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2023年11月21日 (火)

2023年毎日ファッション大賞 新人賞シンフラックスに注目

 2023年毎日ファッション大賞表彰式が10月16日、東京・渋谷区EBis303で開催されました。

Img_90131  大賞は、右写真のマメ クロゴウチ(Mame Kurogouchi)の黒河内真衣子さんです。
 黒河内さんは2014年(第32回)毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞を受賞しています。
 ファッション業界に貢献した人や団体に贈られる鯨岡阿美子賞は、ユナイテッドアローズ上級顧問の栗野宏文さん、話題賞はセイコーウォッチの高級ブランド「グランドセイコー」と、タレントののんさんに贈られ、特別賞は文化学園が受賞しました。
 中でも私がもっとも注目したのは、新人賞・資生堂奨励賞に輝いた「Synflux(シンフラックス)」代表取締役CEO の川崎和也さんです。ITやAI(人工知能)のテクノロジーとファッション製品の共振を目指すスペキュラティブ・ファッションデザイナーとして活躍されている姿を以前から目覚ましく思っていました。
 川崎さんは「私はコレクションデザイナーではなく、スタートアップとして活動しています。あるとき英国のデザイナー、ビビアン・ウエストウッドのドキュメンタリー映画を見て、ファッションへの興味をかき立てられました。そしてこの映画の影響もあって、洋服のパターンメイキングの際に生じる廃棄物を3分の1に大幅に削減するシステムを開発したのです。それが洋服の型紙を無駄なく配置するソフトウェア『アルゴリズミック・クチュール』です。デジタルテクノロジーを環境問題の解決に向けて、ファッションを通してつくり考えていきたいです」と挨拶しました。

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 表彰式後、受賞に伴うプレゼンテーションでは、ゴールドウインとシンフラックスの協業による「ザ・ノース・フェイス」の製品が披露されました。Img_90271

Img_90401jpg  また川崎さん(右写真)とイッセイミヤケの宮前義之デザイナーとの特別対談も行われました。 

 この対談で私がとくに興味深く思ったのは、下記のくだりでした。

 川崎さんが「ファッションを通して環境問題を考えることに、希望があると思っています。自分が着ている一着が自然や環境につながっていることを思えることは尊いことで、それに少しでも貢献することができたらという思いが強いです。」と述べると、宮前さんが、「イッセイミヤケの『一枚の布』、そこには日本の美意識があり、未来のものづくりへの可能性があります」と話し、これを受けて、川崎さんが『アルゴリズミック・クチュール』が2019年H&Mの「グローバル チェンジ アワード(GLOBAL CHANGE AWARD)」で「アーリー・バード特別賞」を受賞したときに、「これはきものだね」と言われたエピソードを語りました。
 日本のきものの伝統的パターンはまさに廃棄ゼロファッションです。『アルゴリズミック・クチュール』はこれを応用したパターンメイキングシステムと受け止められて高く評価されたといいます。
 二人は、「ファッション業界は世界で第2位の環境汚染産業とみなされています。でも希望を捨ててはいません。目に見えないところに価値があると信じて、ものづくりの可能性を模索していきたいです。皆で業界を盛り上げていきましょう」の言葉で締め括りました。

 今は時代の変わり目です。ファッション産業も転換期で、創り手=デザイナーではなくなりつつあります。新しい時代の空気を吹き込んでくれる、川崎さんのような広い意味での創り手に賞を贈る意味は大きい、と思われます。
 川崎さん、今回の受賞、ほんとうにおめでとうございます!

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