MUD協会「伝えるためのユニバーサルデザインフェア」
この8月18日~20日、全国初のメディア・ユニバーサル・デザイン(Media Universal Design、略称 MUD)のイベント「伝えるためのユニバーサルデザインフェア~色・文字・かたちでみんなに分かりやすく~」が、東京都立産業貿易センター浜松町館にて開催されました。
メディア・ユニバーサル・デザイン(MUD)協会によると、MUDとは「様々な情報が高齢者・障がい者・色覚障がい者、外国人などにも、見やすく、伝わりやすくするための配慮手法のこと」です。
本イベントでは「MUDを見る・触れる・深める・感じる」をコンセプトに、6つの展示コーナーが設けられていました。
・「MUDを知る」では、MUDの5原則であるアクセシビリティ(接近容易性)、ユーザビリティ(使いやすさ)、リテラシー(読めて理解できる)、デザイン(機能的で楽しい、美しい)、サステナビリティ(誰一人取り残さない世界に寄与する)を解説。これを基にMUDの対象者として色覚障がい者や高齢者、子ども、外国人のそれぞれの立場における困りごととMUDができる対策を事例とともに紹介、とくに高齢者では白内障患者の見え方のシミュレーションを取り上げていたのが興味深かったです。
・「学びのMUD」では、教科書や教材など教育関連が中心。(株)モリサワの「UDデジタル教科書体」の書体が注目されます。
・「命を守るMUD」では、防災や災害支援の情報にフォーカス。このための防災マップや視覚情報のユニバーサルデザインガイドブックなどが提案されていました。
・「くらしの中のMUD」では、とくに(株)山櫻の文房具2点 に目が留まりました。
一つは、 右の「おりやすいおりがみ」です。
模様が折る位置のガイドになっていて、両面柄なのでいつでも模様が見えた状態で折れる折り紙です。
もう一つは、左の「UD封筒」です。
模様がガイドになっているので、曲がらずに書くことができるようになっています。
・「UD関連団体」では、NPO法人カラーユニバーサルデザイン機構など、4団体を訴求。
・「MUDを感じる体験コーナー」では、「商品の見つけにくさに関する実験室」を始め、様々な研究発表とともに、MUDを体験するワークショップが行われていました。
中でも印象に残ったのが「ユニカルタ」です。
文字が書いていなくてもコミュニケーションがとれるピクトグラムや標識を、カルタを通じて学んでいこうというものです。
私も実際にこのカルタで遊んでみました。知らないグラフィック・シンボルがたくさんあって、落第点! いつも身近にユニカルタを置いておいて、覚えないと、と思ったことでした。
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