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2020年4月

2020年4月30日 (木)

開放感いっぱいのUNIQLO PARK 横浜ベイサイド店

 オープン直後の「UNIQLO PARK 横浜ベイサイド」店に行って来ました。外出自粛もあり、人も車も少なかったです。
 新店舗は、マリーナに面した開放感あふれる空間に建っていました。Img_75121

 コンセプトはトータルプロデューサーの佐藤可士和氏が構築した「ユニクロが公園に!」だそう。建築家の藤本壮介氏が「PLAY」をテーマに基本構想とデザイン監修を行ったというように、明るくてカラフル、しかもすべてが洗練されてスタイリッシュ!
 公園一体型でファミリー層がターゲットという店です。子どもがいたらきっと楽しく遊ぶのに---、コロナ禍で一人もいなかったのが残念でした。

 1階はユニクロで、目に付いたのはデザイナーブランドとのコラボ商品です。
Img_75171  上は、「JWアンダーソン」のコーナーです。英国のファッションデザイナー、ジョナサン・アンダーソンが手掛ける今春夏コレクションが並んでいます。テーマは「ブリティッシュ・モダン・カントリー」。ギンガムチェックのパッチワークのティアードスカートが3,990円でお得感があります。

Img_75131jpg  右は、新発売されたユニクロ「UT」と「アナスイ」とのコラボ商品です。
 コットンのボヘミアン調のワンピースが3,990円~。

 オンラインも大人気で、売り切れ続出のようです。


 1階入口付近には花屋さんも出ていました。
 一束390円、三束990円と激安。バラやガーベラ---、とってもステキです。
 (値付けはみんな9並びなのですね。)Img_75391
 2階はジーユーです。
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  エスカレーターを上ると「ケイタマルヤマ」の「MARUYAMA NATIONAL MARKET」がドーンと売場を陣取っていました。
 
 フルーツ柄のプリントワンピースが2,990円など、破格の安さで、たちまち品切れのようです。

 

 
 シュウマイの「キヨウケン(崎陽軒)」Tシャツ1,490円も、グラフィックがおもしろくて目が点!1_20200430120401

 3階は子ども服売り場になっています。遊び場もあるのに、閉鎖されていました。Img_75321jpg

 最後にレジです。最新式セルフレジに進化していてビックリ。複数の商品を所定の場所にカコごと全部一緒に置くだけで、即会計ができるのです。
Img_75441  スーパーなどですとセルフレジといっても商品を一つひとつスキャンする必要があるのに、これはもうほんとうにシンプルで、驚きました。

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2020年4月29日 (水)

フランスのクリエイター二人が語る新しい世界とは?

 フランスのファッションブランド、「レオナール(LEONARD)」のアーティスティックディレクター、クリスティーヌ・フン氏と、「アンティック・バティック(ANTIK BATIK)」を設立したガブリエラ・コルテス氏が、コロナ後の新しい世界を語っている記事(Journal du Textile)を見つけました。  
 厳しい外出制限下のパリで、クリエイター二人が描く興味深い、けれど異なるビジョンです。

  まず「レオナール」のアーティスティックディレクター、クリスティーヌ・フン氏から。
 Scimg219leonard1 “世界でもっとも美しいプリント” と称されるラグジュアリーブランド 「レオナール」。そのアーティスティックディレクター、フン氏が、「世界は終わった」と告白しているのが衝撃的です。
 「私は危機の後、経済が窒息死するのではと懸念しています。暗く長いトンネルの時代に入っていく。それは世界の終わりです。それを避けるために、グローバリゼーションを再編成し、私たちの動きを再考する必要があります。これまでの生産から消費のプロセスを改革していかなければなりません。これは社会を揺るがす大変動になるでしょう。
 パンデミックをきっかけに新しいミレニアムが始まると信じています。二酸化炭素排出量の少ない生産プロセスによるクリエーションが進展し、人と人が敬意をもって結び合う、より公正で環境に配慮した世界を夢見ています。デザイナーとして私は、生産量を減らし、中古品を評価し、゛服の使用後” を考慮し、無駄をなくすことが不可欠と考えています。世界の一部を他の一部の利益のために利用する野蛮な経済はもう必要ありません。すべては新しいドレスのために!です 」

 「アンティック・バティック」は セレブな“ネオボヘミアン”なファッションで知られる1992年創業のブランドです。
  パリのマレ地区にブティックを構えていて、私もパリを訪れると必ず立ち寄っています。
Img_02761  上は、光って見えにくいのですが、数年前に撮ったものです。

 創設者のガブリエラ・コルテス氏は、「線を引き、ゼロから始める時が来た」と原点回帰を唱えています。
 「外出制限は“熟考のとき”と、とらえています。私たちは朝のビデオ会議で強さをたたえ合い、繋がりを深めています。これは“戦争”ではありません。
 アンティック・バティックはもとよりエシカルでヒッピーシックなブランドです。異国へ旅行し、新鮮な息吹を提供しています。今は一人ひとりが自身の最深部を見つめる旅をしているのです。
 家にいることが爽快で、創る喜びが戻っていることを感じています。ちょっとしたことに魅了され、時間をかけるようになりました。刺繍や縫製、プリント---と細かな手作業を手掛けています。時の流れが早く、過酷な時間を忘れさせてくれます。
 この期間は、線を引き、ゼロから始める時間と考えて、空白のページに新しいコレクションを創作しています。それはタルトがかった柔らかな色合いを帯びたカラフルなファンタジーです。ご期待ください。」
 
 自宅待機していても常に前向きな二人のお話し。未来に明るい光が射しているように思われました。

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2020年4月28日 (火)

コロナ対策でクローズアップされるマスクや医療用ガウン

 今、病院では新型コロナウイルス感染防護具の不足が深刻になっているといいます。マスクの使い回しや、ガウンをポリ袋で手作りされているという話を聞くと胸が痛みます。そんなに足りていないのなら、つくりましょうと、手を挙げるメーカーもたくさん現れています。
  ここではコロナ対策でクローズアップされているマスクや医療用ガウンの話題をちょこっとご紹介します。
 
 3月17日にロックダウンが始まったフランス。
1_20200428174901  政府のマスク増産の要請に応じて、休業からほどなく一部操業を再開したのがルイ・ヴィトンです。週に10万枚以上の一般用マスクを生産できるようにしたといいます。
 何と言っても取り組みが早い!
  また今月10日には、医療用ガウンの生産にも着手、パリの6つの病院に無償で提供しているそうです。
 右がそのガウン、アイソレーションガウンです。
 さすがにスッキリと洗練されたデザインです。

 欧米ではこんな風に著名なデザイナーやアパレルメーカーらが積極的に生産に乗り出しています。売上の寄付など社会貢献活動も活発です。
 
 とはいえこの動き、日本も同様です。国内縫製工場では空いたスペースを活用してマスクなどの生産を急増させています。TSIホールディングスも9月までに約100万着製造すると発表するなど、大手アパレルの参入も目立ちます。
 こんな風に今、多くのファッションブランドが支援を通じて顧客との繋がりを強めようとしています。

Img_75481   とくに最近注目されるのが、マスクが新しいファッションアイテムになっていること。ブランドの個性的なオリジナルマスクが続々登場しているのです。
 左は、「まとふ」 のマスクです。立体的なカットで本藍染めなので、虫よけにもなりそう。
 ECサイト「シーナウトウキョウ(@SeeNowTokyo)」でもファッショナブルなマスクを集めた「Mask Meets Mode」が人気といいます。「ソマルタ」など売り切れ続出の様子です。

 
 上の動画は、私も関係している国際ユニヴァーサルデザイン協議会から推奨されたもの。布製マスクを自宅で簡単に手作りする方法です。これならホント、お裁縫要らずで、たった10秒で誰でもおしゃれなマスクがつくれます。
 
 これでマスクやガウン不足も徐々に解消されていくことでしょう。
 最前線で医療に奮闘されている方々に、心より感謝申し上げます。

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2020年4月27日 (月)

“パズル”のような今秋開催の国際見本市やイベント

 この9月はファッション関連の国際見本市やイベント開催がめじろ押しです。それはこんがらがった“パズル”のようです。ほんもののパズルなら解くのが楽しいはずですが---、これは混乱が収まる見込みがない、困ったパズルです。
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  猛威を振るうコロナウイルスにより7月のMILANO UNICA(上はこの2月展の会場風景)は9月7日~9日に延期されました。フィレンツェで6月に開催予定だったPITTI IMMAGINE UOMOも9月2日~4日に、またニューヨークやロンドン、ミラノ、パリのメンズ・ファッション・ウイークと、7月のパリ・オートクチュール・ファッション・ウイークは中止となりました。メンズ・ファッション・ウイークは今秋開催のウィメンズのコレクション・ウィーク(パリは9月28日~10月6日)と同時期に行われるとのこと、Tranoiパリも同様に10月2日~5日に順延されています。9月には6月から延期となったWHO’S NEXTが9月4日~7日、INTERFILIERE も5日~7日となっていて、もうドミノ倒しのような状況です。Maison&Objet が6日~10日に予定されていることもあって、オーバーフローが懸念されているのです。
 
 そう思って心配していたところ、今朝WWDジャパンのニュースで、「ヨーロッパでは“秋まで大規模イベント禁止”の可能性」という記事を目にして、またしても暗たんとした気持ちになりました。いつも取材しているプルミエール・ヴィジョン・パリは、開催できるのか、ほんとうに気がかりです。
 今も刻一刻、懸命にコロナと戦っている医療関係の皆様に感謝しつつ、行方を見守っています。

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2020年4月26日 (日)

夏を告げる桐の花

 季節の移り変わりの何と早いこと! コロナ禍で引きこもっているうちに、近隣の山ではもう桐の花が咲いていました。
 俳句では初夏の季語です。夏を告げる花といいます。
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 鮮やかな緑に埋め尽くされている中で、薄い紫色が引き立って見えます。穢れない高貴な印象も、今の気分に合っているようです。
 一瞬とはいえ癒されました。
 コロナの一日も早い収束を祈っています。

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2020年4月25日 (土)

21春夏PVパリ「ベスト」⑸ スポーツ&テック 自然と調和

 プルミエール・ヴィジョン・パリ(PVパリ)で発表されたスポーツ&テックの2021年春夏「ベスト」素材は下記のようです。
 
 スポーツ&テック素材は、これまでのシックなシティウェアとの融合から、本来のスポーツやパフォーマンスにシフトしています。蓄積された技術と環境への責任が求められていることもあり、レクリエーションからスポーツまで全分野で自然と調和するファブリックへの支持が集まっています。選ばれたのはナチュラルなルックでより軽く、よりフレッシュな生地、一方で機能がより強化された生地です。またプリントへの需要も高まっていて、装飾が差別化へのもう1つの道となっていることも特徴です。

<スポーツ&アウトドア>
○しわのある表面
 どこにでも見られるのが爽やかさを求める動きで、カジュアルなフィーリングが高性能ファブリックの選択に浸透しています。通気性/防水性、防風性、さらに高強度といった高機能素材に、わずかに不規則なしわがある、ナチュラルで生き生きとした表面が好まれています。Img_58431

○クリスピーな半透明
 スポーツやアウトドア分野で繰り返しあらわれるのが、軽さの追求です。今シーズンはよりしっかりした質感へ動いていて、紙のような手触りのウインドブレーカー用の生地や、トレーシングペーパーのような感触の防水素材、また超ファインゲージでパリっと固まったような風合いのニットが注目されます。Img_58481jpg
 ○コットンのマット感
 この分野で合繊はナチュラルなルックや感触が求められています。100%もしくはコットンとのブレンドで、マットなポリエステルのジャケットやパンツ地、見た目や手触りがコットンのようなナイロンが増加しています。

○きらめくメタリック
 ファンシーなデザインは機能的なアウターウェアに紛れ込んでいます。選ばれたのは控えめにきらめく上品なコーティング。また重みを感じさせずに生地の光度を強調する仕上げの生地が優先されています。

<水着>
○しっかりしたバイストレッチ
 ウォータースポーツ用のニットは、コンパクトで丈夫、ストレッチ性を一層増したものが求められています。決め手は、より激しいスポーツ向け強度と完璧なホールドの二つの要素といいます。
 
○さざ波状の表面
 女性用水着の素材では、さざ波のような浮き出し模様のファンタジーが人気。アクティブなスポーツというよりもレジャー目的で、生き生きとした質感、クレポンやシャーリング効果のあるニットが好まれています。Img_59051  
○グラフィックなニートネス
 スポーツ分野でシェアを伸ばしているのがプリントのファンタジー。中でも最も需要の大きいのが水着で、ストライプやグラフィックな幾何柄のシャープなコントラストを中心に、オリジナルデザインを求める動きが顕著です。Img_59161

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2020年4月24日 (金)

21春夏PVパリ「ベスト」⑷ メンズウェア “よりナチュラル”

 プルミエール・ヴィジョン・パリ(PVパリ)の2021年春夏もの売れ筋素材調査「ベスト」の結果報告から、メンズウェアをご紹介します。Fd2032711jpg_20200425142001

 2021年春夏メンズウェア向けバイヤーは、ファッションに“よりナチュラル”を提案。エコな素材がより増加する一方、テクノ素材はより減少し、嘘のない本当に信頼できる新鮮な感覚の素材が選ばれています。
 シティウェアとカジュアルウェアのボーダーが薄れ、カジュアルウェアに洗練されたファブリックが、またテーラードなピースにコットンとリネンが多用される傾向も確認されたといいます。いずれのウェアでも模索されているのは、より軽く汎用性の高いシルエットです。こうしたシェイプを形つくるため、サステナブルで着やすい日常着的な品質が追求されています。

<トップス&シャツ>
○エレガントなリネン
 伝統的シティエレガントなシャツを手掛けるブランドは、超洗練されたリネンタイプを選択。植物繊維独特のファイバーが、メンズのシティウェア向けクラシックな青と白のパターンに新しい命を吹き込みます。Img_67311_20200425142501

○シンプルなストライプ
  バンカー、スティック、テニスストライプがベストトリオ! Img_55371
 特に、先染めで目新しいフレッシュなデザインのもの。その多くはより軽い品質、より間隔を空けた、規則的なリズムをもつ配列で、すっきりとした色合いのストライプです。
 
○四角い構造
 きちんと構築的な無地の組織柄が選ばれています。人気はバスケット織やピケのバリエーションで、ランダムではないもの。プレーンなポプリンやジャージーに代わって定着し始めています。

○プリントシャツ
 チェックやストライプがシンプル化する一方、ファンタジーを呼び起こすのがプリントのシャツ地。エキゾチックなミニチュア柄から小柄の幾何学柄や細密な花柄まで。グラフィックは独創性が優先される一方、よりシンプルなものが選ばれています。

<アウターウェア>
○控えめなグレンチェック
 ファンシーな選択でマークされるのが、あまり過度ではない微妙なニュアンスの素材。そこで注目されているのが洗練された配色の繊細なグレンチェックです。ハーフトーンやトーンオントーンで無地調へシフトする傾向で、コントラストの強いタータンチェックは影を潜めます。 Img_66251

○リネンの影響
 リネン混は、10社を超えるサマースーツやカジュアルコットンのメーカーで最高のスコアを記録しています。これはリクエストの18%以上に上っており、今シーズン、最も人気の混紡です。気取らないシックなファブリックで、不規則性と新鮮な感触といった側面がバイヤーを引き付けています。Img_66391  
○新しいコンパクト
 マテリアリティ(物質性)は、過去4シーズン来続いている底流に流れるトレンドで、クオリティ(品質)と同義になっています。今シーズン、その表現が進化し多様化する中、とくに注目されるのは、打ち込みのよいコンパクトな素材です。緻密で上質の綿織物や、ニットなのに織物のように機能する安定した風合いのもの、丸みのあるフォルムをつくるスーツ地など。

○エレガントな光沢
 メンズウェアも、光沢というプレシャスな魅力にハマっています。コットンのジャケットやパンツ地ではマーセライズド加工が、ウォッシュ加工、またウォッシュアウト加工の伸びを追い越しています。この4年間マットが主流だったウール地も、カレンダー加工が昨シーズン来、伸長を続けています。メンズバイヤーの選択は、輝きがもはや女性アパレルに限定されないことを証明しているともいえます。Img_66271

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2020年4月23日 (木)

21春夏PVパリ「ベスト」⑷ レディスウェア 柄もエコが鍵

 プルミエール・ヴィジョン・パリ(PVパリ) の2021年春夏「ベスト」調査で、レディスウェアの「柄」に関する結果が発表されています。
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  それによると柄も “エコ・フレンドリー”であることが鍵です。それほど複雑でないビジュアルで、デイリーなウェアに、もちろんドレッシーにも気軽に使えるものが多くなっています。
 
<柄>
○エキゾチックな葉
 今シーズン、最も人気があったのは「葉」を描いたもの。葉のモチーフは、これまで「ベスト」をリードしてきた花柄や幾何柄に取って代わって伸びています。中でも目立つのが異国情緒のあるエキゾチックな植物の葉模様です。単調な淡い色合いの水彩画からガッシュのような絵付けの絵画風のものなど。描画手法は何であれ、視覚的な単純化は必須で、グラフィックスのすっきりとした、色数の少ない、中型サイズの柄が多くなっています。Fd1065411  
○透明に描かれる柄
 透ける素材で好まれたのは、空のスペースを活かして装飾をあしらったパターン。バーンアウト(オパール加工)やカットヤーンのジャカードに、ストライプや葉のような模様、あるいは様式化された花を描いたものが人気。ボイルやオーガンジーにプリントを施したり、チュールに刺繍したり、エアリーなレースを地組織に使用するなどして、リクエストに応えたものがたくさん出ています。

○中心にメタリック
 シルキーやレース、刺繍で、注目すべき成功の中心にあるのが、メタリックな外見です。といっても目が向けられているのは、より控えめに上品に見えるもの。糸の輝きを工夫し微妙なニュアンスを演出することにより、装飾をよりプレシャスに、もしくは地組織の半透明感をさらに繊細に表現しているメタリックです。Photospvfevrier2020alexgallosi16391jpg

○花はいろいろ
 コレクションの至る所で見られるのが花柄です。いろいろなものが出回っている中、大きく二つの方向が浮上しています。一つは大きい花でモチーフの間隔を広く開けたもの、もう一つはサイズの小さい小花柄で密に描いたもの。前者は明るい地色で、後者はトーンオントーンのマルチカラーの色使いが好まれる傾向といいます。Sk443711_20200423112401

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2020年4月22日 (水)

21春夏PVパリ「ベスト」⑶ レディスウェア エコ優先

 プルミエール・ヴィジョン・パリ(PVパリ)2月展で実施された2021年春夏素材「ベスト」調査から、レディスウェアの結果をご紹介します。
 
 2021年春夏は、見た目だけではないもう一つの差別化が必要なシーズン。それは材料の品質と環境に配慮したアプローチによって生み出されるものといいます。バイヤーはズバリ、装飾の重ね過ぎよりもエコなクオリティを優先したのです。
Photospvfevrier2020alexgallosi08271   選ばれたのはそうした素材や新しい色合い、またそれほど複雑でないビジュアルのもの。さらにシルキーな触感や動きが好まれたとのこと。
 シックなバージョンからデイリーカジュアルなバージョンまで、枠を超えて広がるシルクの影響にも注目です。
 
<トップス&ドレス>
○コットンのシャツ地
  爽やかな感覚とジェンダーレスへの傾向から、レディスのバイヤーたちはメンズシャツ地を採択。クラシックなストライプやチェックのカラーコードで、流動感のある綿混が好まれています。
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○震えるクレポン
 あまり誇張のないファンタジーが求められている今シーズン。無地で、その中心になっているのは、細かい粒の目立つ表面感、軽やかなクレープ、楊柳、繊細なプリーツ状のニットなど。

○心地よいニット
 バイヤーは、快適な着心地とシルクのような上品さをともに兼ね備えたものを求めています。そこで選ばれるのがセンシャルで着やすいニットです。ビスコース混など肉感があって伸縮性のある生地やフリースがヒットしています。

○きらめく輝き
  今シーズンは大胆で派手なビジュアルを避ける傾向です。光沢も抑えたものが多くなり、控えめにきらめくシルクのバージョンや、反射を部分的に和らげたウォッシュサテン、滑らかな流動感のあるニットの波のような光りが好まれています。 Photospvfevrier2020alexgallosi971711
<ジャケット&アンサンブル>
○贅沢好み
 シルキーの影響は、ジャケットやパンツ地まで多方面に拡大。その丸みを帯びたドレープや緻密なサテン、非の打ちどころのない滑らかさ、流れるような流動感が、デコンストラクト(脱構築的)なアンサンブルやアウターウェアを牽引します。

○プレシャスなラスティック
 植物繊維の波が全面的に感じられるシーズンです。とくにその本来の粗野感を希少価値として洗練させる傾向がみられ、イレギュラー感のあるリネンやシャンタン、素朴な雰囲気のツィードなどが活躍しています。
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○ニート&フレッシュ
 今シーズンは無地が増加しています。こうした中で、フレッシュな変化を求める動きとして台頭しているのが、すっきりとしたピケや四角い構造のテキスタイル、また大胆なカラーコントラストで間隔を開けたテニスストライプです。

○シルキー&カジュアル
 フェミニンなアウターで見られるのが、高級感のあるコットンとデイリーなシルキーを結ぶリクエスト。求められているのは次の二つ、一つは堅牢さとともに一層の流動感のあるもの、もう一つはよりソフィスティケートされたしなやかな風合いです。この要求を満たすものとして、キュプロもしくはリヨセル混シルキー調のリラックス感のあるテキスタイルで、光沢のある質感にウオッシュ加工、あるいは軽くシワをつけて仕上げたものが売れ行きを伸ばしています。

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2020年4月21日 (火)

21春夏PVパリ「ベスト」⑵ 強度と光度のある色彩

 プルミエール・ヴィジョン・パリ(PVパリ)で実施されたバイヤーへの売れ筋アンケート調査で、カラーに対する嗜好結果が発表されています。
 それによると、2021年春夏は暖色と寒色が程よいバランスで選択され、強度と光度のある色彩がシーズンのスター的存在になっているとのこと。すっきりとクリーンな色調がモノクロもしくはトーンオントーンのマルチカラー配色で推奨され、明るい生き生きとしたカラーコントラストが、少し抑えた大胆なカラー表現で好まれているのも特徴といいます。
 
◇レディスウェア
 <ジャケット&アンサンブル>
Ss21femmejacketsgb895x6321   すっきりとした明るい配色で、オフホワイトと調和するカラーが選ばれています。

 <トップス&ドレス>
Ss21femmetopsgb895x6321jpg   スカイブルーがトップ、次いで花や生き生きとした植物の色が続きます。

 
◇メンズウェア
<ジャケット&パンツ>
Ss21hommejacketsgb895x6321  シックで控えめな色合いとカジュアルウェアにルーツを持つ色調。



<トップス&シャツ>

Ss21hommetopsgb895x6321  全会一致でブルー、白と明るい暖色とのコントラスト。




◇スポーツ&テック

Ss21sportgb895x6321  バランスの取れたダイナミックなカラーで、ベーシックな抑制的トーンと明るいエネルギッシュな色調の間を結ぶ。

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2020年4月20日 (月)

21春夏PVパリ「ベスト」⑴ 環境にやさしい素材

 プルミエール・ヴィジョン・パリ(PVパリ)は、シーズンごとに「ベスト」、つまり売れ筋素材調査を行っています。この2月展でも出展メーカーに対し2021年春夏素材についてレディスウェア、メンズウェア、スポーツ&アウトドア分野でアンケート調査を実施。回答を得た339社の「ベスト」調査の結果が発表されています。

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 まず全般的傾向からみていきましょう。
 あらゆるマーケットで求められているのが、より持続可能で環境にやさしい素材です。とくに優先度の高いのがスポーツ&アウトドア分野で、ここではハイテクソリューションとの関連がますます強くなっているといいます。レディスウェアとメンズウェアでは新しいシックさや、オリジナリティとファンタジーを追求したエコ素材が人気です。またリサイクルやオーガニックという以上に、トレーサビリティ(生産・流通の履歴管理システム)も重要な要素になっていて、さらにリサイクル可能な生分解性素材も出現しています。こうした現象は環境に配慮した素材への関心が、徐々により包括的なアプローチに変化していることを示唆しているといいます。
 ここで注目すべき点として挙げられているのが、環境負荷の少ない素材と個性的で革新的な素材との間にある格差が解消されつつあることです。素材開発はこのことも念頭に進める必要があるようです。
 
 ポイントとして下記5つが指摘されています。
 
◇エコ・リスポンシブル(環境への責任)  Eco-responsible
 ここでは、リサイクル素材やオーガニック素材、エコ・フレンドリーな仕上げ加工、トレーサブルな素材、水消費の少ない素材、バイオポリマー(植物由来の合繊)が取り上げられています。
 
◇タクタイルな質感 Tactile density
 手の感触が興味の対象になり、重みに関係なく重厚感が追求されています。繊細なのに緻密な組織だったり、流動感ではさらにドレープ性に富んだものが好まれたり。デリケートに見えてしっかりとした硬さをつけたものがランキングに反映されていたりします。シルクはオーガンザのような丸みを強調する方向へ。梳毛モヘアのようなテキスタイルも、軽量の引き締まった感覚を強化したものが夏向けスーツ地に。テクニカルな超軽量素材では、クリスピーな紙のようなタッチが目立っています。しなやかな綿とキュプロもしくはリヨセルとの混紡も、できるだけ密度の高いものが好まれるなど、外見を超えた、内側からの洗練された質感を求める傾向が全体的コンセンサスになっています。
 
◇グラフィック・シンプリフィケーションGraphic simplification
 ファンシー向けに視覚的にインパクトのあるものが選ばれています。ただしグラフィックは単純化される傾向で、過度にやり過ぎないパターンへ。花や幾何学柄は様式化されたモチーフが人気。ストライプもシンプルなグラフィックで、規則的なスティックストライプとテニスストライプ、とくに間隔を開けた、細めが好評。
 カラーは二つの選択肢が見られ、マルチトーンとトーンオントーンのカラースキームのもの、もう一つは色使いを抑えたシャープなコントラストのもの。

◇表現力豊かなテクスャー Expressive textures
 今シーズン、リクエストが増えたのが無地。とはいえ表面が均一というのではなく、また複雑というのでもない、程よいバランスの表現力豊かなテクスチャー。リードするのは微妙なニュアンスの不規則性と震える隆起効果で活気づいた表面感。レディスではシルクのシャンタン風や繊細なスラブ糸使いのテキスタイル、メンズウェアではリネンの自然なタッチ、植物繊維独特の風合いのスーツ地や洗練されたリネン風のシャツ地。
 同様にレディス及びメンズのカジュアルコットンでも大きく二つ、一つはリネンやヘンプ混と、もう一つは楊柳クレープやアイロンをかけていないような少ししわが寄った表面効果のものが浮上。
  
◇洗練された微妙な光沢 Subtle lustre 
 レディスウェアで人気の高い光沢が、分野を横断する広がりを見せています。派手な煌めきよりは控えめな光りが好まれる傾向で、光沢のあるスーツ地が高級感の証となったり、あらゆるファブリックにチンツ加工が施されたり。テクニカルなファブリックではマットの人気が続く一方、洗練された光沢が追求されて、絹のようなファブリックが呼び起こされているとの指摘も。コットンのシルケット加工がニットと織物の双方で増えているなど、綿はもはやマットネスの代名詞ではないことにも着目。
 さらに最も重要なポイントとして、光沢感へのリクエストがトップスからトレンチコート、ドレス、パンツまで、シルエット全体を含んでいること。シーズンのメルクマールとしてマークしておきたい。

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2020年4月19日 (日)

日本クリエイション大賞に日本生まれの「QRコード」受賞

 今年度「日本クリエイション大賞2019」は、大賞に「QRコード」が受賞しました。前置きに「進化を続け世界を変革する」とあります。今や世界中で見られ、人々の暮らしやビジネスを変革し続けている「QRコード」です。 これが日本生まれだったとは、知らない人も案外多いのではないでしょうか。 
 Scan0139 表彰式はコロナ禍で中止となりましたが、主催する日本ファッション協会が選考結果の報告書冊子(右)を送ってくださいました。そこでこれを基にちょっとご紹介します。 

 「QRコード」を開発したのは、愛知県にある(株)デンソーウェーブAUTO-ID事業部主席技師の原昌宏氏率いるチームです。 バーコードの約350倍の情報量を収納でき、読み取り速度が速いコードを誕生させたのは1994年のことだったといいます。クイックレスポンスに由来し「QRコード」と名付けたそう。そうだったのか、と納得です。
 それにしても特許を取得後、使用権を無償で開放するとは何と太っ腹。でもこのため、2002年に読み取り機能搭載の携帯電話が発売されると急速に普及、ISOの国際規格に定められたこともあって、世界各国で使われるようになったのですね。現在ではキャッシュレス決済、顔認証、自動改札機、音声対応パッケージ、商品の真贋判定など、25年前には考えつかなかった様々な分野で活用されていることは、誰もが認めるところでしょう。
 日本は米中に後れをとったとはいえ、特許出願件数は2019年、世界第3位と頑張っています。ノーベル化学賞の吉野彰博士によるリチウムイオン電池の開発もありますし、これからも「QRコード」のようなすばらしい発明が生まれると期待しています。
 
 この他、「日本クリエイション大賞2019」では、希望の光を灯す賞に「アフリカの未電化地域に新しいビジネスを創造する」WASSHA(株)、日本文化貢献賞に創業120周年「紙の専門商社」(株)竹尾、防災減災啓発賞に「記憶と教訓を“伝えるために”被災直後の姿を留めた震災遺構」気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館(宮城県)がそれぞれ受賞したとのことです。

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2020年4月18日 (土)

ハナダイコンの花に想う

 散歩道の奥まったところに、今年も紫色の花が群がって咲いていました。青みがかかったすみれ色で爽やかです。これはハナダイコンの花で、ダイコンという名前がついていますが根は食べられません。ダイコンとは別種の植物です。
Img_74811  庭ではツツジやサツキも咲き始めました。でもハナダイコンはそれらとは違って、野草です。何度踏みつけられても雑草のように毎年たくましく現れて、楚々とした花を見せてくれます。
 可憐なのに強い花。私も少し元気をもらった気がしました。
 

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2020年4月17日 (金)

今春夏ファッション「手ぶらがいい」で「ポシェット」増加

  ウォーキングは手ぶら、通勤もバッグを持たないなら、さぞかし快適でしょう。でも女性服には男性服のようにポケットが付いていません。デザインが優先される女性の服には、ポケットがまったくないものが多いのです。
 ですからポケット替わりの「ポシェット」というミニバッグは必須です。私も時折大きいバッグと二つ持ちしています。ちなみに「ポシェット pochette」とはフランス語で「ポケット」の意味です。
 
  女性服の外側にポケットが表れてくるのは19世紀末から20世紀にかけてです。 女性の地位向上を訴える新しい女性像が確立されていった時期でもあります。 当時、女性の自立を目指したのがシャネルで、モデルがポケットに手を入れて歩くように指示し、それによってポケットの文化が生まれたといいます。
Image_31_1  左は、昨年10月「Hello!」に掲載された英国エリザベス女王の写真です。
 ハンドバッグなしで、ポケットに手を入れて立っているカジュアルな姿が話題になりました。
 “ブレグジットBrexit” ならぬ“バグジットBagxit” ですね。
 それにしてもかつてなら公の場で、女性がもしこんな格好をしたら、男性に対して挑戦的と反感をかわれたものでした。

 「手ぶらがいい」、そんな気持ちを反映してか、このところバッグがどんどん小型化しているようです。   Img_48361 キャッシュレス化も進んでいますし、スマホと少しのカードと最小限のものが入ればよいということのようです。
  だから「ポシェット」なのでしょう。この2月、パリに行ったときにも、ウインドーで目に付いたのが、その斜め掛けです。
 たとえば右は、ルイヴィトンのディスプレーです。
 「ポシェット」は、もうアクセサリーというよりコーディネートと一体化した存在になっています。
 
  Img_34901  右は、ロンドンのリーバイスショップのディスプレーです。
 スポーティなウエストポーチを斜め掛けしている、ボディバッグスタイルです。
 ショルダーバッグも小さめのボディバッグが人気で、ベルトを短めにして斜め掛けするのが今風のようです。
 また「ポシェット」では、長財布型のウォレットバッグやさらに超小型のミクロバッグも出現しているとのことで、調べると続々出てきます。
 
 コロナ自粛の今は、手ぶらか「ポシェット」で、家の周りを一人ぶらぶら散歩でもしましょう。

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2020年4月16日 (木)

「バレンシアガ」のバッグに「ハローキティ」が登場

 国内外で圧倒的人気のサンリオのキャラクター「ハローキティ」も、昨年45周年を迎えたとか。このキティちゃんが春一番のパリの百貨店で、スーパーラグジュアリーなブランドのバッグの顔になって登場していて、びっくりしました。 Img_48791jpg  それは「バレンシアガ」の「ヴィル」というクラシックなバッグラインです。
 Img_49991_20200415161001 アイコニックな赤いレザーのリボンがカワイイ。つぶらな瞳と鼻、耳も愛らしくデザインされています。ひげは「バレンシアガ」のスニーカー“トリプル S”のシューレースを用いているそう。
 それにしても「バレンシアガ」というブランド、老舗の伝統を、こんな風にチャーミングに塗り替えるとは、意欲的です。

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2020年4月15日 (水)

今春夏ファッション アイコンの一つに「きもの」風スタイル

 ヨーロッパに出張して、ショーウインドーで時折見かけるのが日本の「きもの」風のスタイルです。この2月に訪れたときにも、パリやロンドンの百貨店などで目に付き、今春夏ファッションのアイコンの一つになっているように思いました。

  ロンドンのセルフリッジ                  ハロッズのディスプレー
Img_34741 Img_35391_20200414182501
  
 これには昨年春頃までパリで開催されたイベント「ジャポニスム ― 響き合う魂」の影響や、コロナ禍で延期となりましたが、東京オリンピック・パラリンピックへの熱狂があったようです。
 ロンドンでもこの春、ヴィクトリア&アルバート・ミュージアムで「Kimono : Kyoto to Catwalk」展(このブログ2020.3.31付け「いせさきメイセン」参照)が予定されるなど、日本関連の催しが相次いでいるのです。

2_20200414182401  欧米人からすると、きものは羽織って腰に紐を結ぶだけの簡便な衣服で、しかもパンツやジーンズを組ませるなど肩の力を抜いて程よく着こなせる、いわゆる"エフォートレス”なファッションアイテムです。
 「きものマニア」という言葉を目にするたびに、日本への関心が高まっているのを感じます。
 
 1_20200414181901 靴についても、日本風のつま先が二つに分かれた「タビ・シューズ」が人気を集めているのも興味深い現象です。
 右は、マルタン・マルジェラのブランドのもの。
 
 日本文化への関心、この先も強まることはあれ弱まることはないでしょう。
 何しろ英フィナンシャルタイムズ前編集長のライオネル・バーバー氏も次のように述べています。(日経2020.4.12)
 ― コロナウイルスへのいら立ちは「禅の精神」を少し持ってみるだけで相当な効果がある ―

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2020年4月14日 (火)

今春夏のファッション「タイダイ」プリントが復活

 今春夏は「タイダイ」プリントが復活しています。
 「タイダイ」とは「Tie &Dye」、「タイ=tie=絞る 、ダイ=dye=染める」で、「絞り染め」のことです。Img_60811 
  布の一部を糸などの紐で括って絞った後に染色することで、ランダムに表れる染めムラが柄になります。(右 : タキヒョーの新作“SHIBORI“で、去る2月のプルミエール・ヴィジョン・パリで撮影)
 1970年代、ヒッピー文化とともに大流行した素朴な模様です。
 Scan0135 それが飽きられることなく、よりシックに洗練されて戻ってきているのです。

 昨年あたり、コーチェラ・フェスティバルやリゾートのビーチなどで目立つようになったといいます。
 今年は落ち着いた色合いのものが多く、右のように、上から下までトータルルックで着こなすのが流行りそうとか。
 (とはいえコロナ禍で、それどころではありませんね。) 
Fiw

 今春発売されたルイ・ヴィトンのバッグも、日本の「タイダイ」に着想したものだそう。濃淡ぼかしの出方が絶妙で大胆!
 
 おしゃれな人たちの間で注目されている「タイダイ」。来夏に期待です。

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2020年4月13日 (月)

2020春夏ケイタ マルヤマ テーマは「イノセント」

 ファッションデザイナーの丸山敬太さんが手がける「ケイタ マルヤマ (KEITA MARUYAMA)」の2020春夏ルックブックが届きました。
Scan0132  テーマは「INNOCENT(イノセント)」です。
Keitamaruyama_2020ss_003  いくつになっても純粋無垢な乙女心を忘れない、大人の女性像がイメージされています。

 右は、オリエンタルなムードが漂う壁紙風の花柄プリント地のチャイナカラーのブラウスとゆったりしたパンツの組み合わせ。

 このブランドらしいちょっとキュートなコケットリーを感じさせる装いです。

Keita

 ストライプのシャツ生地を組み合わせてクラッシックをアップデート。
 カラーは全体にやわらかいパステルカラー、グリーンやブルー、クリームイエローが中心で、さわやかな印象です。
 
 

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2020年4月12日 (日)

「キモノ・リファッションド」展の米国巡回展記録集

 「キモノ・リファッションド (Kimono Refashioned) ニュージャージー/サンフランシスコ/シンシナティ」展の記録集が届きました。お送りいただいた京都服飾文化研究財団(KCI)に感謝です。
 本展は、きものがファッションに与えた影響を考察する展覧会で、2018~2019年、KCIの企画により、米国ニュージャージーのニューアーク美術館、サンフランシスコ・アジア美術館、シンシナティ美術館の3館を巡回したといいます。
 出品されたのは、きものにヒントを得て生み出された衣裳作品で、その核となったのが約50点のKCIコレクション。次の4つのセクション、「Kimono in Painting 絵画に描かれたきもの」、「Japonism in Fashion モードのジャポニスム」、「Kimono in Contemporary Fashion 現代ファッションにおけるきもの」、「Japan Pop ジャパン・ポップ」で構成され、巡回展とはいえ各館それぞれの個性を反映した展覧会となった様子がうががえました。

Scan0130 上は記録集の表紙写真です。
 使われているのは、マウリッツィオ・ガランテのプルオーヴァー(1994年秋冬)の部分を撮ったもの。絞り染めの技法で連続する括り縫いの
突起と伸縮性を活かしたデザイン。
  現代のテキスタイルでよく言われる“タクタイル(触覚的)”な質感とは、まさにこれ、と思います。
 
 Kimono_refashioned_1024x1024 左は、図録写真で、3Dプリンターを駆使してフューチャリスティックなドレスを制作しているイリス・ヴァン・へルペンの作品 (2016年春夏)。
  天池合繊のスーパーオーガンザ、天女の羽衣と呼ばれる素材を用い、日本の絞りの技法を採り入れたドレスです。


 きものはカタチが一定しているが故に、日本の職人たちはその粋を集めて高度な染織技術を生み出してきました。今、その伝統の技が世界の多くのデザイナーたちを魅了しているのです。

Scan0131 裏表紙に掲載されている川久保玲によるコムデギャルソンのドレス(1991年秋冬)部分です。金箔使いの墨彩画が素晴らしい!
 
 現代ファッションを刺激して、新しい創造を促しているきものの展覧会。それを米国で紹介するとはさすがKCIですね。日本人として誇りに思いました。日本でも開催されるようになるとうれしいです。

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2020年4月11日 (土)

Tシャツ・プリント・デザイン・コンテスト グランプリ決定

 先月末、「Tシャツ・プリント・デザイン・コンテスト2020」の審査会があり、グランプリと優秀賞3点、学生奨励賞1点が決定したとの通知をいただきました。これは国際綿花評議会、日本綿業振興会、日本紡績協会、コットン・インコーポレイテッド、日本テキスタイルデザイン協会は恒例の5月10日「コットンの日」イベント特別企画として行われているものです。ちなみに私は今回、新型コロナウイルス感染拡大の影響で審査会に参加できませんでした。また恒例の「コットンの日」のイベントも中止となってしまいました。
Twin2020gran  上はそのグランプリ作品です。受賞したのは長野県安曇野市の若手デザイナー、降幡 好華さん。地球色のハートと種が発芽する様子を、やわらかい色使いで描いています。「サステナブルなコットン」というテーマにふさわしい、コットンの環境へのやさしさが伝わってくるようです。
 「コットンは人とつながると“LOVE”になる」との気づきから、根元に小さな赤いハートを配して「LOVE」の文字を書き込んでいるのにも惹かれます。細部にまでこだわって、丁寧に手描きされているのですね。
 この度の表彰、ほんとうにおめでとうございます。表彰式は「コットンの日」の代わりに、6月に大阪で行われる予定とか。これからのますますのご活躍を祈念しています。

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2020年4月10日 (金)

2020春夏ユキコハナイ テーマは「羨望のChapeau」

 先日、花井幸子デザインチームによるユキコハナイ(Yukiko Hanai)から、この春夏のルックブックが届きました。
  展示会に行けなかったので、うれしいです。
 Scan0126 テーマは「羨望のChapeau」。
  “Chapeau (シャポー)”はフランス語で「帽子」の意味ですが、「すごいね!」という褒め言葉でもあります。
  レースや透ける素材使いが女らしくてほんとうにステキ、まさに脱帽!です。

 また4月上旬に予定されていた2020秋冬ものの展示会は7月に延期とか。無事開催されるといいですね。
 次シーズンも楽しみにしています。
 

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2020年4月 9日 (木)

20/21秋冬ユキ トリヰ インターナショナル WEBで発表

 鳥居ユキさんが手掛ける「YUKI TORII INTERNATIONAL(ユキ トリイ インターナショナル)」が2020/2021年秋冬コレクションをインターネット配信しています。
 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、先月開催予定だったランウェイショーが中止となったからで、この4月7日からの展示会も延期となってしまいました。
 その新作コレクションは現在、Rakuten Fashion Week TOKYOのWEBサイトで発表されています。https://rakutenfashionweektokyo.com/jp/brands/detail/yuki-torii-international/
 
 Scan0128 右は同ブランドからのショーの招待状でした。ばらの花がパッチワーク風のチェック柄ツィードの上に刺繍されていて、優しくて温かい、懐かしみのあるデザインです。
 今シーズンはこのパッチワーク柄のように、多彩なイメージのミックスが特徴。とくにスポーツの要素との組み合わせ — サイドラインを入れたパンツや太目ステッチを効果的にあしらったスーツなど ― がフレッシュに感じられます。カラフルな花の刺繍をあしらったニットや透けるオーガンジーを重ねたドレスにも魅せられました。
 このブランドらしい、キュートな大人のエレガンスが満載のコレクションです。

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2020年4月 8日 (水)

20/21秋冬サポート サーフェス「デタッチメント」テーマに

 先日、「サポート サーフェス(support surface)」からビデオCDが届きました。 1_20200406121401
 ブランドを手掛けるファッションデザイナーの研壁宜男さんからの手紙も入っていて、それによると今シーズンは中止になったショーの代わりにコレクションの映像を作成されたとのことです。
   テーマは「デタッチメント Detachment」、「執着から解放されたとき、諦めは粋な色気となる」の言葉も添えられていました。
 早速拝見して、フォルムのすっきりとした美しさに感動しました。
 襟元からとったプリーツやタックがやわらかなドレープを描くドレスや、軽やかにフレアーするスカート、丸みのあるヒップラインを強調したテーパードパンツ、ドロップショルダーの立体感のあるジャケットやコートなど。
 Scan0125 また右は、コレクションの案内状に使われていたドレスで、マニッシュなグレンチェックの生地に蝶のような構築的なワンショルダーの袖、そこにスポーティなトリコロールのテープが効果的にあしらわれています。異質な要素を絶妙なバランスで融合させたデザインです。
 エッジのきいたエレガントなワードローブにもう目が釘付け!
 品質の優れた服というのは、こういうのを言うのでしょうね。
 この映像はRakuten Fashion Week TOKYOのHPでも見ることができます。https://rakutenfashionweektokyo.com/jp/brands/detail/support-surface/
 コロナ禍で鬱になることが多いこの頃ですが、「サポート サーフェス」の服で身仕舞したらポジティブになれそうです。テーマの「デタッチメント」は、今の気分にぴったり、と思ったことでした。

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2020年4月 7日 (火)

20/21年秋冬「まとふ」 “循環する命” 藍染めの世界を深耕

 ファッションデザイナーの堀畑裕之さんと関口真希子さんが手がける「まとふ (matohu)」が、20/21年秋冬コレクションを先週、東京・表参道にて展示会形式で発表しました。
  今シーズンは “循環する命”がテーマです。
Img_74261  これは「手のひらの旅」プロジェクトの第4章で、昨年より続けている徳島の“藍染め”に再び着目。
 “藍”への取り組みをさらに深耕させています。
 藍染めというと綿や麻のイメージが強いですが、秋冬らしいウールやカシミヤ、シルクといった素材に染めたアイテムも多数展開。
 素材が異なることで変化する藍の色合いを活かしたデザイン — 例えばドレス(右)の胸元に見られる十字形の切り込みディテールなどが印象的です。
  
Img_74311  また徳島県上勝町の「キノフ(KINOF)」を採り入れたアイテム(右)も提案。
 「キノフ」は、杉の間伐材から繊維を抽出して和紙をつくり、それを細切りし撚って糸にしたものを緯糸にして織った布です。
 経糸にはコットンが使われています。
 しなやかで自然な風合いが魅力の生地です。 (なお「キノフ」についてはこの2月、フランクフルトで開催された「アンビエンテ」でも取材しています。2020.2.20付けの記事も参照ください。)

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2020年4月 6日 (月)

 20/21年秋冬「リコレクト」 “糸の詩”をテーマに

 先日、渋谷のビルの一室で行われていた「リコレクト(rikolekt)」の展示会を訪ねました。
 ブランドを手掛けるのは山崎祐介デザイナーです。「re-collect:記憶の再集」というブランド名のように、過ぎ去っていく日常を見つめ、記憶の底から生まれる詩情のかけらをたよりに服をつくっているといいます。Img_73981 Img_73971
   今季のテーマは “糸の詩” です。
 ハンガーにかかっているのは、シンプルでエレガントな上質カジュアル ― さらりとしたヴィンテージ調の素材を用いたシャツやブラウス、ドレス、ナチュラルで着心地よさそうなコートなど。

 思わず着てみたくなるようなデザインの服が並んでいました。
 
Img_73991pg  上はマフラーで、異なった色や編地がつながって一本になっています。長いフリンジもついていて、巻き方でいろいろな変化が楽しめます。手の温もりを感じる暖かいカシミア製です。

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2020年4月 5日 (日)

20/21年秋冬「ボディソング」 ストリートアウターが勢揃い

 RFTW東京コレクションが中止になり、展示会に注力するブランドが目立った今シーズン、青木俊典デザイナーが手がける「ボディソング(bodysong.)」もその一つです。
 先日、渋谷のギャラリーで開催されていた展示会に行ってきました。
 中に入ると、ストリートアウターが勢揃い。異なった色や素材のパーツを組み合わせたボリュームのあるジャケットやブルゾンが並んでいます。今どきの若者らしい、思いがけないアイテムとのレイヤードやインサイドアウトの提案もいっぱい。
Img_74141  色は、黒やグレーに赤やオレンジの組み合わせ、それにブルーが目に付きました。
 Img_74211   レーザー漂白によるエコなデニムのウェアも充実しています。
 
 その奥のコーナーには、「ジュヴェナイル ホール ロールコール(JUVENILE HALL ROLLCALL)」が出展。これは入江 泰(Tai Irie) デザイナーが2002年に立ちあげた女性向けのパンキッシュなブランドです。
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  ミリタリールックを基調にそれにとらわれない、ユニークなデザインに注目です。

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2020年4月 4日 (土)

20/21年秋冬「マラミュート」 都会の片隅にある“小さな庭

 新型コロナウィルス感染拡大は、ファッション業界に大きな影を落としています。合同展やファッションショーといったイベントが中止され、各ブランドはネット配信や個展などでの発表を余儀なくさせられたのです。
 小髙真理デザイナーが手がける「マラミュート(malamute)」も、Rakuten Fashion Week TOKYOのHPで20/21年秋冬ものの動画を発信しています。ジェームス・タレルの作品を思わせる空間で行われた静謐なウォーキングが印象的です。私は代官山で行われていた展示会に行ってきました。
Img_73731
  テーマは、都会の片隅にある“小さな庭 One’s Garden” です。
 Img_73681 手の届く範囲で模索される個々人の幸せとは何かというささやかな疑問に立ち返り、その気持ちをワードローブに落とし込んだコレクション。
 土のブラウンや石のグレー、庭に咲く花のモチーフ---、中でもブランドを特徴づけるニットでは、花柄ジャカードニットのセットアップや複数の編み方のランダムミクスチャーニットなど。袖を膨らませたり、袖元やヘムにフレアをあしらったり、ロマンティックなディテールをさりげなく加えているのもこのブランドらしいデザインです。
 

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2020年4月 3日 (金)

20/21年秋冬「ハトラ」 「Synflux」と「AUBIK」の新作発表

 ファッションデザイナーの長見佳祐さんが手がける「ハトラ(HATRA)」の20/21年秋冬もの展示会が先月半ば過ぎ、東京・恵比寿で開催されました。
Img_73671 今回は、新企画「AUBIK(オービック)」の発表が印象的です。これはファッションブランドの「ハトラ」とファッションラボ「Synflux(シンフラックス)」の協同プロジェクトで、今シーズンのテーマは「スタディ スキン(Study Skins)」です。
 ちなみに「Synflux」は、スペキュラティブ・ファッションデザイナーの川崎和也さんが主宰するファッションデザイン/デザインリサーチコレクティブで、「Any Tokyo 2019」で「アルゴリズミック/キメラ」を披露していたグループです。(このブログ2020.1.11付け参照)
 Img_73481jpg まず目に飛び込んできたのがシックなセーターです。編み地にはカラフルな彩りの鳥のモチーフが編み込まれています。これは鳥の仮剥製から画像を学習し再構成したイメージを再現したジャカードニットで、点描画のようなユニークな表現が特別な一着です。

Img_73551jpg
 またもう一つ、注目したのが、パーカです。
  「ハトラ」といえばパーカは定番のアイテムですが、これはその最新テクノロジーを駆使してつくられた新作です。
 Img_73471 今年1月から3月まで、スイスのバーゼルで開かれていた展覧会「Making FASHION Sense(メイキング ファッション センス)」に出品されて初公開されたもの。
 特筆されるのは、何といっても型紙と柄がコンピュータ アルゴリズムにより生成されていることです。
 そのコメントから、制作は次のように行われたといいます。
 「CADソフトウェアCLO 3Dで制作したハトラの型紙を元に、Synfluxによるアルゴリズムが、直線のみで設計された廃棄ゼロの型紙へと自動的に再構成。さらに数百万枚の動物画像を学習し、架空の鳥のグラフィックパターンを生成して、生地にプリントを施した」と。
 Img_73521 「ハトラ」と「Synflux」の新技術が連携した「AUBIK」、今後の展開を楽しみにしています。

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2020年4月 2日 (木)

20/21年秋冬「アシードンクラウド」 テーマは「モグラグミ」

 先月中頃、ファッションデザイナーの玉井健太郎さんが手掛ける「アシードンクラウド (ASEEDONCLOUD)」の展示会が渋谷のエレファントギャラリーにて行われ、久しぶりに足を運びました。
Img_73071  このブランドはシーズンごとに物語があります。このところは“炭鉱夫”に因んだお話になっていて、2020/21年秋冬のテーマは「モグラグミ(moguragumi)」です。
 Img_73141 炭鉱で作業するおじいさんたちと青春を取り戻して楽しんでいるおばあさんたち、炭鉱の街に生まれた女の子が主人公とか。
 炭鉱を舞台に生きるワーカーたち、かれらのやさしさや悲しみ、喜びを今のワードローブに上手に落とし込んでいます。

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 ほどよい土のにおいのする懐かしい印象のコレクションでした。

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2020年4月 1日 (水)

20/21年秋冬「ディウカ」 テーマは「ドラフト」

 先日、西麻布で行われた「ディウカ(divka)」の20/21年秋冬もの展示会に行ってきました。
 ブランドを手掛けるのは、デザイナーの田中 崇順さん、パタンナーの松本 志行さんです。
  テーマは「ドラフト」、つまり「製図、下絵を描く」という意味。今季はこのテーマのようにドレーピングする、流れるようなドレープのラインが美しいドレスが目を惹きました。
 Img_72971 右は、そんな服を体に合わせて包み込んだラッピングドレスです。
 生地はしなやかな厚みのコットン/シルクのグログラン。シンプルで立体的なシルエットは、古代の彫像でも見ているかのようです。
 また人気のプリントドレスでは、花とストライプを組み合わせた幻想的な手描きグラフィックを提案。柄を活かした鋭角的なカットや、背からハングする布の動きがシルエットを現代感覚に形づくっていました。
 ボリューミーで軽い素材のガウン風コートも、シンプルで巧みな裁断が光っています。
Img_73001jpg Img_72981
 洗練された心地よいエレガンスあふれるコレクションでした。

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