東京ギフトショー⑷「ORU-KOTO 折ること。」折形見本帳
日本ならでは伝統文化に折形(おりがた)があります。ものを贈るときに和紙で包んで、お礼の心を相手に届ける所作です。相手を想い、自分の気持ちを丁寧に折り込んで包む、日本人がとても大切にしてきた素敵な習わしですね。
ところが今ではもうすっかり忘れ去られようとしています。私自身も聞いたことがあった、という程度でした。
この折形の復活に立ち上がった企業が、今回の「東京インターナショナルギフトショー春2023」に出展していました。それが埼玉県越谷にある中島プレス工業です。高い技術力で日本の製造業をけん引する町工場が集結している「町工場NOW!」エリア内に小さなブースを構えていました。
展示していたのは「ORU-KOTO 折ること。」と名付けた折形の作法を学ぶことができる立体教本です。これは形状記憶加工が施された不織布製の折形見本帳で、折り線付き和紙も付いています。これを見ながら紙を折れば、折るのが苦手な人でも、気軽に折形を美しく仕上げることができるのです。
同社はフィルムやウレタン、フェルトなどの型抜き加工技術を持っていて、中でも電子部品の加工でよく使う不織布の形状記憶加工については特許を取得しているといいます。強みは厚さ0.025μmのシール抜きで、この技術により薄い和紙に、あらかじめ折り筋をつけることができるとのことです。和紙は、一度折り間違えてしまうとシワが残ってしまい、綺麗に折るのがとても難しい紙なのですね。
「ORU-KOTO 折ること。」では、様々なサイズやたくさんの形がある折形の中から、もの入れとして使用できる形を6種類(上の写真)、例えばごま塩包み熨斗付きとか、小物包み、新茶包み、鷹の鈴包みなどを選択、ぽちぶくろの大きさにリサイズして商品化していました。価格は折形見本帳全6点セット11,880円(税込み)、折形見本帳1点と折り線付き和紙3枚セット3,740円(税込み)など。
人とのつながりが再注目されている今、折形をつくってみようと思う人が増えるのではないでしょうか
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