20/21年秋冬「ハトラ」 「Synflux」と「AUBIK」の新作発表
ファッションデザイナーの長見佳祐さんが手がける「ハトラ(HATRA)」の20/21年秋冬もの展示会が先月半ば過ぎ、東京・恵比寿で開催されました。 今回は、新企画「AUBIK(オービック)」の発表が印象的です。これはファッションブランドの「ハトラ」とファッションラボ「Synflux(シンフラックス)」の協同プロジェクトで、今シーズンのテーマは「スタディ スキン(Study Skins)」です。
ちなみに「Synflux」は、スペキュラティブ・ファッションデザイナーの川崎和也さんが主宰するファッションデザイン/デザインリサーチコレクティブで、「Any Tokyo 2019」で「アルゴリズミック/キメラ」を披露していたグループです。(このブログ2020.1.11付け参照)
まず目に飛び込んできたのがシックなセーターです。編み地にはカラフルな彩りの鳥のモチーフが編み込まれています。これは鳥の仮剥製から画像を学習し再構成したイメージを再現したジャカードニットで、点描画のようなユニークな表現が特別な一着です。
またもう一つ、注目したのが、パーカです。
「ハトラ」といえばパーカは定番のアイテムですが、これはその最新テクノロジーを駆使してつくられた新作です。
今年1月から3月まで、スイスのバーゼルで開かれていた展覧会「Making FASHION Sense(メイキング ファッション センス)」に出品されて初公開されたもの。
特筆されるのは、何といっても型紙と柄がコンピュータ アルゴリズムにより生成されていることです。
そのコメントから、制作は次のように行われたといいます。
「CADソフトウェアCLO 3Dで制作したハトラの型紙を元に、Synfluxによるアルゴリズムが、直線のみで設計された廃棄ゼロの型紙へと自動的に再構成。さらに数百万枚の動物画像を学習し、架空の鳥のグラフィックパターンを生成して、生地にプリントを施した」と。
「ハトラ」と「Synflux」の新技術が連携した「AUBIK」、今後の展開を楽しみにしています。
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