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2020年5月

2020年5月31日 (日)

来期メゾン・エ・オブジェ デザイナー賞フランクリン・アジ

 メゾン・エ・オブジェ(MAISON&OBJET)は、パリで年2回、1月と9月に開催されている世界最大規模のインテリアとデザインの見本市です。その来期、9月展に向けたプレスリリースがメール配信されました。

 1_20200531105901 これによると、今年のデザイナー・オブ・ザ・イヤー賞に、フランス人建築家フランクリン・アジ(FRANKLIN AZZ)が選出されたといいます。(写真右)
 ちなみにデザイナー・オブ・ザ・イヤーはその年、デザインやデコレーション分野で国際的に最も注目されているデザイナーに贈られます。2015年には、日本人デザイナー「nendo」の佐藤ナオキも受賞しています。
 
 フランクリン・アジは、フランス国内外で建築・インテリアデザイン・プロダクトデザイン・都市開発などの様々なプロジェクトを展開しているデザイン界の大物です。たとえばファッションデザイナーのイザベル・マランの世界各地にあるブティックを手掛けたり、倉庫をナント美術学校に改装したり、パリ7区にあるボー・パサージュ・グルネルのライフスタイルと集合住宅に携わったりなど。
 ボー・パッサージュ・グルネルは、2018年秋にオープンした施設で、私も訪れたことを思い出しました。

Img_54961 Img_55051g 上は、そのとき撮ったボー・パサージュ・グルネルの写真です。

 入口の長い通路の壁面が、ダンボールを使ったアート作品になっていたのが印象的でした。そこを抜けるとアート作品が点在する中庭になっていて、その庭を囲むようにショップやレストランが建ち並んでいました。自然の安らぎを感じる、緑のオアシスのような場所だったことが思い出されます。
 これをプロデュースしたのが、フランクリン・アジだったのですね。
 
 9月展でフランクリン・アジは、主に映像とフィルムで構成された風光明媚で没入型のインスタレーションで、時代を超えたワークスペースのビジョンを発表するとのことです。
 
 なお来期メゾン・エ・オブジェは、9月4日~8日の予定です。しかし開催の可否は、主催者のSAFIが世界中の状況を鑑みながら、6月12日に決定事項を発表するとのことです。今はもう無事に開かれることを願うばかり---の私です。

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2020年5月30日 (土)

美しくさえずるガビチョウを見つけた!

 朝は野鳥のさえずりで目を覚まします。その中で一番きれいな美しい声の主は、カビチョウです。何しろこの辺りにはたくさんいて、人によってはうるさいというほどにさえずっています。

Img_78271  上の写真は、先日、カメラにようやく収めたガビチョウです。ピントが合っていないのですが---。
 ガビチョウは我が家の庭木に時々来る、お馴染みの鳥です。でも姿を見つけてもすばしこくて、撮ることはできなかったのです。
 よく見ると目の周りが白く、後ろに白い筋があってカワイイ。ムクドリくらいの大きさで茶色い身体をしていて、尾は黒です。
 漢字で書くと、「画眉鳥」と風雅です。中国からやってきた飼い鳥だったのが、今では広く分布しているそう。
 そのにぎやかなさえずりを心地よく聴いている私です。家にいて、野鳥にも少し詳しくなってきました。

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2020年5月29日 (金)

「アメリカ綿の進化がSDGs牽引」日経記事掲載のお知らせ

 今日5月29日、COTTON USA(アメリカ綿)の全面記事広告が、日本経済新聞 全国版 朝刊の32面に掲載されています。
 Img_78791jpg  
 記事(写真は一部)はCCI国際綿花評議会と締結した協力協定に基づきCOTTON USAマークキャンペーンを実施している一般財団法人日本綿業振興会がまとめたものです。
 「アメリカ綿のさらなる進化が綿繊維業界のSDGsを牽引」をテーマに、長年サステナビリティへの取り組みを行ってきたアメリカ綿が、世界最大の綿花輸出国として、責任ある綿花生産をさらに進化させていることを伝える内容になっています。
 どうぞご一読ください。

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2020年5月28日 (木)

今夏はふんわりレトロなファッションで気分をアップ

 「おうち」ステイで、気持ちをアップするのに役立つのがファッションです。今夏はふんわりとしたレトロがカムバックしています。キーワードは自然なテイスト、シンプル、心地よい雰囲気でしょう。

 そう思っていましたら、パリのファッションハウス「メドモアゼル(Mes Demoiselles)」からすてきなメールが届きました。
Parisboutiquemodevetementfemmerobecenter
  「メドモアゼル」は「女の子」の意味ですけれど、洗練された大人の女性を美しく見せてくれるドレスが揃っている、私の好きなショップの一つです。日本にももちろん数カ所にショップがあります。

  デザイナーはアニタ・ラドバノビッチさんで、シーズンModeparisvetementfemmekimonocreateurconv ごとに訪れるインドにインスピレーションを受け、生産もインドで行っているといいます。軽やかなコットン、シルク、ウールといったナチュラルな素材に施された繊細な手仕事は、インドの職人ならではの味があります。
 右はきもの風の羽織るトップス、170€。 
 花や植物の柄やボタニカルなカラーもさりげなく、どこか癒される気がします。

 新しい服で気分転換と思っていた私、ちょっと心に響くファッションでした。

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2020年5月27日 (水)

「AIと人間の感性が融合するファッション」寄稿

 AIによる新しいファッション価値の創出が起きようとしています。その動きをまとめた記事を、一般財団法人日本綿業振興会発行の機関紙「COTTON PROMOTION コットンプロモーション」(2020年春号)のコラム「マーケティング・アイ」に寄稿しました。
 本紙と併せてご覧下さい。
Photo_20200515203901

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2020年5月26日 (火)

ヴィンテージファッションを想う

 これまでヴィンテージはファッションとして古くさいと思っていた私。でも最近、その良さを想う出来事がありました。
08_berlin  それはコットンインコーポレイテッドが送ってきた写真の中の一枚(右)です。ドイツのベルリンにあるヴィンテージショップを撮ったもので、これを見てベルリン在住の友人のことを思い出しました。昨年、何十年ぶりかで会った彼女が身に着けていたのが、ステキなヴィンテージドレスだったのです。
 ベルリンは世界でも有数のヴィンテージや中古品のショッピングの街といいます。ショップに並ぶ多くのアイテムは、スタイリストや演劇プロダクションのワードローブから送られてきたもので、実質的にほとんどが未使用であるそう。
 1970年代初め、パリやロンドンにはこのようなヴィンテージを扱う小さなブティックが林立している地区があって、私もその頃足繁く通った一人です。購入したドレスは今も大事に持っています。
 ヴィンテージは単なる古着ではありません。つくりもしっかりとしていますし品格があって、それぞれが個性的です。若い人たちの間ではもうとっくに人気ファッションとなっていますね。でもそれがここにきて、若者だけではなくて大人の女性にも、着目ではと思いました。

11_20200525115501  ミラノのミラノウニカでは、毎回上の写真のようなヴィンテージファッション・エリアが開設されています。ウニカは新しいテキスタイルの見本市なのに何故ウィンテージがあるのかと、不思議に思っていたのですが---。話を聞くとビジネスは好調で、お互いにウインウインの関係になっているようです。
 20/21秋冬パリコレでは、「メゾン マルジェラ(Maison Margiela)」が、新カプセルコレクション「レチクラ(Recicla)」を発表して話題になっていますね。「レチクラ」の語は、コレクションを手掛けるガリアーノが生み出した言葉だそう。再利用を意味するアップサイクル(Upcycle)やリサイクル(Recycle)と、メゾンのアイデンティティの一つである「レプリカ(Replica)」を掛け合わせて造語したものとか。ヴィンテージのお直し版、それもとびきりクリエイティブなお直しです。

 サステナビリティの大潮流もあり、さらなる追い風が吹いているヴィンテージファッション。良いことだらけのようで、もう目が離せません。

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2020年5月25日 (月)

新しいパフォーミングアーツの拠点が横浜に誕生

 日本では希少なダンス専用のダンスハウス、「Dance Base Yokohama(ダンス・ベース・ヨコハマ)」が、このほど横浜・馬車道の「KITANAKA BRICK&WHITE」に誕生しました。
 先日、プレス発表会がオンラインで開かれ、私も参加させていただきました。実はこの発表会は4月初めに予定されていたのですが、コロナ感染防止で延期となっていたのです。

1_20200522202801  「Dance Base Yokohama」は、新しいパフォーミングアーツの拠点となる施設だそう。DaBY(デイビー)の愛称も親しみやすくてステキです。
 プロフェッショナルなダンス環境を整備し、クリエイター育成に特化した事業を企画・運営し、振付家やダンサーといったアーティストのみならず、音楽家、美術作家、映像作家、照明デザイナー、音響デザイナー、またプロデューサーやプロダクションスタッフ、批評家、研究者、さらに観客との交流も目指すといいます。

 プレス発表会ではDaBY アーティスティックディレクター(愛知県芸術劇場シニアプロデュー)の唐津絵里さんが、次の3つのポイントを挙げて、概容を語られました。
 1_ ダンスの観客層を広げる ――“ダンス・エバンジェリスト”というダンスの伝道師に当たる職種を設け、振付家でダンサーの小㞍健太さんが就任し、舞台と観客を結ぶハブの機能を担うといいます。
 2_ 専門的な人材を広げる ―― ダンスに関心のある人材をプロにつなぐ。そのための法律的な相談窓口となるリーガルアドバイザーも迎えているそう。
 3_ 若手の登用 ―― プロのダンスアーティストの道を開く人材育成。
 
 日本は欧米に比べ、ダンサーという職業が仕事として成立しにくいといわれているそうです。プロとアマの境界がないのも問題といいます。それほど有名ではなくても、プロとして生活していければよいのですが、そのようになっていないのですね。そんな厳しい現実を知った発表会でした。
 DaBYがオープンしたことで、ダンサーと言う職業がシステムとして確立したものになるように願っています。
 
 なお、イベントは当面、オンラインでの実施になるとのことです。コロナの一日も早い収束が待たれます。

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2020年5月24日 (日)

国際綿花評議会(CCI)サステナブル・アパレル連合に加盟

 サステナビリティがビジネスの基本理念として定着しつつあります。こうした中、国際綿花評議会(CCI:COTTON COUNCIL INTERNATIONAL)がこのほどサステナブル・アパレル連合(Sustainable Apparel Coalition: SAC)に加盟し、同連合が開発したサステナビリティ測定ツール「Higgインデックス」を活用して、サプライチェーン全体における環境および社会的責任を推進していくことになりました。
 Cci_harvest_2
 ちなみにCCIはCOTTON USAマークを通して、アメリカ綿とその綿製品の販売促進を行う非営利業界団体です。SACは、2011年にアメリカで設立され、アパレル、フットウェア、テキスタイル各業界の主要ブランド、小売業者、サプライヤー、サービス提供会社、事業者団体、非営利団体およびNGO、学術機関など250を超える組織が参加して、製品が世界各地に及ぼす環境的、社会的影響の軽減に取り組んでいるNGO組織です。
 
 報道資料によると、CCIはSACへの加盟をきっかけに、「Higgインデックス」にサステナビリティの成果を計測したデータとリソースを提供するとのことです。「Higgインデックス」は指標となるツール集ですので、サプライヤー、製造業者、ブランド、小売業者は、この指標を使って、環境パフォーマンス、社会的責任ある労働慣行、製品デザインの選択に基づく原料、製品、設備、生産工程の評価などを行うことができます。
  CCIの欧州地区アパレル/小売担当ディレクターであるステファニー・ティエールさんも、「信頼性の高い環境データを業界に提供するという強い思いを共有しながら、力を合わせてサプライチェーンの透明性を高め、確かな情報に基づく意思決定を実現していきたいと思います」と意気込みを語っています。
 
 サステナビリティの継続的な向上を約束しているアメリカ綿花業界にとって、これは素晴らしいニュースです。
 アメリカの綿作農家は過去35年間にわたり環境負荷削減の大きな実績を上げ、精密農業を実践するなど、さらなる成果を積み重ねています。私も大変うれしい気持ちになりました。

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2020年5月23日 (土)

コジュケイがカラスに襲われた!

 先日、突然の悲鳴で何事かと外を見ましたら、カラスがコジュケイを襲っていたのです。コジュケイの首のあたりをくちばしに銜えて、引っ張っていこうとしていました。コジュケイは必死に逃れようとしていたところでした。(コジュケイという鳥についてはこのブログ2020.5.4をご覧ください。)
 窓を開けると、カラスはすぐに飛び去っていきました。

Img_77281  上は、駐車場の隅にいた傷ついたコジュケイで、まだ若鳥でした。白い羽が飛び散っています。何度も飛び上がろうとしたのですが、飛べません。ひょこひょこと歩いて草むらに消えて行きました。
 それにしてもカラスって獰猛。彼らより体の大きいトビも攻撃するそうです。
 野生の世界は弱肉強食です。そうとはわかっていてもあの丸っこくて可愛いコジュケイが、また元気になって「ヒュットコイ、ヒュットコイ」と楽しくさえずってほしいな---。
 「家ごもり」中のちょっと心に残る事件でした。

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2020年5月22日 (金)

ウエビナー「逆境の今アパレル企業が戦略投資する意味」

 コロナ危機で先が見通せない昨今の状況です。先日、アパレルの名門、レナウンの経営破綻のニュースも飛び込んできました。
 こうした中、セントリックソフトウェア主催(メディア協力 繊研新聞社)「逆境の今アパレル企業が戦略投資する意味」と題したウエビナーを拝聴しました。
Img_50431  セントリックソフトウェアはシリコンバレーを本拠地に、多くの企業のデジタルトランスフォーメーションをサポートしている企業です。ルイヴィトンを始め世界をリードする企業やブランドが同社のPLM(Product Lifecycle Managementの略で、「製品ライフサイクル管理」)を活用しているといいます。
 パネリストはこのセントリックソフトウェアコマーシャルディレクター 荒井基宏氏、戦略コンサルタント / ターンアラウンドマネージャー 河合拓氏、繊研新聞社 編集局長 矢野剛の3氏です。ビジネス再開の今だからこそ、強いIT基盤を築くためにITへの戦略投資が必要と、投資の重要性やリモート環境の充実、セントリックPLMソリューション導入のメリットなどが議論されました。
 
 まずは日本のファッションビジネスの現状です。矢野氏が90年代以降の構造的問題を解説しました。SPAモデルが進出し、次第にOEMが増加して企画までもが組み込まれてODMとなり、生産分野がブラックボックス化。そこから価格競争が起こり、近年それが加速して価格競争による過剰在庫の悪循環が進んでいるといいます。
 河合氏はそれに加えて、生産現場が20年前と変わっていないことを指摘。工場は依然として紙と手でコミュニケーションしているのに対し、販売の方はAIを採り入れるなど進化し、今や化石時代と21世紀が一緒にバリューチェーンを形成している状況になっているとのこと。SPAはモノをつくって売る業態ですが、メンタル的には売場とつくり手が分断されていて、デジタル化は売場に集中。その結果、つくる側は分業でやってきたこともあり、デジタリゼーションから取り残されたといいます。これからは横のデジタル化が最後のブルーオーシャンになってくるとも。 
 次に基幹システムへの投資についてです。コロナ禍でアパレルは疲弊を余儀なくされ、DtoCでセントリックPLMを導入しているところもあるとのことですが、しかし新規投資はアパレル、とくに百貨店アパレルにとって、資金的にも人材的にもかなり困難のようです。
 荒井氏は、PLMの受注状況を問われて、欧米や中国企業は旺盛といいます。なぜかというと売上至上主義から利益至上主義に変化しているからで、このためよいモノをつくることが必須、つまり余剰生産しない、余剰在庫をつくらない製品開発が追求されているのだとか。モノづくりの過程で余分なコストを極力削減することが求められているのてすね。
 セントリックPLMは効率よく品質のよいモノをつくるソリューション。欧米や中国企業が導入している理由は、①よいモノをつくる仕組みを構築したい、②すべてがストップしているこの時期だからこそ、再開に向けた足場固めをしたい。③細分化したEC市場のニーズに応えたいから。昨今は工場とブランドがデジタルでやり取りするのがトレンドで、セントリックPLMならこれらすべてが可能。そこで工場とブランドのワンセットでの購入が多いといいます。
 さらに話題はアフターコロナへ。繊研に「7つの予言」という論考を書かれた河合氏は、今年をTOB元年と位置付けたそう。金融主導で業界再編が起こる可能性が高く、こういうときはアフターコロナにビフォーコロナを引きずるのか、あるいは自分自身が変わるのか、変わるとしたらどう変わるのかという絵をしっかりと持っておくことが大切だといいます。
 荒井氏は、最近のECの売上を見て通常とは異なるものが売れているといい、変わるトレンドに素早く対応するための武器が必要と強調。また消費回復までに少なくとも1~2年はかかるとの見通しを示し、マーケットの変化をキャッチアップできる体制を整えておかないと苦しくなると予想します。セントリックPLMは期間を短縮化できるのも強みで、需要期にできる限り近い段階で消費者に商品を提供できるのも特徴といいます。
 最後に、アパレルがこれから競争力を得るためにはどうすればよいのか、という質問が出ました。
 矢野氏は、アパレル本来の企画力やデザインの部分を再構築しないといけない。多様な付帯業務はコンピュータに任せて効率化を図ることを提案。
 河合氏は、デジタル化の行きつく先は原点回帰。人間がどう差別化していくかを考えること、これが競争を優位にする鍵になると述べ、商売の原点に戻すことがデジタルの本質とコメント。
 荒井氏は、クリエーションもリモートワークでできるようになり、クリエイティブかつ差別化された製品開発に、PLMはますます重要になってくると、語ってウエブを閉じました。

 業界の多くの方が、このオンラインパネルディスカッションに参加され、刺激されたものと思います。有意義な時間となりました。

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2020年5月21日 (木)

新しい小売業の風景 ゲームにつながるブランド

 自宅待機でモバイルゲームが爆発的な成長を見せています。それもそのはず、世界中で家での気晴らしにテレビやビデオ、それに加えてゲームもそのための大事なツールの一つになっているのですから。
1_20200520201401  日本でも家庭用ゲーム機、任天堂「スイッチ」とソニー「プレステ4」が大ヒット、今年上半期の売れ筋ランキング上位に挙げられています。
 買い物のやり方も変化してきました。コットン・インコーポレイテッドの「2020年コロナウイルス対応消費者調査」によると、米国では消費者の47%がオンライン、宅配サービスなどといった新しい買い方を発見したと回答、57パーセントが、「この経験は今後の買い物の仕方を変えるだろう」と答えているといいます。
 そうした変わる買い物習慣の一つに、ゲーム内広告を利用したショッピングがあります。ゲームにさりげなくブランドをつなげる試みで、例えば「ラピッドファィア・ネットワーク」とか「アドバゲーム」など。とくに昨年、「ナイキ」が期間限定でバトルロイヤルゲーム「フォートナイト」とコラボして、「ジョーダン」ブランドをアピールしたことも話題になりました。
 米国セールスフォースの「コネクテッド・ショッパーズ・レポート」では、現在、ゲーム機を利用して商品を購入している買い物客はわずか4%ですが、その4倍の数(16%)がこれに興味を持っているとのことです。とくにZ世代では、25%の人が将来、ゲーム機を使って買い物をしたいと考えているそうです。
 
 モバイルゲーマーの半数は女性とのデータも出ています。ブランドがゲームに密かにシームレスに入り込んで、商品販売につなげていく ―― 新しい小売業の風景になりそうですね。

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2020年5月20日 (水)

時の試練に耐えて進化するデニム

 コロナ禍による経済危機で様々なものが変化しようとしています。しかし、それは慣れ親しんできた心地よいものが失われるという意味ではありません。それらは進化していくのです。
 デニムジーンズの歴史が、そのことを物語っているようです。
 Bluejeansbirthdayheader 今日はブルージーンズの誕生日、5月20日です。
  左はコットンインコーポレイテッドから届いたバースデーカードです。
 「ブルージーンズ、147歳、おめでとう!」
  そこで今回は、その誕生から大恐慌を乗り越えて進化し続けるジーンズについて考えてみたいと思います。
 
 ブルージーンズの最初の一本が正式に特許を取得したのは1873年です。Img_4538levis1 そのとき誕生したのが、今やジーンズの代名詞となったリーバイスの501Ⓡです。これは何十年もの歳月をかけての出来事だったといいます。
 1853年、リーバイ・ストラウスという生地商がニューヨークから、反物を売るためにゴールドラッシュの町サンフランシスコに移り住んだのが始まりです。常連客となったのが、ジェイコブ・デイヴィスという仕立屋でした。ある日、彼はストラウスに手紙で、ポケットの破れやすい箇所と前開きのボタン留めの根元にリベット(金属鋲)を打ってズボンを丈夫にする方法を考案したことを伝えます。彼はこのパンツの特許を取得したいと考えていたのですが、正式な手続きをするための費用がなく、ストラウスにアイデアを提案したのです。ストラウスが手数料を払えば、二人で一緒に特許を所有することができます。1873年5月20日、彼らは「ポケットの開口部を固定する改良技術」の特許を取得しました。デニムのボトムスを現在のブルージーンズに変身させたのは、リベットの使用でした。
 
 この時代は、カリフォルニアのゴールドラッシュに向かう人々の足となる鉄道建設が盛んでした。しかしストラウスとデイヴィスが特許を取得して数ヶ月後の1873年9月、アメリカ経済が悪化、鉄道建設に資金を提供していたジェイ・クック・アンド・カンパニーが過大な債務超過に陥り、破産を宣言します。これがドミノ効果を引き起こし、2年以内に18,000社の企業が倒産し、失業率は14%にまで上昇したといいます。不況は1929年に株式市場が暴落する大恐慌まで続きます。
 リーバイ・ストラウス社も困難に襲われましたが、それでもジーンズを生産し続けたといいます。西部劇映画がヒットし、カウボーイの生活スタイルが好まれたこともあり、恐慌から脱するとジーンズは復活し売り上げは上昇したのです。
 その後、デニムは多くの進化を遂げて現在に至っています。かつて「ロー(下衆な)ファッション」などと蔑まれてきたブルージーンズですが、今やデザイナーコレクションで人気を誇るファッションとなっています。
 デザイナーたちは消費者の好みを念頭に置きながら、ワークウェア(作業着)からクラシックなワードローブに、適応させてきたのです。  
 
 ここからは、最近のジーンズの消費動向をみていきましょう。
 コットンインコーポーレイテッドの調査機関「コットンライフスタイルモニター(Cotton Lifestyle Monitor)」によると、2010年、消費者の96%がデニムジーンズを購入する際に重要な要素はフィット感だと答え、次いで快適性(95%)、品質(91%)、「よく見える」(90%)、耐久性(88%)、価格(86%)でした。それが10年後の2020年には、フィット感(97%)と快適さ(96%)に関しては同じような数字が出ているのですが、消費者は、品質(94%)、耐久性(93%)、価格(93%)を大幅に重視するようになっています。同時に、防水性や色あせ防止などの性能面に、以前よりも多くの人が関心を持つようになっていて(65%対58%)、環境への配慮(49%対43%)も重視するようになっています。
 またストレッチはここ数年の間に女性用市場で成長しており、過去1年間に販売された女性用ジーンズの88%に見られるとのことです。メンズ市場ではストレッチは少数派で、販売本数の20%しかないのですが、昨年の伸び率は40%と、チャンスがあるといいます。
 一方で、女性がジーンズにストレッチ以上のもの、たとえばスリミング、リフトアップ、吸湿性などの特別な機能を求めていることも注目されます。
 
 今後、進化するジーンズの動きに目が離せません。

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2020年5月19日 (火)

ファッション業界の大きな関心事はサステナビリティ

  今、ファッション業界の大きな関心事はサステナビリティ (持続可能性)です。
   Img_48311 2020/21年秋冬コレクションウィークでも、多くのデザイナーが気候変動や環境への責任に声を上げていました。
 (右はステラ・マッカートニーのこの春発売されたセーターです。「We are the weather(私たちは天気)」の文言が入っています。)
  コロナ収束後も、この流れはさらに大きなうねりとなって続くとみられています。
 何故かというと、消費者がサステナブル(持続可能)な「品質」を求めているからです。

 コットン・インコーポレーテッドの2020年ライフスタイルモニターによると、消費者は新しい服を購入する際にフィット感(96%)、着心地(96%)に次いで「品質」(92%)を挙げています。またほとんどの消費者(63%)が、コットンやウールなどの天然繊維を使用したアパレルブランドの方が、より親近感を感じたり、愛着を覚えたりするといいます。少し高くてもサステナブルな素材を使用して、ファストファッションではない服を作っているデザイナーにとって、心強いデータですね。
 さらにもう少し詳しく見ていくと、4人に3人以上の消費者(78%)はコットンが最も好きな繊維であると回答しています。また、人工の繊維と比較して、81%の消費者はコットンが最もサステナブルで、最も柔らかく(81%)、最も着心地が良く(80%)、最高の品質(73%)で、その上66%が最も長持ちすると答えています。

 とはいえファッション業界が直面する問題の一つは、服に使用されている繊維のほとんどがプラスチックをベースにしていることです。
 エレン・マッカーサー財団の調査によると、最も一般的な素材はポリエステル(55%)、次いでナイロン(5%)、アクリル(2%)となっています。これらの合成繊維は、地球の海に入る主要なマイクロプラスチック汚染の35%を占めているのです。この微小なファイバーは洗濯で水路に流れ込み、天然繊維のように分解されません。その代わりに、最大で200年間水中を漂い続け、その間に繊維は水生生物によって消化され、食物連鎖に取り込まれます。世界保健機関(WHO)によると、マイクロプラスチックによる汚染は飲料水にも見られるといいます。
 サステナブル・ファッション・コレクティブの次の指摘にも注目です。「合成繊維は安価で大量生産が容易。だがマイクロプラスチック汚染の他に、ポリエステルの製造だけでも7,000万バレル近くの石油を使用している」というものです。デザイナーやブランドは、再生可能な天然繊維の使用を検討してみてはいかがでしょう。消費者が求めているのは価格の安さではないのですから。実際、ライフスタイルモニター調査によると、ほとんどの消費者が、Tシャツ(60%)、カジュアル衣料(56%)、デニム・ジーンズ(54%)、アクティブウェア(51%)などのアイテムで、綿がポリエステルなどの合成繊維で代替されないようにするために、少し高めの価格を支払うことを厭わないと答えています。
 
 最後にサステナビリティとは何か、です。ニューヨークでメンズウェアコレクションを発表しているデザイナー、ディヴィッド・ハートは「サステナビリティとは新しいものをつくることではない。今あるものでよしとすることが持続可能性で、もちろん生地もつくりも高品質でね」と。ハートは今シーズン、自身のアーカイブの中からお気に入りの作品をいくつか引っ張り出してきて、街中で見つけた古着と組み合わせたコレクションを披露しています。

 長く愛用できる「品質」こそ、サステナビリティなのですね。

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2020年5月18日 (月)

「Blue Jeans Go Green™」注目のデニムリサイクル

 コットンは自然で持続可能な繊維です。このコットンで作られたオーセンティックなデニム、つまり本物のデニムなら、分解して新しいものに変えることができます。
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 「Blue Jeans Go Green™(ブルージーンズ・ゴー・グリーン)」は、デニムをリサイクルするプログラムです。 米国のコットン・インコーポレイテッドが2006年に立ち上げたもので、「古いデニムに新たな目的を」と呼びかけ、共感した小売業者、大学、団体、個人が年200万枚以上のデニムを回収。その結果、1,000トン以上の繊維廃棄物が埋め立てられずにすんでいるそう。回収されたデニムは提携しているBonded Logic, Inc. のUltraTouch™Denim Insulationの断熱材に再利用され、毎年、その一部は、ハビタットなどの建築活動を支援するために配布されているといいます。
 この注目のデニムリサイクルの動画、https://bluejeansgogreen.org/をクリックしてご覧ください。

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2020年5月17日 (日)

今年のアースデイ 空気をきれいにする当たり前の選択

 Topmove7          (写真 一般財団法人日本綿業振興会より)

 毎年4月22日に行われているアースデイ。アメリカで始まったこの環境ムーブメントも、今回で50周年を迎えたといいます。それが今年はこれまでとは大きく異なり、空気がいつも以上にきれいになって、思いがけない場所に野生生物が出現したとか。
 コロナ禍の下、オンライン開催となったためですが、コンサートや行進、集会のために何百万人もの人々が集まり、車で道路を埋め尽くし、使い捨ての飲食物の容器を残すよりも、はるかに好ましい---。皮肉な話だと思いませんか?
 
 普段、騒がしい私たちの世界では、ごく当たり前の選択が見落とされがちです。 たとえばコットンのような天然繊維です。サステナビリティ(持続可能性)の議論で、話題に上るのはリサイクルペットボトルから作られたポリエステルを含む新しいコレクションの方で、何十年も前に聞いた天然素材の話は現実を反映していないものとされてしまいます。

  コットンは「渇きやすい作物」と言われてきましたが、本来は暑さや干ばつに強い農作物です。米国農務省は綿花を食用作物として規制していて、同省の2012年のデータによると、米国で灌漑された土地のうち、トウモロコシの占める割合が最も高く、25%を占めています。次いで干し草などの飼料作物(18%)、大豆(14%)、野菜(8%)、果樹園作物(8%)、綿花(7%)、小麦(7%)、米(5%)と続きます。国際綿花諮問委員会(International Cotton Advisory Committee)も、綿花は世界的に見て、灌漑用水のわずか3パーセントしか消費していないことを明らかにしています。
 米国とオーストラリアのサステナブルコットンプログラム「コットンリード(Cotton LEADS)」によると、米国では綿花の大部分(約60%)が灌漑なしで生産されており、降雨のみに頼っています。残りの40%の綿花には、灌漑は作物の必要量を補うためにのみ使用されているといいます。
 
 また綿花生産で米国の綿作農家は、水の使用量を減らすだけでなく、殺虫剤の投入量も少くさせています。綿花農家はかつて農薬を多く使っていましたが、今では農薬使用量は、その前の世代に比べて50%も減っています。この大幅な減少の理由の一つは、1996年に害虫抵抗性のある遺伝子組み換え作物、BTコットンが導入されたからです。これにより、収量の増加と殺虫剤の使用量の削減をともに実現しているのです。
 米国の農家にとって水や殺虫剤の投入量の節約は重要です。なぜかというとほとんどの綿花栽培農家が「大規模経営」ではないからなのです。米国農務省(USDA)によると、2017年のデータで16,149の綿花農場のほとんど(65%)が家族経営の農場で、24%が提携農場です。水や投入資材の節約は、個々の農家の経費削減を意味します。ですから使用する量が少なければ少ないほど利益につながるのは当然のことです。
 
 ゲイリー・アダムス博士、ナショナルコットンカウンシルの社長兼CEOは、「持続可能性は、米国の綿花農家個人の問題」といいます。そして次のように語っています。「彼らは、彼らの世代のためだけでなく、次の世代に引き継ぐつもりで農業をしています。土地が現在よりもっと多く投入されることはありません。増え続ける需要を満たすには、テクノロジーが不可欠で、資源を節約する必要があるのです。」と語っています。
 
 2020年、コットンインコーポーレイテッドが実施した「コットンライフスタイルモニター」調査によると、消費者の10人に8人近く(77%)が一番好きな素材はコットンと回答、また81%の消費者がコットンの衣料品が最もサステナブルであると答えています。さらに、約半数の消費者(45%)が、より持続可能性の高い、あるいは環境に優しい衣料品を提供するブランドの衣料品をより愛用するといい、この数字はミレニアル世代では55%に跳ね上がっているといいます。
 またブランドや小売業者からは、消費者の少なくとも5人に2人が、下着(48%)、Tシャツ(45%)、カジュアルウェア(42%)、デニム・ジーンズ(42%)に、少し高めの価格を支払っても合繊よりコットンが好ましいと答えているそうです。
 
 コットンは、このように環境に優しい素材です。その繊維がセルロースでできているからです。「アースデイ2020」が掲げるカーボンニュートラルに貢献するのはコットンであることを、改めてお伝えして締めくくります。

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2020年5月16日 (土)

真っ白なみかんの花とメジロの巣にビックリ!

 今、裏庭のみかんの木に真っ白な花がたくさん咲いています。
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 季節はもう、歌に歌われた「みかんの花が咲く頃」だったのですね。清々しい柑橘系、爽やかな香りでリフレッシュします。
 Imgp64071  枝葉の奥で見つけたのは、何とメジロの巣でした。中は空で残念、もう雛たちは巣立った跡でした。それにしてもこんなところに巣をつくっていたとはビックリ! 来年は雛を見たいです。
 
 Img_432211 右は、春先にカワヅサクラの花の蜜を吸いにきたメジロです。庭のさざんかの花にもよく来ます。花の蜜や果汁が好きなのですね。

 自宅待機が続く今年は、目にする自然が新鮮です。

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2020年5月15日 (金)

コロナの時代に働く プラス思考で快適さを維持する服とは

  大手アメリカのコンサルティング会社、マッキンゼー・アンド・カンパニーは「危機の時代における北米ファッション産業の展望」の中で、次のように述べています。「テレワークやフレックスタイムといったワークライフバランスの重視が新たな規範となる中で、職場環境は多くの人にとってこれまでとは異なるものになるでしょう。アパレル購入の際、最重要視されるのは“快適さ”かもしれません。危機以前からすでに強く見られた『カジュアル化』の傾向はさらに加速する可能性があります。」 

  ここではコロナの時代に働く「プラス思考で快適さを維持する服とは」を考えます。

1_20200514183701  “ロサンゼルスタイムズ”のファッション編集者が最近、在宅勤務の人は「仕事のプロならきちんとした服を着るべきだ」と発して、物議をかもしたそうです。彼自身、実はスウェットパンツを着用して仕事に臨んでいたのです。(日本でも上着だけスーツでボトムはパジャマのニュースキャスターがいましたね。)
 
  「消費者は快適な衣服でストレスを緩和している」といいます。このことは米国での調査資料からも見て取れます。EditedのKayla Marciによると、米国ではアクティブウェアの売れ行きが4月初旬、2019年同期に比べて40%増加。メンズのアクティブウェアでは18%増、ウィメンズはより大幅な増加で43%増。レギンスはボトムス全体の50%を占め、無地がプリントを上回り、柄物ではカラーブロックか、もしくは花柄、あるいはタイダイだったとのこと。さらにウォール・ストリート・ジャーナル紙に、トラックスーツの完売数が36%増加、スウェットパンツの完売数も39%増となり、もう一つの売れ筋、バスローブも29%の売上増を記録したことがレポートされています。
 
 コロナ危機で、数えきれないほど多くの米国市民が自宅待機令を受け、不確実性とストレスに加えて、ドレスアップの機会もなくしました。この事実が、こうしたアイテムの売れ行きを伸ばし、日常の服装を変えてしまうことにつながっている、ということでしょう。

 コットンインコーポレイテッドの「2020年コロナウイルス対策調査」(第1波、3月20日~25日)も、人々の行動が大きく変化したことを伝えています。10人に7人以上(71%)がテレビ、映画、ビデオをよく見るようになり、67%がニュースを読んだり見たり聞いたりするようになり、また62%が快適な服をよく着るようになり、54%が料理をするようになり、52%が快適な食べ物やスナック菓子を食べるようになったといいます。
 待機が始まって以降、衣料品の買い物をする人のほぼ半数(46%)が、着心地の良い服を購入、その51パーセントが、快適な服がより重要と回答しています。このため3分の1以上(37パーセント)が天然繊維で作られた服を買い求め、34%が以前よりもカジュアルな服を着るようになったと答えています。
 また消費者の42%が「長持ちする」、耐久性のある服を購入、40%がアクティブウェア/アスレチックウェアを求め、27%が待機前よりもアクティブなウェアを着用していると回答しています。

 テレビを見たり、体を動かしたりするためのソフトなスウェットや汎用性の高いヨガパンツのようなアイテムの売り上げが増加していることは、未曾有の危機の中で消費者が自分を落ち着かせようとしていることを物語っているようです。
 トレンド予測会社のWGSNは、コロナウイルスが人々の精神に大きな影響を与えていると指摘。「不安が重要な関心事となり、人々は健康だけではなく、収入の減少や失業の懸念という恐怖に襲われている」といいます。
 上述の「コロナウイルス対策」調査で、「最近とても怖い」と答えているアメリカ人は63%に上り、4分の3 (75%) が「今すぐ居心地の良いベッドやブランケットで丸くなりたい」と回答。また70%の人が「人々がこのパンデミックを十分に真剣に受け止めていない」ことに、多少なりとも同意していて、危険から逃れるために、半数以上(54%)がオンラインショッピングを逃避手段と答えているとか。 
 「サバイバルモード」に移行するにつれて、人々は「安全性と安心感を反映した商品に惹かれていく」ことが分かります。消費者の4 分の3 (75%) が「快適な服を着ていると、気分が良くなる」と答えているのは、このためでしょう。
 素材では、回答者の70 パーセントが、綿製品の服が最も快適だと答え、スパンデックス製の27%、ポリエステル製の22%、レーヨン/ビスコース/テンセル/モダール製の16%、ウールの服の17%を大きく上回ります。また5人に4人以上の消費者(82%)が、コットンは他の繊維よりも安全性が高い、と評価しています。 

 今後、ファッションブランドや小売は、アパレルに快適性と安全性を求める消費者の欲求の重要性を考慮する必要があるものと思われます。

 最後に、“ネクスト・ノーマル(次の普通)”とは、人々がいつもカジュアルに見えることかも――というマッキンゼー・アンド・カンパニーの言葉で締めくくります。

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2020年5月14日 (木)

CCI バーチャルイベントでサステナブルなアメリカ綿を紹介

 COTTON USA WEEKLY(2020.5.8)で、CCI(国際綿花評議会)の欧州地区アパレル/小売担当ディレクター、ステファニー・ティエール・ラトクリフ(Stephanie Thiers-Ratcliffe)さんが、活躍していることを知ってうれしくなりました。
 12 これによると、ステファニーさんは、先月末、CCIがスポンサーとなって開催されたイノベーションフォーラム主催のバーチャルイベント「バーチャル・サステナブル・アパレル/テキスタイル・カンファレンス」でパネリストを務めたとか。コロナウイルスの影響により、アムステルダムでの予定が、バーチャル方式での実施となったのですね。
 テーマは「アパレル業界がどのようにファッションおよびテキスタイルサプライチェーン全体において、製造現場を変革し、消費者を巻き込み、循環を促進し、気候への影響を軽減していくか」だったそう。彼女は、H&Mおよびパタゴニアとのサプライチェーンのトレーサビリティを高める最新イノベーションの一環として、「U.S.コットン・トラスト・プロトコル」(このブログ2020.5.11参照)を紹介。透明性やコラボレーション、およびデータを基にした長期的なサステナビリティ戦略が成功の鍵であり、「U.S.コットン・トラスト・プロトコル」がその目標達成において業界をサポートする機会を提供することを分かりやすく解説したといいます。
 
 フランス出身で語学堪能なステファニーさん、CCIロンドンで初めてお会いして以来ずっと親しくしていただいています。太陽のように明るくて温かい、それでいてとても鋭い知的な方です。次回もまたパリのプルミエール・ヴィジョンのCCIブースでお目にかかれるのを楽しみにしています。

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2020年5月13日 (水)

日本初!COTTON USAバーチャル下げ札を導入開始

 今、コロナ禍も手伝って、eコマースの伸びが加速しています。このeコマースで優位に立つための新しい手段として注目されるのが「バーチャル下げ札」です。
 2_20200511125901 国際綿花評議会(CCI)では、「COTTON USA バーチャル下げ札」を開発し、全世界のCOTTON USAライセンシーのECサイトでの導入を推進しています。
 この下げ札を日本で初導入したのが、バロックジャパンリミテッドの人気ブランド「AZUL BY MOUSSY」です。ECサイトでCOTTON USAを検索して開くと、商品説明の下方にバーチャル下げ札がポップアップ表示されていて、「おやっ」と目が引き付けられます。マークをクリックすると30秒ほどの動画が再生され、その商品が環境に責任をもって生産されたサステナブル(持続可能)なアメリカ綿を使用していることを紹介してくれます。
 
 4月下旬にこのニュースを聞いたとき、正直、「バーチャル下げ札って、何のこと?」と思っていました。この言葉自体、初耳でした。
 でもこれなら商品の品質を見てすぐに理解できます。とくにサステナビリティというちょっと分かり難いコンセプトでつくられていることを、閲覧者に簡単に伝えられる仕組みと思いました。
 
 「なぜバーチャル下札が買物客に好まれるのか?」など、詳細についてはCOTTON USAのHP https://cottonusa.org/ja/hangtagをご覧ください。

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2020年5月12日 (火)

「世界の水を守るために天然繊維を使用してください!」

 海洋のマイクロプラスチック汚染が問題視されています。コロナ騒動に掻き消されましたが、この3月22日は、「世界水の日」でした。
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 コットン・インコーポレイテッドの「ライフスタイルモニター」も、この日に向けて「世界の水を守るために天然繊維を使用してください!」と題した下記のような記事を掲載しています。
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 巨大なクルーズ船が小さなマイクロプラスチックの粒子でできていたとして、それが突然水中に崩れ落ち、小さな粒子が渦を巻いて、広がり、沈んでいくと想像してみてください。生分解性のない粒子は海の底に落ち、水生動物に食べられ、食物連鎖に入ったり、飲料水に入ったりします。
 もしこのシナリオが一度でも起きたら、世界は恐らく驚愕するでしょう。しかし、これは基本的に今、フリースやアクリル、ポリエステルなどの合成繊維で作られた衣類に起こっていることです。アパレル業界はより環境に優しい天然繊維の使用を考えるようになるのではないでしょうか。
 Science of The Total Environment誌に掲載されている「アパレルと家庭用繊維からのマイクロファイバー」と題した論文によると、海洋に流入するマイクロプラスチックの量は毎年0.19万トン(米国の約20.9万トンに相当)で、主にアパレルの生産、使用、洗濯に起因しているといいます。
 この論文の著者の一人でオーストラリアのクイーンズランド工科大学未来環境研究所の准教授、ビバリー・ヘンリー博士は、「プラスチック生産量は、1950年代初頭の約170万トンから2015年には3億1000万トン以上に増加しています」と述べ、「中でもアパレルやテキスタイルからの合成マイクロファイバーを含む廃棄物は、『ファストファッション』が始まった2000年頃から、指数関数的に増加しています。これは繊維生産においてポリエステルが綿を追い抜いた時期でもあります」と語っています。 
 「ライフスタイルモニター」の調査によると、10人に6人以上(62%)が、海洋のマイクロプラスチック汚染を知って以降、ブランドや小売業者が服に合成繊維を使用していることを気にしていると答えています。全消費者の半数以上(56%)が、ポリエステル、アクリル、ナイロンなどの繊維で作られた衣類を避けるために、購入する前に繊維含有量のラベルをチェックしていると回答。この数字は、とくにベビーブーマー世代で64%と増加しているといいます。また約4分の3(73%)の消費者が、持続可能で環境に優しい天然素材の服を少なくともその一部に求めているといいます。
 
 今年の「世界水の日2020」のテーマは、水ともう一つ、気候変動でした。消費者は、マイクロプラスチックの粒子が環境に与える二重の打撃にまだ気づいていないかもしれません。しかしハワイ大学マノア校の研究チームは、マイクロプラスチックが水域を汚染し、食物連鎖と飲料水の両方に入り込むだけでなく、気候変動の一因になっていることを明らかにしました。プラスチックは太陽光にさらされると、メタンとエチレンを放出し、地球温暖化の原因となることを発見したと発表しています。
 同大学チームではまた、「海洋プラスチック汚染で一般的にみられるポリエチレンよりも、表面積の大きいマイクロプラスチックは炭化水素ガスの量を加速する可能性が高い」との研究も公開していて注目されます。 

 ヘンリー博士は、オスロ・メトロポリタン大学のキルシ・ライターラ上級研究員、イングン・グリムスタッド・クレップ研究教授とともに、合成繊維のマイクロファイバーに焦点を当てた研究を行い、「複雑なプラスチックサプライチェーンの各セグメントのすべての関係者が責任を共有する必要がある」と提言。「全体の消費量を減らすこと、合成繊維の放出を減らすために洗濯方法を変えること、天然の生分解性繊維の割合を増やすこと」などの選択肢を提案しています。そして「これらの行動は今すぐにでも可能」と述べています。
 一方天然繊維は、その使用を増やしていくことが業界にとって賢明な動きと、天然繊維を推奨。ライフスタイルモニターの調査でもこのことは裏付けられていて、81%の消費者が、合成繊維の衣料品と比較して、綿の衣料品が最も持続可能性が高いと回答。さらに、73%の消費者が綿の服は最高の品質であり、66%の消費者が長く使えて飽きない、と答えています。
 
 ファッションブランドの中には、リサイクルされたペットボトルから作られたテキスタイルに注目しているところもあります。これはペットボトルに新しい命を与えていますが、環境への悪影響は他の石油系繊維と同様です。焼却炉代替のためのグローバルアライアンスのコミュニケーションコーディネーター、クレア・アーキン氏も次のように語っています。「プラスチック汚染の危機から抜け出すためにリサイクルすることはもはや不可能です。使い捨てプラスチックがあまりにも多く生産され、消費され過ぎているからです。」
 ヘンリー博士がより天然で生分解性のあるテキスタイルの使用を提唱しているのは、まさにこのためです。

 最後に博士の言葉で締めくくりましょう。
 「マイクロファイバーに関して言えば、天然繊維であれ合成繊維であれ、すべての繊維は生産、使用、廃棄の過程で排出されることは間違いありません。しかし、ウールやコットンの繊維は、バクテリアや真菌などの自然界に存在する微生物の働きにより、海水中で生分解し、無害な繊維を生成するという確かな証拠があります。天然繊維の微粒子は自然の生態系サイクルの中で再び使用されるようになるのです。一方、プラスチック(合成)のマイクロファイバーは何年も何年も(おそらく何百年も)存続します。」
 
 関連記事https://cottonusa.org/uploads/documents/JA_MicrofiberSellSheet.pdfをクリックしてご覧ください。

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2020年5月11日 (月)

米綿プロトコルがテキスタイル・エクスチェンジの仲間入り

Cotton-boll  先日、アメリカ綿「COTTON USA」の「U.S.コットン・トラスト・プロトコル(U.S. Cotton Trust Protocol)」が、「テキスタイル・エクスチェンジ(Textile Exchange)」の推奨繊維・素材リストに追加加入したというニュースが飛び込んできました。 
 
 「U.S.コットン・トラスト・プロトコル」は、アメリカ綿花の生産慣行とそれによる環境への影響を記録するためのデータ収集、測定、検証に関する統一手順を定めたものです。収集されたデータは、世界中の繊維サプライチェーンに向けて、アメリカ綿が責任ある方法で生産されていることを、証明するものになります。
 「テキスタイル・エクスチェンジ」は、サステナブルな繊維・素材業界のリーダーを生み出す世界的な非営利団体です。
 
 これにより「U.S.コットン・トラスト・プロトコル」は、「テキスタイル・エクスチェンジ」の推奨綿繊維として、よりサステナブルなコットン生産イニシアティブの仲間入りをすることになります。このリストには、ベター・コットン・イニシアティブ(BCI)、コットン・メイド・イン・アフリカ(CmiA)、フェアトレード・コットン、オーガニック・コットン、REEL、ISCC、リサイクル・コットンなどが含まれています。
 
 「U.S.コットン・トラスト・プロトコル」のエグゼクティブ・ディレクター、Ken Burton氏は、「U.S.コットン・トラスト・プロトコルがテキスタイル・エクスチェンジの推奨繊維・素材リストに加えられたことを嬉しく思います。U.S.コットン・トラスト・プロトコルは、米国の綿花生産において環境フットプリントを継続的に改善・削減していくための業界全体のシステムです。水・土壌の保全強化と温室効果ガス排出量を削減するための米国の綿花生産者の取り組みを追跡した集約データをアパレルや小売業者に提供します。これらのデータは、ファッションおよび小売業界のサステナビリティ目標への進展を裏付けるものとなります」と述べています。
 一方、「テキスタイル・エクスチェンジ」のマネージング・ディレクターであるLa Rhea Pepper氏も、「テキスタイル・エクスチェンジの使命は、テキスタイル・バリューチェーンにおける持続可能な慣行を加速させることです。トラスト・プロトコル・コットンが推奨繊維・素材リストに追加できることを嬉しく思います。これにより、アパレルや小売業者が推奨繊維を事業戦略に組み込む際、サステナブルなコットンを調達するための選択肢が一つ増えたことになります」と語っています。
 
 元よりサステナブルなアメリカ綿ですが、さらに「テキスタイル・エクスチェンジ」という認証基準が加わったことで、いよいよその真価を発揮していくことになるでしょう。

 下記は、アメリカ綿花業界が昨年発表した2025年に向けたサステナビリティの具体的な目標値です。
○生産性、13%向上(例:1ポンドの綿花の生産に必要な土地面積の削減)
○灌漑用水の使用、18%削減
○温室効果ガス排出、39%削減
○エネルギー消費、15%削減
○土壌侵食、50%削減
○土壌炭素、30%増加

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2020年5月10日 (日)

5月10日は「コットンの日」

 今日は5月10日、「コットンの日」です。この記念日はコットンが夏物素材として店頭に勢揃いし、販売の最盛期を迎える“コットンのベストシーズン”であることと、さらに5月10日の語呂合わせで、1995年に日本紡績協会が提唱。日本記念日協会から正式認定を受け、制定されました。
Img_21481_20200509134101  例年アメリカの綿花団体である米国の国際綿花評議会(CCI)と日本紡績協会が中心となって、コットンの日を祝う「コットンの日のイベント」を開催してきました。しかし今年は新型コロナウィルス感染拡大の影響で延期となり、残念な思いをされている方も多いのではないでしょうか。

 写真は、昨年のこのイベントで「COTTON USAアワード」を贈られたタレントの吉田沙保里さんです。(このブログ2019.5.24付け参照)
 
 ところで「COTTON USA」とは何か、改めてご紹介します。文字通り、アメリカで産出される綿花(つまりコットン)、アメリカ綿のことです。その特長として、まず挙げられるのがサステナブル(持続可能)であることです。世界最高レベルの精密農業の導入率と最新テクノロジーを駆使し、環境の負荷を軽減しながら高品質の綿花を安定供給しています。また、厳しい法規制の下で、経済・環境・社会的責任を考慮した「責任ある綿花生産」を実施し、トレーサビリティと持続可能性を約束しています。 
 「COTTON USA」マークは、この世界的に信頼されている上質なアメリカ綿を50%超で使用し、国際綿花評議会(CCI)が認定した綿製品だけにつけられる確かな証です。ライセンシー企業にはパートナーを支援するさまざまな価値あるサービスも提供しています。サプライチェーン全体と小売店舗でアメリカ綿製品であることをアピールすることで、そのメリットを目で見える形で表せます。

 お問い合わせは、CCIと協力協定を締結し、日本における「COTTON USA」マークキャンペーンを実施している一般財団法人日本綿業振興会まで、どうぞ。スタッフ一同、お待ちしております。

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2020年5月 9日 (土)

再開を待つフランスのファッションマーケット

 フランスでは新型コロナウイルス対策で実施している厳しい外出制限が5月11日に解除されます。
 店舗の営業再開で、フランスの消費者意識はどう変わるのでしょうか。フランスの調査機関「オピニオンウェイ」が4月22日から24日の間、18歳以上のフランス人1016人を対象に行ったファッションマーケット調査の結果が発表されています。(Journal du Textile)
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 これによると、45%がこの先30日間、月々のファッションにかける支出をコロナ危機以前より削減すると回答。42%が、これまで購入品の一部は役に立たないことに気づいたといいます。
 また35%が感染をおそれて店舗に入るのが怖いそう。31%がトラブルを防ぐために貯金をしたいとも言っています。(日本人はフランス人よりも貯金好きですからもっと多いかもしれません) 
 さらに20%がロックダウンで収入が減ったといい、また8%はロックダウン中にネットで大金を使ったと答えています。
 
 コロナ危機が一定の収束をみせたとしても、ファッションマーケットの回復はなかなか難しそう。
 もう一つ、別の調査もあり、興味深いのでご紹介します。それはより環境に配慮した消費か、常に持続的な消費か、低価格での消費かを尋ねたものです。「消費の楽しさを再発見したい」が43%いるものの、89%の人は「消費の仕方について自問自答し、地球のためのより責任あるライフスタイルを支持している」と答えているそうです。
 メイド・イン・フランスの推進も、83%の人にとっては目的となっているといいます。しかし人々の関心事は、まずは美容ケアや美味しい食事、エンターテインメントであって、ファッションは後回し。服を買いたいと思っている人はわずか25%で、ファッションはたとえそれがフランス製であっても優先順位が低いのですね。

 国によって事情は異なりますが、日本のファッションマーケットも似たような展開を見せるのでしょうか。今後を注視していきたいと思います。

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2020年5月 8日 (金)

米国マーケット「新型コロナウイルスと生活スタイルの変化」

 「コットンインコーポレイテッド(Cotton Incorporated)」の調査機関「コットンライフスタイルモニター(Cotton Lifestyle Monitor)」では、「新型コロナウイルスと生活スタイルの変化」をテーマに、米国マーケット情報を随時発信しています。
 その最新の調査情報が下記です。アメリカ人500人を対象に実施された「新型コロナウイルスと生活スタイルの変化」の第二弾で4月27日付けのもの。ちなみに第一弾は3月20日付けで、オレンジ色で表されています。第二弾と比較して見ることができるようになっていて興味深いです。1_20200508141001

 パンデミックが続く中、生活者はこの新しい常態「ニューノーマル」に順応しようとしています。これは営業再開にともなう、人々の旺盛な需要とショッピングプランを探る貴重な資料です。
 
 その興味深いポイントをまとめてみました。
○新型コロナウイルスへの懸念は、第二弾が第一弾より高くなっていて、とくに若年層では3倍増と急増しています。
○フェイスマスクをするという人は71%、フェイスマスクでコットンを探す人は75%いる。
 (アメリカではマスク着用が推奨され、ニューヨークでは義務化されたとか。日本ではマスクをつけるのは当たり前ですけれど、アメリカ人にとっては、大きな生活スタイルの変化ですね。)
○84%が出費を抑える、としている。
○オンラインショッピングについて、64%が衣服をオンラインで購入すると回答。しかし実店舗での購入を望んでいる人も60%いる。
 生活者はオンラインで服を買うことに心地よさを感じていますが、実店舗での買い物にも期待しているのです。
○77%が今後3か月以内に服を購入すると言っています。購入予定のアイテムとして、半数近くの人が挙げたのが、カジュアルシャツ、アクティブウェア、スエット、デニムジーンズです。
○この経験が今後の買い物の仕方を変えるという人は、第二弾では73%に増加しています。
 一度ついた習慣はなかなか変えられないようです。この流れは高まりこそすれ、衰えることはないのではないでしょうか。

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2020年5月 7日 (木)

米国「コットンと新型ウイルス」 消費者は快適さを追めて

 米国における米綿のリサーチ&マーケティング機関「コットンインコーポレイテッド(Cotton Incorporated)」が、「コットンと新型コロナウイルス(COTTON & COVID-19)」をテーマにした興味深いレポートを発信しています。
 その一つが3月25日付けのリリースです。アメリカ人500人に聞いたパンデミックに対する意識調査結果が発表されています。調査が行われたのは、トランプ大統領がコロナ対策のガイドラインを発表した頃です。人々が社会的な距離を置くようになり、可能な限り遠隔地で仕事をし、教育を公立学校からリビングルームやキッチンテーブルのプライベートな場にシフトさせることが、奇妙な新常態となっていった時期でした。
  再び読み返してみて、日本にも大いに通じる内容と思い、概略をまとめてみました。

 リリースでは新型コロナウイルス感染拡大に、大多数の消費者が非常に大きな懸念を抱き、その多くがオンラインショッピングに時間を費やし、ニュースに注意を払い、ソーシャルメディアに時間をかけ、食品から衣料品に至るまですべてに快適さを求めていると指摘しています。

 まずウイルス感染について、消費者の66%が「最近とても怖い」と答え、男性(57%)よりも女性(72%)の方が恐怖を感じているとのこと。感染への懸念は年齢が上がるにつれて増加し、45歳以上では「非常に心配している」(56%)と答え、次いで25~44歳(40%)、14~24歳(18%)となっています。
 また71%の消費者がテレビを見る回数が増え、67.2%がニュースを見る回数が多くなったといいます。62.8%が着心地の良い服を着る回数が増えたと答え、52.4%が快適な食べ物やスナックを食べる回数が増えたとも回答しています。
 
 次にオンラインショッピングについて。オンラインショッピングに費やす時間が多いか、少ないか、または同じくらいの時間かを尋ねたところ、ほとんどの消費者(46.1%)が、危機前と同じくらいで、32%近くがより多くの買い物をしていると答え、逆に買い物を減らしているのは14.5%。買い物を減らした消費者の61.1%は、個人経済が不安だからと答えています。
 回答者の58.9%がオンラインショッピングは「より安全」と感じており、48.1%の回答者がオンライン配送を増やした理由として、実店舗の閉鎖を挙げています。また、オンラインショッピングが増えたきっかけは、実用性以外にも「自由な時間が増えた」が46.2%で、半数以上(56.3%)が「楽しい」「やることがある」と回答しているとのこと。

 購入にあたり、消費者が重視するアイテムは基本食料品。食品(57%)、トイレットペーパーや掃除用品などの家庭用品(47.6%)、オンラインサービス(26%)、地域の食品宅配サービス(26%)にお金を割く割合が高くなっています。
 
 さらに素材について。ナチュラルで快適なテキスタイルに関心のある消費者が増えているといいます。
 衣料品や寝具などの繊維製品を閲覧・購入している、と回答した人は33%に上り、とくに関心が高いのは「天然繊維」(84.1%)、「快適性を追求した衣料・テキスタイル」(84.1%)、「耐久性のある衣料・テキスタイル」(81.1%)、「手入れのしやすい衣料・テキスタイル」(79.9%)などです。
 カテゴリー別では、「アクティブウェア・アスレチックウェア」(78.7%)、「スリープウェア・ルームウェア」(75%)の閲覧率が高く、39.6%が「購入したことがある」と回答。84%以上の消費者が「着心地を重視したアパレルを探している」と答え、46%近くが「購入したことがある」とのこと。60%以上の消費者が、危機的な状況の中で、よりカジュアルな服装やアクティブ/アスレチックウェアを着用していると回答しています。
 
 最後にコットンについて。消費者は快適さと安全性を求めてコットンを選んでいることが分かりました。
 快適な衣料品の原料となる繊維と生地を特定してもらったところ、回答者の69.6%が「コットン」を最も多く挙げたといいます。次いで「スパンデックス」(27.2%)、「ポリエステル」(22.5%)、「ウール」(17.2%)、「レーヨン・ビスコース」(15.6%)の順。
 低刺激性の観点から繊維の安全性を評価してもらったところ、コットンが55.4%、スパンデックスが27.8%、ポリエステルが23.2%、ウールが20%、レーヨン/ビスコースが17.4%となり、同様の結果となったといいます。
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 右は、アメリカ綿使いのドレスで、今年のプルミエール・ヴィジョン・パリ2月展で展示されたもの。

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2020年5月 6日 (水)

春菊の花って思いがけない美人!

 春菊の花を畑の片隅で初めて目にしました。あの鍋物によく使う野菜です。それがこんなに綺麗な花をつけるとは、何て思いがけない美人!でしょう。
Img_75831  内側が黄色で外側が白い輪になっています。遠目で菊の花と思ったのですが---、そうか、春に咲く菊の花なので、春菊と名づけられたのですね。
 食用にするのは東アジアだけで、ヨーロッパではあの独特の苦みのせいで、鑑賞用として栽培されているそうです。そういえばパリの花屋さんで見たかも、と思ったりしました。
 
 その隣ではヒメジョオン(姫女苑)が今を盛りに咲いています。これも菊の一種だそう。
Img_75761jpg  ミツバチも来ていました。ほんのりピンク色のものもあるのですね。雑草と無視していましたけれど、群がって咲いていると美しい。
 
 家に居続けている今、そんな自然発見をしています。

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2020年5月 5日 (火)

近隣の山に咲く花々 ヤマフジにシャガに卯の花

 コロナ騒動で、山は山小屋が閉鎖され、登山道も遮断されているようです。遠くに行かなくても、我が家のまわりには自然がいっぱい。近隣はちょっとした山になっています。
 この季節、ヤマフジを見に行ってきました。ヤマフジは野山に自生する藤の花です。一面の緑の中を歩いて行くと、薄紫色の房状の花が大きな木にからまって咲いていました。2mgp63351Img_75881jpg
 大きな藤棚に垂れて咲く花はもちろん美しくて好きですけれど、これはそれとは違って躍動感があります。野生って力強いなと思います。
 (ちなみに公園の藤は柵で囲われて人が入れないようになっていました。)
 
 山道にはシャガの花が群がるように咲いていました。アイリスとは一味違う、可憐な感じに魅せられます。2imgp63591
 夏を告げる卯の花(うつぎ)も今、あちらこちらで白い清楚な花を見せていました。Img_75561 「卯の花の匂う垣根にホトトギス早も来鳴きて---」と、「夏は来ぬ」の歌がひとりでに出てきたりして---。
 ああ、もう夏か! 少し気が晴れます。

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2020年5月 4日 (月)

「コジュケイ」がつがいで仲良く草むらを散歩

 「コジュケイ」というちょっと珍しい鳥を、初めて見ました。早朝、つがいで仲良く我が家の前の草むらを散歩していて、何ともほほえましい。
Imgp06662pg  
 私はこの鳥をてっきり野生の「ウズラ」と思っていました。茶色くてぽっちゃりとした体型をしているからです。でもよく見ると彩りがきれい。この辺りによくいる「キジバト」にも似ています。でもこれは丸っこくてカワイイ感じです。
 鳴き声をYoutubeで聞きましたら、朝方によく「ヒュットコイ、ヒュットコイ」とさえずっているのが、この鳥だったとわかりました。
 「コジュケイ」は漢字で「小綬鶏」、キジ目キジ科の小柄な鳥です。元はペットとして飼われていたのが大正時代に狩猟用に放鳥されて広く分布するようになったそうです。それにしても狩りの獲物だったなんて---、人間はやっぱり残酷です。

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2020年5月 3日 (日)

プルミエール・ヴィジョン ファッション業界支援に向け結集

 このほどパリのプルミエール・ヴィジョンから、力強いメッセージを込めたプレスリリースが届きました。タイトルは「プルミエール・ヴィジョンは、ファッション業界のため結集する」というものです。Visuel
  これによると、次回プルミエール・ヴィジョン・パリ9月展は9月15日(火)~17日(木)に開催確定とあります。出展申込期限は可能な限り後ろ倒しにし、条件を緩和するとのことです。プルミエール・ヴィジョン ゼネラルマネージャーのジル・ラスボルド氏は「行政による開催禁止命令により、万が一見本市が中止となった場合であっても、100%のリスクを持つことを決定している」と述べています。(まずは一安心ですね。) 来場者は、8月31日(月)までは無料で参加申し込みができるともあります。(これまでは42ユーロの入場料が必要でした。) 
 またプルミエール・ヴィジョン主催イベントの日程修正も発表されました。まずデニム・プルミエール・ヴィジョンとブロッサム・プルミエール・ヴィジョンですが、両者はプルミエール・ヴィジョン・パリ9月展に組み込まれるとのことです。6月にミラノで予定されていたデニム・プルミエール・ヴィジョンは、今年11月24日(火)・25日(水)にベルリンで、また来年5月26日(水)・27日(木)にミラノで開催。また7月のブロッサム・プルミエール・ヴィジョンは12月9日(水)・10日(木)に開催するとのことです。
 次にアメリカで行われている見本市に関しては、プルミエール・ヴィジョン・ニューヨークが、9月30日(水)・10月1日(木)に会期を変更、プルミエール・ヴィジョン・スポーツも日程を8月19日(水)・20日(木)に変更して開催されます。
 さらにデジタル戦略も加速するとのこと。
 一つは、B to BのEコマースプラットフォーム、マーケットプレイス・プルミエール・ヴィジョンのサービス無償化です。当面の間、追加費用や出品点数の制限なしでの利用が可能となります。
 もう一つは、オンラインでの新たなコンテンツの始動です。ウェブキャストサービスを利用して、2021/22秋冬向けのシーズン情報をモードチームの予測分析を交えながら提供するといいます。
 プルミエール・ヴィジョン・パリの次回会期では、多様化したツールにより、これまで以上にサービスとコンテンツの大幅なデジタル化が可能となってきそうです。フォーラムに展示される素材セレクションや、シーズンのモード情報、トレンドセミナーやカンファレンスもオンラインにて見ることができるようになるかもしれません。

 ジル・ラスボルド氏による「プルミエール・ヴィジョン チーム一同は、新たな脅威に立ち向かうため、今日完全に、業界とともに問題にコミットし、結集している。」の提言は、ほんとうに心強いです。私も業界の一人として大いに期待しています。

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2020年5月 2日 (土)

「フェーズフリー」日常と非日常を区別しない考え方

 新型コロナウイルスが蔓延している今は、まさに非常時です。そこで思い出したのが、日常と非日常を区別しない「フェーズフリー」という考え方です。  
 14111 私がこの言葉を知ったのは、昨年12月のIAUD(国際ユニヴァーサルデザイン協議会)研究部会のときです。その後の交流会で、フェーズフリー協会代表 クリエイティブディレクターの佐藤唯行氏によるプレゼンテーションが行われました。
 (右は同協会出版の書籍です。)

 佐藤氏によると「フェーズフリー」とは、日常時と非日常時という社会のフェーズ(時期、状態)を取り払うという意味だそう。 つまり災害からフリーになることであり、普段利用している商品やサービスが災害時に適切に使えるようにする価値を表した言葉であるとか。 
  フェーズフリー協会はこの考え方を基に“いつも”も“もしも”のときも、安心して暮らせる社会を目指して活動しているといいます。これはまさにユニバーサルデザイン(UD)に通じるコンセプトですね。
 同協会が関わった事例も挙げられました。そのいくつかを簡単に下記に記します。
 現在アスクルの通販カタログで販売されている「紙コップメジャーメント」―目盛り付きなので避難所などで粉ミルクの計量ができる紙コップ―、朝倉染布の超撥水風呂敷「流れ」―濡れたものを包んだり、傘代わりになったり、バケツ1杯分の水を汲むこともできる進化した風呂敷―などから、池袋エリア周遊バス路線を走る電気バス「イケバス」―災害時には蓄電池として活躍するバス―、愛媛県今治市クリーンセンター「バリクリーン」―地域の憩いの場・防災施設としての機能を有するごみ処理場―。
 この他にも、バオバオイッセイミヤケの蓄光素材を利用した夜の闇で発光するバッグ、歩くと発電するのでスマホの充電に役立つシューズ、スツール型防災トイレの「トイレスツール」など、様々な「フェーズフリー」のデザインを紹介。
 
 実際、災害というのはイメージしにくいものです。まさかそんなことが起こるとは想像できません。ですから“備える防災” は難しいのですね。そこで発想を変えてみる、日常時と災害が起きた非日常時という二つの時間を分けるのをやめるのです。そうすると私たちに必要なのは、防災のための特別なコトやモノではなく、日常時も非日常時も活用できる商品やサービス、そしてアイデアだった、ということが見えてくるといいます。
 
 そういえば昨今、コロナ対策で使用されている、おでこで測る非接触型体温計や、宅配ボックス・宅配ロッカーも現下非常時に有用で、しかもいつでも使えて便利な「フェーズフリー」ですね。
 これからの新しいモノづくりやサービス展開のヒントにしたいと、思ったことでした。

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2020年5月 1日 (金)

フランスのエル誌表紙「看護師さんメルシー」に思う

 フランスの女性週刊誌、エル(ELLE)。その3月27日付けの表紙にすっかりハマりました。表紙というとこの雑誌はいつも人物写真ですが、この号はイラストレーションになっています。それがとってもステキなのです!
 Coverbig 描かれているのはコロナ対策で医療に従事されている方々です。「メルシー(Merci ありがとう)」を添えて、医療の最前線で働く「看護師さんやお医者さん---は私たちのヒーロー」のフレーズとともに。
 やわらかなやさしさが感じられるのは、線の縁取りがない面構成で表現されているからかもしれません。ブルーやグリーンの色合いが爽やかで、和みます。
 描いたのは、イラストレーターのソルダッド・ブラヴィ(Soledad Bravi)さん。エル誌ではお馴染みの方です。

 フランスでは外出禁止令が出された直後から、医療従事者が帰宅する20時になると住民がベランダに出て拍手で迎えたそうです。TVで放映されていましたね。ところが日本では医療従事者への差別が起きたのです。配達など「エッセンシャル・ワーカー」と呼ばれる人たちも時に心ない言動に晒されることがあるといいます。私たちが「ステイ・ホーム(STAY HOME)」しているのも、そうした皆様のお陰なのに---。そんなところにも社会の成熟度の違いが表れているようです。
 エル誌のこの表紙を見て、改めてそんなことを思いました。

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