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2019年10月22日 (火)

パリでアライア×タチ展 別の視点からファッションを見る

 この9月、パリのマレ地区にあるアライア・ギャラリーで、アズディン・アライア(Azzdine Alaia)が手がけたタチ(Tati)のコレクションを見てきました。タイトルは「Another Way to Look at Fashion / 別の視点からファッションを見る」です。
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 アズディン・アライアと言えばチュニジア出身の偉大なクチュリエですね。2017年に逝去して、去年、多くの回顧展が開催され、私もこのブログ2018.3.19付けで「私はクチュリエ」展の記事を載せています。
 このアライアが1991年、ディスカウントストアのタチとコラボレーションしてコレクションを発表したときは、ほんとうに驚きました。ビッグネームが安売り専門のタチと組む、なんて想像もつきませんでしたから。タチのオーナーもチュニジア出身で、同郷の誼もあったのでしょうか。コラボ話をもちかけたのは、アライアの方だったといいます。「タチの客はファッショナブルな服を買えない。だからデザインしたかった」と述べているそう。
Img_86641jpg  今では最高級ブランドもごく普通に格安ブランドと協働する時代になりました。シャネルの亡きカール・ラガーフェルドも2004年、「H&M」とデザイナーコラボを始めました。その後次々と現れるようになり、もう当たり前の現象と化しています。
 その先鞭をつけたのがアズディン・アライアだったのです。「お金がなくてもファッションを楽しめる」、そんなファッションの民主化を果たしたデザイナーでした。「別の視点からファッションを見る」というタイトルの意味もここにあったのですね。

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 会場には、タチのトレードマークであるギンガムチェックのプリントドレスがズラリと勢揃いしていました。白とフーシャピンク、白とブルー、白と黒のコントラストを効かせた大柄ギンガムがフレッシュで目に鮮やかです。しっかりした厚みのあるコットンの生地が使われています。ボディラインを美しく見せるボディ・コンシャスな裁断はアライア独特のもので、見る者を刺激せずにはいられません。さすがボディコンで一世を風靡したデザイナー、迫力があります。


  この庶民に愛されたタチも今年2月に閉店しました。アズディン・アライアといい、タチといい、ファッションの歴史に刻まれるブランドです。本展で、私もその歴史の一つに立ち会えたことを、ほんとうにうれしく思ったことでした。

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