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2024年1月 2日 (火)

円覚寺塔頭 雲頂庵 お年始の会で閻魔大王と地蔵菩薩像

 北鎌倉円覚寺塔頭 雲頂庵のお年始の会に行きましたら本堂に、今まで見たことのなかった仏像が置かれていました。それが閻魔大王と地蔵菩薩像です。同寺院が保存管理していた焔魔堂に安置されていたものといいます。20240102102652dsc_04311pg
 和尚さんはこの閻魔大王と地蔵菩薩にまつわる地蔵十王経に関する法話をされました。それが大変興味深かったので簡単にご紹介します。
 人が亡くなることを「お迎えが来る」と言いますが、迎えに来てくれるのは地蔵菩薩です。お地蔵さまに導かれて三途の川にたどり着くと関所があり、そこを渡ろうとすると閻魔さまが現れて死者の生前の罪を裁きます。そのとき救いの手を差し伸べてくれるのがお地蔵さまで、これを初七日から7回繰り返した四十九日目が最終審判の日です。地獄に落とすのが閻魔なら、それを救うのが地蔵菩薩で、両者は裏表の関係にあり、だからこそ対でお祀りされているといいます。
 「人はどんなに悪いことをしても、お地蔵さまがどこか一つ良いところを見つけ出して助けてくれる」、和尚さんは、それが仏教のいいところと語られました。
 引用されたのが芥川龍之介の小説「蜘蛛の糸」です。主人公は極悪人でしたが、小さな蜘蛛の命を助けたことがあり、お釈迦さまは地獄からこの男を救い出そうと蜘蛛の糸を垂らします。男は脱出しようとこの糸をよじ登ります。ふと後ろを振り替えるとたくさんの罪人たちが糸にしがみついています。男が「この蜘蛛の糸はおれのものだぞ。下りろ。下りろ」と蹴落とすと、糸はぷっつりと切れて、彼は罪人たちといっしょに暗闇へと、まっさかさまに落ちていった、という物語です。

 自分さえよければいい、そんな考えがはびこっているのが今の世の中です。ですから争いや紛争が絶えません。世界中がその塊になっていて何が本当なのか嘘なのかも分からなくなっています。そんな時代に「自分だけは誠実に生きていきたい」と語られた和尚さんの言葉が印象的でした。
 以前から知っていた閻魔大王と地蔵菩薩の説話や「蜘蛛の糸」のお話ですが、改めてお伺いして、今年の人生訓としたいと思いました。

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