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2019年6月10日 (月)

FB学会東日本支部講演会 赤峰幸生氏「美しいとは何か」

 ファッションビジネス(FB)学会東日本支部で、先月25日、定期総会に続いて講演会が行われました。講師として登壇したのは(株)インコントロ代表取締役社長の赤峰幸生氏です。「美しいとは何か」をテーマに語りました。
 赤峰氏は、ジェントルマンにふさわしいクラシックなスタイルを模索しているメンズファッション界のオーソリティです。
Img_25411  幼少の頃から絵を描くことが好きで、社会学者の伯父「清水幾太郎」の薫陶を受けて、デザインの世界を志し、桑沢デザイン研究所に入学。卒業後の1968年から服づくりを始め、良いものはメイド・イン・イングランドであることに気づき、74年に「WAY OUT」を設立。これはマンションメーカーの走りだったそう。82年に「GLENOVER」を立ち上げ、90年に現在の(株)インコントロを創業。2007年に「Akamine Royal Line」をつくり、オンワード樫山の「五大陸」には当初から関わってこられたとか。現在も百貨店やセレクトショップなどの企業戦略やコンセプトワークのコンサルティング活動を行っているといいます。  
 まず現代という時代性についてです。物事をしっかりとした“楷書体”で見ることのできない若者が増え、メーカーは普遍的に着用できるトレンチコートやレザー、スラックスが出せていない。百貨店は四面楚歌にあると憂えます。バーバリーと三陽商会のライセンス契約が終了したように、今後「ライセンスブランドは消える」と予言。アメリカの見様見まねでやってきた日本のファッションビジネスは終焉し、戦後のビジネスを見直すときが来ている、とメッセージを送りました。
 次に「良い服は何か」について。例えばイタリアのサルトリア、アントニオ・リベラーノのスーツは30年も着続けているそう。このように時代を超えて受け継がれる服は、時間をかけて労力を惜しまずつくられているといい、良いものは手間暇かけてつくったもの、ときっぱり。
 この日の服装も、20年前のイタリア製コットンのジャケットで、ナポリでメンズファッションショーがあった時に見た服にインスパイアされてデザインしたものだそう。売れるものをつくるのではなく、連綿と存在させたいものをつくり続けることが大切と強調しました。
 最後に本題の「美しいとは何か」について。民藝運動の父と呼ばれる柳宗悦の思想を紹介。民芸品の定義 (柳宗悦の美思想「美の法門」) ―実用性、無銘性、複数性、廉価性、地方性、分業性、伝統性、他力制 ―を掲げて、講演を締めくくりました。

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