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2019年8月25日 (日)

インテリア ライフスタイル ⑹ 難民の手作り「MADE51」

 今回のインテリアライフスタイルで私が最も注目したのが「MADE51」の出展です。
 これは2016年にUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)によって立ち上げられたプロジェクトで、目標は「難民に持続可能なビジネスチャンスと生活を提供すること」といいます。(「MADE51」の「51」は、「難民の地位に関する条約」が1951年7月に採択されたことに因んでいるとのことです。)
 2018年末の時点で難民はその数、7,000万人を超えたといいます。彼らの中には、自国で培ってきた伝統工芸技術を持っている人たちが多くいて、その技術を活かしてものづくりに活用し、製品を世界に供給していくことができれば、収入を得ることも可能となってくるのです。

 「MADE51」はその自立支援策で、今年2月に「アンビエンテ」に初出展し、ヨーロッパ市場に大きなインパクトを与えたそうです。
Img_47841  MADE51グローバルリーダーのハイディ・クリスト(Heidi Christ)さん(上の写真)によれば、現在 中東やアフリカ、アジアなど13 カ国・11 の団体とパートナーシップを組んでいて、選りすぐりの26のプロダクトラインをラインナップしているといいます。すべて手作りで、「顧客が欲しい」モノを生み出すことにこだわって、つくっているそうです。

Img_50831  タンザニアの西ブルンジの難民によるバスケットです。材料は廃棄された食料袋で、袋をバラバラに裂いてつくったものだそう。

Img_47891  ブルキナファソに避難しているマリのトゥアレグ族の人々がつくった銅や真鍮の製品です。仕上がり美しく洗練されていて、これはまさに「匠」の技!

Img_47931  インドに逃れてきたアフガニスタン難民がつくった人形です。衣類廃棄物を素材に、アフガニスタン伝統の刺繍を施したもの。カワイイです。
 
 ハイディさんは、「商品が市場にのることが、難民の自立につながり、難民問題を解決することになる」と語られていました。本見本市で認知度が上がり、商品の流通がグローバルに広がることを期待しています。

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