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2023年10月

2023年10月31日 (火)

ファッション テキスタイル セミナー開催のお知らせ

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 長年にわたり一般財団法人日本綿業振興会 ファッション ディレクターである柳原美紗子が、同会の協力を得て、ファッション マーケットの動向を考察しながら、2024/25年秋冬ファッション テキスタイルの傾向、及び2025年春夏コットン素材の見通しを、ZOOMオンラインにて解説いたします。今回もパリとミラノを訪れ、テキスタイル展の最高峰であるパリの「プルミエール ヴィジョン パリ」と「ミラノ ウニカ」を取材してまいりました。新企画、販売促進にご活用頂けるものと存じます。是非ご参加くださいますようご案内申し上げます。

【テーマ】2024/25年秋冬~2025年春夏ファッション テキスタイル
◇2024年春夏~2024/25年秋冬ファッション マーケット動向
◇2024/25年秋冬ファッション テキスタイル傾向 - プルミエール ヴィジョン パリ、ミラノ ウニカ トレンド情報
◇2025年春夏コットン素材の見通し

【日 程】 2023年11月14日(火)14:00~16:00

【講 師】 柳原 美紗子 一般財団法人日本綿業振興会 ファッション ディレクター
フリー ファッション ジャーナリスト

【会 場】 ZOOMによるオンライン 

【受講料】 一般 ¥2,500(税込み)
学生 ¥1,500(税込み)

【お申込み先】Peatixの https://peatix.com/event/3717993 よりお申し込みください。
 またPeatixへのアクセスが不都合の場合は、メール myanagiharantenne@gmail.com にてお問い合わせください。

 ご参加の皆様にはZOOM接続リンクとセミナー資料を前日までにご送付させていただきます。
 皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

 

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2023年10月30日 (月)

「リトゥンアフターワーズ」と「リトゥンバイ」24春夏展

 この9月12日から17日、東京・恵比寿の古民家で、デザイナーの山縣良和さんが手掛ける「リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)」と「リトゥンバイ(written by)」24春夏ウィメンズコレクションの展示会が開催されました。

 今夏、山縣さんは現代作家の1人として山梨県立美術館開館45周年記念の特別展「ミレーと4人の現代作家たち - 種にはじまる世界のかたち - 」に参加し、ミレーの名画とともに、「Field Patch Work つくりはかたり、かたりはつくり」を発表しています。

 本展では、この時の作品の一部が古民家の庭園を舞台にインスタレーションされていました。ミレーがバルビゾン村に移り住み、農村を描いたように、ひっそりと生い茂る緑の中に農民の労働や暮らしに着想した作品が点在する光景は、もうまるで昔話の世界!です。 タイムマシーンにでも乗ってやって来たようでした。

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 古民家のお座敷には、山梨県立美術館での展覧会の際、織り出されたという型染め作家小島悳次郎の作品を再現した織物もお披露目されていました。糸を張り替えて、「ほぐし織り」で表現された深みのある美しい織物でした。

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 「リトゥンバイ」の方は「Self-reliance (自立)」がテーマ。経済的にも精神的にも自立した大人の女性に向けた、ナチュラルで着心地のよい、洗練されたワードローブを展開していました。

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 リトゥンアフターワーズのものづくりへの真摯な想いが伝わるコレクションでした。

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2023年10月29日 (日)

ファッション合同展「プロジェクト東京」200ブランド出展

 ファッション合同展「プロジェクト東京」(インフォーマ マーケッツ ジャパン主催)は、国内外のリテーラーが求めるブランドを発掘し、ビジネスに繋げるサポートをするファッションビジネスの展示会です。その9月展が9月13日~14日、東京国際フォーラムで開催されました。アパレルからバッグ、シューズ、雑貨、ライフスタイルグッズまで、多彩な200ブランドが集結、海外からも13ヵ国からブランドが来日し、出展しました。

  ブースを見て回って、気になったブランドを紹介します。

キアラココル CHIARA COCOL
 イタリアのブランドで、手作りのユニークなドレスを着ているようなスタイリングが目新しく映りました。

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マノン MANON
  大阪を拠点とするブランドです。ブランド名の“マノン”は、フランス人女性の名前であると同時に、見栄えの良い、可憐なという意味を持つ言葉で、可憐でいて、親しみ易く愛されるブランドになれるようにとの想いを込めて、こう名付けたといいます。
 クラシカルな感覚を持った大人のための服をラインナップしていました。
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レタープレス・レターズ  Letterpress Letters
 レタープレス・レターズは東京・渋谷にある活版印刷のスタジオです。本展に出展して "TYPEFACE(書体) FROSHIKI " を提案していました。これは風呂敷に木製活字を印刷してモダンに生まれ変わらせたものです。活字は、1933年に考案されたIntermezzoという書体を再現したものだそう。幾何学的な文字が上下で分かれているデザインが特徴で、活字のかすれや、傷がそのままプリントされていて、クラフト感があります。素材は綿100%のサテン製です。ものを包むだけでなく、バッグにしたり、スカーフとして身にまとったり、お部屋のインテリアとしても多目的に使えるのが魅力です。

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 ブースには小さな活版印刷機があり、私も試し刷りさせていただきました。ちょっと興味深い体験でした。

フレアフォース・プロジェクト FLARE FORCER PROJECT
  近赤外線を吸収することで蓄熱保温機能を持つ(株)ウインベルが開発した FLARE FORCERを使用したアウターウェアを紹介していました。この原料は、天然鉱物由来のペレット材料だそう。約5分で+10度の温度上昇効果を実証しているとのことです。その優れた機能に注目です。

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ヴァラバサス Valabasas
  米国発メンズのストリートウェアブランドです。その強烈な個性に彩られた独特のデニムコレクションに目が留まりました。職人技が光る個性的なデザインは他にはないユニークさで、なかなか格好良かったです。デニムを盛る、こういうファッションもありですね。

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2023年10月28日 (土)

PTJ24年秋冬/JFW―JC2024 新作や一押し素材を提案

 この10月31日と11月1日、日本ファッション・ウィーク推進機構(JFW推進機構)が主催すPhoto_2023_001 る国内随一のテキスタイル展、PTJ24年秋冬/JFW―JC2024が東京国際フォーラムにて開催されます。
 <右写真は前回展>

 PTJには71社 /105.5小間(新規5社)、JFW―JCには217社/46件189.2小間 (新規3社と復活出展7社を含む)が出展し、24年秋冬に向けた各社の新作や一押し素材が提案されます。
 
 ロビーギャラリーには、トレンド&インデックスコーナーに加え、前回スタートした「ワッツネクスト(What’s Next)」コーナーが新設され、来場者が「次の売れ筋テキスタイル」を評価する人気投票が行われます。
  また新たに「ワッツネクスト・サステナブル(What’s Next-Sustainable)」を設置し、サステナブルテキスタイルの啓発と促進に取り組むとのことです。JFWサステナブルプロジェクトではサステナブルテキスタイルを大きく3分類(原料、製造工程、企業認証)し、その中に7つの詳細分類を設定して該当素材を展示、紹介。サステナブルテキスタイルの最先端の追求と普及啓発を目指すコーナーになるといいます。
 セミナーや恒例のピッグスキン・ファッションショーも行われるなど、盛りだくさんな内容です。

 前回同様、学生の入場も許可されています。皆さん、奮って参加してみてはいかがでしょう。

 詳細はホームページをご覧ください。
https://www.ptjapan.com/index2.html
https://www.japancreation.com/index2.html 

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2023年10月27日 (金)

国際福祉機器展 来場者11万人超 福祉の“今”に注目

 国際福祉機器展(International Home Care & Rehabilitation Exhibition 略してHCR)が、9月27日~29日、東京ビッグサイトにて開催されました。出展社数380社超、来場者は3日間で113,139 名と発表された、アジア最大級の福祉イベントです。
 新製品紹介や新たな開発技術も発表され、「みて」「さわって」「たしかめる」ことのできた福祉機器の“今”を見る展示会でした。

 私が注目したのは下記3社のブースです。

フットマーク(株)
 スクール水着でお馴染みのフットマークは1980年代から介護用品を展開しています。今回も「介護から快互(かいご)へ」を掲げてHCRに出展していました。
 ちなみに「介護」の語は1984年に同社が発明した言葉だそう。介護を互いに、一緒に、快くと、「快互」を造語し、「健康快互」の世界を目指しているといいます。
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 ブースでは車いす用の「座位保持ベルト」を大きく打ち出していました。日本医療科学大学と共同開発したもので、骨盤をベルトで保持することで姿勢を支持するとともに、車いすに乗った状態で簡単に付けられる形状なので、着脱にかかる時間を50%削減できるとアピールしていました。
 最近、車いす、とくに電動車いすに乗った高齢者の事故が多発しています。このようなベルトを付けていれば、より安全に乗車できるとあって、問い合わせが非常に多くなっているとのことでした。 
  またもう一つ、「トート・リュックプラス」も訴求。トートバッグとリュックサックの機能を融合し、機能性も容量もアップした新商品です。介護や看護現場だけでなく、普段使いでも使い勝手がよいバッグで、人気を集めていました。

アシストモーション(株)
 “着るロボティックウェア”「クララcurara」がより小さく軽量に進化していました。
   コロナ禍前は重量約5kgでしたが、現在はフルセットで2.9kg、ハーフセットで1.9 kg、と圧倒的に軽くなり、また多様なニーズや症例に合わせて構造を変更できる機能もあって、扱いやすいもの変貌していました。
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 ブースでは試着体験が行われていました。

(株)ケアファッション
  高齢者にやさしいユニバーサルファッションで人気のメーカーです。
Img_86691jpg  今シーズンは、ヒット商品の「お尻スルッとパンツ」や「あったか裏起毛」などに加えて、着る人の気持ちがときめくファッション感覚豊かなアイテムを提案していました。例えば両脇にゴムが入っていて、被って着用できるアウターや、卵形のボタンで斜めボタンホールの留めやすいシャツなど、すっきりと格好よく仕上がっています。
 客の声に合わせてデザインを開発し、日々改善に取り組んでいるという同社の姿勢もすばらしいと思いました。

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2023年10月26日 (木)

ミライを創るNextUD JAPANファッションショー

 10万人以上が集うアジア最大級の福祉イベント、国際福祉機器展(International Home Care & Rehabilitation Exhibition 略してHCR)が9月27日~29日、東京ビッグサイトにて開催されました。50回目を迎えた今回、HCRでは、そのメインステージで、一般社団法人 日本障がい者ファッション協会(Japan Persons with disability Fashion Association 略して JPFA )がプロデュースした「NextUD (ネクストUD= next universal design )」を発信するファッションショーが行われました。

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 会場には大勢の車椅子ユーザーが集結し、今か今かと待ち構える観客の静かな熱気がいっぱい!他にはないショーへの期待度の大きさに驚かされました。

 JPFAは2019年に現在の代表理事、平林 景氏が「福祉×オシャレで世の中の常識を変える」をモットーに、大阪府茨木市で設立した団体です。
 平林氏は元美容師で、美容業界から福祉業界に飛び込み、障がいがあるからオシャレをあきらめている人の多いことに気づき、JPFAを立ち上げたといいます。コンセプトは「マイノリティの側から生み出されるデザイン」です。マイノリティ側の発想から生み出されたデザインは社会にとって新しく、かつ誰にとっても魅力的なものになり得ると考え、「障害」の視点からデザインを開発することにしたといいます。それがNextUDで、「Accessibility(アクセスのしやすさ)」と「Usability(使いやすさ)」に加えて「Enjoyability(ワクワクする楽しさ)」の概念を加えたものと定義しています。
 まずは
誰でも簡単に着られる服をつくろうと、巻きスカート型の「bottom’all(ボトモール)」をデザイン。これはウエストにゴムとマジックテープ、中央にチャックが着いた英語の「Bottom(ボトム)」と「All(オール)」を掛け合わせた造語で、性別、年齢、障がいの有無に関わらず誰でも着用できるボトムスという意味が込められています。次いで車椅子に長時間乗っても皺になりにくい丈の短いフォーマルなジャケット「fressimo(フレッシモ)」など、次々と斬新なデザインを生み出しています。長身で細身の平林氏は「福祉業界のおしゃれ番長」とも呼ばれているそうです。

 2022年秋にはパリコレに参加して、初の車椅子ファッションショーを発表しました。パリのランウェイで車いすユーザーのモデルが服を披露したことは、今までに一度もなかったことで、大きな反響を呼んだといいます。

 その第二弾が今回の「ミライを創るNextUD JAPANファッションショー」です。「誰でも着脱できる」という既存の枠組みを超越し,「誰もが魅力を感じる」次世代のユニバーサルデザイン、「NextUD」の9ルックが提案されました。
 
 車いすに乗ったモデルがランウェイに現れ、ファスナーなどを効果的に使って、袖や股下などを部分ごとに分割することでどの順番でも着られるようにした服や、布を重ねていくことで着やすさを保ちながら自由にデザインを作っていくワンピースドレス、あちこちに穴が開いていて、いろいろなところから手を出したり首を出したり、様々な着こなしを楽しめる服などを紹介しました。

 (下記、ショーの動画が公開されていますのでご覧ください。)

 最後に平林氏が「障害があってもオシャレに着るではなく、障害があるからこそ最高に格好いい、ワクワクする未来を見せたい。不可能が可能になるネクストUDがすぐそこまで来ています。世界中の人たちに共感の環を広げていきましょう」と、挨拶。万雷の拍手でショーを締めくくりました。

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2023年10月25日 (水)

第96回東京ギフト・ショー秋2023 ⑵ ファッションエリア

 ギフトショーは巨大な見本市とあって、私が関心を持っている繊維関連商品も多岐にわたります。ファッションエリアでは生活雑貨が圧倒的に多く、アパレルは少なかったのですが、その中でちょっと気になったブランドを紹介します。

ウクライナ刺繍のアパレル
 ウクライナのアパレルブランドがMOON DREAM PRODUCTION株式会社からギフト・ショーに出展していると知り、訪れました。
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 ウクライナ刺繍は1000年もの伝統があるとのことです。刺繍生地の裏側も美しいのが特徴で、表と裏が写し鏡のようになるよう、針を進めて仕上げられています。
 正式名称はヴィシヴァンカやソロチカで、ウクライナでは古代よりお守りとして刺繍入りのシャツを身に着ける文化があるそうです。
 ブースではその伝統を守りながらもモダンにアレンジされた刺繍のシャツやドレスが並んでいました。女性向けだけではなく、男性向けのものもたくさん出ていました。生地は白地の軽いソフトな綿やリネンで、繊細な刺繍ワークを、さりげなく自然体で楽しめるアイテムです。ふんわりとした袖のデザインもステキなコレクションでした。

アトリエ き・な・こ
 ガーゼ専門のアパレルがあったとは、びっくりしました。ガーゼといっても二重織、三重織です。生地が重なっていることで、内部に空気を含んで温かい。また染色工程で洗いがかかるため、洗濯後の縮みもなく色移りもなく、手入れも簡単です。
 愛媛県伊予郡松前町を本拠に、瀬戸内の穏やかな海の心地よい潮風が通り抜けるようなガーゼ服を企画・販売しています。素材は綿や麻、時にはウールのものもあり、大人の女性に向けて、ストレスのない着心地を追求し続けているといいます。

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 「き・な・こ」というブランド名も懐かしくて、どこか「和」の趣を感じました。

ナルエー
 東京都台東区に本社を置く創立1969年の老舗です。パジャマやルームウェアの取り扱い点数はナンバー1だそう。スタイリスト御用達ブランドで、映画・ドラマ・CMにも多数登場しています。
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 思わず触れてみたくなるような、心ときめくキュートなコレクションを展開していました。

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2023年10月24日 (火)

第96回東京ギフト・ショー秋2023⑴ 防災グッズ大賞に注目

 日本最大のパーソナルギフトと生活雑貨の国際見本市、第96回東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2023がこの9月6日~8日、東京ビッグサイトにて開催されました。第14回LIFE×DESIGN、第16回LIVING&DESIGN、第34回グルメ&ダイニングスタイルショー秋2023も同時併催され、総出展社数は2,982社、総来場者数は3日間合計で21万1,048人を数え、どこに行っても人、人、人で大盛況でした。

 様々な商品が立ち並ぶ中、多くの人の目を集めたのが特別展示「備えプロダクトShowcase」です。今年は関東大震災から100年目とあって、防災・防犯用品にスポットを当てたこのコーナーへの関心は高く、例年以上に盛り上がっていました。
 ここでは、いざというときにすぐに役立つ防災セットや、容易に設置できる見守りシステム、また普段使っている機能が災害時や防犯でも役立つアイテムなど、より手軽で暮らしに寄り添う防災・防犯商品が集中展示されています。
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 中でも注目されたのが、一般社団法人 災害防止研究所主催「防災グッズ大賞」です。(上の写真はギフトショーHPからのものです。) 受賞商品の中から繊維製品を2点、紹介します。
 
 一つは、審査員特別賞を受賞した(株)ワークマンのNRP1001 INAREM プレミアム防水防寒コートです。
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 「INAREMR(イナレム)」とは、“ムレナイ”を実現するために同社が独自に開発した高機能透湿防水素材で、ダウン50%・機能綿50%、3層構造で、耐水圧20000mm、透湿度40000gを実現しているとのことです。
 使用者のニーズを細かに反映し、機能性に優れ、普段使いする防水防寒コートで、そのまま災害時に役立つフェーズフリーのコートとなっています。価格は4,900円とコスパも最高です。

 もう一つは、優秀賞を受賞した(株)ロングスのライフジャケットと一体化した「水に浮く防災リュック」です。
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 「胸元から浮くこと」、「仰向けに浮く」ことを想定した設計で、ホイッスルが付いていて川遊びには最適のリュックサックといいます。950gと軽量で、26Lの大容量、胸の部分には4つの収納ポケットがあり、使い勝手の良いつくりになっています。
 浮力素材は大きな浮力を持つポリエチレン独立発泡材を使用、これにより顔の水没を軽減するそうです。また光に反射するテープが全方位に装着され、夜間やアウトドアシーンでも視認しやすい仕様、さらにバッグ下部に水抜き穴も取り付けられているとのことです。

 他にもいろいろありましたが、割愛します。

 なお、大賞は(株)ファンデクセルの「超強力消臭 Qbit いつでも簡単トイレ」と、四国紙販売(株)の「水のいらない全身キレイセット」でした。

 「災害は忘れた頃にやって来る」といいます。常日頃からこうしたグッズを備えておく必要があると、改めて感じさせられたことでした。

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2023年10月23日 (月)

「わたしのからだは心になる?」展 未来の身体を考える

 東京都主催「わたしのからだは心になる?」展が今、東京・有楽町のスシテックスクエア(SusHi Tech Square)で開かれています。「わたしの体、あなたの体。それぞれ異なるこの体から、アートとテクノロジーを介して多様なイメージが湧きだす」のコピーに惹かれて、見に行ってきました。
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 会場は<機械と身体>、<バーチャルな身体>、<社会のなかの身体>、<環境と身体>という4つのゾーンに分かれていて、8組のクリエイターによる作品がインスタレーション展示されています。私たちの身体感覚がどのように変化してきたかを辿り、現代における「身体」のありようについて考える、体験型の展覧会です。

 興味深く思った作品を紹介しましょう。

 <機械と身体>では、「わたしのからだにあの子がいる」のソンヨンア+鳴海拓志+新山龍馬+勢井彩華による《Puff me up!》。体のどこかに装着すると、布でできたウェアラブル分身ロボットが膨らんで現れます。ロボットというと金属と思いがちですが、柔らかい布でもよいのですね。Img_79511
 「わたしのからだは空気になる」の筧康明+赤塚大典+吉川義盛の《Air on Air(forest /sea/city)》も面白かったです。マイクに向かって息を吹きかけると、その情報がシャボン玉がとなって放出されます。自分が吐いた息がシャボン玉となって舞う様子をリアルタイムで眺めることができるというもので、童心に帰って楽しい体験をしました。Img_79721
 <バーチャルな身体>では、「わたしのからだはケモノになる」のSynflux《WORTH Customizable Collection : KEMONO》。ユーザー自ら改造できるアバタースキンで、デジタル時代の自己とファッションの関係を問いかけます。「KEMONO」と名づけられたスキンが、周囲の環境との接続を試みる実験的作品で、仮想空間なら新たな命の躍動が感じられるかもしれない、と思いました。

 <社会のなかの身体>では、「わたしのからだは理想になる」の神楽岡久美の《美的身体のメタモルフォーゼ》が印象的です。コルセットなど理想の身体に近づこうとする行為は今なお形を変えて続き、進化を遂げています。今後はどのような美的価値観が生まれてくるのでしょうか? 作者は身体を引き延ばすことに美しさを感じるのではないかという点に着目し、そのための美しく見せるための架空の装置を表現していました。Img_79671
 <環境と身体>では、「わたしのからだは生態系になる」のAlternative Machine《Enabling Relations》に注目しました。植物や昆虫同士でも現代の技術によって物理世界ではありえなかった関係軸を生み出せるかを探究するプロジェクトです。都内23ヵ所から採取した土に光や水を与え、どういった生態系が生まれるかを実験。植物がコミュニケーションしている、と考える研究とは! ほんとうに驚きです。Img_79571

 本展は第1期で、11月19日までの開催です。第2期は12月頃から始まるとのことです。買い物がてら、気軽に立ち寄ってみてはいかがでしょう。

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2023年10月22日 (日)

24年春夏 リンシュウ “Bitter Sweet Romantic”テーマ

  山地正倫周デザイナーと山地りえこディレクターの二人が手掛ける「リンシュウ(RYNSHU)」が2024年春夏コレクションを9月5日、東京先行公開で東京・国立新美術館にて発表しました。
 テーマは“苦くて甘い恋心”を意味する“Bitter Sweet Romantic”で、ざわめく感情に揺れるようなドラマティックなコレクションでした。 
 
 Img_79851 その特徴は、熟練の技術を駆使したクチュールの鮮やかな色彩と洗練されたデザインです。ウィメンズラインではエレガントなドレスが目を引き、シアーなオーガンジーや光る素材が使用されて、色彩が美しく変化します。メンズラインはテーラリングに焦点を当て、硬派なシルエットに個性的な色使いを組み合わせています。
 ドレスとテーラリングをさらに美しく輝かせているのが、個性的な素材の数々です。炎をイメージしたアート柄の大胆な刺しゅうや、小さいスパンコールを縫い付けた繊細なネット生地、雲のような中綿を立体的に付けたオーガンジーなど、無二のファブリックがモダンエレガンスなスタイルに奥行きを加えています。

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 今シーズンも人生の喜びがファッションを通じて伝わってくるような、ポジティブなムードに包まれたコレクションでした。

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2023年10月21日 (土)

高橋盾展「THEY CAN SEE MORE THAN YOU CAN SEE

 高橋盾氏といえば、パンクスピリッツを感じるファッションブランド「アンダーカバー」のデザイナーです。その高橋氏の趣味は油絵だったのですね。2013年から描き始めたとのことで、この10年間、描きためた作品の中から選りすぐりの30点を一堂に展示する個展が、今夏8月半ばから9月初旬まで、東京・神宮前のGALLERY TARGETで開かれました。
 
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 タイトルは「THEY CAN SEE MORE THAN YOU CAN SEE」です。「ある状況や人物が他の人や観察者に比べてより多くの情報や洞察を持っている」という意味で、他の人が気づいていない情報や事実に気づいていることを示唆するフレーズです。

  テーマは肖像画で、高橋氏の人生に大きな影響を与えたミュージシャンや俳優を描いたものといいます。
 Img_75041_20231020190801 でもどの絵にも、あるはずの目がありません。目が無いので、誰か分かりません。逆に題材となっている目の無いぼやけた人物が、こちらを見ていて、見透かされているような気がしてきます。落ち着かない不穏な気分! なぜこのタイトルにしたのか、理解できた気がしました。

 そこに広がっていたのは、まさに美しくも怪しいダークファンタジーの世界です。怖いモノ見たさでぼんやりとした脳が刺激された展覧会でした。

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2023年10月20日 (金)

24春夏東コレ (22) エズミ マルセル・デュシャンに着想

 今期の東京コレクションウィークの期間中、江角泰俊デザイナーによる「エズミ(EZUMi) 」が2024春夏コレクションの展示会を、渋谷区神宮前のギャラリーで開催しました。
 ここ2シーズン、ブランドのスタイルをエレガントでモードなものに進化させてきた「エズミ」。ロンドンで学んだファッションとアートの経験を取り入れて、ブリティッシュな要素と歴史的なインスピレーションを現代的な視点で結びつけてきました。
 今シーズンはさらに反骨精神を取り入れ、20世紀初頭の芸術家マルセル・デュシャンとダダイズム運動に着想した新しいアプローチを試みています。
 本コレクションでは「レディメイド(Ready-made)」シリーズから、既製品を芸術的に再構築するデュシャンの視点をファッションに応用しています。
Img_78691  トレンチコートを大胆にカットし、テーラードジャケットを軽やかなボレロのようなスタイルにアップデートし、バルーンスリーブのブラウスを組み合わせて、対比的なフォルムを構成したり、デュシャンの「インフラマンス(inframince)」のコンセプトから、内ポケットを表地に移動させたり、アーティスティックなボタン配置を採用して服の歪みを演出したり。
 また帽子ブランド「メゾンドリリス(La Maison de Lyllis)」とのコラボレーションも行い、麦わらのベースに、優雅な花のブローチを加えて、上品な雰囲気に仕上げたルックも見られました。

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 カラーパレットは白黒や色味を抑えたパステルカラーで、洗練された若々しい クラス感のあるコレクションでした。

 

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2023年10月19日 (木)

24春夏東コレ (21) 企画展「デニム de ミライ」第二弾

 2022年3月に立ち上がったアップサイクル企画「デニム de ミライ」の第二弾の展示会が、今季楽天ファッションウィーク東京の期間中にヒカリエにて開催されました。
 これは残反を「ピース」に約50の人気ブランドが新たな価値を吹き込む “持続可能なプロジェクト”です。
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 会場には「リーバイスR 」のユーズドストックのデニムに加え、イギリスのテキスタイルブランド「リバティ・ファブリックス」、デンマークのテキスタイルメーカー「クヴァドラ」、国内有数の織物産地である尾州産地素材、そしてフィンランドのデザインハウス「マリメッコ」と、多彩な5つの生地をアップサイクルさせたルックが並んでいました。

 本プロジェクトは昨年に続き、株式会社三越伊勢丹、株式会社阪急阪神百貨店、株式会社岩田屋三越、株式会社エスティーカンパニー、株式会社ファッションコアミッドウエスト、佐藤繊維株式会社(GEA)の6社がタッグを組み、小売りの垣根を超えたネットワークを活かし幅広いカテゴリーで展開しているとのことです。
 また、未来のファッション業界を担う学生も参加して、「三越伊勢丹 ミライアワード」を開催。伊勢丹新宿店では今月11日~24日、参加作品展が行われ、25日にアワード結果発表が行われます。

 広がりを見せている「デニム de ミライ」、今後の取り組みが楽しみです。

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2023年10月18日 (水)

24春夏東コレ ⒇ 「カナコサカイ」&「フルス」展示会

   今シーズンの楽天ファッションウィーク東京で、グローバルにファッション業界で活躍が見込める新しい才能を育成・支援するサポートプログラム「JFW NEXT BRAND AWARD 2024」の受賞者による展示会が、ヒカリエにて開かれました。

 アワードを受賞したのはサカイカナコさんが手掛ける「カナコサカイ(KANAKO SAKAI)」です。支援デザイナーに決定し、初のランウェイショーが開催しました。
 コレクションのテーマは「ようこそ」です。自由な精神性と日本の美意識を詰め込んだ、ブランドの自己紹介といえるクリエイションを見せています。Img_75611  
 前列左の市松模様のコートは、民谷螺鈿の螺鈿織です。これは貝殻をシート状にして織り上げたハリ感のある織物で、七色に輝く貝殻の光沢が優雅な表情を生み出していました。しばし見とれるすばらしさでした。

 もう一人、デビューしたのが審査員特別賞を受賞した児玉耀さんの「フルス(fluss)」です。2022春夏にスタートし、ニットウェアを中心に、今の気分を反映したテクスチャーを落とし込んだアイテムを展開しているブランドです。
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 注目の新人デザイナー二人、今後の活躍が期待されますね。

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2023年10月17日 (火)

24春夏東コレ ⒆ チノ デザインによる予想外の機能性

  茅野誉之デザイナーが手掛ける「チノ(CINOH)」の2024年春夏コレクションが渋谷ヒカリエにて発表されました。
 今季コレクションは、機能性を意図的に取り入れたことがデザインとなり、デザインすることで予想外の機能性を打ち出していたのが特徴です。
 ここ数シーズン、女性のためのマスキュリンスタイルを続けている「チノ」ですが、今シーズンはとくに洗練された大人のエレガンスを際立たせていたのが印象的でした。
Img_79141  キーアイテムはシャツです。クロップト丈になって、肌見せのセンシャルなカットが取り入れられたり、リボン状の裾をウエストに巻き付けたり。女性の体のラインを感じさせています。
 トレンチコートもひねりを加えてエレガントに昇華。フリンジやラメ使いで装いにリズミカルな華やかさをもたらしています。
 足元は「オニツカタイガー(Onitsuka Tiger)」とのコラボレーションによるスニーカーです。左右で別カラーのアシンメトリーデザインでカジュアルに魅せていました。
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2023年10月16日 (月)

24春夏東コレ ⒅ サポートサーフェス 「大胆さと洗練」

  研壁 宣男デザイナーが手掛ける「サポートサーフェス(support surface)」が2024年春夏コレクションを東京・大手町三井ホールで発表しました。
 研壁氏は今季、「無いものを作る」というものづくりの原点に取り組み、日々湧き上がる新たなアイディアを「大胆さと洗練」というテーマに昇華させたコレクションを展開しています。
 Img_78411_20231019201401 ランウェイに登場したのは、人の動きと空気の流れを捉えたシルエットです。量感たっぷりの裾幅の広いパンツや、ランダムにドレープを寄せた開放感のあるスリーブなど、風が衣服を抜けていくような風通しの良さと、エレガンスのバランスにこだわった、これまでない挑戦的なデザインで、シンプルでありながらも女性らしさと軽やかさを兼ね備えた作品に仕上げています。
 同時に、クラシックなジレも魅力的で、女性の体に沿ったラインを強調し、エアリーな輪郭を引き締めています。しなやかさとともに、現代の女性の強さと凛とした姿勢を感じさせるデザインです。
 テクスチャーも凹凸感やシャツストライプ、水彩画のような花のプリント、ふわふわしたシャギーニットなど、新たなアプローチが見られます。

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 カラーは白黒やグレー、ブルー、ブラウンに、鮮やかなグリーンやレッドなど。とくに思いがけなく多かったのが黒で、テイラードなパンタロンスーツやカットの美しいドレスが印象的でした。

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2023年10月15日 (日)

24春夏東コレ ⒄ ア ベイシングエイプ ブランドの集大成

 日本のストリートファッションを牽引してきた「ア ベイシング エイプ(A BATHING APE)」が今年、設立30周年を迎えました。この節目の年を記念して、東京で初のランウェイショーが、楽天主催の日本のファッションブランドを支援する「by R(バイアール)」プロジェクトの一環として東京・代々木第二体育館で開催されました。
 モデルたちは提灯を掲げた瓦屋根の暖簾をくぐって登場。ブランドの特徴的なストリートテイストを強調するファッションで、巨大な円形のランウェイを闊歩しました。
 Img_77911 ショーは4部構成で、ブランドの集大成となるコレクションでした。
 第1部は「ベイプカモ(BAPEカモフラージュ柄)」のアイコニックなフーディが中心。ワッペンがいっぱいのスタジャンも。第2部はスポーツカルチャーにスポットが当てられ、オーバーサイズのTシャツなど。バスケットボールシーンを思わせるファッションスタイルも紹介。第3部は一転、バービールックを連想させるような世界へ。Y2K風や女子高生ムードも。第4部はブランドのシグネチャーアイテム「シャークフーディ」が大量に現れて、クライマックスへ。

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 ファッションとエンターテインメントが組み合わさった、もうまさに一大イベントでした。

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2023年10月14日 (土)

24春夏東コレ⒃ シュープ「東京」テーマに都会的ミニマル

 スペインから東京に拠点を移し、3年ぶりに東コレに参加した「シュープ(SHOOP)」。ブランドを手掛けるのは、デザイナーの大木葉平氏とミリアン・サンス氏です。
 その2024年春夏コレクションが、「東京」をテーマに東京の国立競技場にて発表されました。 
 Img_77491 コレクションは東京の街からインスパイアされた都会的でミニマルな雰囲気にあふれています。グレーとブラック、ベージュをベースに、ホワイトやグリーンのパレットで、シンプル、ユーティリティ×テック、クリーンな要素が取り入れられています。
 セットアップやカットアウトニット、バラクラバなど多彩なアイテムが登場し、シアーアイテムを多用してユニセックスなスタイリングが提案されています。
 ディテールには「空洞」が多用され、硬質さと同時に透け感と軽やかさが演出されています。
 さらに、愛娘からのヒントでベビー服の要素も見られるなど、身の回りのエッセンスを拾い上げエレガントな佇まいに落とし込むバランス感覚はシュープらしさそのものといったコレクションでした。Img_77681pg

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2023年10月13日 (金)

24春夏東コレ ⒂ セイヴソン「働く女性の妖艶さ」を表現

 台湾出身のヅゥチン・シン(Tzu Chin Shen)デザイナーが手掛ける「セイヴソン(Seivson)」が、その2024年春夏コレクションを渋谷ヒカリエにて発表しました。
 今シーズン、セイヴソンはオフィスウェアをベースに、ボディコンシャスとランジェリー要素を組み合わせたデザインで、「働く女性の妖艶さ」を表現しています。
 モデルたちは、オフィス環境を背景に、プロフェッショナルな女性の魅力を紐解き、可視化しました。
 コレクションには、シュレッダーから着想を得たストライププリーツやセンシュアルなディテールが含まれており、秘密や官能性を引き立てています。トレンチコートを再解釈したショートドレスやハーネス風のトップス、タイトスカートなど、タイトなシルエットと肌の存在感を際立たせ、内面の魅力を表出させています。ランジェリーは、パワーショルダーのジャケットスタイルで提案されていました。

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 通勤服は解体され、再構築されて、多層的なスタイルが作り出されています。注目はプリーツ加工で、複数のウエアを重層的に組み合わせて、リズミカルなレイヤードスタイルに導いていたのが印象的です。
 知的さとセクシーさ、クール感を融合させ、センシュアルでスタイリッシュなオフィスルックを提供するコレクションでした。

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2023年10月12日 (木)

24春夏東コレ⒁ ハイドサイン「グレーカラー」UDの採用

 ワークユニフォームを手掛けるデザイン集団、「ハイドサイン(HIDESIGN)」が2024年春夏コレクションをプレゼンテーション形式で発表しました。
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 テーマは「グレーカラー(Gray Collar ⅲ)」です。ハイドサインでは、知的労働者を表すホワイトカラーや肉体労働者を示すブルーカラーとは異なる「グレー カラー」を打ち出し、多種多様な環境で働く労働者それぞれに寄り添ったユニフォームを提案しています。今季はその3シーズン目のバージョンのお披露目となることから、「Gray Collar ⅲ」と銘打っての発信でした。

 その新しいルックの特徴は、さまざまな体型に合うユニフォームです。そこには随所にユニバーサルデザイン(UD)の考え方が散見されました。最高身長や最低身長、最長脚、最高体重など、多様な体型を考慮して、ジャケットとパンツが一体となったオールインワンのシルエットや、指穴やフーディーなどのディテールで独自のオーバーサイズデザインが採用されていました。
 さらに、収納性を追求したコートも注目されました。後ろ身頃にはバッグが隠れるほどのスペースが確保されていて、スーパーマーケットでの使用を想定し、割れ物の収納に特化したコートも提供されています。
 ブルゾンでは、チャックとボタンを使用して急な雨から荷物を保護できるポンチョ型に変形する機能を備えているものも見られました。異なるグレーの濃淡を使用し、立体的で奥行きのある構造を実現しています。
 また、今季も多機能ポケットを備えたウェアがたくさん提案されており、前身頃に大中小のポケットを持つベストや、側面にのみポケットを配置したオールインワンなど、個人に合わせた機能性とスタイリッシュなビジュアルを両立させています。

 様々なアイテムの中から、とくにユニバーサルデザイン(UD)を採用したものを選び、下記3タイプをご紹介します。

ユニバーサルブルゾン
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 ストレッチ性の高い4wayストレッチの撥水生地を使用。前後をファスナーで開閉することができ、背中にはクッションを入れられて、枕として使用可能な大型ポケットが付いているユニバーサルウェアです。災害のときなどにも使えるフェーズフリーウェアと思いました。

ユニバーサルシャツ
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 植物由来ポリエステルの環境考慮素材で、帯電防止、ストレッチ性、UVカット、吸汗速乾性と、肩から袖のファスナーで、前後を分離させることが可能なUDデザインです。
 これなら腕が上がらなくても、袖を通せます。

ユニバーサル EFウェア(空調作業服ウェア) Img_76911pg
  ストレッチ性の高いストレッチ生地を使用したEFウェアです。車いすにも対応できるように。ファンとバッテリーの取り付け位置が前身頃になっています。

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2023年10月11日 (水)

24春夏東コレ⒀「エックスエスエムエル」サステナブル訴求

 「エックスエスエムエル (X).S.M.L」は、インドネシア出身のジュン・マーディアン(Jun Mardian)氏が1999年に立ち上げたファッションブランドです。世界が常に探し求める、イノベーションを巻き起こす集団になり、完璧な仕立て、最高品質、及び地元の製品を世界へ発信しようと、チャレンジし続けているといいます。

  今シーズンは楽天ファッションウィーク東京に参加し、サステナビリティにこだわったファッションを訴求していました。
Img_76521  冒頭、美しい海の映像を流し、サステナブルなファッションとは、デザインだけでなく、衣料品の調達、製造、販売、配送に至るまで、包装資材を含むバリューチェーン全体を通じて、人や地球への悪影響を最小限に抑える倫理的なアプローチであることを紹介したのも印象的でした。

 ランウェイには、シンプルでプラクティカルなルックが数多く登場。サハリ調やロング&リーンなドレスも。
 素材はオーガニック素材やナチュラルダイで、ナチュラル感を強調したコレクションでした。

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2023年10月10日 (火)

24春夏東コレ ⑿ ミューラル 「ユーフォリア」テーマに

 「ミューラル(MURRAL)」は、杉野学園ドレスメーカー学院出身のデザイナーデュオ、村松祐輔氏と関口愛弓氏が手掛けるブランドです。
 その2024年春夏コレクションが、東京の国立競技場外苑側2階テラスで開催されました。開放的な空間と都会の風景が、今季のテーマ「ユーフォリア(EUPHORIA)=陶酔感」にマッチして、夢と現実の交わる空間を演出していました。
 
 Img_76131jpg 全体にファブリックの光沢や色彩を活かした、ロマンティックな雰囲気を醸し出すルックが中心です。

 輝く光や凹凸感のある素材、刺繍レースも多用されて、幻想的な表情が強調されています。
 シルエットは縦のラインが多く、一部にボリューミーなシルエットやアシンメトリックなデザインのものも。
 カラーパレットはホワイトにブラックの配色に始まり、次第に鮮やかなカラーと淡い色彩が入り混じって、夢のような世界を表現しています。

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 夢と現実、明確さと曖昧さが交差する魅惑的なコレクションでした。

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2023年10月 9日 (月)

24春夏東コレ ⑾ ベンチプレゼンツ テルノコン

  ベンチ(BENCH)は1987年、Ben Chanによって創立された、フィリピンのライフスタイル・アパレルブランドです。創立当初はTシャツやジーンズを展開する男性向けのカジュアルなファッションブランドだったそうですが、現在ではコスメやサロン、カフェなどへとマーケットを拡大。中国、アメリカ、サウジアラビア、ミャンマー、バーレーン、日本など世界中で店舗を展開し、インターナショナルブランドへの階段を駆け上がっている服飾コングロマリットです。

 今季楽天ファッションウィーク東京では、フィリピン文化センターとコラボレーションして、「ベンチプレゼンツ テルノコン(BENCH/ PRESENTS TERNOCON)」を発表しました。
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 テルノコン(Ternocon)とは、テルノ(Teruno)の認知を世界中に広めることを目的に開催されているコンペティションで、テルノとはフィリピンの伝統的な民族衣装であるバタフライ袖が特徴の正装です。
 参加デザイナーはデ ルスティコ(De Lustico )、ジョーイ サムソン(Joey Samson) 、チト ビジャンドレ(Chito Vijandre )、リッキー トレド(Ricky Toledo) の4名で、蝶の羽のようなヒラヒラした袖や肩回りの大きいドレスなど、様々な造形のドレスが登場。華麗でエレガントなコレクションが繰り広げられました。

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2023年10月 8日 (日)

24春夏東コレ ⑽ グローバルファッションコレクティブ

 「グローバルファッションコレクティブ(Global Fashion Collective)」はバンクーバーファッションウィークから派生し、クリエイティブなデザイナーを支援することに特化したプラットフォームです。2017年10月にスタートし、国際メディアでの知名度を上げ、またデザイナーのグローバル展開を加速させることで新しい市場を切り開くことを目的としているといいます。
 今回、楽天ファッションウィーク東京に参加し、次なる“it”デザイナーになり得る新人デザイナーブランドによるランウェイショーを表参道ヒルズにて開催しました。
 全部で6ブランドの内、下記4ブランドを紹介します。

セディム デザインスクール(CEDIM The School of Design)
 メキシコの著名なデザインスクール卒業生による個性的な新作コレクションでした。Img_74501jpg

カレン モリヤマ(Karen Moriyama)
 日本人デザイナー、森山カレンが手掛けるドレスブランドで、“蕾(つぼみ)”と題したコレクションです。Img_74601jpg

ジャスマ(JUSMA)
 日本発のメンズブランドで、「粋な目立ちたがり屋」「天真爛漫」をコンセプトに小粋なスタイリングを披露しました。Img_75341

クーラー ダフリック(Couleurs D'Afrique)
 フランス領レユニオン島で育ったアリーヌ・アリーヌが手掛けるブランドで、ワックスプリントや刺しゅうを使用した美しいアートピースで魅せていました。Img_75521_20231017134701

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2023年10月 7日 (土)

24春夏東コレ⑼ ミツル オカザキ 夢と現実の境界を探る

 岡﨑 満デザイナーによる「ミツル オカザキ(MITSURU OKAZAKI)」の2024年春夏コレクションが東京・表参道のギャラリーにて発表されました。

Img_74781jpg_20231017112501  コレクションでミツル オカザキが展開したのは、夢と現実の境界を探るテーマ。ショーは小鳥の鳴き声とともに始まり、不完全なパーツから成るセットアップやシルバーチェーンが夢の中の森を思わせるようなルックが登場しました。
 また"寝起き"したばかりといったディテールや、幽体離脱を連想させるビッグシルエットのTシャツも見られました。
 さらに、『不思議の国のアリス』の要素も見られ、アリスの絵やキャラクターの刺繍がコレクションに遊び心を加えていました。
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 カラーパレットも夢の中からインスパイアされたような色合いで、ニュートラルなトーンが多い中、プレイフルなカラーブロックが存在感を放っていました。

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2023年10月 6日 (金)

24春夏東コレ⑻ セヴシグ「もし人や国の間に壁がなければ」

 「セヴシグ(SEVESKIG)」の2024年春夏コレクションが、東京・台東区の東京キネマ?楽部にて、アンディサイデッド((un)decided)と合同で発表されました。
 タイトルは「もし人と人、国と国の間に壁がなければ (IF WE BREAK DOWN THE WALL)」です。コレクションはこのタイトルに基づき、国境や分断のない世界を希求して、制作されていました。

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 登場したのはスラヴの伝統的な民族衣装とアメカジ要素を融合させ、花の刺繍やギャザーなどのディテールを取り入れたデザインや、争いに傷ついた人々の心情を表現するために、傷ついたデニムやライダースジャケットを含むグランジ調の要素を取り入れたルックです。
 またアロハシャツやヒョウ柄のジャケット、ボーダー柄のニットなど、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」とのコラボレーションによるアイテム、「A.T.フィールド (Absolute Terror Field)」をイメージした素材を使用した赤いセットアップなども見られました。
 さらにAIの発想と都市伝説からインスピレーションを得た、ユニークな要素も散見されました。壁や境界線を象徴するボーダー柄やストライプ柄、AIが生成した神話のプリントなど、現実と虚構の境界を探求する意匠など。
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 平和への想いとスラヴ民族の伝承と神話を結びつけ、独自の視点で構築されたコレクションでした。

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2023年10月 5日 (木)

24春夏東コレ ⑺ コンダクター「抑圧」テーマに「解放」へ

  デザイナー長嶺信太郎氏が手掛ける「コンダクター(el conductorH)」の2024年春夏コレクションが、渋谷ヒカリエで開催されました。

 今季のコンダクターのテーマは「suppression(感情・活動・苦痛・力などを抑えること)」です。
 長嶺氏はパリで日常の中に抑圧が存在し、人々が自由になるためにもがいている姿に注目したといいます。コレクションではエレガンスとアンチテーゼを共存させるアプローチが特徴で、クラシックな要素に殺伐な雰囲気を取り入れたセットアップや退廃的なアイテムとトラディショナルな要素を組み合わせています。

Img_73951  女性向けアイテムも展開され、スクールガール調のスタイルに異なる要素を組み合わせ、抑圧された環境下での内面的な葛藤を表現しています。とくに制服風のミニスカートに鮮やかなスカジャンを組み合わせたスタイルが注目されます。

 さらに、ブラックミーンズとのコラボレーションシリーズも新作が登場し、ネパールの職人技を活かしたハンドニットベストやブラックミーンズ定番のコインケースがースが登場しました。

 「抑圧」をテーマに「自由・解放」へ、エレガンスと反骨精神の共存を探求するコレクションでした。
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2023年10月 4日 (水)

24春夏東コレ ⑹ ペイ・デ・フェ「アンダーウォーターランド」

 朝藤りむデザイナーが手がけるウィメンズファッションブランド「ペイ・デ・フェ(pays des fees)」の2024年春夏コレクションが、東京・旧三河島汚水処分場喞筒場(ポンプ)施設で発表されました。

 今季のテーマは水中を意味する“アンダーウォーター(underwater)”と、文化における背景を指す“アンダーグラウンド(underground)”を組み合わせた造語「アンダーウォーターランド(Under Waterground)」です。阿部公房の短編小説「水中都市」に着想し、水中と日常生活が融合したファンタジーな世界観を表現したといいます。

  Img_73651 コレクションでは「社会の重圧から解き放たれ、自由に泳ぐ魚のように」感じることへの想いを込めたルックが登場しました。
  コレクション全体で目立つのは、自由に揺れるフリンジです。
 肩に広がるフリンジが新しいシルエットを生み出す一方、深海魚の鱗を思わせるデザインのジャカードドレスは、透け感のあるフェミニンなデザインを提供。
 足元には起毛感のある赤いパーツが追加され、古代の世界観を現代に再現しています。

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 カラーパレットは神秘的でファンタジックな色合いで、ピンクからブルーへのグラデーションや淡いブルーのワンピースなどが特徴です。角度によって艶が変わるシルバープレートを使用したドレスがフィナーレを飾り、深海に差し込む光と重なって、美しいハーモニーを奏でていました。

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2023年10月 3日 (火)

24春夏東コレ⑸ ウイルソンカキ 香港発ブランドデビュー

  セントラル・セント・マーチンズ出身のウィルソン・カキ・イップが手掛ける香港のブランド「ウィルソンカキ(Wilsonkaki)」が楽天ファッションウィーク東京にデビューし、2024年春夏コレクションを発表しました。
 ウィルソンはセントラル・セント・マーチンズで修士号を取得し、2021年に自身のブランドを設立してわずか1年で2021年の「注目すべきアジアのデザイナー10人」にも選出された逸材とか。日常生活の出来事から着想を得て、ユニークかつ日常着として着用できるアイテムを提供し、「普通であること」に挑戦しているといいます。

Img_73411jpg  今シーズンは、東京の通勤ラッシュで目にした「衣服のシワ」が着想源。ショーは力強いドラムビートとともにスタートしました。コレクションは、日本の通勤文化と時間への強迫観念をポジティブに捉え、日常の痕跡をテーマに、身体の動きから着想を得たデザインを提案しています。
 アクセサリーにはデジタル時計を使用し、1970年から1990年代のデジタルウォッチをリメイク。
 日常生活を探求し、社会的行動を明らかにするブランドの視点を示すコレクションでした。Img_73431jpg

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2023年10月 2日 (月)

24春夏東コレ⑷ カミヤ「Nothing From Nothing」テーマに

 「カミヤ (KAMIYA)」を手掛けるのはデザイナーの神谷康司氏です。三原康裕氏に師事し、SOSU社のストリートレーベルMYne(マイン)に参画、この2023年秋冬シーズンにブランド名を現在の名称に変更して始動したばかり。
 その初のランウェイショーが楽天ファッションウィーク東京にて開催されました。会場は国立競技場の1階広場で、場内が暗転すると、スピーカーを積んだトラックが壁を突き破って登場するという、まさに度肝を抜く衝撃的な演出でした。
 Img_73231jpg  
 神谷氏は「ゼロから新しいモノを創り出すことをこの演出に込めた」と言います。テーマは「Nothing From Nothing」です。「何もないところに何もしなければ何も生まれない」ということを伝えようと、この言葉をテーマ名に選んだとか。
 2024春夏の着想源となったのは、自身のルーツでもある大阪・アメリカ村の古着の数々で、ブリーチ加工を施したダック地のワークベストやペインターパンツにダメージ加工のカットソーを組ませたり、リバースウィーブを想起させるボクシーなシルエットのコットンニットを着合わせたり。
 ストリートや古着のテイストを現代風に解釈したコレクションでした。

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 ショーの終盤は雪が舞う趣向で締めました。

 

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2023年10月 1日 (日)

24春夏東コレ⑶ ヴィルドホワイレン「The Prayer祈る人」

 「ヴィルドホワイレン(WILDFRAULEIN)」を手掛けるのは、デザイナーのループ志村氏。2014年にクチュールを始めとしたテーラーの技術を用いた同ブランドを立ち上げ、ショーを開催するのは、ニューヨークで開催して以来6年ぶりといいます。

 今シーズンは、身近な出来事、すなわち日常や文化をコレクションに落とし込むことを目指したとのことで、テーマは「The Prayer祈る人」でした。アメリカと日本の2カ国を拠点に活動する志村氏は、日曜の午前中に教会へ訪れる習慣があるそうです。
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 冒頭、登場したのは手を合わせて祈りを捧げるモデルでした。ホワイトのシャツドレスに身を包み、光を浴びて祈る姿を見ていると、まるで教会にいるかのような気持ちになります。
Img_72991_20231015103501  またコレクションアイテムの随所に見られる絵は、すべてループ 志村氏が描いたものだそう。オリジナルのグラフィックに画家らしい絵心を感じます。
 ミリタリーの要素を取り入れたアイテム ― カーゴパンツに大きな4つのポケットをフロントで繋ぎ合わせたベストやメッシュ素材のトップスとの組み合わせなど ― も目立っていました。

 フィナーレには再び「祈る人」が現れ、その清廉な空気感が印象的でした。

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