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2019年9月 3日 (火)

「日本のグラフィックデザイン2019」展 関連トークも

 先般、日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)主催「日本のグラフィックデザイン2019」展が、東京ミッドタウン・デザインハブにて開催されました。これはこのほど年鑑『Graphic Design in Japan』2019年版が発行されたことを記念する展覧会で、掲載作品の中から身近な雑貨や書籍、商品パッケージ、シンボル・ロゴ、ポスターなど約300点が実物やモニターで展示されました。
 
Img_53361jpg  上はアワード受賞作品の展示コーナーです。中央右のモニターに映し出されているのが、最高賞の亀坂雄策賞で色部義昭氏による「地下鉄のCI計画『Osaka Metro』」、また手前は、JAGDA賞パッケージのカテゴリーで受賞した渡邉良重氏の「Tartine(洋菓子店のパッケージ)」、奥に架かっているグリーンの作品は、JAGDA賞ポスターのカテゴリーで受賞した永井一正氏の「LIFE」です。
 
Img_53201jpg  またアワードとは別の「This One!」に選出された作品で、私がとくに注目したのが、浅葉克己氏による「デザイナーブランドのショップ」です。 これはイッセイ ミヤケが2018年に京都に出店したときのもので、Img_53211 一生さんの「一」の書を大胆に書いた暖簾です。
  「一」の一文字に強い意志が感じられ、インパクトがあります。
 うちわも添えられていて、何とも小粋!
 
 さらに関連イベントとしてトークショーも行われ、その一つに参加しました。
Img_53331  出演は、伊藤忠ファッションシステム/ifs未来研究所所長の川島蓉子氏と、廣村デザイン事務所 主宰の廣村正彰氏、聞き手はJAGDA年鑑委員長の柿木原政広です。
 最初に、東京2020スポーツピクトグラムの開発チームの一員としてデザインを担当された廣村氏が、その舞台裏を語りました。
 スポーツピクトグラムは1964年の東京オリンピックで初めて採用されたものだそうで、今回は当時のものをリスペクトしつつ、普遍性と先進性を追求したといいます。
 躍動するアスリートを幾何学的に単純化して表現するために、筋肉の動きに着目。胴体部分を抜くことでそれらしく見えるように表現したそう。そぎ落とせる部分はできる限り省いたといいます。とはいえ人の姿はどの競技にも入れたそう。ちなみに1964年のセーリングでは人は入っていません。体操は床、新体操はリボンの場面、バスケットボールはシュート、サッカーはシュートだったのをドリブルにしたなど、以前と変化したものも多々あるとのことです。
 Tokyo2020_03_o 33競技50種類をデザインされて、「会心の作は?」と問われて、廣村氏は「陸上競技」(右)と答えていました。
 スッキリと美しくて印象的です。
 
 次に川島氏が企業との事例、とくに「とらや」との取り組みについて明かされました。これはifs未来研究所と三越伊勢丹がコラボレーションして、「未来の夏ギフト」を展開したときのお話しで、興味深かったです。
 従来の地味な羊羹のイメージを超える「皆でワイワイ、シェアできる“みらい”の羊羹」をテーマにした、3人のデザイナーによる創作和菓子、グエナエル ニコラ氏の雅な扇子の形、テキスタイルデザイナーの須藤玲子氏の粋な縞模様、アートディレクターの渡邉良重氏の水中花のような表現は、もう従来の地味な羊羹のイメージを超えている、と思いました。
 バカラをイメージしてつくったという、ひと口サイズの和菓子の詰め合わせも、ほんとうにおしゃれでビックリ!です。「職人に無理を言うことで新しいものができる」というのも名言ですね。
 創業500年の老舗に新風を吹き込むことに成功した川島さん、これからもご活躍を期待しています。

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