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2020年3月31日 (火)

「いせさきメイセン ―メイセンは二度死ぬ―」展

 東京・松屋銀座ギャラリーで、この23日まで開催されていた「いせさきメイセン ―メイセンは二度死ぬ―」展を見てきました。
 驚かされたのは華やかで大胆な色柄です。これがプリントではなく糸染めでつくられているとは、何と見事な匠の技!でしょう。
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 メイセン(銘仙)は、大正時代から昭和初期に流行った着物で、絹織物の日常着です。その代表的な産地が群馬県伊勢崎市で、「伊勢崎銘仙(いせさきメイセン)」の名称で親しまれてきたのです。その特徴は「併用絣」であることで、経糸にも緯糸にもプリントした絣糸を用いるというもの。よく似た織物に“ほぐし織”がありますが、これは経糸だけにプリントするものなので、メイセンとは異なるといいます。
 18世紀のフランスに起源をもつこの織物が、日本でここまで進化するとは、誰も想像しなかったことでしょう。経糸と緯糸の双方をほぐす織物は世界中探してもメイセンだけだそうです。
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 時代の変化により廃れてしまったメイセンですが、本展担当の須藤玲子さんによると、2018年に「伊勢崎銘仙の会」の有志らが完全な復元に成功。海外での評価も高まっていて、復元された「いせさきメイセン」はこの春イギリスのヴィクトリア&アルバート博物館で催される展覧会「Kimono:Kyoto to Catwalk」への出品が決まったといいます。(とはいえコロナ禍で現在、休館中)

Img_74021jpg  展覧会では、こうして新しく生み出された「いせさきメイセン」のグラフィカルなデザインが注目されていました。そにには伊勢崎市を象徴するモチーフが用いられていて、上の写真で一番右手前が市の花「つつじ」、その隣が「時報塔」、さらに隣が「赤レンガ倉庫」だそう。
 「いせさきメイセン」が伊勢崎市民の力を結集してつくられたことが分かります。
  
Img_74091  右は、サーカスの象のモチーフ。
 プリントと違って、「アシ」と呼ばれる糸の微妙なズレが見られます。
 ぼかされたやわらかい輪郭線が魅力的です。
 
 副題に「メイセンは二度死ぬ」とあって、ギクッとしました。007のように「メイセンは不死身」を訴えているのですね。すばらしいコピーと思いました。今はすべての工程が手作りで行われているそうですが、息長く続きますことを願っています。
 すてきなものを見せてくれた伊勢崎の人たちに感謝です。

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