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2020年10月

2020年10月31日 (土)

21春夏パリコレクション⑻ ケンゾー“養蜂家の装い”テーマ

 今月初め、デザイナー高田賢三さんが新型コロナウイルスの合併症によりパリで死去された悲報に接し、心がザワザワと動揺したのを覚えています。ファッションの一つの時代が終わったのです。

 その賢三さんが創始した「ケンゾー(KENZO)」ブランドを引き継いでいるのは現在、ポルトガル人デザイナーのフェリペ・オリヴェイラ・バティスタ。昨年クリエイティブ・ディレクターに就任したばかりです。

 バティスタによるメンズ・ウイメンズ合同の2021春夏コレクションは、パリの庭園を舞台にライブで開催されました。テーマは“養蜂家の装い”です。

 今回のコレクションの出発点は、一枚の養蜂家の写真だったとか。バティスタはミツバチと養蜂家の関係に、私たちが今日迫られている危うさと、距離を一定に保つソーシャルディスタンスを重ねたといいます。自分のみならず他者、大きくいえば世界を守るためのプロテクション。とはいえそこには不安や恐怖だけではない楽観的な考え方を込めて、現実と真正面から向きあいながらも、強い意志をもって前に進む女性像を作り上げたと、語っています。

Photo_20201031161701  ランウェイに登場したのは、ベールで顔や体が守られた養蜂家のような出で立ちです。ポケットの付いた作業服風のアウターやパンツなど実用的なイメージも目にしながら、全体的には幻想的な雰囲気が漂うコレクション。
 ケンゾーのアーカイブに着想したという花柄プリントは、悲しみの涙で滲んだように色褪せて見えるのが印象的です。

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2020年10月30日 (金)

21年春夏パリコレクション ⑺ クロエ 「希望のシーズン」

 クリエイティブ・ディレクターのナターシャ・ラムゼイ=レヴィが手掛ける「クロエ(CHLOE)」は、まさにフィジタルなショー。会場となったパレ・ド・トーキョーの中庭には3つの巨大スクリーンが仕立てられ、ランウェイに向かうモデルたちのライブ映像が映し出されます。やがてモデルたちは中庭に足を踏み入れてウォーキングする、デジタルとフィジカルを組み合わせた演出です。

 
 テーマは「希望のシーズン」。未来に向けた明るいオプティミスティックな女性のパワーを押し出しています。
 全体にゆるい心地よい裁断で、装飾などの要素を減らし、優しいカラーに焦点が当てられています。カットで正方形から生まれたアイデアも目に付きます。
 Photo_20201030184101   喜びと希望に満ちたスローガンを刺繍したキャッチーなアイテムもアクセント。
 普遍的に望ましいもの、またより手頃な価格を意識したリアルクローズが打ち出されていて、すぐにでも着てみたくなる、そんなステキなコレクションです。

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2020年10月29日 (木)

21春夏パリコレクション⑹ ロエベ 前衛的なパターン製作

 「ロエベ(LOEWE)」は、2021年春夏コレクションをクリエイティブ ディレクター、ジョナサン・アンダーソンによる解説(日本語字幕付き)動画で配信しています。
 コンセプトは「ショー・オン・ザ・ウォール(Show-on-the-wall)」です。そこには彫刻のようにファッションを極端化し、演劇のようにすべてを誇張したコレクションが見られます。
 今季、アンダーソンはコレクションを、等身大のポスターにして届けたそう。ポスターを貼るアートな壁紙と、ハサミと糊、ブラシも添えて。受け手の方は“ウォール・ペーパーを貼る”というプロセスを通して、コレクションの世界観に能動的に参加したといいます。
 Photo_20201030163301  その服は袖やパンツが大きく膨らみ、ルネサンス期のドラマティックな衣装を喚起させます。

 コレクション制作にあたり現実とは対極にあるファンタジーなデザインを採用したアンダーソン。その前衛的なパターンに注目です。

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2020年10月28日 (水)

21年春夏パリコレクション ⑸ ステラ マッカートニー

 ポール・マッカートニーの娘のステラが手がける「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」。その2021年春夏ウィメンズコレクションは、約3分半の動画にまとめられて配信されました。
 ショーの舞台となったのは、イギリスのノーフォークにあるホートン教区のカントリーハウス「ホートン・ホール & ガーデンズ・ノーフォーク」です。モデルたちは並木道を颯爽と闊歩し、豊かな緑に囲まれた園庭を巡ります。
 
 テーマは“A-to-Z manifesto”(A to Z マニフェスト)で、そこには次のような言葉が挙げられています。
 A is for Accountable、B is for British、C is for Conscious、D is for Desire、E is for Effortless、F is for Falabella、G is for Grateful、H is for Humour、I is for Intimacy、J is for Joy、K is for Kind、L is for Linda、M is for Mindful、N is for Nature、O is for Organic、P is for Progressive、Q is for Question。R is for Repurpose、S is for Sustainability、 T is for Timeless、U is for Utility、V is for Vegan、W is for Womanhood、X is for Kiss、Y is for Youth、Z is for Zero Waste。

 ベジタリアンで、環境に配慮するエシカル・ファッションでも知られるデザイナーらしいマニフェストですね。 

Photo_20201030171101  登場したモデルは、ブリティッシュ調のテイラードなスタイルにフェミニンなラインを融合したデザインやスポーティブなバイカー風のスタイリングなど。
  とくに注目はバストを強調したセクシーなボディコンシャス・ドレスです。それはステラが現在展開中の乳がん意識向上を図るキャンペーンとつながっているのでしょう。

 社会への責任を誠実に果たしたい、そんな意志を感じさせるコレクションです。

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2020年10月27日 (火)

21春夏パリコレション⑷ ルイ・ヴィトン ノンバイナリーに的

 今シーズン、パリコレションでリアルなショーを開催した「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」。場所がパリの「サマリテーヌ」だったというのも話題です。ここはかつて老舗百貨店でしたが、2001年にLVMHが買収し改修していました。来春に開業の予定ということで私も楽しみにしています。
 アーティスティックディレクターのニコラ・ジェスキエールによる2021春夏コレクションは、ガラスドームの見晴らしのいい同施設の最上階フロアで行われたとのことです。セット全体に緑色の大きな帯が設置されているのも目に鮮やか。緑は今季のシグネチャーカラーとか。ショーが始まるとこの帯はスクリーンとなって、ヴィム・ヴェンダース監督の映画「Wings of Desire(ベルリン・天使の詩)」のシーンが映し出されます。

 ニコラ・ジェスキエールがノンバイナリーに的を絞ったとコメントしているように、登場したアイテムは、その多くがマスキュリンでもありフェミニンでもあるようなアイテムです。Photo_20201030131601  ゆったりとしたシルエットのドレスや、ビッグサイズのコートなど。カラフルなプリントは大胆で「VOTE(投票して)」など、時宜を得たメッセージが入っているのも印象的です。

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2020年10月26日 (月)

21春夏パリコレション⑶ ディオール 新しい生活様式に着目

 ディオール(DIOR)は今シーズン、パリ・ファッションウィークコロナ禍で変化した新しい生活スタイルである「WFH」に着目したコレクションを発表しています。「WFH」とは「Work From Home」の頭文字をとった略語で、家から仕事を行うリモートワークやテレワークというライフスタイルのことです。
 アーティスティック ディレクターのマリア・グラツィア・キウリは、いつも強烈なフェミニズムのマニフェストを秘めたコレクションを見せていますが、今季もフェミニズムの先駆けといわれる女性作家たち、例えばスーザン・ソンタグやヴァージニア・ウルフのWFHの装いが着想源といいます。
1_20201025162301  ランウェイに登場したのは、そんなリラックスした雰囲気を漂わせた自然体の女性像です。とくに印象的なのは、有名なクリスチャン・ディオールの“バー” ジャケットが、日本の羽織のように仕立てられていて、くつろいだ感覚になっていることでしょう。19世紀末に流行したキモノのドレッシングガウンを彷彿させるコートも見られます。いずれもとてもエレガントで落ち着いたムードをかもし出していて、現代の“ニュールック”をつくり出しているように思えます。
 
 ショーの舞台装飾を手掛けたのはイタリアのアバンギャルドな芸術を象徴するアーティスト、ルチア・マルクッチ。背景のステンドグラスのような画像はコラージュで、一見巨大な“こけし”が並んでいるようにも見えるのが興味深いです。会場に響く女声合唱は、コルシカ島の古い弔歌とのことで、コロナからの癒しや光を感じます。
 西洋と東洋の結び付き、それにコロナで変わるライフスタイルをとらえたすばらしいコレクションに感動しました。

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2020年10月25日 (日)

21春夏パリコレクション⑵シャネル メゾン支えた女優着想

 フィジカルなランウェイショーを決行した「シャネル(CHANEL) 」。会場となったグランパレの真っ白な空間には、サンタモニカの山々にあるハリウッドの象徴的な看板を思わせる巨大な文字でブランド名が綴られています。


 デザイナーのヴィルジニー ヴィアールは今シーズン、映画の都ハリウッドへ私たちを誘い込んだようです。パリ・モードは、女優たちとの深い絆に支えられてきたという長い歴史があります。女優たちは人々に夢を与えるミューズ(女神)のような存在でした。
 ココ・シャネルは、自身のイメージで何人もの女優をつくったと言われています。例えば、ルキノ・ヴィスコンティの1962年の短編映画『ボッカッチョ 70』のロミー・シュナイダー、アラン レネ監督作品『去年マリエンバートで』のデルフィーヌ・セイリグ、ルイ・マル監督の1958年の『絞首台へのエレベーター』ジャンヌ・モローなど。
 2021春夏に向けて、ヴィアールはそうしたメゾンとの繋がりの深い女優たちに着想し、コレクションを制作したといいます。もちろん往年のイメージにモダンなスパイスを効かせて、活気あふれるスタイルに仕上げています。 Photo_20201025105101  肩を強調したゆとりのあるシルエットに若々しいミニやショートパンツなど、とくにネオンカラーのプリントドレスが斬新で印象に残りました。

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2020年10月23日 (金)

21春夏パリコレクション⑴ 生きる喜びいっぱいに バルマン

 2021春夏コレクションを発表するパリ・ファッションウィークは、9月28日~10月6日に開催され、カレンダーによると全84ブランドが参加しています。ミラノと同様にデジテルとフィジカルを組み合わせたフィジタル形式で行われ、19ブランドがランウェイショー、20ブランドがプレゼンテーション、45ブランドがデジタルで配信されたとのことです。
 ショーでデザイナーたちは生きる喜びをいっぱいに表現しているようです。ときにドラマティックに、インパクトのあるカラー使いで、また驚きに満ちたウィットに富んだエスプリで、あるいは逆に緊張を解いた安らぎや穏やかな幸せ感あふれるムードで、それぞれが思い思いの春夏を描いています。
 そこにはウイズコロナの暗さを吹き飛ばそうという、自由で解放的な精神が感じられます。ファッションにはリアリティを打ち破る強さ、ファンタジーが必要です。そんな想いを感じる今シーズンのパリコレです。
 アイテムとしてはクロップト・トップやワイドパンツが増加、ローウエストの久々の復活にも注目です。
 
 「バルマン(BALMAIN)」では、リアルなランウェイの冒頭にデザイナーのオリヴィエ・ルスタンが現れてちょっとびっくり。
 
 ピエール・バルマンのロゴマークの柄が原点に戻ったかのようにたくさん登場します。
1_20201024070301  なによりも衝撃的なのはパンタロンスーツです。黄色やピンクの蛍光色が鮮やか!肩を高く張り出したシルエットは、80年代初頭のミュグレーを思わせます。
 創る喜びを感じさせる楽しいコレクションです。

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2020年10月22日 (木)

2021/22年秋冬コットン素材傾向―PV 及びMUより

 一般財団法人日本綿業振興会のHP内、「プレスリリース」に、柳原美紗子が寄稿した「2021/22年秋冬コットン素材傾向 PREMIERE VISION PARIS 及び MILANO UNICAより」の記事が掲載されました。https://cotton.or.jp/pr2020-10-19.htmlをクリックしてご覧ください。

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2020年10月21日 (水)

21春夏ミラノコレ⑸ ヴァレンティノ リーバイスとコラボも

 新型コロナウイルスの影響で発表の場をパリからミラノに移した「ヴァレンティノ(VALENTINO)」。ミラノ・ファッション・ウィークの最後を飾るリアルショーをレディスとメンズ合同で開催しています。

Photo_20201021193701  注目はリーバイスとのコラボレーションです。ブーツカットジーンズを、2021年春夏コレクションで提案、来春にヴァレンティノストアにて発売するとのことです。
 ロマンティックなフリルたっぷりのブラウスにブルージーンズが似合っていて、これはヒット間違いなし、と思いました。

 今シーズン、デザイナーのピエールパオロ・ピッチョーリがイメージしたのは、ラジカル(急進的な)ロマンティシズムだそう。それは「個性、自分のアイデンティティと多様性を表現する自由」であるといいます。そしてロマンティックであるということは、「ルールに従わないこと、理想主義を受け入れること、反抗的であること、より良い世界のために戦うことを意味する」と語っています。ジーンズを採り入れたのもこのためでしょうか。
 コレクションはミニありロングあり、華やかなプリントあり、個性的でバリエーションに富んでいたのが印象的です。

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2020年10月20日 (火)

21春夏ミラノコレクション⑷ プラダにラフ・シモンズ加入

 今シーズンのミラノコレクションで一番の話題は、「プラダ(PRADA)」にあのラフ・シモンズが加わったことでしょう。というわけで、今回のプラダのコレクションはミウッチャ・プラダとラフ・シモンズの合作です。
 ショーはデジタルで配信され、動画の後半は二人が様々な質問に答えるトークイベントになっています。
 

 見どころは、有名な三角形のプラダのロゴマークが大きくなって、胸元を飾っていること。それはまるでプラダのユニフォームのようです。
 素材はブランドの核ともいえるナイロンで、再生ナイロンを多用しているといいます。

Jpg_20201021164801  ラフ・シモンズらしいグラフィックも多数登場します。タートルネック穴あきのレイヤードは、彼がカルバン・クラインに短期間参加していたことからヒントを得たものだそう。

 二人のデザイナーが今後どのようにプラダらしさを創っていくのか、ちょっと楽しみですね。

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2020年10月19日 (月)

21年春夏ミラノコレクション⑶ フェンディ 家族の物語から

 ミラノ・ファッション・ウィーク初日に、リアルなショーを開いた「フェンディ(FENDI)」のコレクションも印象的です。デザイナーのシルヴィア・フェンディは、創業家3代目にあたるそう。コレクションは、ローマにある生家を訪れたことをきっかけに生み出されたといいます。



 ショーの動画を見て、そこには確かにフェンディ家という家族の豊かな思い出の物語が流れているように思われました。
 ポイントは色のないシンプルな透け感ドレス。墨を流したようなプリントが印象的で、全体を静謐なムードに導いています。これはロックダウン中、シルヴィア・フェンディが自身の寝室の窓から撮影したという写真プリントだそう。
Photo_20201021154701  ファミリーがイメージされているというように、ラウンジウェアのようなリラックス感にあふれるアイテムやミニマルなシャツルックも登場します。とはいえシルエットはエレガントで、パターンやカットのよさが際立ちます。
 素材はオーガンジーのような透けるものが多く、美しい刺繍をあしらったリネンやコットンレースがアクセント的に使われています。
 色は白を軸に黒、それに赤が差し色です。
 
 洗練された気品に満ちたノルタルジーを感じさせるステキなコレクションでした。

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2020年10月18日 (日)

21春夏ミラノコレクション⑵ ベルサーチェ「再生」の物語

 21春夏ミラノコレクションで、「ベルサーチェ(Versace)」は無観客のショーをライブストリーミングで全世界に生中継しました。舞台は遥か昔に海に沈んだと伝えられているアトランティス文明の、想像上の遺跡です。謎めいた住人が海底から現代に「再生」してくるという物語になっています。



 海底の都市に棲んでいる男女のモデルたちは、元気いっぱい。パワフルで自信に溢れています。ミニやショートパンツに、ブラトップでアクティブ感もたっぷりです。フリルやラメの光沢がロマンを呼び込みます。
 豊かな彩りと、ヒトデや貝といった海の生き物をモチーフにしたインパクトのあるプリントも印象的です。1_20201021115201  「ビーナスの誕生」を思わせるミニドレスも見られます。
 
 コレクションを創作したデザイナーのドナテッラ・ヴェルサーチェはロックダウン後、次のように語っているそうです。「世界は変わり、私たちも変わった。これまでのルールにはもう意味がない。この新しい現実にヴェルサーチのDNAを生き返らせる方法を探り、答えを見つけた。それはジェンダーの壁を取り払い、どんな体型も美しいということ、型にはまらず変幻自在であること」。
 インクルージョンやダイバーシティに言及されていて、ショーの美しさとともに感銘させられたことでした。

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2020年10月17日 (土)

21春夏ミラノコレクション⑴ 若々しいミニ復活 フィロソフィ ディ ロレンツォ セラフィニ

 コロナウイルスの第二波が押し寄せる9月23日~28日、ミラノ ファッション ウィークが開催されました。メンズとウィメンズの両ブランドが参加し、デジタル・ショーが24、フィジカル・ショーが28という構成のイベントでした。フィジカルではフェンディや、デジタルではヴェルサーチェ、ラフ・シモンズのプラダのデビューショーなどの有力ブランドに注目です。またグッチやボッテガ・ヴェネタは、コレクション日程の見直しで、今回はパスしています。
 コレクションはほぼ全てオンラインで公開されていて、誰でも見ることができるようになっています。私もネットでチェックしました。
 
 今シーズンの特徴は若々しいミニの復活です。活動的なショートパンツもたくさん登場しています。遊び心に富んだ色使いやフリル、フリンジ、レース、透明感のある光りの演出で、気持ちを明るくポジティブにさせてくれるデザインです。とはいえそれほど派手やかというのでもなく、またにぎやか過ぎるというのでもありません。現実に即したミラノらしいリアルローズが広がっています。
 全体に活気を取り戻そうという動きを感じるコレクション風景が見られます。
  
 ロレンツォ・セラフィニが手がけるフィロソフィ ディ ロレンツォ セラフィニ(PHILOSOPHY DI LORENZO SERAFINI)の2021春夏コレクションは、解放感に満ちたものだったようです。ちなみにフィロソフィはアルベルタ・フェレッティのセカンドラインとしてスタートしたブランドです。
 2_20201019093401 ショーの舞台はミラノの街の中に存在する希少なブドウ畑で、レオナルド・ダ・ヴィンチがかつて所有していたことでも知られる「ラ・ヴィーニャ・ディ・レオナルド」。野外ということもあり、軽やかでリラックスした雰囲気が伝わってきます。
 ふくらんだ袖やフリルのネックラインが可愛い、ロマンティックな花柄コットンプリントのドレスなど、ミニ丈が多く若々しい感じですね。
 クラシックな要素を新鮮な感覚でアップデートしたステキなコレクションです。

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2020年10月16日 (金)

コットン・ファッション・セミナー開催のお知らせ

 一般財団法人日本綿業振興会は、コットンプロモーションの2020SUMMER(544)号にてお知らせいたしました通り、協同組合関西ファッション連合、東京織物卸商業組合、一般社団法人日本アパレル・ファッション産業協会との共催で、コットン・ファッション・セミナーを開催します。皆様のご参加をお待ちしております。
 なお、一般財団法人日本綿業振興会のHP内、「プレスリリース」ページに、「コットン・ファッション・セミナー開催」の記事が掲載されています。https://www.cotton.or.jp/pr2020-10-05.htmlをクリックしてご覧ください。

                                              記

テーマ:「2021/22秋冬~2022春夏コットン・ファッションと素材の傾向」
講 師: 柳原美紗子(ファッション・ディレクター)

日程および申し込み先

<大 阪>
11月9日 (月) 14:00~16:00

会場/  大織健保会館 (大阪市中央区瓦町2-6-9)
主催/  協同組合関西ファッション連合
共催/   大阪メンズアパレル工業組合、一般財団法人日本綿業振興会
申込先/ 協同組合関西ファッション連合 電話 06-6228-6526
受講料/ 2,750円(消費税込み)

<東 京>
11月11日 (水) 13:30~15:30

会場/  東京ウイメンズプラザホール(東京都渋谷区神宮前5-53-67)
主催/   一般財団法人日本綿業振興会
共催/  東京織物卸商業組合、
       一般社団法人日本アパレル・ファッション産業協会 
申込先/ 一般財団法人日本綿業振興会 電話 06-6231-2665
受講料/ 2,500円(消費税込み)

※ 開催につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染リスクを十分に配慮し、感染防止対策を講じた上で実施いたします。受講者の皆様にはマスクのご着用をお願いいたします。また、感染拡大状況によっては、開催中止もしくは変更する場合があります。 

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2020年10月15日 (木)

21-22秋冬尾州マテリアルエキシビション リアル展で開催

 一宮地場産業ファッションデザインセンター(FDC)主催の「21-22秋冬尾州マテリアルエキシビション」が、9月29日~10月1日、東京・アキバスクエアにて開催されました。
 この4月に予定されていた21春夏物展がコロナ禍で中止となり、今回はコロナ対策をしっかりと取ってのリアル展です。
 出展したのは「オール尾州」で結束したプロジェクトチーム11社。厳しい状況下、尾州産地の特長を生かした高付加価値のものづくりに邁進している様子でした。
 
 展示会場の中央部分にはインデックスコーナーが設けられ、従来通り、ネリーロディ社のトレンドコンセプトを基に開発した素材約130点が、下記3つのテーマで分類展示されました。

コージー・カクーン(COSY COCOON)
Img_10311_20201006195001  癒しの色調、柔らかい手触り、人にも地球にも優しい生地で、身も心も温かく包み込む。

Img_10761 Img_10341jpg
長大 リングツィード           林実業 綿/Wリバーストライプ

アウト・オブ・タイム(OUT OF TIME)
Img_10391jpg   プリミティブな未知の世界への冒険と現代世界とのぶつかり合いがテーマ。

Img_10461jpg Img_10421
ファインテックス ファンシーツィード  宮田毛織 シアーパイル

ネオ・トラディション(NEO TRADITION)
Img_10531  贅沢なオーラを放つ素材やカラーで、コード化されたエレガンスを取り戻す動き。
 
Img_10621Img_10651jpg
 ヒラノ シャドーチェック          岩田健毛織 カットシャギー

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2020年10月14日 (水)

第8回クリエーション・アムール展 心地よい上質を楽しむ

 第8回クリエーション・アムール展が9月29日~10月1日、新型コロナ対策も万全に、渋谷トランクホテルにて開かれました。
 これはこの春、開催される予定だったライフスタイル総合展で、コロナ禍で延期されていたものです。
 会場には「心地よい上質を楽しむ」をテーマに、美容・医療、ファッション・インテリア、ヘルシーフード・アート・家電など、丁寧な物作りにこだわる17のブランドが集結していました。その内、ファッション関連で出展した2ブランドをご紹介します。

スミレ・イシオカ(SUMIRE ISHIOKA)
キモノ アーティストの石岡すみれさんが手がけるブランドで、今年で7周年を迎えるそう。
 コンセプトは、「ツィード」織りのキモノで、国産のツィード織りのテキスタイルデザインを軸に活動しているといいます。

Img_10821jpg  生地は手織りで、1点ものがメイン。価格は85,000円~。

 世代を受け継ぐ着物文化に学び、残布や残糸は捨てずにアップサイクルして小物に活用。
Img_10841
 宝石のようにきらめく繊細なファンシーツィードや手仕事の技に魅了されました。

シロヤイチガントウキョウ(SHIROYA ICHIGANTOKYO)
 一丸東京の平川日出夫さんが昨年立ち上げたブランドです。「シンプルをデザインする」をコンセプトに、白と紺の2色でデザインしたアイテムが並びます。
 Img_10781_20201006183801  素材はオール綿100%で、毎日着て、洗いざらしの気持ちよさを楽しむ服、ベーシックでもラワワクしたいといいます。
 商品はすべてエコバッグ付きで、端切れを利用してつくったものなので、一つひとつ柄が違うのもおもしろい。
 シロヤを468の数字のアイコンになるようにデザインしたネームもアイデアですね。

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2020年10月13日 (火)

飯田 梓 個展「ミラー、ミラー、オンザウォール」

 飯田 梓(AZUSA IIDA) 個展がこの4日まで、神宮前のオフスギャラリーで開催されていました。
 飯田さんはFASHIONSNAP.COMの占いコンテンツ「日曜日22時占い」のメインヴィジュアルなどを手掛けている若手アーティストです。

Img_11221jpg 会場にはあの色鮮やかで大胆な筆致のスタイリッシュな人物画、15点がラインナップ。

 タイトルは「ミラー、ミラー、オンザウォール(MIRROR,MIRROR ON THE WALL.)」です。白雪姫の「鏡よ、鏡、鏡さん、(この世で一番美しいのは、だあれ?)」の印象的なフレーズから採ったものですね。

Img_11231  ミラーというように、作品にはすべてに鏡がはめ込まれていて、鑑賞する者を映し出します。
 
 絵とともに自分を見つめ直してみる、そんな展覧会でした。 

Img_11301  入口手前の小部屋ではアーティストのアトリエ風景も展示されていました。

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2020年10月12日 (月)

「ゲーム空間」と「ファッションとアイデンティティ」

 ステイホームで人が集まる場所がオンラインに移行し、社会現象になったのが任天堂の「あつまれ動物の森」、通称「あつ森」です。この3月に発売が開始されて以来、「人とつながるツール」として重宝されて、ファッション業界を巻き込んで大ヒットしています。有力ファッションブランドの「マーク・ジェイコブス」や「ヴァレンチノ」、「H&M」などが新作のデザインを提供するほどのモテぶりです。

Img_11041  渋谷パルコ6階にある任天堂オフィシャルストアでは、「あつ森」のキャラクターファッションやグッズが満載で、驚かされます。
 
 こうした中、開催されたのが「ゲーム空間」と「ファッションとアイデンティティ」と題したオンライン・シンポジウム(Fashion Studies主催)です。
 気鋭の研究者2名と現役の大学院生が登壇し、ゲーム空間は現実の代替として機能しているのか、ゲーム内でファッションを纏うという行為とアイデンティティの関係は何か、などが語り合われました。

 トップバッターは二松学舎大学都市文化デザイン学科教授 松本 健太郎氏です。
 『アバターによる「自己イメージ」の再構成―ゲームのなかの「私」と、それをデザインする私』をテーマに、まず「アバターとは何か」を考えます。ご自身、Facebookでバーチャルアバターを作成し、現実の私と虚構の私を思索したといいます。ゼミでは「あつ森」にはまる学生たち、ゲームの世界観を再現する学生もいればネカマプレイ(男性が女性キャラクターを演じるなど)をしてゲームを楽しんだ学生などと議論し、ゲーム空間が自己イメージを巡る編集の実験の場と化している、といった印象を持ったそう。
 アバターとは「自分の分身」という意味合いがあり、それ的なものは、社会に既に広く散見されるといいます。写真然り、最近ではZOZOスーツ、また移動の制約を克服し、その場にいるようなコミュニケ―ションを実現する分身ロボットOriHime(オリヒメ)もそう。その上でアバターは、①コミュニケ―ションメディアであり、②「自己イメージ」の再構成を促すものと言及しました。
 次にゲームについてです。そのポイントはアバターとプレイヤーとの「等価性」であり、「非対称性」を隠ぺいした上で成立する「等価性」であるといいます。ゲームとは、現実社会の中で実現不可能なものを実現させてくれるものと定義しました。終盤のサンリオピューロランドの“キティ" 研究も興味深かったです。

 二番手は明治大学大学院 情報コミュニケーション研究科修士課程で、『オンラインゲームにおけるファッションとアイデンティティ』を研究しているというソ シカン氏です。
 主に中国のオンラインゲームにおけるキャラクターのファッションを民族性、ジェンダー、階級との関係から論考。事例を通してキャラクターのファッションとプレイヤーのアイデンティティの関連性に関する論文を発表されました。
 おもしろかったのは、高級ファッションブランドが「あつ森」で商品を公開しているのは、ゲームで商品を販売することではないと指摘されたことです。仮想世界では誰でも買えますが、現実はもちろんそうではありません。有名ブランドがゲーム会社とコラボする目的は、若いユーザーと密接な関係を築きたいと思っているから、ユーザーの若者が将来、ブランドの最も重要な消費者になることを期待しているから、といいます。裏の意図がわかって納得です。
 
 トリは、明治大学情報コミュニケーション学部准教授の高馬 京子氏です。テーマは『ゲーム空間におけるファッションとアイデンティティ』。ゲーム空間において、仮想身体を得、ファッションを纏うことは、いかなる「私」になろうとしているのか、を考察されました。
 まず「あつ森」がいかに世界中のメディアで取り上げられているかです。ルモンドやワシントンポストから、日本でも雑誌スイッチ7月号、日経など、とくにボーグジャパン10月号とのタイアップ記事「あつ森なら好きな環境で生き、なりたい自分になれる」はキーワードといいます。
 次にファッション情報を入手するメディアと実践する場の変遷を上げ、2020年代は、ゲームがファッションメディアとして誕生し、ファッション実践の場の一つとなった時代と解説。「あつ森」におけるファッション実践例を紹介しました。
 さらにオンラインゲーム空間は今までのファッションメディアとどのように異なっているのか、いかなるアイデンティティを構築させようとするのかなどについて、下記の視点で問題を提起。
①ファッションメディアにより構築される理想像を踏まえて、ファッションはなりたい自分になるための装置なのか。
②ファッション、身体、アイデンティティを通して、新しい身体を入手することと身体の放棄、ファッション機能の強化とは何か。
③身体に制限されない社会規範を再構築する世界とは。

 最後にフリートークとなり、活発な議論が交わされました。
・仮想の中で作り上げたものと現実の身体をどうとらえるのか。
・自分の身体ありきのコスプレと身体がないアバターとの違い。アバターで人種や性別など枠を乗り越えて、人は何故自分ではない人になりたいのか。
・ネットの世界にも規範はある。「あつ森」ならカワイイ感覚というように一定の枠組の中にしか選択肢はないことなど。
 
 ゲームの世界に疎い私です。お話しを伺って視野が広がりました。次回も期待しています。


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2020年10月11日 (日)

21春夏ロンドンコレクション⑷ トーガ スピード水着とコラボ

 ロンドン・ファッション・ウィークで、日本人デザイナーの古田泰子が手がけるトーガ(TOGA)は、2021春夏コレクションを2分半の動画で配信しています。



 動画は “サーフェシング(Surfacing)” と題されていて、アーティストのヴィヴィアン・サッセンが監修したという大胆な色彩や構図が印象的です。
 またここでの注目はスピード(SPEEDO)のロゴです。トーガは今シーズン、スピード(SPEEDO)の機能素材を使用したスイムウェアをデビューさせていて、ボディスーツやスイムキャップ、レギンスなどをデザインしているのです。
 スピードといえば、2008年の北京オリンピックで同社が開発した新水着のLAZER RACER(レーザー・レーサー)を着用した選手が、次々と世界記録を更新したことで一躍有名になったことが思い出されます。

2_20201004102001  コレクションでは、スポーツの機能性に装飾的な要素、思い切りのよいシャープな裁断や切り放し、引き裂き、アートなグラフィックプリントなど、トーガらしいデザイン性に富んだアイデアが満載。

 健康な体と豊かな精神性を求める現代人の心をグイッと惹きつけそうです。

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2020年10月10日 (土)

21春夏ロンドンコレクション ⑶ ウエストウッド 不屈の闘志

 40年以上にわたり環境問題や人権問題への意識を高め続けている世界的なブランド、ヴィヴィアン・ウエストウッド(Vivienne Westwood)。ウエストウッド自身、今日、世界で最も影響力のあるファッションデザイナー、そして活動家の一人として知られています。

 今シーズンもロンドンファッションウィークに参加、不屈の闘志を燃やすコレクションビデオを2分あまりの動画で発表しています。
  それはウィキリークスの創始者ジュリアン・アサンジの米国への引き渡しを阻止するための法的努力を支援するデモの際に撮影されたもの。
Photo_20201003203701  今シーズンの新作は、Chrissie Hynde(クリッシー・ハインド)の絵画をベースにした魅力的なプリントです。このアートと引き換えに、ファッションハウスはハインドのチャリティーに寄付をしたそう。またもう一つ、アーティストのアンソニー・ニュートン(Anthony Newton)の作品を脚色したレースのだまし絵も。さすがのインパクトです。

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2020年10月 9日 (金)

21春夏ロンドンコレクション⑵ アーデム「火山の恋人」から

 アーデム(ERDEM)を手掛けるアーデム・モラリオグルは、イギリスでもっとも注目を集めるデザイナーの1人です。2021春夏ロンドンファッションウィークでは、今シーズンもストーリー性に富んだコレクションを発表しています。
 着想したのは、スーザン・ソンタグの歴史小説「火山の恋人」です。2_20201003184401
 コレクションでは、ロマンティックなエンパイア風ドレスやマトン・オブ・レッグ・スリーブなど、小説のヒロイン、ナポリの宮廷にいるレディ・エマ・ハミルトンを彷彿させるドレスが登場。古典を現代風にアレンジしたデザインが印象的です。
 

 燻る火山は不安定で、ひとたび噴火すれば、未来は過去とは異なるものになります。それは今、コロナに向き合う私たちを暗示しているようにも見えます。
 逆境から力強く人生を切り開いていくエマ、私たちもエマのように、危機を乗り切っていきたいものです。

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2020年10月 8日 (木)

21春夏ロンドンコレクション⑴ バーバリー 再生する自然

 2021春夏ロンドンコレクションは、ニューヨークに続く9月17日~22日に開催されました。参加したのは80ブランドで、デジタルで発表したブランドが50と最も多く、次にデジタルとフィジカルのハイブリッド方式のブランドです。フィジカルのショーは4ブランドのみでした。
 ニューヨーク同様、デジタル色を強めたロンドンファッションウィークですが、主催するBFC(英国ファッションカウンシル)は「危機の時代にロンドンファッションウィークは、業界の回復力、創造性、革新性を証明した」と強調しています。実際、多くのクリエーターたちがこの危機をチャンスに変えようと、クリエイティビティを再強化。その世界観をアピールすることに成功したブランドも多々見られたようです。
 そのいくつかをご紹介します。
 
バーバリー(BURBERRY)
 リカルド・ティッシが手がける2021年春夏コレクションのタイトルは「イン ブルーム (In Bloom)」です。
 ティッシはこう名付けた理由を、復活やダイナミックな若さ、自らを再生し続ける自然、常に成長し進化し生きている自然について考えていたから、と語っています。Photo_20201003165401
 とくに「水」は新しさや新鮮さ、清浄さのシンボルであると同時に、命の源であり、自然の営みに不可欠。すべてを繋ぐ水は、今シーズンのキーワードであり、ブルーはシーズンを象徴するキーカラーといいます。


 コレクションは英国の豊かな森で繰り広げられる神秘的なライブパフォーマンスを背景に展開されます。映像は世界的に著名なアーティストのアンネ・イムホフの演出であるそう。
 描かれるストーリーは、人魚とサメの恋物語とか。円形のサークルでの謎めいた動きは古代の儀式?
 ともあれバーバリーのDNAが各所に宿っている、ステキなコレクションです。

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2020年10月 7日 (水)

横浜「秋の里山ガーデンフェスタ」ナスなのにトマトの実?

 先日、横浜2020「秋の里山ガーデンフェスタ」へ行ってきました。
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 見どころは「横浜の花で彩る大花壇」です。コスモスやジニア、マリーゴールド、それにコキアなど色とりどりの花々が咲き乱れて、ほんとうきれいでした。

 テーマは「豊の秋(とよのあき)」で、実りの秋を表現しているそう。Imgp71191
   驚かされたのはナスに真っ赤なトマトがなっていたこと。 てっきりトマトと思ったのでずが、花や葉を見るとどう見てもナスです。
 Imgp71201 これは「カザリナス(飾りナス)」という呼ばれる植物でした。鑑賞用で食べられないそうです。
トマトはナス科なので、こういうことが起きるとのことです。そういえばよく花屋さんにある鑑賞用トウガラシもナスの一種でした。

 最近、ファッションで「ハイブリッド」という言葉をよく使いますが、これは野菜や果物の世界では連綿と続いてきたキーワードだったのですね。
Imgp71071  八重咲のコスモスの花が美しく風に揺れていました。

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2020年10月 6日 (火)

21春夏NYコレクション⑷ アナスイ テーマは「ハートランド」

 今季NYコレクションでアナスイ(ANNE SUI)は、2021春夏コレクションを1991年以来初めてファッションショーではなく、写真と動画で発表しました。
 テーマは「ハートランド」です。ルックブックの背景は、いつものようにサラ・オリファン(Sarah Oliphant)が描いたピンクのコテージで、ハート型の窓とアナスイのシグネチャーである蝶々がシャッターの上に羽ばたく姿が描かれています。Photo_20201002210101 
 子どもの頃からあまり家にいなかったというアナスイ。家で過ごす時間が多くなって、家とは自身にとって何を意味するのかを考え始めたといいます。
 2021年春夏コレクションをブレインストーミングする中、触発されたのが印象派の女性画家ベルテ・モリソについてのドキュメンタリー映画だったとか。それが大恐慌時代のチャールズ・バーチフィールドの水彩画や、1966年のチェコ映画「デイジーズ」の洗いざらしたような色彩と結び付いたと語っています。



 ダスティローズやアイボリー、淡い翡翠の落ち着いたカラーパレットで、コットンボイルやクレープ、メッシュ、アイレット、手刺繍で花をあしらったオーガンザなどを組み合わせ、ハウスドレスやピナフォアなどがデザインされています。
 パッチワークやキルティング、刺繍、リボンなど、デニムのショーツからタイバックのドレスまで、ほとんどのアイテムにアナスイらしいディテールが施されており、一着一着のこだわり度は相変わらず高い様子。

  コロナ禍、何もかもが荒涼としている時には、このような温もりのあるやさしい雰囲気の特別な服が心に響くようです。

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2020年10月 5日 (月)

21春夏NYコレクション ⑶ アリス・アンド・オリビア

 NY(ニューヨーク)コレクションで、ステイシー・ベンデットによるアリス・アンド・オリビア(ALICE + OLIVIA)は、2021春夏コレクションをダンスの動画で配信しています。

  閑散としたニューヨークに躍動感のあるダンスのパフォーマンスで活気を取り戻す、ダンスはこの街の創造的な鼓動を表現しているようです。Photo_20201002172501

 遊び心があって着て踊ったら楽しい、ボヘミアンでスポーティな感覚のコレクション。

 シルエットは快適でイージー、1970年代の宝石のような色調のパレットやエキゾティックなパターンも印象的です。

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2020年10月 4日 (日)

21春夏NYコレクション⑵ トム・フォード 笑顔に希望感じて

 NY(ニューヨーク)コレクションで、トム・フォード(TOM FORD)は2021春夏コレクションを3分ほどの動画とルックブックの写真で発表しています。
 そこには楽観的でいい気分になれそうな服がずらり。色鮮やかで大胆な柄、アニマル柄や大柄のトロピカルフラワー、巨大なリピートのタイダイプリントがのせられています。Photo_20201002155001
 でもトム・フォードがこんな風にポジティブなファッションを提案するまでには、かなりの葛藤があったようです。彼はこれについて次のようにコメントしています。
 着飾った世界を感じ始めたのは、LAでロックダウンが緩和された頃で、ロックダウンの期間中は「コレクションを作れるかどうか自信がなかった...ファッションは1年間冬眠すべきだと感じていた」。
 インスピレーションを受けたのは、ファッションイラストレーターのアントニオ・ロペスに関するドキュメンタリー映画や、70年代に活躍したモデルのパット・クリーブランドやドナ・ジョードンの笑顔だったそう。
 「私たちには逃げ場が必要なんだ。笑顔が欲しいのです。今世界で起きていることは、私たちを笑顔にしたくないようなこと。だから私は笑顔になれるような希望に満ちた服をつくる」と。

 
 彼がそういうように、コレクションには希望に満ちた春への憧れがいっぱい。モデルはみんな笑顔、見ている方も楽しくなります

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2020年10月 3日 (土)

21春夏NYコレクション⑴ ジェイソン・ウー 現実逃避誘う

 NY(ニューヨーク)ファッションウィークは、9月13日~16日に開催されました。登録したのは60ブランドで、そのほとんどがバーチャル空間に飛び込み、デジタルビデオや写真で2021春夏コレクションを発表しました。(コレクションはWEBサイトで誰もが見れます。私もその一人です)
 フィジカルなショーを開いたブランドは、クオモ知事の招待状を最大50人までとする要請もあり、招待客を少数に絞り、政府のガイドラインに従っての開催でした。今期は誰もが好きなことを好きな時に好きなことをするといった変則的なコレクションとなり、スター的ブランドのラルフローレンやトミー・フィルフィガー、マイケル・コース、マーク・ジェイコブス、トリー・バーチは参加しませんでした。マイケル・コースは10月15日に発表する予定とのことです。
 シルエットは総じてフェミニンでリラックス感のあるものが多くなっています。
 
ジェイソン・ウー(JASON WU)
 NYコレクションのトップバッターとなったのがジェイソン・ウー、フィジカルなショーを行った数少ないブランドの一つです。
 舞台となったのはマンハッタンの屋上で、テラスに砂を敷き詰め、ヤシの木や熱帯植物の群生地をつくり、蛇行する木製の遊歩道をランウェイに仕立てています。Jaso-wu
 イメージしたのはデザイナーが第二の故郷というメキシコのトゥルムだそう。ゆったりとした時間が流れている幸せ感に満ちたリゾートのムードです。
 閉塞感のある暮らしを強いられている私たちにとって、これはまさに現実逃避を誘う、心踊るテーマといえるでしょう。
 明るいトロピカルな色や光あふれるマキシドレスは心地よい雰囲気です。シンプルなストライプやモダンな花柄のドレスも着てみたいと思わせます。
 

 これまで以上にリラックス感漂うコレクションでした。

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2020年10月 2日 (金)

「メゾン・エ・オブジェ」オンライン展ファイナルレポート

 フランス・パリで開催される世界最高峰のインテリアとデザイン関連見本市「メゾン・エ・オブジェ(MAISON ET OBJECT)」。今年9月展は新型コロナウィルス感染拡大により、オンライン展示会「デジタルフェア」となりました。そのファイナルレポートが届きましたのでご紹介します。1_20201001183101

 メゾン・エ・オブジェの特別展「デジタルフェア」は、パリデザインウィークと併催されるかたちで9月4日~18日までの2週間にわたり開催されました。
 77カ国から4,300のブランドが50,000以上の新製品を発表し、特に6,400のデジタルショールームとトレンディなセレクションに関するデジタルトークには、214,000人が訪れ、そのうちの3分の2はフランス以外の国の人々だったといいます。
 
 日本からも49ブランドが出展しました。
 ホームファブリック分野では、内野がマシュマロガーゼのパジャマやエアワッフルタオルなどを出品、オリムも今治タオルの高級ウスゲショウコレクションなど、丸眞では五彩織アートタオル浮世絵シリーズ、高岡屋はコットンの “おじゃみ”座布団コレクション、有松鳴海絞りのスズサン、西口靴下など、常連が顔を揃えていたといった感じです。
 
 下記はメゾン・エ・オブジェのジェネラル・ディレクター、フィリップ・ボカール氏の言葉です。
 「メゾン・エ・オブジェのミッションは、企業の発展を物理的にもデジタル的にも年間を通して支援することです。私たちの組織の強みの一つは、デジタルプラットフォームがコロナ危機から生まれたものではないということです。2016年にブランドと海外バイヤーの間で年間を通じてアクティブにコンタクトを取るためのオンラインプラットフォーム「MOM(www.mom.maison-objet.com)」を立ち上げて以来、スキルをみがいてきました。ですからフィジカルなトレードショーに代わる高性能なソリューションを迅速かつ効果的に展開することができたのです。このため15日間で30万人以上の訪問者を獲得し、リード(適格な連絡先)の数を3倍に増やせました。」
 
 この新しいフォーマットはその有効性を証明したといえそうです。メゾン&オブジェはオフラインとオンラインの両方で、独自のネットワーキングのノウハウを開発し続けていくとしています。

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2020年10月 1日 (木)

「プロジェクト トーキョー」ファッションの今を探る合同展

 「プロジェクト トーキョー」は、バイヤーが求めるファッションの今を探る合同展示会です。この17日と18日に、渋谷ヒカリエを会場に開催され、国内外から多彩なテイスト・ジャンルの150ブランドが集結しました。
 コロナ下、バイヤー、とくに地方からの人出が少なかった模様ですが、バイヤーとブランドの双方のニーズに応えるまずまずの成果はあったといいます。

 ファッションアパレルを中心に、注目したブランドをご紹介します。
 まずは目玉のデザイナーブランドです。
 
メアグラーティア(meagratia)
Img_06761  デザイナーの関根 隆文さんが手がけるウィメンズ&メンズファッションのブランドです。
  Img_06771 2019年にはTOKYO新人デザイナーファッション大賞を受賞しています。

 2021年春夏コレクションのテーマは、「The blooming of the unraveled seam(ほつれた縫い目の開花)」。

 「歴史と現在の感覚の融合」のコンセプトのもと、時代とともに移り変わる文化や環境、人々に花の姿を重ねた世界観を表現。花の変化し続ける様にインスピレーションを受けたコレクションを展開しています。

リエカ イノウエ ヌー(RIEKA INOUE GNU)
Img_06711jpg  デザイナーは井上里英香さん。
 コンテンポラリーなドレススタイルを提案しているブランドです。
 今シーズンから環境に配慮した「GREEN」カプセルコレクションをスタートさせています。
 天然由来素材にこだわり、裏地も土に還る素材を採用、ファスナーも循環利用可能なものを使用するなど、ゼロウェイストを推進しているとのこと。
 デザイナーはエシカルコンシェルジュ資格を取得しているそうです。

チョノ(CHONO)
 ブランドを手掛けるのはデザイナーの中園わたるさん。
 「想いを生地に(imagine fabrics)」を掲げ、デザインはファブリックからを実践しています。ファブリックは、経験と技術力を持つ職人の手を借りて生み出されたオリジナルといいます。 

Img_06671jpg  上の写真左は、裂織りという特殊な技法の生地でつくられたもの。
 ランダムな素材感や色味を活かしてつくられた生地を、丁寧に仕立てたコレクションを提案しています。
 
 次に注目したアパレルブランドです。
 
アナザー・インポータント・カルチャー(Another Important Culture)
  大人の女性のためのボヘミアンファッションを提案しています。
Img_06531  異文化へのリスペクトを大切に, トレーサビリティを意識し、環境負荷を与えない自然素材を使い、デザイナーが生産の現場に立会って職人たちとのコミュニケーションでものづくりをしているといいます。
 ナチュラルムードあふれるブランドです。

ファナカ(Fanaka)
Img_06591  オフの時間をリラックスして過ごせる柔らかさがテーマで、刺繍やレースをベースにした繊細なデザインが特徴。インド綿や麻使いで、ナチュラルな着やすさを追求しています。
 
ピュア・ウェイスト(PURE WASTE)
 Img_06421 フィンランドより日本初上陸のアパレルブランドです。
 裁断後の生地の端材を再利用し、リサイクルコットンを100%使用していることを訴求。
 綿花の栽培や染色が不要なことにより、Tシャツ1枚あたり約2,700Lもの水を節約することができると数字を挙げてアピールしていました。
 
 廃棄物に対する人々の認識を変え、アパレル業界全体をリサイクルの未来に導くことが願いといいます。

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