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2020年12月15日 (火)

篠原ともえ サステナビリティが広げるクリエイションの可能性

 先般のファッションワールド東京で、デザイナー/アーティストの篠原 ともえさんとWWDジャパン編集長向 千鶴さんが対談する興味深いセミナーが開催されました。テーマは「サステナビリティが広げるクリエイションの可能性」です。向 さんが篠原さんにインタビューする形式で行われました。

 1990年代にシノラーブームを巻き起こした篠原さん。幼いころから絵を描くのが大好きで、夢はデザイナーになることだったとか。タレントとして活動しながら衣装デザイナーとしても活躍され、松任谷由実コンサートツアーや嵐ドームコンサートなど、アーティストのステージ衣裳を手がけているといいます。

 対談の本題である「サステナビリティ」について、篠原さんは次のように語っています。
 今年はデザイン活動25周年でもあり、展覧会を企画しました。注目したのが「サステナブル」というキーワードで、とくに心に響いたのが「ファッションは売って終わりではなく、人に届いてどういう風に終わりを遂げるかまで考えていく」という言葉だったとか。
 単にクリエイションするだけではなく、社会的メッセージを込めたい―。そんな思いで何を創ろうかと、自問自答するうちに、二つの答えを見つけたそう。一つは残布で、嵐やユーミンの衣裳づくりをする中で、現場に大量の余り布が出たことから、これを何とかドレスにしたいと考えたといいます。
 もう一つが着物です。着物のお針子をしていた祖母をルーツに持っていることに気付き、世代を超えて残せるものは何かを模索する中で、着物のように四角いパターンで余り布を出さない衣裳をつくることを思いついたそう。
 着物は布を四角いまま使いますから裁断が少なく、廃棄物もほとんど出ません。その合理的なカタチとつくりは、まさにサステナブルです。
 
 篠原さんは、サステナビリティというと、新しいものを採り入れるという風に考えている人が多いけれど、ヒントは自分の中に何があるか、見つめ直すことにあるといいます。もともと自分の中にあったものを引き出して、モノづくりにつなげるというのが正解ということでしょう。
 
 具体的な服づくりについても解説されました。
 紹介された服は、この7月に開催された篠原さん初めての個展「シカクSHIKAKU展―シカクい生地と絵から生まれた服たち―」(このブログ)で発表されたもので、私も拝見してこのブログ2020.7.17付けに記事を掲載しています。
Img_88651  右はその時の写真で、篠原さんはこのドレスに「つまみガンジー」と名付けていました。オーガンジーをつまみのように、小さく四角にカットしてつなぎ合わせたドレスだからでしょう。
 扇子に着想した蛇腹のような「ジャバジャバ・トレス」とか「布パンコール」など、そんな楽しい名前をつけると興味を持ってもらえるとか。
 この日、着用されていたドレスも、四角いカタチで3mの生地を使用してつくったものと見せてくれました。

 最後にこれから何を手掛けていくかと問われた篠原さん。この春主人と会社を立ち上げて、力強いサポーターができたので、チームワークで悩みや課題を乗り切って、自分にしかできないものづくりをしていきたいと話していました。
 美しい明るい笑顔が印象的でした。

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