21春夏パリ・メンズFW ⑷ ロエベ "モダンクラフト”
今回のパリ・メンズ・ファッションウィーク(FW)で、興味を惹かれたのが、ロエベ(LOEWE)です。
公開されたフィルムでは、クリエイティブディレク―のジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)が自ら、その2021春夏コレクションを語っていて、好感しました。
映像では冒頭、「ショー・イン・ボックス(Show-in-a-Box)」というキットが紹介されます。これは報道関係者らに送付されたものだそうです。箱の中には新作を立体的にみられる紙の「飛び出す絵本」や生地サンプルなどが入っていて、実物を想像しやすくなっている様子。デジタル配信でもこういうのがあると親切ですね。バイイングの一助になります。ロエベの公式HPにはその詳細や型紙も見ることができるようになっていて、ステキなアイデアと思いました。
キーシルエットはクラシックを崩す、彫刻的なボリュームです。ねじれ、ループ、包み込むようなフォルムが衣服の3D的な存在感を伝えてくれます。
中でも注目は、"モダンクラフト" なアイテムの数々です。それはアンダーソンのコラボレーターたちによる丹精込めた手仕事で、レザーワーカーの協力を得てつくられたというバスケット織りのトップスや、ラフな3Dニット、しぼり柄が放射状に広がるチュニック、アメリカ人アーティストのポール・カドムスとのコラボ作品など。
ものづくりをする人々、それに携わる職人への敬意にあふれたコレクションが印象的です。
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