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2019年11月27日 (水)

「マドモアゼル プリヴェ」展 ガブリエル シャネルの世界

 先日、といっても10月末でしたが、天王洲アイルB&C HALLで開催されている「マドモアゼル プリヴェ(MADEMOISELLE PRIVE)」展を見てきました。「マドモアゼル プリヴェ」とは、パリのカンボン通り31番地にあるガブリエル シャネルのメゾンの入口に掲げられた言葉です。この言葉通り本展はシャネルのアトリエをテーマとした展覧会で、私もそのクリエイティブな世界を堪能した次第です。
 入場はラインを通じた日時指定制になっています。予約があっても行列させられ、それなりに待たされました。多くの人が投稿していますし、人気のほどがわかります。
 会場は2フロアで、5つのエリアを巡ります。用意されたQRコードを読み取り、解説を聴きながら回れる仕組みになっているのもいいですね。
 展示エリアは、ホワイト、ベージュ、黒、赤、ゴールドの色調別に分かれていて、一つひとつがアパルトマンの部屋のようなつくりになっています。「何があるのかしら」とお部屋を覗き見るといった感じになるのも興味深かったです。
 メゾンのエスプリを体現する美しいドレスは、1990年代以降のオートクチュールコレクションからのもので、今は亡きカール・ラガーフェルドのデザインです。ドレスに合わせて、フレグランスやジュエリーも展示されています。その各エリアをご紹介しましょう。
 
 まずホワイトのエリア「ミラード・ステアケース(鏡の階段)」です。マドモアゼル シャネルは階段の上段に座って、誰からも見られないようにして、ランウェイショーを見るのがお気に入りだったとか。
Img_04341_20191128122901  白はマドモアゼル シャネルが好んだ色の一つです。
 Img_04401 ベーシックカラーとして黒やシルバーと組み合わせるなどして美を表現したといいます。

  右は、バカラ社製クリスタルボトルの「シャネル N°5」とダイヤモンド ジュエリーの復刻版です。

 「シャネル N°5」は1921年に誕生した伝説的なフレグランスですね。その直線的でシンプルなデザインに、シャネルスタイルの真髄が表れているといつも思います。

 次がベージュのエリアで「ソファ」と名づけられています。シャネルは1930年代、アトリエのソファをサンドベージュのスウェードに張り替えたそうです。1913年にマドモアゼル シャネルがデザインした服もジャージーの自然な色合いを活かしたベージュでした。ベージュはシャネルにとって欠かせない色だったといいます。
Img_04441jpg
 その次はブラックのエリア「ダイニングルーム」です。シャネルが友人たちを招いたというダイニングルームには、漆塗りの中国風コロマンデル屏風が広がっていたといいます。
 黒はマドモアゼル シャネルの先見性とモダニティを最もよく表す色なのですね。エレガントでシンプルな黒いジャージードレス、「リトルブラックドレス」は、今やシャネルの固有名詞になっているほどです。Img_04471   この黒を取り上げたカール・ラガーフェルドのシリーズも見応えがありました。白いレースの付け襟やトリム、スパンコールなどがあしらった、カールらしい洗練されたドレスに注目です。
 
 さらに赤のエリア「ライティング デスク」です。赤といっても落ち着いた色調のレッドで、マドモアゼル シャネルのアパルトマンには書斎をはじめいたるところに採り入れられていたといいます。赤はガフリエルが愛した色だったのですね。
Img_04531  カール・ラガーフェルドも様々な色合いの赤のアイテムを発表し、ランウェイを印象的に見せていました。
 
 最後がバロックゴールドのエリア「ファイアプレイス(暖炉)」です。リビングの暖炉はゴールドに囲まれていて、火が絶えることなく炊かれていたといいます。
Img_04621  ゴールドはマドモアゼル シャネルの重要なインスピレーション源だったそうで、カール・ラガーフェルドもこれを受け継いでいます。コレクションではレースや刺繍、ツィードなどに煌めくゴールドを多用しているのです。その繊細・精緻な凝った生地や手仕事の装飾美に圧倒されました。

Img_04691jpg  壁面には多数のスケッチも架かっています。真ん中のキュービックな階段は、あのホワイトのエリアの項で記した「鏡の階段」ですね。

 見終わって、帰りがけに解説本とポーチをお土産にいただきました。入場無料なのにほんとうにうれしいサービス付き。別会場で見たムービーも必見のすばらしさでした。
 「ファッションは移り変わるけれど、スタイルは永遠」というマドモアゼル シャネルの名言を、カール・ラガーフェルドは見事に体得していたのですね。ムービーの中でカールが、「永遠のスタイルとは、"シャネルスタイル" と "ジーンズと "白いシャツ"」と述べていたのが印象的です。

 もう予約はとれないかもしれませんが---、開催は12月1日までです。

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