アンビエンテ ⑴ 世界最大の消費財見本市のトレンドを探る
ミラノを後に、ドイツのフランクフルトへ飛び、この7日~11日、メッセ・フランクフルトで開催された世界最大級といわれる国際消費財専門見本市「アンビエンテ AMBIENTE 2020」を取材しました。東京で毎年行われるインテリアライフスタイル展の母体となっている見本市で、私もぜひ一度訪れてみたいと思っていたのです。
初めて会場入りして、メッセ(国際見本市会場)の巨大さにびっくり! 展示面積358,913平米と東京ビッグサイトの約4倍の広さです。この広い会場に、前回実績で世界92カ国・地域から4,460社が出展、約14万人(世界167カ国・地域)が来場するといいます。今年はコロナウィルスの影響で中国からの出展がなく減少したと思われますが、それでもすごい数です。
展示ホールは、大きくダイニング(主にキッチン用品)、リビング(家具・照明・ホームアクセサリー)、ギビング(雑貨・ギフト用品)の3分野に分かれていました。各ホールには出展各社のブースが立ち並び、壮観でした。 上は、リビング分野でアップサイクリングを提案するブースです。
セミナーも多数開かれ、その内の一つ、トレンドセミナーに参加しました。講師は東京でお目にかかったことのあるドイツのデザイントレンド発信事務所のアネッタ パルミザーノ氏です。相変わらずの精力的な仕事ぶりで、今年も6月のインテリアライフスタイル展で来日されるとのことです。
お話の中で、注目すべきはやはり環境問題です。この大潮流に乗って、すべては変化しつつあるといいます。消費財産業は持続可能で高品質な製品開発へ舵を切るという課題に直面し、メーカーやデザイナーはエコ責任を負える材料やリサイクルを利用した循環型モデルに向き合うときと指摘しています。
2020年に向けて発信されたテーマは3つで、写真はトレンドエリアにて撮影しました。下記にその一部をご紹介します。
◇shaped + softened シェイプト + ソフト
・ムード : 彫刻的/ボリュミナス/静穏/形にアクセント/ナチュラル/起伏のある
・カラー : 微妙なニュアンス/調和/優しさ/ニュートラル/光
・マテリアル : マット/センサリ―/オーガニック/メロウ(まろやかな)/サステナブル
◇precise +architectural プリサイス + アーキテクチュラル
・ムード : 集中/クリア/ミニマリスティック/コンサイス/ソフィスティケート/ストラクチャー
・カラー : 落ち着いた/雰囲気のある/ダーク/エレガント/控えめ
・マテリアル : 思慮分別のある/正確な/人の心を打つ/タイムレス/リファイン
◇artistical + diverse アーティスティカル + ダイバース
・ムード : 多面的/楽しい/アバンギャルド/シュールリアル/ダイバーシティ
・カラー : チアフル/ビビッド/フルーツ/カラフル/活発
・マテリアル : 実験的/リッチなディテール/型破り/モジュール/レイヤード
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