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2019年12月28日 (土)

新1万円札の顔 渋沢栄一を紐解く 東の渋沢と西の五代

 この4月、新しい紙幣を2024年度に発行することが発表されました。20年ぶりとなる紙幣刷新で、新1万円札の顔となるのが渋沢栄一です。 
  東京商工会議所では今年度、東京商工会議所の創設者で初代会頭でもあった渋沢栄一を記念するセミナーを複数回開いています。
 Img_05231jpg 明治初期の日本経済発展の礎を築いた実業家の一方で、東京養護院に情熱を注ぐなど社会事業家でもあった渋沢栄一とは、どのような人物だったのでしょう。その人となりに興味を持ち、先般、開催された講演会に参加しました。
  登壇したのは大阪商工会議所大阪企業家ミュージアム館長・大阪大学名誉教授 宮本又郎 氏です。「激動期におけるビジネスリーダーの役割~東の渋沢栄一、西の五代友厚を中心に~」をテーマに語られました。
 まずは東の渋沢栄一と西の五代友厚の人物評です。五代友厚はNHK朝ドラ「あさが来た」でディーン・フジオカが演じて一躍有名になった大阪経済界の重鎮でした。渋沢は豪農の出で、五代は薩摩武士の出身。ともに明治政府の官僚で経済界の実力者だったことなど、共通点は多いようです。そんな二人もパリ万博を巡ってさや当てがあったそう。ちなみに五代は日本初の洋式紡績工場、鹿児島紡績所の設立に尽力し、これが現在のユニチカの礎になったのですね。
 次に両者の功績を振り返りながら、彼らの行動理念や現代経営にもつながる要諦などを検証していきます。新事業の創出を積極的に援助した二人、渋沢は主に移植産業、銀行や鉄道を、五代は在来産業、両替商金融事業を展開し、蓄財せずに、渋沢は91歳没で長寿を全う、五代は49歳で没しています。 
 二人が目指した新しいビジネスモデルやニュービジョンについて触れる中、とくに心に深く刻まれたのが渋沢の「合本主義」と「道徳経済合一説」です。渋沢は“日本資本主義の父”といわれていますが、自身では決して資本主義という言葉は使わず、「合本主義」と呼んでいたそうです。これは「公益を追求するという使命や目的を達成するのに最も適した人材と資本を集め、事業を推進させるという考え方」と定義される概念で、また「道徳経済合一説」は道徳と経済は一致するという説です。宮本先生はこれを「合成の誤謬」、狭い道をみんなが我先にと通ろうとすると却って混雑してスムースに通行できなくなるという例えを使って、他者の利益を尊重することで自分も利益を得られるという渋沢の思想を紹介しました。サステナビリティへの流れから最近、ハーバード大学のマイケル・ポーター教授が提唱したCSV (Creating Shared Value共通価値の創造)が注目されていますが、渋沢栄一は明治時代に既にこれを実践していたのですね。
 最後に今日における財界指導者の役割として、ベンチャーをもっと支援すべきあり、渋沢栄一の合本主義の精神「他利尊重」でいくことこそSDG’sの目標に叶うと強調して講演を締めくくりました。

 なお会場となった東京丸の内の東京商工会議所ビル6階には、東商渋沢ミュージアムがあり、渋沢栄一の直筆書物や銅像などが展示されています。足跡を訪ねてみたら意外な名言に出会えるかも。Img_05261 Img_05291

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