インテリア ライフスタイル⑼「ホーム」寝具から新たな発信
インテリア ライフスタイル展のホーム(HOME)ゾーンは、住まいの世界観を変える、多様なテイストの家具や照明、テキスタイルなどが見つかる一画です。とくに繊維製品で、新たなスタイルを発信している寝具メーカーを取材しました。
高岡屋
正式名称は「洛中高岡屋」で、京都を本拠にキーアイテムは座布団という布団のメーカーです。
今年で創業100年という節目の年を迎えて、これまでの「寝具」を「豊かに寛ぐアイテム」という意味を込めて「寛具」と言い換えたといいます。同社がつくるアイテムは単に寝たり座ったりするものだけではない、というわけです。(写真右は高岡幸一郎社長)
新商品は、「お手玉」をベースにした座布団です。関西ではお手玉のことを「おじゃみ」と言うそうで「おじゃみシリーズ」と名付けられています。4枚の布でつくるお手玉の様な仕様で、現代のインテリアや、海外から訪れる人々の好みに合わせて、高さのある座りやすい形状に仕立てられています。床座では座りやすくするために座布団を二つ折りにすることがよくありますが、高くすると姿勢よく座れる効用もあるそうです。ソファーに座って本を読んだり、ひじ置きにしたりしてもOK。
一点一点職人の手でつくられていて、縫い目に容易に開けられる隠し縫い部分があり、布団皮を洗って中綿を打ち直し同じものを長く使えるというのもうれしいです。
その布団皮は綿を中心に麻や絹の天然素材を使用。中綿は綿70/ポリエステル30で、ヘタリを少なくするように特殊形状のウレタンも入っているそう。ソファーやイスの背当て布団に使用すると、しっかりと綿が詰められている分、腰を押し返してくれるような感覚で楽に座れるようにサポートしてくれるといいます。
一方、ベッドでは、インバウンドを意識して新しく薄めの敷布団を提案。マットレスの上に敷布団を敷く日本のやり方を見て、敷布団を購入する外国人客が多いそうです。
老舗のやることはさすがに違う、すべてがサステナブル、と改めて感服しました。
睡眠文化研究所
東京・上目黒を本拠に「寝具は、眠りのための大切なパートナー」のコピーで、体に優しく、心からリラックスできる寝具の製造・販売を手掛けるメーカーです。
ブースは白やベージュでまとめ、オーガニックな雰囲気にあふれていました。
新作は「ノンスプリングマットレス」で、敷布団の使いやすさとベッドの寝心地を併せ持つ新感覚マットレスです。
またラウンジウエアとして新たに「スイッチウエア (switchwear)」を発表していました。デイタイムからナイトタイムまで、「休む」というより「過ごす」ことに注目したという新感覚のリラクシングウェアです。100%オーガニックコットン使いで、糸作りから製織、縫製まで国産とか。自然な空気感のある立体的なフォルムの、心地よさそうなコレクションでした。
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