AW25/26PVパリ(24) デニムPV展「ラディカリティ」テーマ
今回のプルミエールヴィジョン(PV)パリでは、25/26秋冬デニムの特別展が行われました。
それはこの6月5日と6日、ミラノで開催されたデニムPV展で発表された、ヨーロッパデザイン学院(IED)とヌオヴァアカデミア・ディ・ベッレ・アルティ(NABA)という二つの名門校の学生13人により制作された独自のコレクションです。
このプロジェクトは、これらの若い才能がプロの環境で製品をデザインする機会を提供するというもので、学生たちは、それぞれトレンドを解釈し、パターンメイキングの専門家であるアレッシオ・ベルタの監督のもと、作品を開発したといいます。
テーマは「ラディカリティ(急進性)」です。極端が衝突し、革新的なハイブリッドが生まれます。豪華さと純粋さ、構造と柔らかさ、技術性と職人技が対比されています。最終的なシルエットはこれらの対比を巧みに捉え、色、プリント、装飾などの仕上げに焦点を当てています。
大胆なコントラスト
今シーズンのコントラストの遊びは、色を通じて表現されています。たとえばブラックデニムがパレットを強調し、シーズンの淡い色合いを引き立てます。ウォッシュ加工は暗いベースに照明効果をもたらし、色の光線が予想外の方法で使用されたりします。通常のウィスカー(人工的なアタリ、つまり色落ちを作り出す技術)の代わりに、フェード効果が膝や脚の下部を強調し、深い染色処理やスプレーを使用して光のアクセントが演出されます。
デニム風の効果
クラシックデニムの外観が、他のテキスタイルベースを使用して模倣され、デニム風を表現しています。洗練されたクリーンな仕上げだったり、イミテーションウォッシュがプリントによって再現されて、モダンさを強調していたり、またトロンプ・ルイユの視覚効果がジャカードで現わされ、抽象的なパターンがクラシックなウォッシュ風ファブリックを生み出していたり。これらのネオデニムはウォッシュ効果で、新しいデザインの可能性を開くと同時に、生産過程で水を使用せず、素材の品質を保ちながら精巧でクリーンなアプローチを提供しています。
センシティブな表面
今シーズン、デニムは柔らかさを備えた、多様な生地で繊細な触感効果を表現しています。たとえばベルベットやファーです。これらの効果は、技術的にはリサイクルデニムや認証されたビスコースを使用したフロック効果を含む表面処理で実現されています。
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