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2020年2月 2日 (日)

2020年ifs新春フォーラム 第1部 トークセッション

東京・虎ノ門ヒルズのアンダーズ東京にて1月23日、開催された伊藤忠ファッションシステム主催「2020年ifs新春フォーラム」に出席しました。2020年以降の10年間とどう向き合っていけばよいのか、興味深いセッションが盛り込まれた討論会でした。

  第1部はトークセッションです。Img_30451   コーディネーターはifsナレッジ開発室室長の小原直花氏、ゲストにスノーピークビジネスソリューションズ エヴァンジェリストで、NPO法人「ハマのトウダイ」共同代表の岡部祥司氏、大和ハウス工業マンション事業推進部 企画建設推進部 次長/設計デザイン室室長の瀬口和彦氏、ifsマーケティング開発グループ 太田敏宏氏です。テーマは「10年後の人々の暮らしとそれを踏まえた企業の動き」で、これからの10年をどのように築き上げていくべきか、を語り合いました。

 まず小原氏が「2030年に向けた時代の方向性」を取り上げ、「21世紀化を進めないと未来は開けないのでは」と問題提起します。
 これを受けて、岡部氏が横浜を中心に公共空間の活用や自販機の事業など、様々な事業に取り組まれているご自身のビジネスを紹介。既存の組織に別の視点を組み合わせ、既成概念を覆していくことが重要で、そうすることにより可能性が広がると指摘しました。
 瀬口氏は、今では住宅もマンションも斜陽産業になっているとし、現在、力を入れているのは流通や物流、工業団地、また海外で、さらにファイナンスや農業にも参入していると紹介しました。モットーは創業者の石橋相談役の言葉「事業はもうかるからやるのではなく、世の中の役に立つからやる」で、これを基に中興の祖といわれる樋口会長がつくった「ア・ス・フ・カ・ケ・ツ・ノ」を披露。アは安全・安心、スはスピード、フは福祉、カは環境、ケは健康、ツは通信、ノは農業で、今言われているSDGsにも沿う内容でもあり、これをキーワードに次のステージに向けた新たな価値創造を社会に届けていく方針と明言。RE100に加盟していることから、2035年までに事業にかかる電力はすべて再生可能エネルギーで賄う、また現時点で4兆円の売上は創業100周年の2055年には10兆円にするとも明かされました。

 太田氏は、「この先10年の時代背景」と題したミニレクチャーを発表。というのも最近「この先のビジネスについて一緒に研究して欲しい」というプロジェクトを受託することが多くなったからだそう。
 テーマは大きく5つあり、1つは「人口減少」で、この先10年で600万人減るとの見通しをグラフで提示。市場が縮小しGDPも下がるので、このままの状態での成長はないとみているといいます。
 2つ目は「働き方の変化」です。キーワードは3つで、①「足らない」、労働力不足で外国人やシニアやママたちが市場に投入される、②「要らない」、AIやロボティクスの活用によりバックヤードで働く人が不要になる。③「どこでも」、テレワーク化、フリーランス化、副業化でオフィスに出社しないスタイルが増加する。オフィス需要は今がピークで、その後空室率が高まるといわれていることなどを紹介。
 3つ目は「技術革新」。AIやロボティクス、5G、ナノ、VR/AR、MAAS、CASE、オーダーメイドを含むパーソナイライゼーションなどいろいろあり、これによりビジネスの成長の仕方や消費の仕方が変わっていくと指摘します。
 4つ目は「消費マインドの変化」です。“1億総中流” ベースの中間価格帯が消失し、コモディティ化、つまり低価格化が進む。コモディティで満足できない人がオタク化する現象も増え、「持たない」選択肢も拡大する。消費者は、従来の高価格でも良いものを持ちたいという富裕層と、コモディティで済ませる人たち、オタクといわれる人たちの3極化へ向かうと指摘します。
 5つ目は「場の変化」で、商業ではモールからパークへ、公園化がトレンドになり、オフィスはどこでもオフィス化し、コワーキングスペースが増える。住宅は複数拠点を持つ、また定住しないアドレスホッパーも現れるといいます。
 場の曖昧化がここ10年と起きるとみているそうです。
 
 ここから座談会となり、あらゆるものの境界がなくなっていくとみられていることから、下記3つのテーマが俎上に載せられ議論されました。

テーマ1 働き方・暮らし方が変わる
・テレワーク化が推進されるとみられていて、実験的試みが見られ始めている。
・ダイワハウス工業は2018年からテレワークが認められるようになり、瀬口氏もテレワークしてみて仕事の効率があがったそう。今夏の五輪期間中も、東京本社では出社せずにサテライト拠点で働くことなったといいます。
・ただし、テレワークの解禁はまだ非常に少ない。ちなみに伊藤忠もまだだそう。

テーマ2 消費が変わる 
・共感が消費につながる、ときめかないものは買わない、若者はむだなものにお金を使わない、モノを持つことが幸せなのか疑問視されているなど。
・住宅はわざと未完成にして未完成住宅をリノベーションする傾向も。
・適切なアドバイスを求める人が増えて、そうしたサービスをする人から買いたいという消費者が多くなっている。販売員の力量が問われている。

テーマ3 あらゆるものの境界線が曖昧になる
・アウトレットが飼い犬を見せる場になるなど、公園化。
・メルカリのように、売り手と買い手も曖昧化。
・トヨタが街づくりに乗り出したり、ソニーが車をつくったりしているが、重要なのは事業の軸。軸を見失わないことが肝要。

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