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2023年11月25日 (土)

「人新世のデザイン」展 人新世を生きのびるためのデザイン

 この10月末、日本で34年ぶりに開催されたデザインの世界会議「WDO世界デザイン会議東京2023」に合わせて、東京・丸の内仲通りのデザインギャラリーGOOD DESIGN Marunouchiにて「人新世のデザイン」をテーマにした展示会及び連続トークが行われました。 

 「人新世(じんしんせい)」とは、21世紀に入ってから新たに提唱されている「人類の時代」という意味の地質学の新しい時代区分です。
 産業社会や資本主義の進展は、地球規模の大きな環境変化をもたらし、「人新世」という新たな時代に入ったと言われるようになりました。経済的な格差はますます拡大し、政治的な分断が広がり、気候変動や生物多様性の減衰などによって環境が激変し、破滅のシナリオが免れないような状況が迫りつつあるとも言われています。こうした中、生産と消費、技術と人間、社会と個人などをつなぐ手段として、ますます重要視されるようになっているのがデザインです。

 デザインはこの「人新世」を生きのびるために何ができるのでしょうか。
 ここではそうした重い問題に向き合う作品、トークゲストの作品11点と近年のグッドデザイン賞受賞デザイン12点が展示されていました。

 とくに気になったものを紹介します。

「都市林業の可能性」/ 湧口善之
  トークゲストの一人、都市森林(株)代表取締役湧口善之氏の作品です。Img_92331
 氏は、都市森林資源(街の木と建築廃材)の活用を掲げ、木工品の企画・製作・販売、オーダー家具、インテリアの設計製作を手掛けているといいます。ここではイチョウやソメイヨシノ、プラタナスなど、街の木を活用したハンガーラックを展示していました。シルクのストールも美しい。

 2022年グッドデザイン賞受賞デザインから、下記3点。

卵の殻から生まれたバイオマス食器「シェルミン」/ヤマト化工株式会社+アヅミ産業株式会社ほか
 卵料理の度に、殻をそのまま捨てるのが「もったいない」と思っていました。卵の殻は年間25万トンも廃棄されているそうです。
 展示されていたのは卵の殻を未焼成のまま再利用し、生物由来のパルプを加えたバイオマス素材からつくった食器アイテムです。

Img_92481_20231204173001  陶器のように美しい質感と重量感に感動しました。

繊維リサイクルボード 「PANECO(パネコ) 」/(株)ワークスタジオ
 リサイクルが困難な廃棄衣類繊維をアップサイクルした、サステナブルな繊維リサイクルボードで、国内外から注目されています。

Img_92391


未活用の繊維素材を価値化するNUNOUS(ニューノス)/セイショク(株)

 同社は何種類もの繊維が混ざる繊維材料にも対応できる新しいアップサイクル製法を開発。

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 原料となる布の色や柄を残すことで、視覚的にも分かる物語性を素材に付与し価値化を促進、同時に切削、縫製、印刷、塗装、接着など加工開発も併せて行い、展開可能な分野を拡大しています。

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