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2024年1月29日 (月)

麻布台ヒルズ開館記念「オラファー・エリアソン」展

 先日、昨年11月、開業した麻布台ヒルズに行ってきました。まだ開いていない店舗が多数あって、緑は植栽中でした。でも2月9日にチームラボ・ミュージアムがオープンする2月中頃には、コンセプトにある通り、「人と人をつなぐ『広場』のような街―Modern Urban Village-」になると思いました。
 森JPタワーのオフィスロビーでは現在、「オラファー・エリアソン」の新作パブリックアート《相互に繋がりあう瞬間が協和する周期》が公開されています。Img_02371_20240128141201
 天井から吊るされているのがエリアソンのアートです。振動を表すリサジュー曲線に着想したというダイナミックな形態の4つの彫刻が、シンプルな吹き抜け空間を飾っています。周囲のモダンな風景に溶け込み、街全体をミュージアムにするという森ビルの構想と見事に調和していると感じました。
 
 それはともあれ、今回の私のお目当ては麻布台ヒルズギャラリーで開催されている、ギャラリー開館記念「オラファー・エリアソン」展です。

 まず目に入ったのが、ポスターにも使われている《蛍の生物圏(マグマの流星)》と名付けられた多面体ガラスの球体です。
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 内部は宇宙空間のように光っています。その光がゆっくりと回りながら反射されて展示室の壁面にも投影され、カラフルで複雑な幾何学図形や影を生み出しています。

 次にドローイングマシーンによる作品群です。
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 ハーモノグラフを使って振り子が動くことで螺旋状の線を生成し続ける《終わりなき研究》、さらにエリアソンがカタール・ドーハ近郊の砂漠に設置したドローイングマシーンによる《太陽のドローイング》や《風の記述》のパターンにも興味津々。これらの作品はすべて太陽光や風力を介して制作されたといいます。

 最後の展示室は全体が《瞬間の家》と名付けられた、水を用いた巨大なインスタレーションです。
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 暗闇の空間にストロボの光で瞬間的に照らされて輝いているのは水の曲線です。その一つひとつが抽象彫刻のように儚い痕跡を残して消えていきます。水と光というシンプルな要素によって無限に生み出される水の曲線の美しさは、もう圧巻でした。(この写真はホームページから借用しました。)

 作品はいずれも自然や環境との関わり、空間の捉え方、観客との対話などに焦点が当てられています。エリアソンの美意識には自然と調和し、瞑想的で静謐な雰囲気を重視する傾向のある日本のそれと共通する側面があるように思われ、ますます親近感を持ちました。

 会期は3月31日まで。デジタル予約すると入館料が200円割引されます。

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