山本寛斎「日本元気プロジェクト2020スーパーエネルギー!!」
「日本のファッション、ここにあり」でならした山本寛斎さん。その寛斎さんの訃報をこの7月21日に聞かされて驚愕しました。最近はファッション業界のパーティにもよく出ていらっしゃっていて、お話ししたことも何度かあり、気さくな方でした。いつもお元気そうでしたのに---、あの笑顔が忘れられません。
私がパリに在住していた1974年、寛斎さんが初めてパリコレでファッションショーをしたときのことも覚えています。歌舞伎の要素を取り入れたパフォーマンスは周囲をあっと言わせ、スタンディングオベーションと感動の渦に包まれました。その後、急ピッチで国際的なファッションデザイナーに上り詰めていきます。ここ20年は「KANSAI SUPER SHOW」を世界各地で開催、私もその映像を目にするたび、ショーをイベントとして盛り上げるそのパワーに圧倒されていました。 上の写真はこの7月31日、山本寛斎さん自身がプロデュースしたオンラインイベント「日本元気プロジェクト2020スーパーエネルギー!!」の動画からとったものです。
左のモデルは、歌舞伎役者の市川右團次さん。モチーフは「凧絵」で、1971年にロンドンのショーで披露したデビュー作です。右は、かの有名なデヴィッド・ボウイのために寛斎さんがデザインした衣裳「TOKYO POP」で、着装しているのは俳優の夏木マリさん。
いずれも寛斎さんの代表作といえるものですね。静けさの中に力強さを感じさせる演出も心に響きました。
土屋アンナさんとハリー杉山さんのMC二人も、息が合っていましたね。
本イベントは比叡山延暦寺からの生中継でした。「光」がテーマというように、山頂から「若者の未来を照らす」サーチライトが照らされていたのも印象的です。デザイナーを目指す学生によるファッションショーも行われ、コロナ禍でも前向きに取り組んで欲しいと病床から元気を送られていたのかな、と思いました。
この模様は、誰でもこのURL https://www.youtube.com/watch?v=DZ-sFuIau04をクリックすると視聴できます。オンラインなのに「どんな未来も着こなしてやる!!」という寛斎さんの意気込みが伝わってくるようです。追悼にふさわしいイベントでした。
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