24春夏東コレ⑵ ナノアット 「Rest in peace(安らかに眠れ)」
2024春夏楽天ファッションウィーク東京の初日、「ナノアット(NaNo Art)」のランウェイショーが表参道ヒルズで行われました。
デザイナーは後藤 凪氏と田中睦人氏のデュオです。ブランド創設2020年で、アイテム一点一点に意味のある驚きと感動を詰めこんだ集合体を「NaNoサイズの美術館 」として提案。袖を通した時の高揚感は勿論、すれ違った第三者も楽しむことが出来る、「芸術品と工業品の間の洋服」に焦点を当ててシーズン毎に仕掛けを施しているといいます。
今シーズンは、大阪のテキスタイルコンバーターであるV&A JAPAN社が開発した生分解ポリエステル素材「ReTE」を使用したコレクションでした。特定の堆肥に埋めると約1年で水と二酸化炭素に分解されるという素材で、デザイナーの二人はこの生分解する素材の特性に自らの死生観との共通点を見出したといいます。
テーマは「Rest in peace(安らかに眠れ)」で、洋服を人体に見立て、命を吹き込んだかのようなデザインが散見されました。最も目立つ部分である襟を心臓部とし、静脈になぞらえたシャーリングや、三つ編み髪のようにゴム紐を編んだドローコードなど、人体を想起させるディテールがちりばめられています。
パジャマやガウンといった寝具風のウェアは、パジャマをエレガントなセットアップ、ガウンをシックなコートとして着こなすことで、“部屋着感”を払拭。ウィットに富んだシティライクな雰囲気に仕上げていました。
カラーパレットは、ホワイトとブラックが中心。全体に厳かな雰囲気を演出していたのが印象的でした。
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