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2024年1月26日 (金)

フランスで「シーイン」の工場見学招待ツアーに賛否両論

 「シーイン(SHEIN)」は中国発の急成長する越境ECであり、そのプチプラ×高見えファッションが若者中心に世界的な人気を博しています。

Img_65401jpg_20240126235901     シーインの東京・原宿キャットストリートにあるショールーム

 しかしながら、シーインは工場で働く従業員の不安定な労働条件と非常に低い賃金に関する批判を受けていますし、過剰消費と資源の浪費を促進するファスト・ファッションに対する非難も浴びています。著作権や商標権の侵害など、多くのトラブルも報告されており、最近では「ユニクロ」による模倣品提訴など、法的な問題も浮上しています。

 フランスでは、昨秋にシーインが女性インフルエンサーを中国の工場見学ツアーに招待したキャンペーンが賛否を呼び起こしました。シーインはこの招待を通じて、工場での労働条件が世間で言われているほど酷くないことを示し、イメージアップを図ろうとしたと考えられています。
 一部のインフルエンサーは提案を受け入れ、自ら目で確かめるために中国の工場を訪れました。一方で、他のインフルエンサーは招待を拒否し、これを単なる売名行為として非難しました。視察に参加した女性インフルエンサーの評価も様々で、驚きを感じた者もいれば、見せられたものの信憑性に疑念を抱く者もいたといいます。
 ネットユーザーの意見も分かれ、現場の実態を示し、顧客を安心させる手段と捉える人もいれば、労働条件やファスト・ファッションの環境への影響に焦点を当てるべきだと見る人もいるとのこと。一部では、シーインが企画した視察が実際の労働環境を正確に代表していない可能性や、訪問を受けて一時的な改善が行われ、実情とは異なる印象を与えている可能性も指摘されています。
 私たちが考えなければならないことはインフルエンサーと消費者の倫理的な問題です。シーインを支持すべきか、それともより社会的・環境的に責任を持つブランドを支持すべきかについては、個々の信念や優先順位に基づいて選択する必要があります。
 何よりも自分の価値観に忠実であることが、今回のような難しい問題に対処する上での一つの指針となるのではないでしょうか。

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