« 真っ白なみかんの花とメジロの巣にビックリ! | トップページ | 「Blue Jeans Go Green™」注目のデニムリサイクル »

2020年5月17日 (日)

今年のアースデイ 空気をきれいにする当たり前の選択

 Topmove7          (写真 一般財団法人日本綿業振興会より)

 毎年4月22日に行われているアースデイ。アメリカで始まったこの環境ムーブメントも、今回で50周年を迎えたといいます。それが今年はこれまでとは大きく異なり、空気がいつも以上にきれいになって、思いがけない場所に野生生物が出現したとか。
 コロナ禍の下、オンライン開催となったためですが、コンサートや行進、集会のために何百万人もの人々が集まり、車で道路を埋め尽くし、使い捨ての飲食物の容器を残すよりも、はるかに好ましい---。皮肉な話だと思いませんか?
 
 普段、騒がしい私たちの世界では、ごく当たり前の選択が見落とされがちです。 たとえばコットンのような天然繊維です。サステナビリティ(持続可能性)の議論で、話題に上るのはリサイクルペットボトルから作られたポリエステルを含む新しいコレクションの方で、何十年も前に聞いた天然素材の話は現実を反映していないものとされてしまいます。

  コットンは「渇きやすい作物」と言われてきましたが、本来は暑さや干ばつに強い農作物です。米国農務省は綿花を食用作物として規制していて、同省の2012年のデータによると、米国で灌漑された土地のうち、トウモロコシの占める割合が最も高く、25%を占めています。次いで干し草などの飼料作物(18%)、大豆(14%)、野菜(8%)、果樹園作物(8%)、綿花(7%)、小麦(7%)、米(5%)と続きます。国際綿花諮問委員会(International Cotton Advisory Committee)も、綿花は世界的に見て、灌漑用水のわずか3パーセントしか消費していないことを明らかにしています。
 米国とオーストラリアのサステナブルコットンプログラム「コットンリード(Cotton LEADS)」によると、米国では綿花の大部分(約60%)が灌漑なしで生産されており、降雨のみに頼っています。残りの40%の綿花には、灌漑は作物の必要量を補うためにのみ使用されているといいます。
 
 また綿花生産で米国の綿作農家は、水の使用量を減らすだけでなく、殺虫剤の投入量も少くさせています。綿花農家はかつて農薬を多く使っていましたが、今では農薬使用量は、その前の世代に比べて50%も減っています。この大幅な減少の理由の一つは、1996年に害虫抵抗性のある遺伝子組み換え作物、BTコットンが導入されたからです。これにより、収量の増加と殺虫剤の使用量の削減をともに実現しているのです。
 米国の農家にとって水や殺虫剤の投入量の節約は重要です。なぜかというとほとんどの綿花栽培農家が「大規模経営」ではないからなのです。米国農務省(USDA)によると、2017年のデータで16,149の綿花農場のほとんど(65%)が家族経営の農場で、24%が提携農場です。水や投入資材の節約は、個々の農家の経費削減を意味します。ですから使用する量が少なければ少ないほど利益につながるのは当然のことです。
 
 ゲイリー・アダムス博士、ナショナルコットンカウンシルの社長兼CEOは、「持続可能性は、米国の綿花農家個人の問題」といいます。そして次のように語っています。「彼らは、彼らの世代のためだけでなく、次の世代に引き継ぐつもりで農業をしています。土地が現在よりもっと多く投入されることはありません。増え続ける需要を満たすには、テクノロジーが不可欠で、資源を節約する必要があるのです。」と語っています。
 
 2020年、コットンインコーポーレイテッドが実施した「コットンライフスタイルモニター」調査によると、消費者の10人に8人近く(77%)が一番好きな素材はコットンと回答、また81%の消費者がコットンの衣料品が最もサステナブルであると答えています。さらに、約半数の消費者(45%)が、より持続可能性の高い、あるいは環境に優しい衣料品を提供するブランドの衣料品をより愛用するといい、この数字はミレニアル世代では55%に跳ね上がっているといいます。
 またブランドや小売業者からは、消費者の少なくとも5人に2人が、下着(48%)、Tシャツ(45%)、カジュアルウェア(42%)、デニム・ジーンズ(42%)に、少し高めの価格を支払っても合繊よりコットンが好ましいと答えているそうです。
 
 コットンは、このように環境に優しい素材です。その繊維がセルロースでできているからです。「アースデイ2020」が掲げるカーボンニュートラルに貢献するのはコットンであることを、改めてお伝えして締めくくります。

|

« 真っ白なみかんの花とメジロの巣にビックリ! | トップページ | 「Blue Jeans Go Green™」注目のデニムリサイクル »

テキスタイル」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 真っ白なみかんの花とメジロの巣にビックリ! | トップページ | 「Blue Jeans Go Green™」注目のデニムリサイクル »