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2020年7月11日 (土)

パリ・オートクチュール⑶ イリスの「トランスモーション」

 3Dプリントや3Dデザインテクノロジーを活用したウエアで知られるオランダ人クチュールデザイナー、イリス・ヴァン・ヘルペン。パリ・オートクチュールコレクション初日に発表されたショートフィルムで目にしたのは、精巧極まりない美しいドレスでした。

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 (写真はイリス・ヴァン・ヘルペンのオートクチュールコレクションから)

 テーマは「トランスモーション(Transmotion)」です。変化や移ろいといった意味の言葉で、ここでは黒い粒の種子が芽を出し、枝葉をつけて、花を咲かせる、生命の「成長と再生」がコンセプトといいます。
 白いシルクオーガンザのドレスは、花のような輝きを放ち、半透明のレイヤーが起伏のあるフォルムの中でプリーツ状に重ねられ、流動的なアウトラインをなぞっています。シアーな花びらの儚さと対照的なのが、衣服の中心部を占める黒い枝のようなモチーフです。これは日系の彫刻家、ルース・アサワ(Ruth Asawa)の複雑なアートに由来するものとか。上品な光沢を放つ最高級サテン地をレーザーカットし手縫いでつくられているそう。先端に種子のようなものをつけた伸びる糸は、まるで雄しべのよう。
 最先端テクノロジーを駆使して、自然界に息づく新しい生命の姿を繊細に表現した作品。もう、ため息ものの美しさでした。

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