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2019年7月12日 (金)

ミラノウニカ⑶ トレンドテーマは“エコロティカ”

 2020/21秋冬ミラノウニカ(MU)のトレンドを物語るタイトルは“エコロティカ (Ecorotica)”です。これは現代を象徴する二つの重要な概念、一つは地球環境を保全する“エコ・サステナビリティ”と、もう一つは自分自身を楽しませたい欲動の“エロティシズム”の融合から生まれたといいます。すなわち地球という複雑に息づくマクロな視野と、より個人的な感情をかき立てるミクロな視点に立った、二つの考え方が組み合わさっているのです。
 アートディレクターのステファノ・ファッダ氏は、「エロティシズムという発想は、グローバルなスケールで影響力のあるSNSが始まりです。“Like! (いいね!)”は自己を表現し、見せることで人から褒められたい、評価されたいという欲求を高める原理で、そこにはエロティシズムと受け取れるような美的次元に導くパワーがあります。一方、エコ・サステナビリティは今では避けては通れないあらゆるクリエーションの原点です」と語っています。
 加えて「このトレンドでは自らの姿を見せたい、驚かせたいという力強い美が展開されます。ダークなクチュールのムードが主調で、光りや透け感、クラフトワーク、メリハリを効かせたテクスチャーミックスが浮上する」とも。
 トレンドエリアではこのコンセプトを基調に次の3つのテーマが提案されました。ドラマティックな“エコロティック・ドラマ”、超自然的な“エコロティック・エデン”、シュールな“エコロティック・サーカス”です。

“エコロティック・ドラマ”

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 デヴィッド・リンチやリドリー・スコット、遡って1920年代のサイレント映画、さらにはマン・レイなどがアイコニックなシンボル。未来派的エロスのヴィジョンを表現するテーマで、ゴージャスなドレスに光沢の強いオーガンジーやブロケード、サテン。繊細なランジェリー風の縁取りも忘れずに。

“エコロティック・エデン”

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 キマイラやケンタウルスから食中植物、半ば昆虫で半ば人間のヒューマノイドなど、ドリーミーな超自然的世界。スティーブン・スピルバーグからソルヴァ・スンツボ、宮崎駿のアニメまで。みずみずしい自然と共生するエロティシズムが主役で、オーガニックなジャカードや羽根、ファー、タフティングなど。

“エコロティック・サーカス”
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 シュールな雰囲気、だまし絵風。不遜で揶揄しているように見えることもある、漫画のジョーカーのイメージ。映画ならリュック・ベッソンやティム・バートン、また官能的なクレイジーホースやシルク・ド・ソレイユのような世界の表現も。マクロなチェックやオプティカルなストライプ、エキセントリックなディテールなど。

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