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2019年5月14日 (火)

ギュスターヴ・モロー展 ― サロメと宿命の女たち ―

 今、パナソニック汐留美術館で開催されている「ギュスターヴ・モロー展 ― サロメと宿命の女たち ―」に行ってきました。
  ギュスターヴ・モローは、ジョルジュ・ルオーの先生だった画家です。同美術館はルオーのコレクションが有名で、昨年の秋には「ジョルジュ・ルオー 聖なる芸術とモデルニテ」展(このブログ2018.10.17付け)を開いているのです。
 今回はモローに絞った展覧会です。パリのギュスターヴ・モロー美術館からの名作、油彩・水彩・素描など約70点が一挙公開されています。

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 モローは1826年にパリの教養高い裕福な家に生まれ、印象派と同時代の19世紀末に活躍した画家で、象徴主義の先駆者といわれています。ギリシア・ローマの古典や聖書の物語を題材にした歴史画を描き、「アカデミズムの画家」などとも称されているそうです。
 私も以前パリのギュスターヴ・モロー美術館を訪れ、その重厚で荘厳な雰囲気に圧倒されたことがあります。
 まさに「目に見えないものを信じ、目に見えるものは信じなかった」というモロー、人間の内なるものを表現するアートを語る上で、非常に重要な画家であるといえるのですね。
 感情を揺さぶるテーマとして女性を好んで描いていて、本展は女性を軸に4章で構成されていました。

 第1章は「モローが愛した女たち」です。
 モローはどうもエディプス・コンプレックスだったようで、母に書いたラブレターのような手紙が展示されています。30年来の親しい女性もいた様子ですが、生涯独身を通したといいます。

  第2章は「≪出現≫とサロメ」です。
20190406_2841267   モローの出世作といわれる、あの≪出現≫(右)を見ることができました。宙に浮く血みどろのヨカナーンの首をカッと見つめるサロメの神秘的なシーンです。これはオスカーワイルドやビアズリーのサロメ像を生むきっかけになった名画とも言われているのですね。先日NHKの「日曜美術館」でもこのサロメを妖艶・冷酷・意志の強い女性としてとり上げていて興味深かったです。

 第3章は「宿命の女たち」です。
 男性をその魅力で破滅へと導く女性「ファム・ファタル」をモチーフにした作品、デリラやヘレナといった女性から異形のセーレーヌやスフィンクスなどがズラリ。「エウロペの誘惑」も出品されています。モローはほんとうに女性を「悪」と思っていたのでしょうか。

 第4章は「≪一角獣≫と純潔の乙女」です。
20190406_2841264  第3章とは正反対に、女性を清らかな存在として描いたコーナーになっています。右のように、ポスターにも使われている≪一角獣≫は、「貴婦人と一角獣」のタペスリーからの影響といわれているのですね。
 そして最後の最後に飾られていたのが「聖母マリア」でした。モローにとってマリア様こそ究極のファム・ファタルだったのでしょうね。
 
 本展は6月23日までです。詳細はhttps://panasonic.co.jp/ls/museum/exhibition/19/190406/index.htmlで。ご興味のある方はお早めにどうぞ。

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