AW25/26PVパリ(32) 日本企業⑥PVアクセサリー 循環性へ
プルミエールヴィジョン(PV)パリで、服飾資材を中心とした展示会がPVアクセサリーです。ここでも大きな流れはPVファブリックと同様、サステナビリティ(持続可能性)です。
パッケージやタグは、化石資源の使用を避け、再生可能な植物資源、有機繊維、バイオマスプラスチック、FSC認証紙からつくられたものが優先されています。印刷も自然さへの追求を一歩進めて、水性または植物性インクの使用が提案されています。
服飾資材そのものでは、とくに循環性への動きが顕著です。ボタンやジッパー、および装飾用の装飾品はしばしば石油化学製品から派生していますが、メーカーが現在、目を向けているのは、追跡可能なセルロース繊維や再生可能資源から開発された合成代替品です。たとえばリサイクルポリエステルやポリアミドで作られたアクセサリーは、単に基本的な機能を果たすだけでなく、より高度な技術的特性(高性能、撥水、再帰反射、耐摩耗性など)を取り入れています。
表面処理も低影響の金属コーティングであるPVDを採用するか、環境への影響を最小限に抑えた機械的仕上げでその輝きを出します。
今期PVアクセサリーで日本企業として出展したのは、グローバルなネットワークを持つ「シンドーShindo 」一社でした。
同社はプレーンな無地テープや意匠性のあるブレード・ニット・ストレッチテープ・パイピング・トリミングレースなど、 テキスタイルトリム分野で幅広い商品レンジを持っています。
ブース面積はいつもより縮小していましたが、そこで打ち出していたのがヨーロッパの厳しい環境基準に則った環境配慮型商品で、ほぼ8割がリサイクルポリエステルやポリウレタンを使用しないストレッチテープでした。
上は、リサイクルポリエステル100%のダブルサテンのリボンです。
リサイクル素材は通常のものより少し割高になりますが、ヨーロッパのバイヤーは今、こうしたエコフレンドリーな商材を求めているとのことです。
リサイクルやリユースを考慮したモノづくりにシフトするシンドー、その取り組みに改めて感動しました。
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