出展企業(2024.08.23)
- AW25/26 ミラノウニカ⑾ 日本パビリオン(JOB) 広がる一歩(2024.08.22)
- AW25/26ミラノウニカ⑽ イノベーションエリアAIも焦点(2024.08.21)
コメント