« ジャパン・ベストニット・セレクション2018 国産への風 | トップページ | 映画『ボヘミアン・ラプソディ』に興奮冷めやらず! »

2019年1月19日 (土)

尾原蓉子著『ブレイクダウン・ザ・ウォール』出版記念の会

 今、書店に尾原蓉子先生の新著『ブレイクダウン・ザ・ウォールBreak Down the Wall- 環境、組織、年齢の壁を破る』が並んでいます。尾原先生のことはこのブログでも何度かその活動を記していますが、ウイメンズ・エンパワメント・インファッション(WEF)という女性の活躍を支援する団体の創設者で名誉会長です。
 昨秋、本を出版されたことを伺い、早速購入しました。ファーストリテイリングの柳井社長が「尾原先生との出会いが私の人生を変えました」と帯の中で述べられています。私も同様で、訳著「ファッション・ビジネスの世界」を読み、この道で生きていこうと決心した一人です。 
 先般、といっても昨年12月9日、この書籍の出版記念の会が東京・赤坂で催されました。尾原先生は風邪気味でしたのに、それを押して登壇し、ミニ講演のはずが一時間にも及ぶ講演会となって、その内容の濃さにまたしても驚嘆しました。

Img_94571_2  冒頭、この本を“壁破り戦記”と紹介、これは編集者である日経出版社の雨宮百子さんに言われた言葉だそうですが、印象的でした。『ブレイクダウン・ザ・ウォール』というタイトルには、これからキャリアをつくっていく方々に、人生における色々な壁、中でも自分自身の意識の壁を、打ち破って欲しいとの願いが込められているといいます。  
 まず、なぜこの本を書こうと思ったのかというと、従来と同じ仕組みの中で旗振りしていても合わないと感じることが多くなってきたからだそうです。背景にはここ数年、働く環境が大きく変化していることがあるようです。女性だけではなく男性にも、男女を問わず問題提起が必要と思うようになったことがきっかけといいます。
 次に本のなかで最も言いたかったこととして、「人と違う自分であることに自信を持つこと」を挙げました。著者は高校時代にAFSで米国に留学し、「人と違うことは誉め言葉」という教訓を得たそうです。人と違うことができるように自分をみがき、それが自信につながっていったといいます。「女性も男性と同様に社会貢献できるはず」との思いを胸に、男性がやらない家庭科を選択し、旭化成に入社して繊維ファッション関連のマーチャンダイジングの仕事に就かれます。勤務形態はあえて嘱託を選び、専門職としての行き方を歩まれます。当時は現在以上の男性中心の社会でしたから、女性が誇りをもって働くにはそれがベストだったといいます。
 ここからは著者が自身の仕事人生を振り返ります。立ちはだかる制度や社会通念の壁にどう立ち向かい、乗り越え、打ち砕いて、チャンスをつかんでこられたか、様々なエピソードを交えて語られました。旭化成FITセミナーを立ち上げ、それを28年間も続け、その間IFIビジネススクールの学長に就任し、2003年にはハーバード・ビジネススクール・ウーマン・オブザイヤーを受賞されるなど、大きな実績を積んでこられた著者だからこその仕事術です。
 最後にキャリアをつくる心構えを5つ、①人と違う自分に自信を持つ、②ヴィジョンを持つ、③上司の視点からみる、④専門性を身につける、⑤リーダーとなる、を列挙して締めくくりました。
 いずれも凡人には頭の痛いことばかり!でも今後、キャリアを築く上で、大きなヒントになると確信するお話の連続でした。
 著者は2016年に『Fashion Business 創造する未来』(繊研新聞社出版)を出版しています。本書はその第二弾で、ファッション業界の“未来を創る”ための心構えや姿勢を記した二部作の一部であるともいいます。
 私も大いに啓発されました。一読をお勧めします。

|

« ジャパン・ベストニット・セレクション2018 国産への風 | トップページ | 映画『ボヘミアン・ラプソディ』に興奮冷めやらず! »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/588192/67606849

この記事へのトラックバック一覧です: 尾原蓉子著『ブレイクダウン・ザ・ウォール』出版記念の会:

« ジャパン・ベストニット・セレクション2018 国産への風 | トップページ | 映画『ボヘミアン・ラプソディ』に興奮冷めやらず! »