「プロジェクト トーキョー」は、バイヤーが求めるファッションの今を探る合同展示会です。この17日と18日に、渋谷ヒカリエを会場に開催され、国内外から多彩なテイスト・ジャンルの150ブランドが集結しました。
コロナ下、バイヤー、とくに地方からの人出が少なかった模様ですが、バイヤーとブランドの双方のニーズに応えるまずまずの成果はあったといいます。
ファッションアパレルを中心に、注目したブランドをご紹介します。
まずは目玉のデザイナーブランドです。
メアグラーティア(meagratia)
デザイナーの関根 隆文さんが手がけるウィメンズ&メンズファッションのブランドです。
2019年にはTOKYO新人デザイナーファッション大賞を受賞しています。
2021年春夏コレクションのテーマは、「The blooming of the unraveled seam(ほつれた縫い目の開花)」。
「歴史と現在の感覚の融合」のコンセプトのもと、時代とともに移り変わる文化や環境、人々に花の姿を重ねた世界観を表現。花の変化し続ける様にインスピレーションを受けたコレクションを展開しています。
リエカ イノウエ ヌー(RIEKA INOUE GNU)
デザイナーは井上里英香さん。
コンテンポラリーなドレススタイルを提案しているブランドです。
今シーズンから環境に配慮した「GREEN」カプセルコレクションをスタートさせています。
天然由来素材にこだわり、裏地も土に還る素材を採用、ファスナーも循環利用可能なものを使用するなど、ゼロウェイストを推進しているとのこと。
デザイナーはエシカルコンシェルジュ資格を取得しているそうです。
チョノ(CHONO)
ブランドを手掛けるのはデザイナーの中園わたるさん。
「想いを生地に(imagine fabrics)」を掲げ、デザインはファブリックからを実践しています。ファブリックは、経験と技術力を持つ職人の手を借りて生み出されたオリジナルといいます。
上の写真左は、裂織りという特殊な技法の生地でつくられたもの。
ランダムな素材感や色味を活かしてつくられた生地を、丁寧に仕立てたコレクションを提案しています。
次に注目したアパレルブランドです。
アナザー・インポータント・カルチャー(Another Important Culture)
大人の女性のためのボヘミアンファッションを提案しています。
異文化へのリスペクトを大切に, トレーサビリティを意識し、環境負荷を与えない自然素材を使い、デザイナーが生産の現場に立会って職人たちとのコミュニケーションでものづくりをしているといいます。
ナチュラルムードあふれるブランドです。
ファナカ(Fanaka)
オフの時間をリラックスして過ごせる柔らかさがテーマで、刺繍やレースをベースにした繊細なデザインが特徴。インド綿や麻使いで、ナチュラルな着やすさを追求しています。
ピュア・ウェイスト(PURE WASTE)
フィンランドより日本初上陸のアパレルブランドです。
裁断後の生地の端材を再利用し、リサイクルコットンを100%使用していることを訴求。
綿花の栽培や染色が不要なことにより、Tシャツ1枚あたり約2,700Lもの水を節約することができると数字を挙げてアピールしていました。
廃棄物に対する人々の認識を変え、アパレル業界全体をリサイクルの未来に導くことが願いといいます。