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2020年11月

2020年11月30日 (月)

2021春夏「PRO1」展 ⑴ 「タッチ&リ スタート」テーマに

 「PRO1」はONEO(ワンオー)がインキュベーターとなり、世界各国からまだ見ぬクリエイターの卵を発掘するプロジェクトです。この合同展が、楽天ファッションウィーク東京と同時期の10月14日(水)~16日、渋谷セルリアンタワー東急ホテルにて開催されました。
 今シーズンのテーマは「タッチ&リ スタート(TOUCH AND RESTART)」です。このテーマには「ニューノ-マル」のライフスタイルにタッチし、再出発していこうという想いが込められているとのこと。
 各ブースでは“在りもの” や廃棄の対象となったものを利用した、アップサイクルの商品が目につきました。今春夏が飛んでしまった現在のファッション界の実情を表しているように思われます。Img_15631jpg  本展示会ではスリュー(SREU)が都内最高級ホテルの一室で古着の部屋を設け、1着1,000円で販売していたのが象徴的でした。

スリュー(SREU)
 「全ての人に、一つの服を。一点物の既製服を」コンセプトとした、リメイクブランドです。
 今年の春から、ワールドの“次世代ファッション業界の多様なアイデア・チャレンジを支援”する『クリエーターズサポートプログラム』とのコラボがスタート。ワールドグループのユーズドセレクトショップ「ラグタグ」の在庫からセレクトし、素材として使用する取組みを進めているといいます。Img_16111
 このブログ2020.8.19付けでスリューの米田社長の講演を簡単にまとめていますのでご覧ください。

カイキ(kaiki)
  デザイナーの飯尾開毅さんが手がけるブランドで、スタートは2016年春夏コレクションから。2018年度Tokyo新人デザイナーファッション大賞でプロ部門入賞を受賞しています。 Img_15961 Img_15941jpg
 日常着のリラックス感に緊張感のある現代感覚をミックスしたレイヤードスタイルが中心です。 
 
 2021年春夏は“見逃していた”素材やアイディアを再発見し、新たな価値を見出すシーズンだとしています。
  例えば30年前の西脇・播州織の柄をストレッチ糸使いで立体的に織り出したジャカードを使ったシャツなど。
 (右のモデルが着用しているシャツです。)

ノントーキョー(NON TOKYO)
 “都市との共存“をキーワードに、レジャーシーン向けプロダクトを展開するアパレルブランドです。Img_15901Img_15911 ブランドを手掛けるのは、右写真の市毛綾乃デザイナー。
 2021年春夏は、自然の中で過ごすことが増えているデザイナー自身の生活スタイルを反映したコレクションを展開しているとのこと。
 「NON-COMPULSORY DIVERSION(不必要なものの愉しみ)」をテーマに、ユーズドアイテムをアップサイクルしたり、再生繊維を使用したり、環境保護への取り組みもアピール。機能性とディテールに拘ったレジャーウェアで、大人の為の"アクティブウェア”を提案しています。

インプロセス (IN-PROCESS)
 スティーブン・ホール(ロンドン生まれ)と大原由梨佳デザイン・デュオによるブランドです。Img_16031  2021年春夏のテーマは「アーカイブ・ドリーム」で、プリントやテキスタイル、カッティングによる遊び心のあるコレクションを発表しています。

モアプラス(MORE PLUS)
 篠原聖実デザイナーが手掛けるウィメンズブランドで、コンセプトは、LESS要らないものとMORE必要なことを選択できる大人服。
Img_15771_20201201160701  2021春夏は「レス・イズ・モア」をテーマに、タイムレス、シーズンレス、エフォートレス、シーンレスなプロダクツを提案。1980年代を象徴するヴィンテージブルゾンやシャツなど、既視感のあるアイテムが新鮮に見えます。

キリコミ(KIRIKOMI)
 デザイナーのJIN SUNが装苑賞を授賞後、2019年に立ち上げたブランドです。
Img_15741jpg  切り込みを入れて繋いでいく無縫製技法は他のどこにもないオリジナル。ドットは仲間とコミュニケーションがとれるモールスコードを表現しているとか。幾何学構成のシャープなデザインにミニマルなクチュールの美を感じました。
 ユニークさで圧倒されたコレクションです。

ヨースケ ヤマナカ(Yohsuke Yamanaka)
 シャツはシャツでもどこか歪んでいたり、アンバランスだったりする、実験的なシャツを提案しているブランドです。
Img_15651  服づくりの発想が興味深く、今後を期待しています。

コハル(KOHAL)
 デザイナーはKoharu Saito。デザイナー自身がハンドメイドで製作しているブランドだそう。
Img_16171_20201201160901  2021春夏は「From the Planet」をテーマに、宇宙をイメージしたコレクションを発表しています。

ナイスナイス モーメント(NICENICE MOMENT)
 どこか懐かしい感覚のニットや、締め付け感のないインナーが自然な心地よさを感じさせてくれるブランドです。Img_15861

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2020年11月29日 (日)

毎日ファッション大賞に熊切秀典デザイナーが初受賞

 第38回毎日ファッション大賞表彰式がこの18日都内で開かれました。新型コロナウイルスの影響で、参加したのは関係者のみだったようです。私はネット配信を視聴しました。
 1_20201130112701 大賞を受賞したのは「ビューティフルピープル」のデザイナー、熊切秀典氏です。(写真はネット画面を撮影したものなのでぼけています。)
 コムデギャルソンでパタンナーを経験されたという熊切氏。
 初受賞の感想を聞かれて、毎日ファッション大賞第1回受賞者が川久保玲氏であることに触れ、「大賞を頂けることを誇りに思います」とコメント。また「受賞の理由が型紙設計の新しい可能性『Side-Cの展開』であることがうれしい」と、訥々と語られていたのが大変好ましく思えました。
 
 2021春夏ビューティフルピープルのコレクションは、動画が公開されていますのでご紹介します。
   テーマは「Side-C Vol.5 motional.」で、「服が住居になったら?」をイメージし、ベッドやソファになるドレスを提案しています。すばらしい発想ですね。映像もクリエイティビティにあふれています。
 
 なお、新人賞・資生堂奨励賞は、横澤琴葉(kotohayokozawa)デザイナー。鯨岡阿美子賞はファッション甲子園実行委員会、話題賞はワークマンプラスでした。

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2020年11月28日 (土)

鷺森アグリ インクジェットで世界を変えるプリントの展覧会

 ファッションデザイナーでアートディレクターの鷺森アグリさんが、インクジェットで世界を変えるテキスタイル&インテリアプリント展覧会をエプソンスクエア丸の内にて開催しています。
 会場には鷺森さんが「自然をインストールする」を主題にデザインした色鮮やかなプリントがいっぱい!花や蝶、鳥、貴鉱石などの彩り豊かなモチーフがあふれ、色柄デザインのすべてがすばらしくて驚嘆しました。
 1階のエプサイトギャラリーにあるのは、「ROOM」と「SHOP」の2つの展示空間です。それぞれに鷺森さんデザインの模様をエプソンのプリンターで出力して、生地に転写し仕上げたオリジナルテキスタイルによる様々な作品が展示されています。
Img_27801  「ROOM」は「溶けた春」をテーマにした作品です。「ステイホーム」の真っただ中にアイデアをつくり、この7月に発表したものだそう。これまでのように体験することのできなかった、とっておきの春の美しさを部屋にインストールしたといいます。花々があふれ、蝶や鳥が飛び交う、麗らかで楽しい春がイメージされています。
 Img_27771  「SHOP」は自粛明けの9月に発表した「DUB」。新しい生活様式に対応するショップに向けて、飛沫を防ぐアクリル板などをデザインでアレンジしてみては、というソーシャルディスタンスへの提案だそう。夕陽に輝く海をバックに貴鉱石のような美しい柄が印象的です。パーテーションの新しい可能性を感じさせる作品ですね。
 Img_27541  光る蝶が潜む「万華鏡」と題された着物の展示も。蛍光インクを使用したプリントで、ネオンカラーのアクセントが華やかです。
 
 2階には、鷺森さんがデザインした「アートな巨大ウォール」が展示されています。エプソンの大判インクジェットプリンターで制作された壁紙です。横幅26メートル、高さ2.6メートルもあり、見応えがあります。
 「春から冬」「朝から夕」へ時間の経過が、1枚のストーリー性あるデザインとして表現されていて、この中に美しく溶け込んでいるのが世界的に活躍するダンサーのアオイヤマダさんです。春に誕生し、夏から秋、冬を過ぎて、夕べに鳥になって空に飛んでいくという物語を演じています。
Img_27311Img_27421_20201130101401  躍動するアオイさんのリアルな写真とカラフルなイラスト、背景の微妙な変化のグラデーションが組み合わさって、見る人がデジタル(仮想)とアナログ(現実)を行き来する不思議な体験ができる壁面に仕上がっていました。

 なおこの巨大ウォールの見学には整理券が必要なので要注意。展覧会は12月9日までとなっています。

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2020年11月27日 (金)

サントリー美術館『日本美術の裏の裏』日本独特の美意識

 東京・六本木のサントリー美術館で開催されている『リニューアル・オープン記念展Ⅱ 日本美術の裏の裏』に行ってきました。会期は30日まででしたからギリギリのタイミングでした。
 本展で私がとくに惹かれたのが、タイトルの「裏の裏」という言い方です。見終わってその意味が何となく分かりました。1~6章の章立てがよくある年代順や作家順ではなく、日本独特の美意識を基に構成されていたのです。解説も興味深くて、日本美術の奥深さに改めて感動しました。
 
 第一章は「空間をつくる」です。
Img_27871  日本人は古来、絵をどこに飾るとよいか、どのような空間になるのか、身の回りを飾る目的で美術鑑賞してきたことを伝える展示になっています。
 右は真っ先に目に飛び込んでくる、丸山応挙の《青楓瀑布図》です。
 緑に囲まれた静かな部屋に飾られていた一幅といった、そんな雰囲気が感じとれる演出になっていたのが印象的です。
 
 屏風も数多く出品されていて、大画面にはしばしば風景が描かれています。
 Img_27941   上は17世紀江戸時代の《武蔵野図屏風》です。この屏風を立てれば、部屋にはたちまちススキが生い茂り、地平線まで続く平野が出現する、人々はそうした異空間を楽しんだのですね。
 
 第二章は「小を愛でる」です。
 平安時代の清少納言の「枕草子」には「ちいさきものはみなうつくし」の名言があるように、日本人は「小さいものは無条件にカワイイ」という感覚を古くから持ち続けています。ここには江戸時代の雛道具や飲食器、文房具など、精巧なミニチュアがズラリ。
Img_28021jpg  上はミニチュアの化粧具です。

 第三章は「心で描く」です。
 日本にはウマイ・ヘタを超越した作品が数多く残っているそうです。
Img_28061  上は《かるかや》という作品の一部です。上手とはいえない絵ですが、じわじわと訴えるものがあります。日本には、このような完ぺきではないものを愛する心があるのですね。
 
 第四章は「景色をさがす」です。
 ここでは多彩な表情をつくる焼き物が中心。素地の変色や焦げ、しずくのように流れ落ちる釉が生み出す「景色」は見る方向や角度により、作品に異なった印象を与えます。どの景色が気に入るか、自分にとっての正面を考えることが鑑賞のポイントの一つです。茶道のお道具拝見が思い出されます。
 Img_28171jpg_20201129163801  上は室町時代の信楽焼《壺 銘野分》です。自然がつくり出した多くの景色には一つとしておなじものはなくて、見る人の数だけ正面があるのですね。 
Img_28251  江戸時代の野々村仁清の《色絵鶴香合》です。見る方向によって鶴の姿が変わって見える、すてきな逸品です。
 
 第五章は「和歌でわかる」です。
 かつての日本人の生活にはいたるところに和歌があふれていたようです。和歌の世界は美術品を生み出すイメージソースでもあったのです。
 Img_28451  江戸時代17世紀の土佐光起の《春秋花鳥図屏風》です。古今和歌集で「吉野山の桜」と「龍田川の紅葉」が賞賛されたことに由来するという作品。
 Img_28421jpg  俵屋宗達が蓮の花を描き、その上に本阿弥光悦が和歌を書いた作品です。絵と文字の掛け合わせを楽しむ、そんな遊び心が感じられます。
 
 第六章は「風景に入る」です。
 ここは風景画の点景人物を案内人に風景を内側から眺めてみようという章。絵の中の物語を見る者がつくりだしていく、浮世絵にはとくにそんな作品が多いようです。
 Img_28561  上は歌川広重の《箱根》。
 Img_28601  江戸時代17世紀の海北友雪の《徒然草絵巻第五巻》です。案内人がいないととんだ間違いをするという物語。
 
 ガイドも分かりやすく、写真撮影はすべてOK。心に残る展覧会でした。

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2020年11月26日 (木)

初冬の寒桜で「気まぐれ」なお花見

 この秋、本堂が建て替えられた北鎌倉円覚寺の塔頭、雲頂庵で、ちょっとしたお花見をしました。それは寒桜という種類の桜です。
 桜って春の花とばかり思っていましたら、秋から冬に咲くものもあるのですね。花言葉は「気まぐれ」、思いがけない時期に咲くのが由来だそう。Imgp77141 Img_28701
 すっきりとした青い空に淡紅色の花が優しく風になびいて揺れていました。

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2020年11月25日 (水)

久しぶりの山中湖で石割山へハイキング

 早くも立冬を過ぎた連休の最終日、久しぶりに山中湖へ行き、石割山へハイキングしました。
 車を石割神社の駐車場に止めて、赤い鳥居から出発です。ところが何段も続く階段にすっかりヘタってしまいました。何と403段あるそうです。以前上った月山羽黒山の階段は2,446段もあったのです。あのときはキツかった! それを想えばこのくらい大丈夫と、必至で石段を登りきりました。Imgp75651
 紅葉にも慰められて、1時間ちょっとくらいでようやく山中湖のパワースポット、石割神社に到着です。

Imgp75891  巨大な奇岩がご神体で、「石」という字の形に割れているので「石割」と名付けられたとか。古事記の「天の岩戸」伝説もあり、かつては女人禁制だったそう。
 ここを回るとご利益があるとのことで、私も狭い隙間に体を横向きにして入って、何とか通り抜けることができました。
 Imgp76181  神社から約30分登山すると、開けた山頂です。でも富士山はあいにくご機嫌が悪くて見えませんでした。残念!
 この次は必ず富士山の絶景を見にくると誓って---、それも楽しみです。

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2020年11月23日 (月)

2021年春夏まとふ 「時のつながり」をテーマに

 先月半ば、「まとふ(matohu)」の2021年春夏コレクョン展示会が表参道のショップにて開催され、行ってきました。
 テーマは「時のつながり」です。
 ブランドを手掛けるデザイナーの堀畑裕之さんと関口真希子さんは毎年、各地の手仕事や風土を訪ねる「手のひらの旅」を重ねています。しかし今年はその出発点に帰ろうと、あえて東京を旅したそうです。住み慣れた街ですが、“手のひら” を旅することができれば、「ここ」もまた未踏の大地になります。透けて見えてきたのが江戸の風景であり、現代に連綿と続く伝統工芸の世界だったといいます。
 そんな二人が着目したのが「江戸小紋」と「江戸切子」です。今季も動画が公開されていますのでご紹介します。


 「江戸小紋」の廣瀬染工場の廣瀬雄一代表や「江戸切子」の三代秀石を名のる堀口徹さんとのインタビューからは、職人さんたちの熱気が伝わってくるようです。

 会場にはそれらに着想したワードローブが美しく並んでいました。

Img_16351  Img_16331jpg 上は江戸小紋のジャケットです。

 柄は江戸小紋の中でも繊細な手仕事の「鮫小紋」で、廣瀬さんが一番好きな柄だとか。
 格調の高さを感じさせます。
 Img_16371  同様に明るいブルーの江戸小紋のシャツです。
Img_16441  カットガラスの「江戸切子」のボタンにも注目です。
 
 また徳島の藍染シリーズもラインナップされています。
 右は、絞りを加えた新作のドレスです。
 
 静謐な中に、華やぎのあるコレクションでした。


 



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2020年11月22日 (日)

246st.MARKET「CO-FUKU masQ コオフクマスク」に注目

 先般10月14日~18日、青山通りに位置するワールド北青山ビルにてPOP‐UP型イベント「246st.MARKET」が開催されました。Img_16821
 今年のテーマ、“サーキュレーション・ライフスタイル”の下、衣・食・住までジャンルを超えたブランドが集結する中、私がもっとも興味を惹かれたのが「ワールド×コオフク プロジェクト」(下の写真)です。Img_16591_20201121200001
 これは任意団体コオフクと、障がいがある人が抱えるおしゃれの悩み・課題を理解し、リデザインし、成果発表までを行う取組みです。
 中でも今回人気だったのが「CO-FUKU masQ コオフクマスク」の展示販売でした。Img_16621
 マスクは今や必需品です。障がいのある方に向けて、様々な工夫を凝らした下記のようなマスクが提案されていたのでご紹介します。

ワンハンドマスク
Img_16711jpg  カタマヒの方々に向けたマスクです。
 口を使ってマスクを顔に固定し、紐を耳にかけられる様、裏側にタブが付いています。
 (右写真は、その裏面)
 
猫ひげマスク
  視覚障がいの方々向けに開発したマスクで、“風や空気の流れ”を遮らないように工夫されている、まるで“猫のひげ” の様な役割をするマスクです。
 Img_16701 ガーゼやメッシュ、レースなど通気性の高い素材で切り替えを入れたり、マスクの上下・表裏の分かりにくさに対応するため、異素材の生地を組み合わせたりして仕上げています。
 
パカットマスク
 脊髄性筋委縮症でも息苦しくないマスクです。
 マスクをすると呼吸が苦しくなる悩みを解消するため、通気性・伸縮性に優れた生地を採用し、デザインも空気の通り道を確保する立体構造になっています。またマスク部分の下をめくると吸引や食事ができる仕様です。ですから一日に何度もマスクを外したり着けたりする必要はありません。これもすばらしいアイデアと思いました。
Img_16751_20201121195001 Img_16771

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2020年11月21日 (土)

2021春夏「Xin Tokyo」 注目の新進個性派ブランド

 先般の楽天ファッションウィーク東京では、開催期間内にアパレルやデザイナーブランドの展示会も数多く行われました。その一つが「Xin Tokyo」です。オープンクローズ(幸田康利代表)主催の合同展で、10月14日~16日、カシヤマ代官山で開かれました。
 「ファッションでアジアとつながろう」に賛同する新進個性派ブランドが数多く集い、コロナなんかに負けない活力がいっぱいでした。
 そのいくつかをご紹介します。

メグ ミウラ(MEGMIURA)
 ブランドを手掛けるのは三浦メグ デザイナー。
“ニュークチュール” をコンセプトに、クチュールの立体的な美しさに現代の感性を組み合わせたコレクションを発表しています。
Img_15211  2021春夏のテーマは、「過去、現在、未来」。捨てられていたシルクスカーフを高温洗浄し、伝統的な着物を染める技法で染めた素材を使ったクリエーションが魅力的です。多少のシミやキズはデザインというのもいいですね。

スニュー (sneeuw)
 雪浦 聖子デザイナーが手がける「スニュー」はオランダ語で「雪」のことだそう。ブランドコンセプトは「clean and humor」で、シンプルな中にちょっと楽しい仕掛けを散りばめて、日常をほんの少し浮き上がらせるような服づくりをしていきたい、といいます。
Img_14841  2021春夏は、コットンストライプやチェックを組み合わせたシャツや “木漏れ日”をイメージした淡い色調のプリントなど、ナチュラルでリラックスしたカジュアルなウェアが満載です。
 
ベッドサイドドラマ (bedsidedrama)
 2006年、デザイナーの谷田浩、現代美術家のさとうかよの二人によって設立されたブランドです。デザインのヒントは、まどろみながら生きている人生でのささやかな出会いにあるといいます。
Img_14921  2021春夏のテーマは、このブランドらしい「Rather be sleep than boring(つまらないより寝ていた方がマシ)」。リラックス感溢れるシルエットに、アクセントを効かせたシンプルなデザインが印象的なコレクションです。

ボディソング (bodysong.)
 Img_15091_20201121163901 「インプロビゼーション(即興)」がキーワードというように、既存の服を自由自在に組み合わせて、新しいアイテムに蘇らせるテクニックは圧巻です。

 今シーズンもそんな個性的なワードローブをたくさん見せていました。

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2020年11月20日 (金)

「rooms 41」展 ⑶ “生きた”粘菌が生み出すアート展示

  今回の「rooms(ルームス)41」展で、興味深く思ったのが「rooms Bioプロジェクト」です。初の展示は、現代美術作家・斎藤帆奈さんによる、“生きた”真正粘菌が織りなすバイオアート作品の展示でした。Img_14301

 粘菌というと、菌類でも細菌でもない不思議な生き物です。中でも真正粘菌というのは世界的博物学者の南方熊楠が研究していたことで知られていますね。
 少し調べてみましたら、キノコのようなものの先端には胞子のうがあり、その中にある胞子は、細胞壁を破ってアメーバのような細胞になって出てくるとのこと。動物のように動くのです。
 斎藤帆奈さんはそんな真正粘菌を複数使って作品に仕上げています。一見、染めた布のようで、美しいです。
 童心に帰って、自然界の神秘を見つめ直したくなりました。

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2020年11月19日 (木)

「rooms 41」展 ⑵ 注目の初出展ブランド

 先般の「rooms(ルームス)41」展では、初出展したブランドが目を惹いていました。とくに注目したブランドをいくつかご紹介します。

SARTOGRAPH(サートグラフ)
 ルームスの新しいクリエイター発掘プロジェクト「rooms EMERGING(エマージング)」で、約50組の中から選ばれたブランドの一つです。Img_14411jpg
 クリエィテイブ・デイレクターのSHINSUKE NAKANO氏が2020年、着る人に創造性を与えることを目的に東京で立ち上げたブランドで、ブランド名のSARTOGRAPHは、「テーラリング」を意味する「Sarto」に「描く」を表す「graph」 の言葉を組み合わせて造語したものだそう。
 テーマは「ノーカラーシック・ワーカーズ」で、ブルーカラーでもホワイトカラーでもない、働く人の機能的でシックなワードローブを提案しています。テーラーの確かな技術の感じられる現代的でシンプルなデザインが印象的です。
 
CHRISTIAN ROLAND (クリスチャン ローランド)
 メンズファッションはストリート全盛からテーラードにもスポットが当てられ始めています。そこで本展で、がぜん脚光を浴びたのがCHRISTIAN ROLANDです。ホスト出身で実業家のROLAND(ローランド)氏とタキシードデザイナーの横山宗生氏によるメンズアパレルのオーダーブランドで、今秋から正式に受注を開始しているとのこと。
Img_14501  ブースではローランド氏が普段から着用されているベロアのタキシードジャケットやデニム、Tシャツなど、こだわりのアイテムが多数展示されて、人気を集めていました。シルエットはさすがに抜群の美しさ!

高城染工
 岡山県・児島地域で伝統的な染色技法「藍染め」を手掛ける老舗「高城染工」。
Img_14771
 ブースでは凛としたジャパン・ブルーの美しい色合いのドレスが勢揃いしていました。


SAMURAI ALOHA (サムライアロハ)

  サムライアロハは仙台が本拠地のアロ ハシャツのブランドです。着られなくなったキモノ地を一着ずつ丁寧にほぐして洗い、裁断して、岩手県の縫製工場で仕立てたといいます。Img_14351jpg
 アロハシャツの原点は日本の着物です。それを東北のみんなで見事に現代に復活させたのです。一点ものというのも魅力ですね。
 

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2020年11月18日 (水)

「rooms 41」展⑴ トレンドやカルチャーが生まれる合同展

 アッシュ・ペー・フランスが主催するトレンドやカルチャーが生まれる合同展「rooms(ルームス)41」が、10月15日~17日、会場を新宿住友ビル三角広場に移して開催されました。参加クリエイターはオンライン展も合わせると約300を超えるといいます。

 注目は、広場を彩るTOMO KOIZUMI SPECIAL EXHIBITIONの最新コレクション展です。手掛けるのは世界的ファッションデザイナーである小泉智貴が手掛ける「トモ コイズミ(TOMO KOIZUMI)」です。
Img_14821jpg  そのアイコニックなラッフルドレスが華やか! 過剰なほどの幾重ものラッフルがパワフルです。コロナ禍のモヤモヤを吹き飛ばしてくれそう。

 このTOMO KOIZUMIとroomsがコラボレーションし立ち上げたインキュベーションプロジェクト"SPOT LIGHTS=発掘し焦点を当てる。希望の光になるような存在を発信"にも多くの目が集まっていました。選出されたのは下記デザイナー、3人です。いずれも他にないものを創ろうとしている点が評価されたといいます。古着や端切れなどを利用しているのもポイントです。

Img_14691_20201118220201 Hibiki Kawahara デニムの端切れや古着ジーンズから生み出した独創的なデザインが興味深いです。

Img_14731jpg Natsumi Osawa  一点もののコスチュームデザインはまさにドラマの世界。

Img_14751 Sen Sakura カワイイとユニセックスファッションの新しい観点を追求しているというデザイナー。

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2020年11月17日 (火)

「東郷青児 蔵出しコレクション~異国の旅と記憶~」

 東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館を改装して、この7月に開館したSOMPO美術館で今、「東郷青児 蔵出しコレクション~異国の旅と記憶~」が開催されています。 11月11日のオープンに先駆けて行われた内覧会に行ってきました。
 1_20201117171401 テーマは「旅」で、モダンな美人画で知られる東郷青児がこんなにも多岐にわたる旅をしていたのかと驚かされます。年譜によると24歳から7年間をフランスで暮らし、63歳以降は毎年のように海外を旅してまわっています。東郷は生涯、異国に強烈な興味を抱き続けていたようです。
 本展では画伯が旅先で見たもの、持ち帰った物、それらに刺激を受けた作品など、これまであまり展示する機会がなかった収蔵品約140点が紹介されています。
 
 最初のコーナーが東郷青児のアトリエ風景です。
Img_21701jpg  イーゼルにかかっているバーバリーのトレンチコートスタイルの肖像写真がカッコいいです。

第1章 1920年代のフランス
Img_21711pg  フランス留学時の作品で「コントラバスを弾く」。ピカソに触発されて描いたもののよう。
 右の写真も東郷のイケメンぶりがわかります。あの宇野千代が小説「色ざんげ」を書いた、そのきっかけをつくった人でもあったのですから。

Img_22061  左「南仏風景」、右「スペインの女優」(1922年)
 
第2章 モダンボーイの帰国
Img_22101
 「超現実派の散歩」(1929年)。Img_21821pg  宙に浮くという不思議な感覚をテーマに、「超現実派(シュールレアリズム)の理論は嫌いだが、唯純粋にそれだけを摘出してみたい」と描いた作品とか。
 
第3章 イメージの中の西洋 
Img_21901pg  左「赤いベルト」(1953年)。クリスチャン・ディオールのニュールックの特徴を捉えています。なだらかな肩、絞ったウエスト、長い丈のフレアスカート---、1950年代の女性のファッションを牽引したシルエットでした。
 右「望郷」(1959年)。未来を夢見るだけでなく、失われたものに思いを馳せる憂いを帯びた表情が印象的です。

第4章 戦後のフランス
Img_22201jpg  左「魚藍観音」(1962年)。この頃、仏像に興味を持つようになっていったといいます。二科展出品作品。

第5章 異国の旅と蒐集品
Img_22241pg  異国で出会った女性の絵コンテです。右下がちらし掲載の「ヴァンスの女」(1972年)、真ん中上が「チェッコの女」(1970年)など。タッチがステキです。

Img_22321  「ラムセスの寵姫」(1976年)。エジプトのルクソールを訪れたときの思い出とか。

 最後に、晩年の彫刻作品が展示されています。Img_22291pg  ゴツゴツとした感触で、「青児美人」とはまったく異なる作風です。凄みというか迫力を感じます。
 
Img_22581  収蔵品コーナーもあり、セザンヌやゴーギャンなどとともに、奥まったガラスケースに展示されていたのがゴッホの「ひまわり」でした。
 
 この他、もうほんとうにたくさん。知らなかった東郷青児の世界を堪能しました。
 
 展覧会は来年の1月24日まで。詳細はHP https://www.sompo-museum.org/exhibitions/2020/togoseiji2020/をご参照ください。(なお写真は特別な許可を得て撮影しています。)

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2020年11月16日 (月)

「モード・イン・フランス展」 出展・来場者数減も結果に満足

 第49回「モード・イン・フランス展」が、東京ファッションウィークと同時期の10月15日~17日、ベルサール渋谷ファースト2階にて開催されました。
Img_16181 
  終了レポートによると、2021年春夏コレクションを発表したのは19社22ブランドです。371社497名が来場し、商品を実際に手に取って確認し、ブースを預かった通訳を介して商談することができたといいます。
 新型コロナウィルスの影響で、出展者がフランスから来日することは叶わず、出展者数も来場者数も前年比半減にも届きませんでした。しかしながら出展者1社あたりの来場者数はほぼ例年通りを確保することができ、満足のいく結果となったと報告されています。
 初出展したキプレー・ヴィンテージ(メンズウェア)、ソウェイ(帽子)はともに、今後につながるよいコンタクトが得られたそう。また特に人気を博したのは、マ・ドゥ・ミゼーヌ、ズィガ、アケザ、オリヴィエ・フィリップス(以上レディースウェア)、イヌイトゥーシュ、ストリアティピック(以上ストールや布帛バッグ)、ランドシヌール(ジュエリー)だったとのことです。
 どのブランドも日本ではあまり見られないプリントや色彩の美しさが印象的でした。

 そのいくつかをご紹介します。
 
マ・ドゥ・ミゼーヌ(Mat de Misaine) 
 Img_16201 マリーンムードを感じさせる、エレガントなフレンチカジュアルのワードローブが一押しのブランドです。
 
 右はトロピカルな花や植物柄のコットンプリントのワンピースです。
 水彩画風のタッチが爽やかです。
 
 またクラゲなどの海の生き物をモチーフにしたプリントやボーダーストライプ、イカリのワンポイントシャツなども。
 

ズィガ (ZYGA)
 Img_16281jpg より持続可能で倫理的な世界を夢見るファッションのパイオニア的存在です。「サステイナブルなファッションを作りたい」という思いから生まれたというように、創始時からテーマはエシカルとナチュラルだそう。
 ゆったりと軽やかな身体を締め付けないフォルムで、素材は人にも地球にも優しい100%天然素材を好んで使用。
 生産はフランスの外、ヨーロッパ(イタリア、リトアニア、ポルトガル)で、数量を制限してクオリティの高い製品を、公正な価格で販売しているといいます。
 
フエゴ/アナンケ FUEGO/ANANKE
 エレガントで個性的にありたい女性のためのブランドです。
Img_16231_20201116143401  地中海の熱気と豊かさにインスピレーションを得てつくられた独特の世界観を感じます。

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2020年11月15日 (日)

ミナ ペルホネン「風景の色 景色の風 / feel to see」展

 今、スパイラルで開催されているミナ ペルホネンの「風景の色 景色の風 / feel to see」展を見てきました。
Img_23181_20201115190401  
 まずは天井から巨大なミナ ペルホネンの代表的なテキスタイルが吊り下げられていて、それが上下して動く演出にびっくり!これはテキスタイルを海の波に見立てているそう。

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  時代の変化を受け止めながら、移りゆく景色を創るテキスタイルデザインの世界を体感します。

 次に円形の広いホールに出ます。「motion」と名付けられた映像の一つひとつのデザインが独立しつつもお互いにつながり合っていることを示唆する空間です。Img_22791
 ホールを囲む壁面には、深い森が描かれていて狼やカラスのような動物もいます。映像とともに鏡もあって、森の中で遊んでいるような気分に誘われます。Img_22821
   HPで公開されている「motion」の動画です。 映像はオランダを拠点に活動する遠藤豊によるもの。
 
 さらに注目は、ミナ ペルホネンの原点となるデザインの展示コーナーです。今日まで続く始まりの物語を興味深く拝見しました。

Img_23021  上はブランドを手掛ける皆川 明さんが、初めて描いたエンブロイダリーレースの柄「hoshi hana」1955。「星のような花のような」、そんな柄にしたかったそう。

Img_23081  最初のコート、1999-00秋冬の「happa」です。

 他にもいろいろ。

 本展は今年初めまで開催されていた「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」展(このブログ2020.1.28参照)を受けての企画展。皆川さんは、テキスタイルというブランドの起点となるデザインを通して、ミナ ペルホネンの営みや背景にある物語を体験していただきたいと述べています。
 このコロナ禍で、ふんわり温かい気持になれるステキな展覧会でした。

 開催は12月1日までです。待たされることもあるので、事前予約して行くのがよいかなと思います。x

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2020年11月14日 (土)

JFWテキスタイル 2021秋冬PTJ/JFW-JC開催概要

 JFWテキスタイル事業が主催する2021秋冬テキスタイル展示会、PTJ(プレミアム・テキスタイル・ジャパン)とJFW-JC(ジャパン・クリエーション)展の開催概要が、このほど発表されました。
Img_14151_20201115164601  コロナの禍中で、リアル展の開催は危ぶまれたといいます。
  しかしアパレルや小売りから、生地の展示は実際に触れてみたいとの要望が強くあり、開催を決行したとのことでした。

 日程は11月18日~19日、東京国際フォーラム展示ホールE (5,000㎡)で開催され、出展者数はPTJが前年比8割の66件、92.75小間、JFW-JCも前年比8割の47件242社、168.9小間だそう。
 来場者事前登録は2,163件(昨年458件)で、新型コロナウイルス感染症予防のため、招待状を全て廃止、完全事前登録制としたため、大きく増加しています。来場するにはWeb事前来場登録が必要です。海外からは22件の登録があったそうですが、ほとんどは日本在住の外国人と思われるとのことでした。
 今回展で目新しいのはサステナブル・プロジェクトです。本来5月展で始動するはずだったものですが、今シーズンからのスタートとなりました。
 サステナブル・テキスタイルには該当素材にサステナブルカードが添付され、インデックス展示素材及びブース内の該当素材にはハンガーヘッドなどにサステナブル・アイコンのシールが表示されます。さらに企業認証を受けた出展者か、あるいは出品素材の20%以上が該当素材で構成された出展者のブースにはサステナブル・アイコンが表示されるとのことです。
 シーズントレンドは次の4つのテーマ、「慣わしの美」、「極みの美」、「破天荒の美」、「精霊の美」で構成され、とくに「慣わしの美」のテーマでは展示素材(76点)のすべてがサステナブル素材になるといいます。
 関連プログラムの「テキスタイルワークショップ」や恒例の「ピッグスキン・ファッションショー」もソーシャルディスタンスを確保して、事前予約制で行なわれるそう。
 
 海外展のミラノウニカについても言及があり、現在のところ2021年2月2日~4日開催で、予定通りに準備を進めているといいます。日本パビリオンには17社がエントリーしていて、規模は前回の6割程度になるそう。しかしながら欧州中心に感染拡大が再発し、予断を許さない状況が続いているとも。
 インターテキスタイル上海については、2021年3月10日~12日、24社62小間が出展を決めていて、日本素材への関心が相変わらず高いことから、成功に自信を深めているといいます。

 なお2021年のスケジュールは、PTJが5月25日~26日、エントリー受付締め切りは2020年12月18日だそう。
 コロナ感染の収束が待ち望まれますね。

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2020年11月13日 (金)

U.S.コットン・トラスト・プロトコル 「Cotton 2040」参加

一般財団法人日本綿業振興会の広報担当から、「U.S.コットン・トラスト・プロトコル」(このブログ7月20日付け参照)が、「Cotton 2040」に参加したというリリースが届きました。
Topmove8
 「Cotton 2040」はサステナブルなコットンの使用促進を目的に、英国のNGOであるフォーラム・フォー・ザ・フューチャーが設立した団体です。このほどU.S.コットン・トラスト・プロトコルはこの団体に参加、サステナビリティ実践ガイドであるCottonUPガイドに掲載されることになったのです。
 これによりアパレルや小売業者はサステナブルなコットンの迅速な調達に貢献できるといいます。
 
 アメリカ綿は既にテキスタイル・エクスチェンジやサステナブル・アパレル連合(SAC)、フィールド・トゥ・マーケットなどとパートナーシップを結んでいます。U.S.コットン・トラスト・プロトコルは、責任ある綿花生産に定量化と検証が可能な目標と計測を取り入れたシステムで、このような手法でサステナビリティを可視化しているのは、アメリカ綿以外、世界のどこにもありません。
 このほど「Cotton 2040」は、U.S.コットン・トラスト・プロトコルが検証された生産農家レベルのデータを提供し継続的な改善を推進していることを高く評価したといいます。アパレルや小売りの方々、このニュースに着目いただき、アメリカ綿への認識を新たにしていただきたく思った次第です。
 なお詳細はhttps://cottonusa.org/ja/newsクリックしてご覧ください。

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2020年11月12日 (木)

ギフト・ショー秋2020 ⑵ 「おまわりさん まもってトート」

 今回のギフト・ショー秋では、トートバッグの出品が目立っていました。この7月1日から施行されたレジ袋有料化の影響があるのでしょう。 
 中でも興味を惹いたのが、繊維商社ヤギが打ち出した「肩にかけるおまわりさん まもってトート」のトートバーグです。
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 警察庁が発表した2019年の交通事故死者数統計によると、交通事故で死傷者数がもっとも多い年齢層は意外にも高齢者ではなく、5歳~9歳です。中でも7歳がもっとも多いというデータが出ているといいます。
 7歳児が事故に遭いやすいのは、通学途中の横断歩道でドライバーが気づきにくいことがあるようです。
 そこで開発されたのが、このトートバッグなのです。実際、夜、車を運転している人は、道路でおまわりさんを見ると、自然とブレーキを踏みます。その心理に着目し、おまわりさんの制服のようなデザインを採り入れたそう。
 夕暮れ時や夜間、ヘッドライトが当たると光り、ドライバーが横断中の子どもたちに気づいてもらいやすくなっています。子どもたちも持ってでかけたくなるような、かっこいいトートに仕上がっています。肩にかけられるのもうれしいですね。価格は3,500円+税。
 
 子どもたちだけではなく、大人も夜道をより安全に守ってくれるユニバーサルデザインで、どなたにもおすすめしたいトートバッグと思いました。

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2020年11月11日 (水)

ギフト・ショー秋2020 ⑴ リラクセーションギフト「癒し」

 第90回「東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2020」が10月7日~9日、東京ビッグサイトで開催されました。総出展社数は海外からの42社を含めた917社と発表されています。
 今の消費者のトレンドは、フラワーグリーンガーデングッズ、ペット関連、音楽、ゲーム、ハウスウエア、部屋で仕事をするためのリノベーション、安全・安心でおいしい食、キッチン用品と、家での時間を充実させるアイテムをはじめ、マスク、除菌剤、健康食品など健康に関連したもの、香りや美容用品などリラクセーショングッズが人気とか。
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 コロナ禍での生活に役立つアイテムを揃えた特別展示『リラクセーションギフト「癒し」』コーナー(写真上)が設けられていたのも今回ならではで、印象的です。
 
cumuco(クムコ) 肌触りのやさしい多重織ガーゼ
 「cumuco(クムコ)」は愛知県蒲郡市を本拠地とする公大株式会社が手がける多重織ガーゼの商品ブランドです。6重織ガーゼのケットやひざ掛け、タオル、ハンカチ、ストールから8重織ガーゼのネックウォーマーなど様々な製品を展開し、今季新たに4重織ガーゼのホームウェアを発表しました。ゆったりと心地よい、リラックスできるウェアです。
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Img_13401_20201112231001  ガーゼは蒲郡の三河産でコットン100%。多層構造なので、生地の間に空気の層ができ、ふわっとふくらみ、肌触りが柔らかい。ふんわり感は洗うほどに増すといいます。
 「ほっ。」と気持ちが和らぎます。

シオラヤツス Siora yatsu-sueのエプロン
  和歌山県で生産・企画しているスティルライフのカットソーのブランド「シオラヤツス (Siora yatsu-sue)」が、「マイ・ホーム」をコンセプトにした新しいライン「Siora H」を発表しています。Img_13241jpg
 Img_13271jpg そのファーストコレクションが、新しい発想のエプロン(写真右)です。

 コットン100%のカットソー生地ならではの心地よさと、ワークウェアの機能を追求した新しいデザイン、たとえばボトムをボタンで取り外せる、ちょっとしたお出かけもOKなど、エプロンとは思えないい勝手がよさそうな汎用性に富んだアイテムでビックリ!

 

ルインリビング LUIN LIVING
 サウナ発祥の地、フィンランドのブランドで、特別展示『リラクセーションギフト「癒し」』コーナーでも展示されていました。
Img_13691jpg   バスタイムも湯上りも快適に過ごせる、「スパの感覚」を家にいながら感じることのできるタオル製品です。立ち上げたのは、フィンランドのママさん起業家2人。2年の素材選定と開発を経て、ブランドを確立し、2015年の販売開始以来、フィンランドからヨーロッパ15か国に広まり、日本へ進出したといいます。素材はエコテックスクラス1認証済みの安全・高品質・肉厚で、軽量なふわふわ、ふっくらとした心地良い肌触りのターキッシュコットン100%です。

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2020年11月10日 (火)

桐生テキスタイルコレクション2021 桐生産地の生地一堂に

  先般、10月8~9日、「桐生テキスタイルコレクション2021」が開催されました。今年3月展がコロナ禍により中止され、ほぼ1年ぶりに桐生産地の生地が一堂に揃ったことになります。場所が渋谷区のウィズ原宿に移ったこともあり、出展した11社は気分も新たに臨まれたようです。客数は少なかったものの、商談はリモートも交えて進められ、好評裡に幕を閉じた模様です。

 高級感のあるジャカードに抗菌などの機能を備えた服地など、桐生らしい新作が発表される中、目に付いたものをご紹介します。

Tex.Box
 Img_13881_20201112182801 アイデアに満ちたニードルパンチ生地が目を惹きます。
 今回も有力デザイナーブランドに高い評価を集めたものと思われます。

トシテックス
  このところずっと取り組まれているアップサイクル素材を提案。
Img_13951jpg  過剰在庫となっている生地や編地を服飾素材やストールに生まれ変わらせる取り組みです。
 今シーズンはさらにみがきがかかったといった様子でした。

CofH(シー・オブ・エイチ)
 高級感のあるシンプルなジャカードに魅せられました。しっかりした肉厚感もいいですね。
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津久弘織物工場

 高品質なカットジャカードが勢揃い。モノトーンやロマンティックな白みを帯びた色使いが目新しく映ります。
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2020年11月 9日 (月)

2021春夏「ハトラ」展示会 テーマは「オーニソプター」

 ファッションブランド「ハトラ(HATRA)」は、毎シーズン、注目しているブランドです。先月上旬、東京・渋谷のギャラリーで2021春夏ものの展示会が開催され、行ってきました。
 テーマは、あまり聞きなれない言葉の「オーニソプター (ornithopter)」です。これは「羽ばたき型の航空機」のことで、鳥やコウモリのように翼を羽ばたかせることによって浮力・推進力を得る形式の飛行機だそう。ちなみに航空機開発の初期において、レオナルド=ダ=ビンチをはじめとする科学者により、はばたき型の飛行機械が考案されたのですが、いずれも実現には至らなかったといいます。
Img_14171_20201101175001  ブランドを手掛ける長見佳祐デザイナーはこのテーマを基調に、鳥のように羽ばたくイメージをコレクションに落とし込んでいます。
  とくに一押しは右の写真のような鳥をモチーフにしたニットのセーターやドレスです。
 前回の展示会で初披露されたアイテムで、鳥の仮剥製から画像を再構成したジャカードニットで、このブログでも記事 (2020.4.3付け参照)を掲載しています。
 点描画のような表現で、遠目で見ると羽根を広げている鳥の姿が見えてきます。
Img_14181jpg  価格はドレスで41,000円+税です。素材はコットン100%です。

 この他、シャープな裁断のコートやシャツ、幾何学モチーフのTシャツなど、ハトラらしい居心地のよいミニマルアートを感じさせるアイテムが勢揃いしています。
Img_14131_20201101174901  心地よく身体を包んでくれてカッコいい、ステキなコレクションです。

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2020年11月 8日 (日)

21春夏東京コレクション⑹ 服飾と絵画の合作「サモン」展

 東京ファッションウィークの会期中、メイン会場となった渋谷ヒカリエで、服飾と絵画の合作「サモン」展が開催されていました。
Img_17331  
 「サモン」とは「召喚」の意味ですが、前を通りかかった私も呼び寄せられてしまったようです。つい引き込まれてしまいました。
 服飾は出口壮夫さん、絵画は小玉智輝さんで、出口さんの布でつくった人形と小玉さんの女神をイメージした巨大な絵画が組み合わさったインスタレーションです。
Img_17351jpg_20201101155501  
 テーマは「生活」で、共同生活をする両氏の日常を出発点に、心的エネルギーに焦点を当てて制作したといいます。
 はずむ心臓の鼓動が聞こえてきそうな生命力に満ちた作品です。どんよりとした空気も刺激されて動き出しそう。

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2020年11月 7日 (土)

21春夏東京コレクション⑸ パーミニット 街と連動意識して

 シブハラフェスに参加し、宮下公園にてショーを開いた「パーミニット(PERMINUTE)」。ブランドを手掛けるのは半澤慶樹デザイナーです
 テーマは「Sarcophagus(古代の石棺)」です。石棺とはいえデザイナーは、その重く硬い様子ではなく、香りが揮発して周囲を取り囲むような 軽さをイメージしてデザインしたといいます。
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   今回は初の野外ショーとなり、エレガントなドレスをただ魅せるのではなく、渋谷の街とどう連動させるかを意識したとも語っています。アウトドア風のバッグを組み合わせ、リトルブラックドレスにボディバッグを斜め掛けしたり、クリノリン風にスカートが膨らんだドレスにバックパックを合わせたり。エレガンスにストリートカルチャーの要素をクロスさせたルックがたくさん見られました。
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 女性らしい造形に現代都市に求められる機能性をバランスよく取り込み、よりリアルにシフトした、といった感じのコレクションでした。

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2020年11月 6日 (金)

21春夏東京コレクション⑷ ミキオサカベ 幸せ感あふれて

 デザイナー坂部三樹郎とパートナーのシュエ・ジャンファン共作の「ミキオサカベ(MIKIO SAKABE)」は、東京・渋谷の宮下公園でファッションショーを開催しました。
  その最新コレクションは降りしきる雨にも拘らず、着る楽しさや喜びに満ちているようでした。
Img_18271  モデルたちは全員がスニーカーを履いて登場。これは坂部デザイナーが2018年からスタートさせている「ギディーアップ(GIDDY UP)」ブランドの3Dプリントを使用した“ぷくぷく”ソールのスニーカーです。
 レッグラインを白いソックスで統一し、スニーカーを際立たせているのも印象に残ります。
 ガーリーでスポーティなスニーカーに合わせたかのように、ファッションも袖にふくらみを持たせたり、パンツもドロワースのような丸みのある仕上がりになっていたり。軽やかな透ける素材や白を基調にした淡い色彩、ロマンティックな水彩風の花柄も乙女心をくすぐりそうです。
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Img_18311  幸せ感あふれるコレクションでした。

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2020年11月 5日 (木)

21春夏東京コレクション⑶ ジン カトウ「再生」をテーマに

 「ジン カトウ(ZIN KATO)」は2年ぶりに新作コレクションを東京・北青山で発表しました。テーマは「再生」です。コロナ禍に襲われて先の見えない中、この言葉はいつにも増して重要なキーワードといいます。
 コレクションはギタリストの出嶌達也の演奏に乗って進行、冒頭の黒から多彩な彩り、終盤の白へ、移り変わる色が印象的です。レースの重ねやフリル、ティアード、ロマンティックな花々---といった手の込んだディテールを駆使して仕上げたドレスは、クラシカルでエレガント。女性らしい繊細さを引き立てます。
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Img_1788   Img_17981Img_17941_20201101075901   フィナーレは白いドレスが勢揃い。そこにブランドを手掛ける加藤徹デザイナーが現れ、心境を語りました。「ビジネスのあり方やクリエーションの手法そのものまでもが本質的な意味を問われ、否応のない変容を迫られる今、それでも永続性を志向することは可能なのではと、そこに一縷の望みを託してコレクションの制作に取り組み、ショーのテーマを『再生』としました」と。
  ドレスの白に明るい希望の光を感じたコレクションでした。

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2020年11月 4日 (水)

21春夏東京コレクション⑵ リコール 既存の痕跡を再解釈

 「リコール(RequaL≡)」はデザイナー土居哲也が手掛けるブランドで、2016年にデビュー、昨年の「第34回イエール国際モードフェスティバル」ではファッション部門でセミファイナリストに選ばれ、このほど「東京ファッションアワード2020」を受賞して、フィジカルなショーを披露しました。
 テーマは「リトレース(Retrace)」で、既にある既存の痕跡を再解釈するというものです。ランウェイに現れたのは複数の服を組み合わせた構築的なフォルムのモデルたち。 ラードジャケットやスエットパーカ、ラガーシャツ、Tシャツ、スカーフなどを重ねて仕立てたボリュームたっぷりのデザインです。ブランドのアーカイブを再構築し、ウィットに富んだエスプリで仕上げた一点ものも。

   目を惹いたのは、子どものモデルによる着せ替えショー。手に持っていたキャンパスノートのようなピースがシャツに早変わりして、着替えるアイデアです。
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 奇抜な作品揃いで、もう目が点!のコレクションでした。
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2020年11月 3日 (火)

21春夏東京コレクション⑴ ハレ 似ているけれど違う二人

 東京ファッションウィーク「Rakuten Fashion Week TOKYO (東京コレクション)2021 S/S」は、10月12日から17日までの6日間、開催されました。参加ブランドは全36で、そのほとんどはオンライン配信、観客を入れたリアルなショーは15ほどだったといいます。また初参加は19あり、メンズのブランドやメンズ・ウイメンズ合同のコレクションが目立ったのも印象的です。

 「ハレ(HARE)」はアダストリアの1ブランドです。この2021年春夏メンズ・ウィメンズコレクションが、東京・恵比寿のザ・ガーデンホールで発表されました。
 観客を絞ってのリアルなショーで、モデルが二人一組で現れる、興味深い演出でした。
 テーマは「似ているけれど違う二人」。いわゆる“リンクコーディネート”で、色や柄などを部分的にリンクさせて、さり気ないお揃い感を出しています。男女のペアで、ジェンダーレス感を強めたルックも多かったです。
Img_15321  前半はほぼ同じデザインの黒と白、次第にカラーが登場し、二人の色の違いを楽しんだり、着こなしに変化をつけたり。
 Img_15471  心地よいシリラックスした雰囲気で、シーンを選ばずに着用できるアイテムが中心です。
 Img_15531   最後は明るい彩りがあふれて、幸せな気分をイメージさせるフィナーレでした。

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2020年11月 2日 (月)

21年春夏パリコレ ⑽ アンリアレイジ 服は移動可能な家

  「アンリアレイジ(ANREALAGE)」がパリファッションウィークにデジタルで参加し、2021年春夏コレクションを動画で配信しています。
 テーマは「ホーム(HOME)」で、森永邦彦デザイナーが目指したのは「家のような服。服のような家」。いわゆるホームウェアではなく、"服は移動が可能な家"と捉えるホームウェアといいます。1_20201031144101
 動画の撮影が行われたのは富士山の麓の朝霧自然公園です。カラフルなテントのような多面体のオブジェが設置されていて、このオブジェは骨格を外すとボリュームのあるコートやドレスにカタチを変えるように設計されています。これを具現化するのが、3Dのパターンメーキングの技術で、ここにはブランドの服づくりの原点ともなっている2009年春夏コレクションの「○△□」が反映されているといいます。
  軽く薄い生地にシキボウの抗ウイルス加工“フルテクト®”を応用した銅繊維使いのものを使用していることもポイントで、抗菌・抗ウイルス加工はコロナ禍にあって日常生活と無関係なものではなくなりました。
 闇に光る加工も施されていて、夜ともなると出現する光景が何とも幻想的!
 ヘッドピースは建築家の隈研吾氏デザインによるものだそう。多角形のテキスタイルを組み合わせてつくったもので、ファッションの楽しさに華を添えています。

 
  「ホーム」には「帰る場所」という意味があるそうです。今シーズンは、その意味でブランドの原点に帰ってパターンを再考、ブランドを象徴する幾何学図形や光りの要素などを凝縮したアンリアレイジらしいコレクションになっている、と思いました。

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2020年11月 1日 (日)

21春夏パリコレクション⑼ エルメス 体を引立てるミニマル

 夏は自由がはばたく季節。「エルメス(HERMES)」のアーティスティック・ディレクター、ナデージュ・ヴァンヘ=シビュルスキーは2021春夏に向けて、妨げるものは何もないとばかりに、体をより美しく引立てるミニマルなシルエットを発表しています。
 ロックダウン中、シビュルスキーは人間的なタッチが恋しくなったそうです。“触れる”ファンタジーを求めて、官能的なものから禁欲的なものまで、様々な角度から「肌の飢え」をファッションに表現したといいます。

Photo_20201031180401  しなやかにボディに沿うドレスは、水着のように背中が大きくくり抜かれていたり、ブラトップの上にシンプルなオールインワンを重ねたり、ボディスーツにストラップ付きスカートを組み合わせたり。直線的なラインも特徴的です。

 洗練されたモダンなミニマリズムは、まさにこのメゾンの十八番。



  繊細さと揺るぎのない構築性で、女性の強さと儚さを描き出したコレクションに、改めてこのメゾンの凄さを見ました。

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