« FORUM 0704 2019 ⑵ 日本の伝統柄を襖紙にして世界に | トップページ | インテリア ライフスタイル⑴ アトリウム コーナーショップ »

2019年8月19日 (月)

FORUM 0704 2019⑶ 衣服大量廃棄と労働問題との繋がり

 先般のフォーラム「FORUM 0704 2019」で3番目となる最終の講演では、少し深刻な社会問題が取り上げられました。
 登壇したのは朝日新聞東京本社 オピニオン編集部 記者藤田 さつき 氏とNPO法人POSSEボランティアスタッフ/通訳・翻訳家 / ジャーナリスト岩橋 誠 氏です。「衣服の大量廃棄は労働問題と繋がっているのか」をテーマに興味深い対談が行われました。Img_33221
 最初に印象的だったのは、環境問題は労働問題でもあると結論づけたこと。とくにSDGsの17目標の中で、12の「つくる責任、つかう責任」、8の「働きがいも経済成長も」に注目。様々な意見のある朝日新聞「(耕論)ViVi広告が問うもの」記事(2019.7.3)の紹介も興味深かったです。
  藤田 氏によると、日本では、年間40億点もの服が流通し、その内約10億点、それも新品の服が廃棄されているといいます。これには日本の厳格な検品制度や、在庫が節税にならず、41zzfj9nfcl 廃棄する方が経営的にも有利ということなどが関係しているようです。
 新しいものを提案し、過去のものを陳腐化させるビジネスモデルが中心のアパレルにとって、供給過剰は避けて通ることのできない問題です。しかし最近はAIテクノロジーが進展し、かなりの部分、克服できるようになってきたといいます。これからは在庫適正化に大いに活用されていくでしょう。
 ちなみに同氏は、今年4月に共著「大量廃棄社会~アパレルとコンビニの不都合な真実~」(光文社新書)を出版されています。

 岩橋 氏は、グローバルな人権問題に日本が取り組む必要があると指摘します。ユニクロはインドネシアの工場倒産問題がまだ解決していないといいますし、H&Mはサステナブルに方向転換したといっても、工場労働者の低賃金は解消されていないとのこと。労働者が持続可能な生活を営めなければSDGsとはいえないですね。
 なおこの問題は日本でも起きていて、ベトナム出身の技能実習生の時給は240円足らずとか。いくらメイド・イン・ジャパンといってもこれでよいわけがありません。アパレルもデザイナーも最低限の労働条件を目指すべきで、クリーン・クローズド・キャンペーンやフェアトレードの重要性に目を向けて欲しい、と主張します。

 最後に、藤田 氏は「大切なのは知ること、知った上で行動すること」。岩橋 氏は「ビジネスは所詮金儲け。NGOやNPOといっても、本当にエシカルでサステナブルなのか、チェックする取り組みが重要」などとコメントして、フォーラムを締め括りました。

|

« FORUM 0704 2019 ⑵ 日本の伝統柄を襖紙にして世界に | トップページ | インテリア ライフスタイル⑴ アトリウム コーナーショップ »

ファッションビジネス」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« FORUM 0704 2019 ⑵ 日本の伝統柄を襖紙にして世界に | トップページ | インテリア ライフスタイル⑴ アトリウム コーナーショップ »