「コダワリノヌノ2024」展 川村ニットの熟成綿に注目
「コダワリノヌノ2024」展が、去る3月27日~28日の2日間、渋谷区文化総合センター大和田2Fのギャラリー大和田で開催されました。
出展したのは、泉工業(株)、井脇織物(株)、島田製織(株)、有限会社カナーレ、川村ニット(株)、(株)ワンエニー、カネタ織物(株)、宮下織物(株)、加栄レース(株)の1府8県9社です。各社の匠達が織りなすコダワリの生地が展示されました。
中でも目新しく思ったのが、川村ニット(岐阜県)が手掛ける熟成綿です。
熟成綿とは、水分を十分に吸収させて綿が開花した状況に戻したコットンのことです。
熟成室という多湿の環境で綿のスライバーを20~40日間、保存すると(これを熟成すると言っています)、綿繊維1本1本の天然クリンプが増え、公定8.5水分率が8.5%近く上昇。綿繊維が膨れて太く柔らかくなり強度が増し、紡績し易い状態になるといいます。
やわらかな肌触りが気持ちいい熟成綿ニットに注目です。
島田製織(兵庫県)は播州織の産元で、洗練された高級感のある先染め綿織物に定評があります。シンプルなものからファンシーまで、様々。
左はファンシーなコードレーンギンガムです。右はよろけ織です。限られた機屋でしか織ることができない希少な織物です。
井脇織物(和歌山県)
コットン/レーヨンのロングパイルです。シルクのような光沢とふっくらしたハリ・コシ感、きしみ感があるのも魅力の生地です。