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2020年3月27日 (金)

「画家が見たこども展」“さあ、こどもに戻ろう。”内覧会

 東京・丸の内の三菱一号館美術館の「画家が見たこども展」“さあ、こどもに戻ろう。”の内覧会に、2月26日、参加してきました。
1_20200328163001  同館は今年10周年を迎えるそうです。本展はその記念展で、19世紀末パリの前衛芸術家グループ「ナビ派」の画家たちが追求したテーマの中から、「子ども」に焦点を当てて企画したといいます。フランス、ル・カネのボナール美術館の全面協力のもと、国内外の美術館および同館の所蔵品から、ゴッホやボナール、ヴュイヤール、ドニ、ヴァロットンらが描いた「子ども」の油彩・版画・素描・挿絵本・写真等、約100点を展示していて、いろいろな意味で力が入っていることが分かります。

Img_70441  ギャラリートークは新型コロナウィルスの感染拡大の防止を配慮し、中止とのことでした。でも同館・高橋明也館長(左)から簡単な解説があり、「青い日記帳」主宰のTakこと中村剛士さん(右)のナビゲーションもあって概容を伺うことができました。
 
 それによると西欧では19世紀初め頃まで「子ども」は、“幼子キリスト”を別として、“半人前” で魂のない人と見られていたといいます。日本では浮世絵に子どもの絵があるのは自然なことですが、西洋画では子どもは長い間、脇役だったのですね。それが変わってきたのがロマン派の頃からで、その後ナビ派の画家たちは、子どもをテーマにたくさんの絵を描くようになったといいます。
   上、お二人の真ん中の絵は、モーリス・ブーテ・ド・モンヴェルの「ブレのベルナールとロジェ」です。画家の二人の息子を主役に、子どもの純粋無垢さや幼いぎこちなさが感じられます。セーラー服姿も興味深かったです。
 Img_70321  ピエール・ボナールのリトグラフ「乳母たちの散歩、辻馬車の列」。
 日本の屏風絵のような装飾的な作品で、輪回しに興じる子どもが可愛いですね。
 
Img_70301  ピエール・ボナールのリトグラフ「並木道」。着飾った紳士、淑女と共に子どもも重要要素として描かれています。
 
  下は、フェリックス・ヴァロットンによる木版画「可愛い天使たち」の一コマ。
 Img_70421 描かれているのは警察に連行される貧しい男を追いかけるたくさんの子どもたちです。
 善悪を超えて、無邪気さゆえにときに残酷さを伴う子どもの本質を風刺した、おもしろい作品です。 
 Img_70351  アルフレド・ミュラーの油彩画「ピクニック」。
 
Img_70721jpg  ピエール・ボナールの油彩画「猫と子どもたち」。このような猫や犬が描かれるようになるのもこの時代からとか。

Img_70761_20200328162701  モーリス・ドニの油彩画「入浴するノノ」です。ドニは9人の子どもをもうけたそうで、「ノノ」は長女の「ノエル」のことだそう。たらいで沐浴するノノが宗教的で神聖なイメージで描かれているのも興味深いです。
  
  他にもいろいろ。なお画像は、主催者の特別の許可を得て撮影しています。なお展覧会は6月7日まで。詳細はHPhttps://mimt.jp/kodomo/をご覧ください。
  現在休館中ですが、一日も早い再開を願っています。

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