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2019年2月22日 (金)

パリ装飾美術館で「ジャポニスムの150年」展

 今回パリへ行き、一番見たかったのがルーブル美術館に隣接する装飾美術館の「ジャポニスムの150年」展でした。
 本展は日仏友好160年を記念して開催されている日本文化と芸術の祭典「ジャポニスム2018:響きあう魂」の公式企画の一つです。
 展示会場は3フロア、2,000㎡を超えるという大規模なものでした。大きく「発見者」、「自然」、「時間」、「動き」、「革新」という時代にとらわれない5つのテーマで区分けされていて、そこにフランスと日本の相互交流の歴史を伝える工芸、デザイン、ファッションが横断的に展示されています。
 膨大な展示資料の中、私の興味はやはりファッションでした。そこでここではファッションをピックアップし、そのいくつかをご紹介します。

 まず「発見者」のコーナーでは、19世紀後半、日本美術に出会ったコレクターたちが集めた室内装飾や工芸品が展示されています。
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Img_09071  当時、日本趣味がブームのように広がっていったことがわかります。

 右は1889年のパリ万博の目玉となったエッフェル塔が描かれた扇です。

 次に「自然」では、竹や藤、菊の花などの植物からツバメなどの鳥、虫など、日本の四季折々のモチーフを取り上げ展示。

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 左上は本展のアドバイザーを務めている コシノ ジュンコの作品、竹製のビュスチェ(1998年)です。
 右上はケンゾー タカダよる竹をイメージしたコットンプリントのシャツとロングスカートのアンサンブル(1974年春夏コレクション)です。 

Img_09541  上の写真中央の衣裳は、ジョン ガリアーノによる「ボヘミアン レディさん」と題された作品(1998年春夏コレクション)です。

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 左上はキャロ姉妹のクレープデシンのコート“カサノバ”(1925年)。
 右上はポール ポワレによるシルクタフタのアフタヌーンドレス(1922年)。

 「時間」では江戸時代にタイムスリップします。

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 ここではクジャクの羽根をあしらった華やかな陣羽織や西陣織 友禅染めの着物、裃など---、多種多彩に出品されています。ヨーロッパの作家のものも多数見られて、日本人顔負けの優れた技量に驚かされたりしました。

 「動き」では琳派をイメージさせるものが目につきました。

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 左上は、ジュンコ コシノによるラッカー加工のシルク地“リンパ”のドレス(2015年)。
 右上は、ピエトロ セミネリの“よろい” (1968年)の作品。

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 上の写真は、左がジュンコ コシノの“墨流し”によるダイナミックな動きを表現した手描きの着物(2015年)、右がイッセイ ミヤケの“コロンブ(白い鳩)”と名付けられたドレス(1991年)です。

 最後の「革新」では、イッセイ ミヤケ、コム デ ギャルソン、ヨージ ヤマモトのご三家とともに、ユイマ ナカザトやソマルタなど有力若手ブランドの作品もマネキン展示されていました。

Img_10151  イッセイ ミヤケの田中一光の作品をモチーフにしたシリーズです。

Img_10291  右はコム デ ギャルソンの川久保 玲による“よろい”を思わせる作品(2016年秋冬コレクション)です。

 この他様々。それにしても素晴らしい作品の数々でした。

 パリの装飾美術館には1万点を超える日本のアートのコレクションが所蔵されているといいます。これはその厳選された作品と日本から貸し出された作品、日本の影響を受けて欧州で制作された作品で構成された展覧会でした。会期は3月3日までです。
 これでもう「ジャポニスム2018:響きあう魂」の企画は打ち止めです。でももしまた今度どこかで---と、期待しています。

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