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2019年1月

2019年1月31日 (木)

第5回ウェアラブルEXPO ⑵ 三井化学の驚きの技術

 今回の第5回ウェアラブルEXPOに三井化学が出展していました。ここでは驚きの技術が満載でした。
 まずは新次元のメガネ、「タッチフォーカス TouchFocus」です。(三井化学はメガネレンズ材料で世界トップシェアを誇っているのですね。)
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 このメガネならワンタッチで、つまり瞬時に視界をスムーズに切り替え、より広く、よりクリアに見ることができるといいます。遠近両用レンズなどの累進レンズと電子液晶レンズの融合に初めて成功、そこから生まれたメガネだそうです。累進メガネである程度は補強できますが、メガネをずらしたり遠ざけたり、自然な仕草と視界ではもう見ることができないとあきらめていた方に、これは朗報ですね。
 お試しコーナーもあり、大勢の方が並んでいました。私自身はメガネを使っていないので、伺ってみましたら確かによいとのことでした。
 既に昨年2月から販売されていて、2018年度のグッドデザイン賞を受賞しています。ただしお値段は25万円と聞いてびっくり!

Img_01621 次にメガネレンズなどに使われているというフォトクロミック(調光)技術のコーナーへ。
 三井化学といえば、森永邦彦さんが手がけるファッションブランド、アンリアレイジ(ANREAGE)のマテリアルアドバイザーなのです。
 「色への挑戦」を掲げるアンリアレイジには全面協力されているといいます。

 今春夏コレクション(このブログ2018.11.22付け参照)で見た、ボタンやスタッズなど各種パーツなどに使用されたという素材が展示されていました。
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 “色が変化する秘密”にほんの少し触れた気分になりました。

 さらにもう一つ、驚嘆したのが、アブソートマー(ABSORTOMER®)です。これは、ABSORB(吸収する)という単語とELASTOMER(熱可塑性樹脂)という単語を繋ぎあわせた造語だそう。
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 これは温度によってその感触が変化していく不思議な触感です。指に触れて少しじっとしていましたら、だんだんやわらかくなってきました。じんわりと動いていきます。衝撃を吸収する低反発性フォームのようなものです。
Img_01591  これはいろいろなことに使えそうと思っていましたら、既に、マスクの耳掛けに応用されていました。マスクを着けると耳が痛くなるという方も、この材料のものなら安心できるのではないでしょうか。着け心地がやわらかくて、時間が経つごとに顔になじんでくる、新鮮なフィット感があるといいます。
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 このアブソートマー使いのジャケットが展示されていました。もちろんアンリアレイジの森永邦彦さんによるデザインです。
 次のコレクションではこの素材が使われるのでしょうか。楽しみです。

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2019年1月30日 (水)

第5回ウェアラブルEXPO ⑴ ミツフジのスマートウェア

 第5回ウェアラブルEXPOが16日~18日、東京ビッグサイトで開催されました。世界中から170社が出展し、ウェアラブル分野では世界最大の見本市であるといいます。
 ウェアラブルとは身体に装着して利用するコンピュータのことです。タッチ画面や音声認識などを使って、リアルタイムで情報提供したり、利用者の状態を記録したり、外部のコンピュータと連携したり---、様々な用途が考えられていて、スマホの次はウェアラブルが来る、といわれているそうです。
 このウェアラブルコンピューティングの世界で、市場をけん引しているのはスマートグラス(メガネ)型や腕時計型、リストバンド型といいます。他にも耳掛け型や靴型、クリップ型、ベルト型、帽子型などがある中、これから成長するとみられているのが着衣型です。スポーツ用の生体センシングや健康状態の見守りなどの生体計測デバイスとして、また電飾服などに活用が見込まれているのです。

 今回の見本市でも着衣型が多く見られました。中でも私が注目したのがウェアラブルIoT(モノのインターネット)製品メーカー、ミツフジのスマートウェア(このブログ2018.5.10付け参照)です。
 三寺 歩社長の基調講演も行われました。講演では2016年12月に発表したウェアラブルIoTデバイスを利用した生体情報マネジメント・サービス「hamon®」の今後の戦略が事例と共に紹介されました。
 一つは、昨年起動した日本IBMとの新たなビジネスです。「hamon®」のクラウド・プラットフォームに、IBMの産業用IoTソリューション「IBM Maximo Worker Insights」が採り入れられるようになり、従業員の体調を管理し安全を見守るソリューション開発というサービス提供の体制が、一気にグローバルに広がったといいます。
    もう一つは、子ども服のキムラタンが掲げる全国の保育園に向けた園児見守りサービスに、「hamon®」が採用されたことです。
1 これにより園児の「午睡チェック」や「体調チェック」、「検温チェック」などの自動記録が可能になったといいます。保育士さんたちが子どもをより安全に見守ることができるようになったのですね。子どもをあずける親の心配も少し減ったかなと思います。

 出展ブースは、面積を拡大されたのにも関わらず満員御礼の人の入りでびっくりしました。
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 医療用機器認定を取得したというシャツ型の製品「イーワン」などの展示に加えて、新開発のトランスミッターに人がいっぱい。

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  このトランスミッターは従来の3分の1サイズに小型化・軽量化を実現したもので、使いきり用のディスポーザブル電極が使われているといいます。銀メッキ加工の導電性シート電極で、トランスミッターに取り付けるナイロン製面ファスナーも発表。この方が従来の金属製スナップボタンよりもしなやかでリサイクルもしやすいといいます。

 またVRを使って昨秋本格稼働した福島工場を見学するコーナーやミニセミナーなど、これまでにないイベントを行って来場者の目を惹きつけていました。
 ミツフジの「hamon®」、今年はいよいよ世界に向けて大きく飛躍する年になりそう。私も期待しています。

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2019年1月29日 (火)

ビワタカシマ2020春夏素材展 綿の風合いや触感中心に

 早くも2020年春夏向け素材展の季節です。滋賀県の琵琶湖畔にある高島産地では、第33回ビワタカシマ春夏素材展をこの24日~25日、東京・南青山にて開催しました。
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 出展したのは10社です。注目は産地伝統の綿クレープを進化させた素材や、シンプルで実用的な帆布など。昨今の環境意識の高まりを背景に、糸や織り、染色などにこだわり、自然繊維、とくに綿の風合いや触感を活かした新しいモノづくりをされているのが印象的です。

高橋織物
 高島ちぢみ(クレープ、楊柳)やガーゼ、ボイルなど、強撚糸使いの様々な織物で定評のあるメーカーです。

Img_02471pg  目に付いたのは、とくにインナーに人気という綿ファインエンボスクレープ(右)です。
 綿の100番手糸使いの繊細な縦目のクレープで、超強撚なので、綿100なのに驚くほどの伸縮性があります。

Img_02491jpg  また綿100のナチュラルボイル(左)も好評とのこと。

 ややしっかり目の楊柳調の生地です。

 

本庄織布
 クレープや楊柳生地(高島ちぢみ)が主体のメーカーです。
 今シーズンはとくに柔らかいシボ感のあるちぢみで、杢糸使いのミックス調カラーのものを提案。自然感をより強く打ち出したコレクションになっていました。
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 中でも人気を集めた素材が、タテムラちぢみ(右) 綿100%だそうです。

 ムラ染めによる神秘的な深みのあるダークカラーに魅せられました。

Img_02341  ダル/ハイストレッチ(左)も好評といいます。
 綿リッチ混で、ダルなポリエステル使いにより、不透明感を訴求する生地です。
 今、とくに若い女性向けに透けない素材が求められていることから、開発されたといいます。

駒田織布
 高島産地で高級感のある帆布などの厚地素材を手掛けるメーカーの一つです。
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 今季は「自然回帰」を意識し、杢糸使いによる新しい感覚の帆布を開発されていました。とくにバッグ用に人気とのことです。

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2019年1月28日 (月)

イッセイ ミヤケの新作バッグ「オビ」と「コンブ」展

 イッセイ ミヤケの新作バッグ「オビ(OBI)」と「コンブ(KONBU)」の企画展が2月18日まで、東京・六本木の21_21デザインサイトのギャラリー3で開催されています。

Img_02991  入場すると窓側に、「コンブ(KONBU)」のバッグがズラリと並んでいます。
 なめらかな質感で、立体的な形状を保ちやすい硬さ、色揃えは21色もあり、鮮やかな彩りも楽しい!

 このコンブの製造の裏側も紹介されています。
Img_02871  素材は小松精練改め小松マテーレ(このブログ2016.3.12付け参照)のポリエステルとナイロンです。その特殊な細い糸を無縫製ニット編機で巨大なバッグに編み上げ、加工により4分の1のサイズに圧縮し、その後染料で染めるという独自の方法でつくられているのです。その工程が順を追って、わかりやすく展示されていました。

Img_02791  上の写真は「オビ(OBI)」です。これは平面に畳まれたときに形状が帯のように見えるのが特徴のバッグです。熱で硬化する特殊なポリエステル糸使いのジャージーで、バッグの形に裁断裁縫し、折り畳んで熱のプレスを施したものといいます。カラーは日本的な漆の黒と朱、紫紺の3色です。

 いずれもイッセイ ミヤケのモノづくりの根本にある「一枚の布」という考え方でつくられているバッグで、さりげなく「和」の美を感じました。世界中で広く人気を集めそうです。

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2019年1月27日 (日)

安野ともこのコスチューム展 浅田真央の衣裳も間近に

 今、話題の安野ともこのコスチューム展「Thanks a million」を見て来ました。
Img_02551jpg_2   場所は「andMade 北参道」で、入口にはたくさんの花束が飾られていました。
 安野さんはフィギュアスケーターやミュージカル、映画、CMなどの衣装、それにジュエリーのデザインも手掛けています。それだけに華やかな雰囲気がいっぱいでした。
 本日までの開催ですので、きっと混んでいることでしょう。

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Img_02641jpg  入るとすぐ横が、あの浅田真央さんの衣裳コーナーです。ソチ五輪で実際に着用したフィギュアスケートの衣裳がすぐ間近に展示されています。テレビで見た真央さんの美しい姿がありありと浮かんできて---、感動が思い出されます。そしてその奥にあるのは、アイスショーの「サンクスツァー」のときに着たものであるそう。
 Img_02741  左はザギトワ、右はメドベージェワの衣裳です。とにかく緻密で細かくて手が込んでいて、ちょっとびっくり。

Img_02671jpg  上中央は満島ひかりさんがドラマの中で着た赤いロングドレス。シルエットが美しい!
 その両側にあるのは、ミュージカル「キャバレー」で長澤まさみさんが着用したという、ちょっとセクシーなコスチュームです。

 この他いろいろ。こんなに近くで見ることなんて絶対にありえない、貴重な衣裳の数々です。しばしすてきなひと時を堪能させていただきました。

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2019年1月26日 (土)

「ここのがっこう」10周年記念展 パワフルな作品ズラリ!

 「ここのがっこう(coconogacco)」は、ファッションブランド「リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)」のデザイナー、山縣良和さんが主宰するファッションスクールです。立ち上げたのは2008年といいますから、早いものですね。今年初め10周年を迎えて記念展を開催するというご案内をいただきました。私はベルニサージュ(展覧会前日のパーティ)に行けなくて---、残念でした。でも先日、会場の東京・浅草橋にあるCPK GALLERYに行って来ました。早くも今日が最終日です。

 ホールに並んでいたのは修了生や現役生の作品です。円形にズラリ!と並んでいるのは、これまで見たことがないような形や色、素材使いの独創的なクリエイションです。「ファッションとは何か」を考え、心の内面と向き合いながら制作されたものといいます。どれも力強くてパワフル、キラめくようなオーラを発散しているようでした。
 「ここのがっこう」のこの10年を振り返ると、もう「すばらしい」としかいいようがありません。卒業生は延べ800人を超え、東京コレクションの有力若手というと「ここのがっこう」の出身者が目立ちます。最近は国際的な舞台で活躍する人材も輩出しています。

Img_02211jpg  上写真の中央は、「パーミニット」のデザイナー、半澤慶樹さんの作品です。その両側、右隣には、「LVMHプライズ」のセミファイナリストに選ばれたデザイナー、青木明子さんの作品、その左隣にはファッションブランド「コトハヨコザワ」を手掛けるデザイナー、横澤琴葉さんの作品が展示されています。

Img_02221  写真右の中央の黒いコスチュームは「ITS」でグランプリを受賞したデザイナー、西山高士さんの作品です。

 そうした若者たちが、これからの日本のファッション界を引っ張る原動力になっていく---。ほんとうに頼もしい。

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2019年1月25日 (金)

モード・イン・フランス展 ⑵ ホール出展ブランドから

(昨日のブログの続きです)
Img_97991  大ホールでの展示ブランドの中から、注目したブランドをご紹介します。

アイス・キモー ICE KIMÖ
  これはフエゴグループの新ブランドです。南極旅行中に着想を得たそうで、ブランド名はエスキモーに因んでいるといいます。

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 異素材やテイストの違うもの同士を組み合わせたデザインで、ダウンジャケットやパーカはフェミニンで洗練された感覚に仕上げられています。スポーツとファッションを融合させた新しい世界観を感じるブランドです。

メゾン・レネール MAISON LENER
 冬らしいトーンに際立つ鮮やかなカラーを加えたコレクションです。人気はクラシックなコートやジャケットなどアウターで、とくにアルパカが好評といいます。
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 素材は日本製が多いそう。プルミエ―ルヴィジョン・パリで日本の生地に注目し、仕入れているとのことです。

メイド・イン・センス MADE IN SENS
 2011 年にスタートし、すべてフランス製でサステナブルをうたうブランドです。
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 アーティストとコラボレーションし、時代を感じさせる「アーティー・シック」なトップスやワンピースを展開しています。

フレッシェ FLÉCHET
 世界に名だたる帽子メーカーで、今回初出展です。

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Img_97741jpg  1859年、リヨンで誕生し、うさぎの毛を使ったフエルトで帽子をつくったのが始まりといいます。
 人気は皮革調に仕上げたものや、ヴィンテージ感覚のものだそう。

ロレール LAULHÈRE
 フランス南西部のバスク地方にあるベレー帽のメーカーです。1840 年創業といいますから、フランス最古のブランドともいえます。

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 モード・イン・フランス展には既に5年、出展していて、日本での売上も年々増加しているとのことです。

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2019年1月24日 (木)

モード・イン・フランス展 ⑴ ファーや雑貨が好調

 第46回 モード・イン・フランス展が、この9日~11日、ベルサール渋谷ファーストで開かれました。
 同展を主催するフランス婦人プレタポルテ連盟インターナショナルディレクターのパトリシア・ブラフマン氏によると、「黄色いベスト」のデモの影響はほとんどなかったといいます。しかし今回は会期が早過ぎたためか、新ブランドを連れてくるのに苦労したそうで、来年は日程を2月開催にするとのことです。とはいえウェア31ブランド、ジュエリー/コスチュームジュエリー9ブランド、服飾雑貨(バッグ、ストール、手袋、帽子、傘など)14ブランドが出展し、その内5ブランドが初出展。いずれも2019/20年秋冬コレクションをパリに先駆けて発表しています。

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 結果報告では、来場企業数は前回2018年1月展比0.45%減と、ほぼ横ばい。1社あたりの来場人数はやや減少したといいます。こうした中、商談はファーを取り入れたアウターや雑貨などが好調だったそう。またこの2月1日に発効される、日EU間のEPAによる関税撤廃に期待する意見も多く聞かれたといいます。

 ブース展示では、引き続き設けられたのが「ラベルゾーン」です。これはフランス製にこだわり、クリエイティビティに秀でていると認められたブランドを集めたスペースで、6ブランドが出展していました。
 このゾーンに新規出展したブランドを2つご紹介します。

コネクション CONNEXION
 南仏の風を感じさせるファー使いのコレクションを見せていました。インスピレーションソースは旅だそうで、商品名に「キョウト」や「オオサカ」といった日本の地名がつけられています。
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 ファーはミンクやラビットなどナチュラルファーです。日本ではエコファーが話題になっていますけれど、欧米ではそれはラグジュアリーブランドでのトピックの一つという認識のようです。プレタポルテではファーといえばナチュラルファーで、全面に使うというよりはツィードやジャカードなどと組み合わせるなど部分使いしたデザインが多くなっているといいます。

メゾン・ファーブル MAISON FABRE
 高級手袋のブランドで、名職人エティエンヌ・ファーブルがフランス南部のミヨーにて、1924 年に創設したという老舗です。有名クリエイターやオートクチュール・メゾンとのコラボレーションにより、イマジネーションに富んだデザインを次々に生み出しているとのこと。グレース・ケリーが結婚式で使用した手袋も同ブランド製とか。
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 また機能的にも工夫されていて、ほとんどの手袋は、つけたままスマートフォンが使えるようになっていました。
Img_97711jpg 秘密は親指と人差し指の先にタッチパネルに反応する特殊加工のレザーがはめ込まれていること。これはまさに手袋のイノベーション! すばらしいアイデアです。

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2019年1月23日 (水)

「子どものための建築と空間展」学びと遊びの建築デザイン

 今、パナソニック汐留ミュージアムで3月24日まで「子どものための建築と空間展」が開催されています。先日このプレス内覧会に行ってきました。
 これは建築デザイン史にみられる特徴的な子どもの学びの場と遊びの場を紹介する展覧会です。こんなところで学びたかった、こんなところで遊びたかったと思うような建物の模型や写真資料などが展示されています。

Img_00221  ギャラリートークではパナソニック汐留ミュージアムの学芸員 大村理恵子さんと、青森県立美術館の学芸主幹 板倉容子さんのお二人に、ご案内していただきました。

 展示構成は時代順に明治から現在まで5章仕立てになっています。章ごとに色分けされているのもわかりやすいです。(撮影については特別な許可をいただきました。)

 第一章は、「青」で「子どもの場の夜明け 明治時代」です。
Img_00301jpg_2  当時は子どもの教育に近代的な教育システムが採用されて、校舎建築では西洋と日本の様式をミックスしたスタイルが目立ったといいます。長野の開智学校の模型を始め、東京女子師範学校附属幼稚園(現茶の水女子大学附属幼稚園)の珍しい写真(右手前)も見ることができました。

 第二章は、「赤」で「子どもの場の世界の発見 大正時代」です。
 大正デモクラシーの思想を受けて、子どもの人権や個性を大切にするという考え方が入ってくるのです。
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 右は羽仁もと子創立の「自由学園 明日館」の模型や、フランク・ロイド・ライト設計の木の椅子が展示されているコーナーです。

Img_00061  子ども服も登場します。上写真の左は資生堂が販売を手掛けていたという男児服です。1920年代初めは欧米でも子ども服は改革期で、動きやすいシンプルなファッションになっていったのです。上写真の右は東京家政大学所蔵の女児服です。ローウェストや別布使いのデザインが流行していたことがわかります。

 第二章と第三章の間にはインターミッションが設けられています。
 「戦争前夜に咲いた花」として正面に戦艦「三笠」の模型、また慶応幼稚舎の校舎などの写真が架かっています。

 第三章は、「紫」で「新しい時代の到来、子どもたちの夢の世界を築く1950-1970」です。
 科学的視点に基づくスタンダードが生まれて、Img_00491jpg標準設計の校舎が次々に建てられていきます。その一方、円形建築など、オリジナリティのある建物もデザインされたのですね。
 右はその一つ、丹下健三設計の「ゆかり文化幼稚園」です。

 第四章は、「黄」で「おしゃべり、いたずら、探検―多様化と個性化の時代 1971-1985」です。
 米国からオープンスクールという新しい教育メソッドが導入されて、Img_00541オープンスペースを取り入れた新しい試みの建築や遊具に目が向けられるようになります。
 右は「タコすべり台」、何とも楽しそうです。

Img_00691  上はイサム・ノグチのモエレ沼公園の遊具広場と設計図です。これはイサム・ノグチ遺作の初公開資料だそうです。

 第五章は、「緑」で「今、そしてこれからの子どもたちへ1987-」です。
Img_00701  ここでは学校はどうあるべきか、地域の人々とのつながりをも考慮した建築の姿を浮かび上がらせています。

Img_00171  最後に、「ペタボーの空」という誰でも遊べる遊具コーナーに出ます。これは小さな棒状の面ファスナーを投げてペタペタくっつけていく遊びです。私もやってみました。意外と楽しかったです。子ども時代に帰った気分になるかも---。

 なお、詳細はHPを参照(https://panasonic.co.jp/es/museum/exhibition/19/190112/)してみてください。

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2019年1月22日 (火)

2019年新年賀詞交歓会 盛会だった3団体

 2019年を迎えてファッション業界では、恒例の新年賀詞交歓会が催されました。私が出席した3団体の新年会はどれも例年を上回る人が集まり、盛会でした。今年は改元のある歴史的な年でもあり、新時代に向けて各社とも交流を深めたいという思いがあるようです。

 最初は年頭の10日に開催された日本アパレル・ファッション産業協会の新年賀詞交歓会です。いつものようにホテルニューオータニで、盛大に行われました。出席者は700名以上だったといいます。とはいえ大多数はダークスーツ姿の皆様です。このことについて日本は少しも変わっていないな、と思います。
 まず挨拶に立たれたのが北畑 稔 理事長です。お話しの中で印象に残ったのは、今月25日から日本百貨店協会と連動してスタートする「プレミアムウィンターバザール」のイベントと、もう一つSDGs(持続可能な開発目標)に向けた取り組みです。4月にCSR(企業の社会的責任)委員会を立ち上げ、“アパレルのCSR憲章”の策定を進めるといいます。
Img_98021jpg_2  次いで登壇したのが小池百合子東京都知事です。挨拶の最後に、東京五輪の暑さ対策として帽子を推奨され、これは話題になりそうと思いました。夏の帽子は今や必須アイテムのようになっていますけれど、ファッションとしてさらに活気づくことになりそうです。

 次に東京青山にあるスパイラルホールで17日に行われた日本ボディファッション協会の賀詞交歓会です。
Img_01481  塚本能交会長や来賓が挨拶された後、日本アパレル・ファッション産業協会の北畑 稔 理事長が乾杯の音頭をとられて祝宴となりました。業界トップや関係者ら約300名が集う、にぎやかな会でした。
 インナーアパレルは従来からの保温、吸湿などの機能性に加え、綿素材が切りっぱなしのフリーカットとともに支持される傾向が顕著とのお話しもあり、うれしいです。

 さらに昨日21日、東京日本橋のロイヤルパークホテルで催された西印度諸島海島綿協会の新年賀詞交歓会に出席しました。
 田中大三理事長が「今年は変化の年であり、夢と希望を持って開発に力を入れていく」と挨拶し、 次いで来賓のジャマイカ大使、リカルド・アルコック氏が「カリブ海産の綿花が減少する中で、今年度は1万ポンドの海島綿を日本に届けることができた」と日本とのパートナーシップに感謝の意を表されました。
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 海島綿協会では、ジャマイカやベリーズ産のシーアイランドコットン(西印度諸島海島綿)に加えて、2016年から取り扱い始めたアメリカン・シーアイランドコットン(海島綿の種をアメリカで品種改良して栽培した超長綿)も順調に伸びている様子です。
 八木原保副理事長が述べられていたように、海島綿のますますの充実と量の拡大、認知度の向上を、私も期待しています。

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2019年1月21日 (月)

IAUD研究会インプットトーク 今後のUDと重要ポイント

 先月初めIAUD(国際ユニヴァーサルデザイン協議会)研究会において行われた、IAUD副理事長でユーディット会長関根千佳氏によるインプットトークは、近頃拝聴した講演のベストでした。最新のUD(ユニバーサルデザイン)状況と今後のUDとして重要なポイントについて、「日本は世界で戦えなくなる?~日本のUDは世界の30年遅れ~」と題して語られました。
Img_95081jpg  最初に取り上げられたのが、「障がい者雇用水増し」のニュースです。日本の中央省庁などでは障がい者の法定雇用率は2.5%となっているのにも関わらず、実際は1%程度だったのです。ちなみに米国では10.65%の障がい者が働いているそうです。また米国ではリハビリテーション法第508条に則り、公共品の調達に関して、UD以外のものは禁止とのことです。日本のUDが米国に30年も遅れているという指摘に、「そうだったのね」と改めて納得しました。
 次に「この水増しはなぜ起こったのか?」、「どうすれば多様な人の雇用が進むか?」」へお話は進みます。「職場に障がいのある管理職は何人いますか?」などと問いかけられ、霞が関などに行っても、そのような人にはほとんど出会わなかった、と気付かされました。日本ではもしも障がい者になったら仕事を続けることはできなくなります。そうした現状に対して、障がい者をつくっているのは「環境」であると明言されました。
 今はもうICTで世界が変わる時代です。視覚障がいや聴覚障がいなど、様々な障がいがあっても、働くことのできる可能性は広がっているのです。UDの考え方も「デザイン・フォー・オール(Design for All)」というより「デザイン・フォー・イーチ(Design for Each)」、個々の凸を伸ばし、凹をカバーすべきと述べられ、私も大いに共感させられました。
 この後、多様な働き方や対応の具体例なども紹介され、まさに目からウロコ!
 最後に、建物や交通で法制化されているUDを、これからは製品やICT、情報開示にも義務化すべきと提言されました。世界の市場では米国、EUとも、環境とUDは「大前提」になっているそうです。今後高齢化する世界全体を市場とするためにUDは必須と強調し、日本にも米国のリハビリテーション法第508条のような法律を、とアピールされたのが印象的でした。早くそうなりますように、願いつつ---。

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2019年1月20日 (日)

映画『ボヘミアン・ラプソディ』に興奮冷めやらず!

 映画『ボヘミアン・ラプソディ』、公開からずいぶん日が経ってしまったのにまだやっていました。先日ようやく時間を見つけて映画館に行ってきました。
 これは70年代から80年代にかけて絶大な人気を集めた英国のロックバンド、クイーンのヴォーカリスト、フレディ・マーキュリーの伝記映画です。
175831_2  フレディが様々な困難に直面しながらも、全身全霊で音楽に捧げる様子をテンポよく映し出していきます。日本との繋がりも深いようで、ドレッシングガウンにキモノを愛用していたフレディの姿が印象的です。クイーンから離れてソロになったフレディでしたが、メンバーは家族だった、と気づいて戻る場面も見ていてよかった、和みました。終盤の“ライヴ・エイド”はもう感動の嵐で、胸がいっぱいになりました。思わず涙腺が緩んだりして---。上映時間が2時間半で何て長いの、と思っていたのですが、ほんとうに早く過ぎて、もっと見ていたいといった感じでした。
 それにしても映画館はさすがの大画面です。久しぶりだったせいか、すごい迫力でした。フレディを演じたラミ・マレック、それに他のメンバーもそうなのですが、もうそっくりで、魂がのりうつっているかのように思えました。ゴールデングローブ賞で作品賞、ラミ・マレックが主演男優賞を受賞したというのもうなずけます。

 見終わって、今もクイーンの楽曲が耳の奥から離れません。かつて私もカセットテープに録音するなどしていたのです。改めて懐かしさがこみあげてきて、未だに興奮冷めやず!といったところです。

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2019年1月19日 (土)

尾原蓉子著『ブレイクダウン・ザ・ウォール』出版記念の会

 今、書店に尾原蓉子先生の新著『ブレイクダウン・ザ・ウォールBreak Down the Wall- 環境、組織、年齢の壁を破る』が並んでいます。尾原先生のことはこのブログでも何度かその活動を記していますが、ウイメンズ・エンパワメント・インファッション(WEF)という女性の活躍を支援する団体の創設者で名誉会長です。
 昨秋、本を出版されたことを伺い、早速購入しました。ファーストリテイリングの柳井社長が「尾原先生との出会いが私の人生を変えました」と帯の中で述べられています。私も同様で、訳著「ファッション・ビジネスの世界」を読み、この道で生きていこうと決心した一人です。 
 先般、といっても昨年12月9日、この書籍の出版記念の会が東京・赤坂で催されました。尾原先生は風邪気味でしたのに、それを押して登壇し、ミニ講演のはずが一時間にも及ぶ講演会となって、その内容の濃さにまたしても驚嘆しました。

Img_94571_2  冒頭、この本を“壁破り戦記”と紹介、これは編集者である日経出版社の雨宮百子さんに言われた言葉だそうですが、印象的でした。『ブレイクダウン・ザ・ウォール』というタイトルには、これからキャリアをつくっていく方々に、人生における色々な壁、中でも自分自身の意識の壁を、打ち破って欲しいとの願いが込められているといいます。  
 まず、なぜこの本を書こうと思ったのかというと、従来と同じ仕組みの中で旗振りしていても合わないと感じることが多くなってきたからだそうです。背景にはここ数年、働く環境が大きく変化していることがあるようです。女性だけではなく男性にも、男女を問わず問題提起が必要と思うようになったことがきっかけといいます。
 次に本のなかで最も言いたかったこととして、「人と違う自分であることに自信を持つこと」を挙げました。著者は高校時代にAFSで米国に留学し、「人と違うことは誉め言葉」という教訓を得たそうです。人と違うことができるように自分をみがき、それが自信につながっていったといいます。「女性も男性と同様に社会貢献できるはず」との思いを胸に、男性がやらない家庭科を選択し、旭化成に入社して繊維ファッション関連のマーチャンダイジングの仕事に就かれます。勤務形態はあえて嘱託を選び、専門職としての行き方を歩まれます。当時は現在以上の男性中心の社会でしたから、女性が誇りをもって働くにはそれがベストだったといいます。
 ここからは著者が自身の仕事人生を振り返ります。立ちはだかる制度や社会通念の壁にどう立ち向かい、乗り越え、打ち砕いて、チャンスをつかんでこられたか、様々なエピソードを交えて語られました。旭化成FITセミナーを立ち上げ、それを28年間も続け、その間IFIビジネススクールの学長に就任し、2003年にはハーバード・ビジネススクール・ウーマン・オブザイヤーを受賞されるなど、大きな実績を積んでこられた著者だからこその仕事術です。
 最後にキャリアをつくる心構えを5つ、①人と違う自分に自信を持つ、②ヴィジョンを持つ、③上司の視点からみる、④専門性を身につける、⑤リーダーとなる、を列挙して締めくくりました。
 いずれも凡人には頭の痛いことばかり!でも今後、キャリアを築く上で、大きなヒントになると確信するお話の連続でした。
 著者は2016年に『Fashion Business 創造する未来』(繊研新聞社出版)を出版しています。本書はその第二弾で、ファッション業界の“未来を創る”ための心構えや姿勢を記した二部作の一部であるともいいます。
 私も大いに啓発されました。一読をお勧めします。

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2019年1月18日 (金)

ジャパン・ベストニット・セレクション2018 国産への風

 「ジャパン・ベストニット・セレクション(略してJBKS)2018」が、12月6日~7日、東京国際フォーラムで開催されました。
 第11回目となる今回は58社が出展し、来場者は3,319人で前年比14%減となり、客足が今一伸びなかったといいます。とはいえ私が行ったときは人で賑わっていましたが---。
 全体に独自技術を駆使した個性あふれるニットが増えているようです。国産への風が吹き始めているように感じました。

 とくに注目した企業をご紹介します。

◇島精機
 今回、JBKSアワードの特別賞を授与されました。出展メーカーの間では、同社のホールガーメント横編機を導入しているところが以前にも増して多くなっています。
 ホールガーメントは国産ニットへの追い風になっているようです。
Img_94931_2  ブースではホールガーメント横編機のMACH2Sを設置し稼働させていました。これは高速かつ多用途性に優れているといいます。このマシーンで編成されていたサンプルが、写真上 左端の完全無縫製のメンズプルオーバーです。2色使いのボーダーや様々な組織の組み合わせで、スポーティなブロッキングのデザインに仕上げられています。
 素材は、八木の「クムルス」と名付けられた落ち綿の綿100%スーピマノイル。20番手糸双糸使いで、落ち綿を使用しているとは思えない色と光沢感があります。しかもホールガーメント製とは---、これはまさにサステナブル度満点の製品、と思いました。

◇安泰ニット
 1898年創業の老舗カットソーメーカーです。大阪本社と鳥取県下に5ヶ所の自家工場があり、高品質の国産ニットウェアを生産しているといいます。
Img_94741 今回大きく打ち出していたのは、「ニットガーデン」というオーダーメイドシステムのポロシャツです。生地やボタン、刺繍などのデザインを指定しサイズを入力すれば、世界に一つだけの製品が、3週間後には手に入るというもの。これは既に10年前に始めたものだそうですが、ブースでは改めて新しい独自の3Dシミュレーション画像やロボットを使い、英語版も作成して来場者にアピールしていました。

◇吉田染工
 和歌山県紀の川市貴志川町を本拠地とする、染め糸から製品まで手掛ける染工場です。今回はグループ会社の貴志川工業と合同出展していました。
Img_94781
Img_94811pg  右は横編みなのにファンシーなジャカードの織物のような生地です。

 貴志川工業では「綵(あやぎぬ)」を提案していました。これは以前にもこのブログ2015.11.24付けで紹介したことがあります。コットンにシルケット加工やバイオ加工を施して、ドレープ性と同時にハリ・コシ感も出した、綿100%の風合い加工です。

◇森下メリヤス工場
Img_94861_2  毎回プルミエールヴィジョンパリに出展している丸編みニットメーカーで、今回も独創性のある生地を見せていました。

 右は、シルバー箔を不規則に加工した綿100%ニット生地です。

◇トシテックス
 群馬県桐生産地のすぐれたものづくり企業として、いつも注目しているのがトシテックスです。今回は久しぶりの出展といいます。
Img_94981
Img_94991jpg  細巾ラッセル編機による、穴あきの生地やプリーツ編みなど、デザインのポイントに採り入れたくなるようなファンシーな編地を提案。
 こんなのが入っているとファッションが楽しくなります。

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2019年1月17日 (木)

テクテキスタイル・テックスプロセス2019展 記者発表会

 昨年11月末、「テクテキスタイル・テックスプロセス2019」展の記者発表会に誘われて行ってきました。
 「テクテキスタイル」は産業用繊維の国際見本市で、「テックスプロセス」は縫製機械と関連技術の国際見本市です。隔年の開催で、今年はいずれも5月14日~17日に、ドイツのフランクフルトで開催されるとのことです。
 日本からは「テクテキスタイル」に大手素材メーカーやYKK、アキレスなど22社が出展、「テックスプロセス」には日本縫製機械工業会(JASMA)が日本パビリオンを出展し、6社の参加が予定されているといいます。

 会見で、とくに興味深かったのが「テックスプロセス」のトレンドです。
Img_92771   右は、ドイツ機械工業連盟 縫製・皮革機械協会 専務理事のエドガー・ストラウプ氏で、
「インダストリー4.0」の次のステップとして、「インパクト4.0」を挙げて、繊維加工技術の最新動向を解説されました。

 「インパクト4.0」では、AIが重要な役割を担うようになるといいます。ビッグデータを活用して開発された機械をAIが自ら改善していく、そんなに時代が来ているのです。
 ストラウプ氏は、カスタマイゼーションやマイクロファクトリ、デジタルプリンティング、サステナブルな生産などをテーマに挙げ、そのトレンドを具体的事例とともに紹介しました。たとえばデザインではヒューマンソリューションの3D人体スキャンや、3Dシミュレーションソフトウェアを用いたコレクション開発、またデスマの顧客が自分でデザインし注文した靴のカスタム生産システムなど。
 次世代の技術がどう進展していくのか、私も注目してみています。

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2019年1月16日 (水)

「日経クロストレンド2018」消費を変えるトレンドを体感

 「日経クロストレンド2018」というイベントが昨年11月末に東京国際フォーラムで開催され、2019年に向けて消費を変えるとみられるテクノロジーやトレンド、ヒットを体感してきました。遅ればせながら、その模様をお伝えいたします。

 出展ブースではトライアルさせていただけるものが多く、それぞれに皆、興味深かったです。

 中でもファッション関連で注目したのは、レナウンの「着るだけ」です。Img_92531jpg
 これは男性向けビジネスウェアのレンタルサービスです。コーディネイトやクリーニング、保管など面倒なことを一切気にせずに、ただ「着るだけ」でよいというもの。料金は月額制でスーツ2着が4,800円からとのこと。
 こんな風に「買う」のではなく「借りる」という流れがスーツにも来ているのですね。一つ気になったのは、似たようなスーツのレンタルサービスを行っていたアオキの「suitbox」が、最近撤退したというニュースです----。とはいえ昨今レンタルはもうフォーマルウェアだけではなく、女性服では普段着にも広がってきています。流れに乗ると期待しています。

 またコニカミノルタの「クンクンボディ(kunkun body)」もスゴイ、 と思ったテクノロジーです。これはニオイをかぎ分けるAIシステムで、目に見えないニオイを「見える化」する、つまりニオイを測定するツールなのです。
Img_92471  ブースでは体臭や口臭などをタッチ&トライしていました。私も体験してみて、結果はニオイはないとのことで安心しました!

 職場内などでよく、どうにかして欲しい、と思うことのトップが、体臭や口臭だそうです。アンケートでも約7割もの人が、ニオイが気になる、と答えているとか。スメルハラスメント(スメハラ)という言葉も出てきていますね。
 「クンクンボディ」は、こんなニオイの問題を解決する画期的な技術、と思われます。今後の展開が注目されるところです。

 会場では、恒例の日経トレンディによる2018年のヒット商品ベスト&2019年のヒット予測ランキングが、ずらりと展示されていました。
 簡単にご紹介すると、2018年のヒット商品ベスト30では、第一位が安室奈美恵、第二位 ドライブレコーダー、第三位 ペットボトルコーヒー、第四位 「ゾゾ」スーツ,第五位 グーグルホーム&アマゾンエコー、第六位 漫画「君たちはどう生きるか」、Img_92561jpgそして第七位が「アイボ(aibo)」でした。
 「アイボ」はご存知ソニーの犬型ロボットです。思っていたよりもずっと小さくて、だっこしやすそう。ほんとうに愛らしい!
 2018年1月11日(ワン、ワン、ワン)に発売を始めて、7月までの半年間で2万台売れたとか。今はもう予約待ちの状況といいます。

 2019年のヒット予測ランキングでは、第一位が日仏激安&高機能カジュアル「デカトロン&ワークマンプラス」、第二位 新ニッポンの夜明け「新元号フィーバー」、第三位 アジア最強の書店「誠品生活」----となっています。
Img_92641  上は、売れ筋予想トップの「デカトロン&ワークマンプラス」のコーナーです。
 アウトドアスポーツは昨年以上に大きな旋風を巻き起こすことになりそうです。

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2019年1月15日 (火)

筆記具のトップメーカー「三菱鉛筆」を訪問して

 先般、誰もが知っている筆記具のトップメーカー「三菱鉛筆」本社を訪ねました。これは日本ファッション協会うらら会の活動の一環として行われた企業訪問活動です。
 本社は昨年8月に竣工した大井町駅前にある新しい社屋で、エントランスホールは同社製品の展示スペースとなっています。
Img_93101jpg   
 実は私は、「三菱鉛筆」はその社名からてっきりあの三菱グループの中の会社と思っていたのです。でも実はそうではありませんでした。あの有名な三菱のマークと「三菱」の商標も、「三菱鉛筆」が明治36年に三菱財閥に先だって商標登録していたと聞いて、びっくり!
Img_93081  また鉛筆が中心のメーカー、というのも大きな間違いでした。三菱鉛筆といえば、あのおなじみのえび茶色の鉛筆「ユニ(UNI)」を連想します。もちろん鉛筆は50年来のロングセラー商品ではあるのですが----、今ではもう鉛筆よりもボールペンが主軸といいます。
 世界で圧倒的なシェアを持つ水性ボールペン「ユニボール」や、ガラスや革製品などにも書くことができ、幅広い年齢層に愛される「ポスカ」、驚くほどになめらかな書き心地で、ボールペンの概念を覆した「ジェットストリーム」、Img_93171上向きに書けるので重力の無い宇宙でもまた水中でも使えるボールペン「パワータンク」、 さらに「消せるペン」(右写真)など、同社は私たちに身近な商品を次々と展開されています。
 最近発表された鉛筆のような高級ボールペン「レイヤード(LAYERED)」も話題ですね。

 またここ30年は、化粧品事業にも乗り出されているそうです。筆記具メーカーが何故? と不思議に思いますが、きっかけは筆ペンをマニキュアに応用したことだったとか。ペンで培った技術を活かして、アイライナーや白髪隠しなどといった化粧品をつくっているといいます。
 インクの新開発技術である顔料と染料のいいとこ取りした新色材も学ばせていただき、目からウロコでした。
 ファッションとは直接関係ない異業種をフィールドワークすると、いろいろな発見があります。ご担当者に心より感謝の意を表します。

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2019年1月14日 (月)

リシュモン ジャパン「ラグジュアリービジネスのこれから」

 リシュモンといえば、「カルティエ」や「ヴァン クリーフ&アーペル」「ピアジェ」「ジャガー・ルクルト」「IWC」「モンブラン」「ダンヒル」「クロエ」などのビッグブランドを傘下に持つグローバル企業です。売上は全世界の9%、LVMHに次ぐ第2位で、その半分はアジア市場に依存し、日本はその内の9%を占める重要な市場といいます。
 その日本法人、リシュモン ジャパンの代表取締役社長 三木 均氏による講演会が、先月初め、東京・渋谷のカラート71にて行われました。Img_92801jpg_3テーマは「ラグジュアリービジネスのこれから」で、ラグジュアリーマーケットはどう変化していくのか、普段は耳にできない貴重なお話しでした。要旨を簡単にまとめてみましょう。

 まずラグジュアリーブランドとは? からです。1990年代頃から高級品・高級ブランドに使われ出した言葉で、とくに定義はないそうです。とはいえそこには、①歴史があること、②世界流通していること、③アイコン商品や技術意匠があることの、3つの要素があることを指摘。ラグジュアリーブランドにはこれらが三拍子揃っていてそれ故に差別化されていると位置づけました。
 次にリシュモングループの現状についてです。同グループには現在、ファッションや宝飾品、時計類などのラグジュアリーブランドが20社あり、中でももっとも力を入れているのがハイジュエリーのビジネスであるそう。ハイジュエリーは今、資産価値として見直されているといいます。そこで顧客が期待する以上の豪華なイベントや贅沢なVIP向け企画を打ち出し、その魅力をアピールしていると実例を紹介。ブランドビジネスでは、必要性に駆られての“ニーズ”よりも、理屈ではない感情、“ウォンツ”を満たすことが肝要と強調しました。
 さらに今後の見通しです。
 一つはデジタル化で、米国ではラグジュアリーブランドの11%がE-コマースなのに対し、日本では1%にも満たないとのこと。これからは日本のE-コマース市場が飛躍的に伸びるとみているそうです。3年から5年以内にはすべてがバーチャル化する近未来の世界を予測、ビジネスの可能性はますます広がるといいます。
 もう一つはハイジュエリーのオートクチュール化です。ハイジュエリーもオートクチュールとほとんど同じ仕組みになり、その客にしか提供できない一つだけのモノをつくって、1対1で取引する時代になってくるといいます。これはまさにラグジュアリービジネスの究極の世界ですね。このためこれからはラグジュアリービジネスがサプライビジネスからデマンドビジネスになる、新しいリテールが予想されると言及しました。
 そこで浮上してくるとみられる2次流通にも触れられ、車における中古車市場のようなことがハイジュエリーのビジネスでも確立していくといいます。レンタルシェアもブランドのよさを認識できるという意義があり、それによりウォンツが生まれるとみているそうです。サステナビリティが話題の昨今、印象的なお話でした。
 この他ブランドの規模では、1兆円を目指すとしながらも、クオリティを担保しながら成長を促す、また中国市場もターゲットであり続けるなど、ラグジュアリービジネスの動向をつぶさに語られました。
 今後のヒントとなるキーワードも多く、予想以上に内容の濃い講演会でした。

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2019年1月13日 (日)

鎌倉の数寄屋造りの至宝 旧山本条太郎別荘を見学して

 海浜リゾートの街、鎌倉には別荘建築が多いのです。これはその一つ、旧山本条太郎別荘が昨年11月下旬、湘南邸園文化祭の一環として特別公開されて、訪れたときの見学記です。

Imgp32091  長谷の奥にあるこの場所は、宗教法人神霊教の鎌倉練成場「霊源閣」となっています。何なのだろうといつも不思議に思っていたこの地が、旧山本条太郎別荘だったのですね。この山本条太郎という人物は第10代満州鉄道総裁も務めた実業家だったそう。こんな風に特別公開されるまで知りませんでした。

 この別荘は、関東大震災以前の1918年(大正7年)に建造された京風の数寄屋造りで、2016年に国の登録文化財に指定されているのですね。当時の建物で現存しているのは、華頂の宮邸や扇ヶ谷の古我邸など洋風のものがほとんどですので、この数寄屋建築というのは大変珍しいといいます。Img_92061jpg  門を入って、階段を上った海抜40mの高台に建てられています。

Img_92081_2  玄関には侘びた風情の竹張りの建具になじむ、京風の雅な金襴緞子が掛かっていました。

Img_92131  数寄屋造りの大広間は京間になっていて広く感じます。

Imgp31551  広間の茶室「無畏庵」です。意外に明るい開放的な空間でした。

Img_92271  書院造の居間です。

Img_92211  小間の茶室です。約3畳で床の間に炉があります。

Img_92221_2  伝統的とは言いながら障子硝子を使うなど、モダンな好みも伺えました。

Img_92241  お庭からは由比ガ浜の向こうに小坪や逗子マリーナが望めました。

 それにしても優雅な別荘がこんなところに人知れずに佇んでいたとは! 鎌倉はやっぱり奥が深いです。

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2019年1月12日 (土)

2019年秋冬ミラノウニカ 流行色2019 WINTER掲載

Scan00741  この春発行された「流行色2019 WINER No.595」に、今年7月に開催された「2019年秋冬ミラノウニカ」の柳原美紗子の記事が、掲載されました。

  その概要や発表されたトレンドテーマやカラー、また展示場で見られた素材の特徴などを4ページにわたり解説しています。ご参照ください。
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2019年1月11日 (金)

エコプロ2018 ⑵ 未来のサステナブルな洗濯を考える

 先般の「エコプロ2018」では同時開催シンポジウムも多数行われました。その一つが「未来洗浄研究会 設立記念フォーラム」です。これは未来洗浄研究会を設立したフューチャー・アース(Future Earth)、東京大学国際高等研究所サステナビリティ学連携研究機構(IR3S)、花王株式会社による討論会で、洗浄のなかでも「洗濯」に焦点が当てられていることに興味を持ちました。テーマは「みんなで考えよう!未来のサステナブルな洗濯」です。

 多くの日本人が洗濯好きと思いますけれど、私もそうです。お洗濯は毎日欠かさず行っています。でも大量の原料や水、エネルギーを消費し、たくさんの排水、廃棄物を出しているのも事実です。このやり方でいいのか、一度立ち止まって考えてみる必要がありそうです。

 シンポジウムでは、東京大学工学系研究科教授 平尾雅彦氏が、フューチャー・アース日本ハブ事務局長の春日文子氏やサステナビリティ日本フォーラム代表の後藤俊彦氏の講演に続き、基調講演されました。Img_93321jpg題して「洗濯の選択で創るサステナブル社会」です。私たちが洗濯をし続けるためには何をチョイスしたらいいのか、つくる人だけではなく使う人にも考えて欲しいという「洗濯」の「選択」を語り、考えさせられました。
 平尾氏はSDGsに向けて、気候変動に対し行動すべきは誰なのかについて、日本の二酸化炭素排出量の推移グラフを見せ、二酸化炭素排出量が増加傾向にあるのはオフィス部門などからの「業務その他」部門と私たちの日々の生活からの「家庭部門」であると指摘。特に家庭部門では電気を使うことによる間接排出が半分(50.9%)を占めているといいます。
 家電で便利な生活を送っている私たちですが、洗濯では縦型かドラム型か、洗剤は粉末か液体か超コンパクト洗剤か、詰め替え容器を使っているか、水は水道水かお風呂の残り湯か、乾かし方は日干しか乾燥機かなどの課題を提起、また洗剤の原料調達に関して日本でよく使われる植物油のパーム油は問題が多いことなどにも言及されました。

 この後の座談会では、かなり具体的なお話しが飛び出し、盛り上がりました。洗濯機は省エネのドラム型が来る、AIで洗剤量を自動投与するのが普通になる、汚れた水を光で分解し清浄にする洗剤も登場する、シェアリングの拡がりで企業が着た服を洗うようになるなど、洗濯のカタチが変わってくるとも。また家庭科の見直しもポイントで、産・官・学のシステムづくりへ、議論は拡大。

 かつて河川への生活排水汚染が問題視されたことがあり、洗濯への環境啓発活動が盛んに行われたことが思い出されます。それがここに来てまたしても新たな再スタート! 改めて未来洗浄研究会の有意義な取り組みに感じ入ったことでした。

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2019年1月10日 (木)

エコプロ2018 ⑴ SDGs時代の環境と社会、そして未来へ

 日本を代表する環境総合展示会「エコプロ2018」が、「SDGs時代の環境と社会、そして未来へ」をテーマに、昨年12月6日~8日、東京ビッグサイトで開催されました。
 20回目となる今回は、528の出展社・団体が出展、昨年を上回る162,217人が来場したと発表されています。いつものことながら、すごい人出に驚かされたイベントでした。
 繊維関係では、大手素材メーカーのブースが目立っていたのでご紹介します。

東洋紡グループ
 ブースはユーモラスな「カエル」が目印。これには「強い良い会社を目指して---変わる、カエル」という意味があるそう。
 持続可能な開発目標(SDGs)への様々な取り組みが打ち出される中、ファッションで目に付いたのは、日本エクスラン工業を中心とする事業部によるフェイクファーでした。リアルファーよりも環境に配慮しているとのことで、エコファーとも呼ばれています。一つのトピックスとして取り上げられていました。
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東レ
Img_94061  特におやっと思ったのは、白い化学防護服(写真右)の展示です。センシング機能素材「ヒトエ」の隣に置かれていました。

 粉塵漂うアスベストなど、そうした過酷な現場で働かれる方の健康を守るために開発した「リブモア(LIVMOA)」という素材でつくられているといいます。
 これまでよりも軽くて着心地が良く、高通気性や防水透湿性など様々な機能に優れているとのことです。
Img_94101_2  また、ウルトラスエードのリサイクルの取り組みなど、グリーンイノベーション事業の進展ぶりも印象的でした。

帝人
 目玉は、大きなタイヤが置かれた正面の展示です。これはリサイクル素材でつくられたソーラーカーによる南極点到達プロジェクトへの支援活動だそう。同社は車体や構造材向けの軽量・高強度素材やタイヤの設計解析サポートなどを通じて、このプロジェクトを全面的にサポートしているとのこと。
 ソーラーカーから送られて来るリアルタイムの動画も流れていて、興味深かったです。
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 またペットボトルリサイクル繊維の「エコペット」関連の製品などもみられ、SDGsへの取り組みをアピールしていました。

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2019年1月 9日 (水)

JAPANTEX 2018 ⑵ マルナカのテキスタイル表現の魅力

  先般のJAPANTEX 2018で行われたセミナーの一つに、「メーカーと語るテキスタイルの魅力~製品から織物組織を説明する、テキスタイル入門編~」というのがあり、参加しました。
 登壇したのはマルナカの中里昌平社長です。日本テキスタイルデザイン協会理事補佐の宮嶋直子氏と対談形式で行われました。
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 マルナカは、埼玉県飯能市を拠点とする所沢産地に属する織物メーカーです。社長の中里氏は、デザイナーとイメージを共有しながら布を作り上げることでは先頭を行くことで知られている方で、私はこの度初めてお目にかかりました。御年80歳を越えてなお、現役でお元気に活動されていらっしゃいます。張りのあるお声で、同社のテキスタイル表現の魅力を語られました。

 前段は織機の変遷についてのお話でした。
 その始まりは豊田式半木製織機で 現在も豊田記念館で実演されているとのこと。その後シャトル(杼)を使ったシャトル織機やションヘル型毛織機が現れ、1950年代に入ると杼のない織機が登場し、高速運転の時代となります。ウォータージェットは水鉄砲のように緯糸を飛ばすので、水を吸わない合繊向け、エアジェットは空気噴射により緯糸を飛ばす織機です。今ではエアジェット機が主流となりましたが、複雑な織物は織りにくいといいます。
 これらに対し、もう一つ、レピア織機というのがあります。これは2つのバンドあるいは棒が織物の中央でよこ糸を受け渡すつかみ式で、太糸でも細糸でも、またコンピュータ操作でリピートの巨大な絵心のあるものも楽に、もちろん型紙なしに柄織ができるそう。マルナカではこの織機、ドイツのドルニエ社製レピアを早期から導入し、ジャカードのデジタルシステム化を推進してきたといいます。今や全国一多い40台を保有し、これらの織機でどのようなタイプのものも織り出せるそうです。

 後段からこのレピア織機により開発されたサンプル生地20点を一つずつ紹介していただきました。
Img_89531 
 異素材で糸の太さが違うもの、別ビーム送りのもの、縮絨、カット、ふくれ、多色表現など、様々です。  
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綿/麻/レーヨンのカットジャカード    カットでファー調に

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フクレ部分に何でも混入可能な特殊織   色数はほぼ無限

 終盤、テキスタイル開発について、その考え方に触れ、技術者からデザイナーに求めることとして、「デザイナーはないものねだり。できてもできなくても、産地にイメージを伝え、アイデアをぶつけて欲しい。コラボを進める上で、今までにないものをつくることこそ大切」と強調。「これからの日本のテキスタイルづくりに重要なことは何か」の問いに、「デザイナーとつくり手がお互いの持ち分を出し合い分担してモノづくりをすること」と答えて、セミナーを締めくくりました。
 デザイナーの要求に最大限に応えるモノづくりの姿勢、織物技術者としての在り方を、率直に述べられたのが印象的でした。

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2019年1月 8日 (火)

JAPANTEX 2018⑴ 川島織物セルコン「スミコホンダ」展

 国内最大級のインテリア展示会、第37回JAPANTEX(ジャパンテックス)2018が昨年11月20日~22日、東京ビッグサイトで開催されました。今回は来場者が8,667人で、前回比14%減といいます。東7ホールという最奥の立地もあったようですが、全体的には盛況だったと報告されています。
 見どころの一つが、「ジャパン・プレミアム・ブランド ファブリックコレクション」です。JAPANTEXの原点に立ち返り、ファブリックの魅力を体感してみて、という新企画で、国内の有力インテリアファブリックスメーカー7社が合同出展していました。

 その中の一社が名門中の名門、川島織物セルコンです。「和の閃き」をテーマに、昨夏立ち上げた「FELTA(フェルタ)」という、木の空間に似合う、光の角度によって色や光沢感が変化するファブリックコレクションと、今年で20周年を迎える「スミコホンダ(SUMIKO HONDA)」の二つの柱で提案していました。
Scan0073  とくに私が惹かれたのが、「スミコホンダ」です。これは本田純子さんというインハウス(社内)デザイナーによるブランドです。

 銀座リクシルでは、その頃「Simiko Honda展 Textile---その布の歩み」が開かれていて、ミニプレゼンテーションもあると伺い、参加しました。
 本田さんは企画からデザイン、織物設計までを自ら手掛ける世界でも数少ないテキスタイルデザイナーで、私も少なからぬ興味を抱いていたのです。

1_4  意匠の発想源は“移ろいゆく日本の四季”であるそう。自然のモチーフをスケッチして原画に起こします。コンピューターの時代とはいえ、手描きを大切にしているとか。

 左の写真はプレスリリース掲載のものです。

 発表会では原画から一本一本の糸を選んで染色し、織物を織り出す制作プロセスを動画とともに解説。その後、2019年の新柄の一端が紹介されました。グロリオサの花や、またツツジ、ヤマボウシの花などです。ちなみに昨年はミモザやサクラだったとか。

Img_89441 上は、和とモダンが彩る上質なファブリックをコーディネーションのアイディアとともに披露しているところです。
 
 西洋の様式にとらわれない豊かな暮らしを目指すデザイナー、本田純子さん。彼女が生み出す、日本の自然観あふれる、すばらしいファブリックに拍手!です。

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2019年1月 7日 (月)

銀座「セイコードリームスクエア」でブランドの歴史を体感

 昨年末、12月20日にオープンした銀座の「セイコードリームスクエア」に行って来ました。
Img_95721  1階はミュージアムになっていて、インテリアは 銀座のシンボル“和光時計塔”の内部をイメージしているそうです。また展示品は、墨田区東向島にあるセイコーミュージアム所蔵の一部であるとのこと。係の方が親切にご案内してくれました。

Img_95731jpg  時計の歯車の台に、セイコー(SEIKO)ブランドの歴代の名品が展示されています。
 1881年の服部時計店創業時の時計から、Img_9574120世紀初頭の花形懐中時計(写真右)、1960年の初代グランドセイコーなど、当時の面影を伝える時計がミニチュアとともにディスプレイされていて、見ていて楽しくなります。

Img_95781  ちょっと「ぎょっ」とさせられたのが、時計の残骸(写真上)です。これは関東大震災に見舞われて、溶けた修理時計だそう。このときセイコーの前身「精工舎」は全焼したといいます。

Img_95811jpg  この最大の危機を乗り越えて、震災後の翌年、1924年に誕生したのが写真右の時計だそう。
 「精巧な時計を作る」という創業の原点に立ち返り、初めて「SEIKO」というブランド名を冠した時計といいます。
 私の父たちのまさに憧れの腕時計だったでしょうね。

 このフロアでは時計職人による組立の実演もあったそうですけれど、今回は残念ながら見ることができませんでした。

 セイコーの歴史を体感して上の階に上ると、そこはもうすてきなショッピングエリアです。
1  4階までフロアごとに、縁起のよい初夢とされる、一富士、二鷹、三茄子それに四扇の額装が架かっているのも夢をそそります。

 今年も楽しい夢多き一年でありますように!

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2019年1月 6日 (日)

北鎌倉の円覚寺塔頭 雲頂庵でお年始の会

 本年も新しい年の始まりは、北鎌倉の円覚寺塔頭 雲頂庵からです。
 Imgp38981
Imgp04211  お年始に伺いましたら、いつもと勝手が違って新年の会は、隣の母屋で開かれました。
 本堂は右のように跡形もなく、今まさに立て替え工事の最中でした。お話によると、昨年11月末に地鎮祭を行ったとか。竣工にはあと1年以上かかるようです。 

 ここのご住職の法話にはいつも心を動かされます。今回は「仏種」を取り上げ、身近なエピソードを交えて、ユーモアたっぷりに話されました。禅とは何かについても、改めて響くところがありました。

 また今年の予定として「円覚寺の至宝」展について触れられたことも印象的でした。これは今年4月から6月にかけて東京・日本橋の三井記念美術館で開催される予定の展覧会です。雲頂庵からもご本尊の宝冠釈迦如来像が展示されるといいます。髪を高く結い上げて冠を載せ、ネックレスを掛けている仏像で、改めてじっくり拝見し、何ておしゃれ! と思ったことでした。しかも頭部と本体胴体部は取りはずせる構造になっていて、この像の場合、本体胴体部は室町時代のものであるのに対し、頭の方は江戸後期のもので比較的新しいとか。
 展覧会が楽しみです。

 最後に法衣の袈裟を見せていただきました。これは「大げさ」という言葉のもとになったという僧侶の衣です。臨済宗のものはとりわけ大きいとは聞いていましたけれど、身体全体をおおう七条袈裟はほんとうに巨大! 纏うと、かなり重いそうです。

 こんな風にいろいろな発見があるのもご住職のお人柄でしょう。会場が工事のため手狭になったにも拘わらず、100人以上もの人が集まるというのは、円覚寺一門のお寺では珍しいといいます。  
 このご縁を大切に、この一年を歩んでいきたいと思います。

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2019年1月 5日 (土)

北海道 札幌でクロスカントリースキーを体験して

 北海道旅行の最終日、ニセコから札幌へ移動し、国営滝野すずらん丘陵公園でほんの短時間でしたが、クロスカントリースキーを体験しました。
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 3年前に白馬岩岳スキー場でクロカンのレッスンを受けたものの、全然身に着いていません。“歩くスキー”だから簡単そう、誰でもできるとはいうものの、やっぱり難しい! 転ぶと板が細いためか、なかなか起き上がれません。

Imgp38501  練習場を何度も回って、歩くよりも少し早く行けるようになったところで、雪も降ってきて時間切れとなりました。
 スケートでもするようにスキーを滑らせている人たちを横目に見て、あんなふうにできたらなあと思います。運動能力のない私にはとうてい無理そう。
 ノルウェーでは、街にちょっと出るのにもクロスカントリースキーをはいて行くそうです。私はノルウェーでは暮らせないな-----、と改めて思ったことでした。

 千歳空港への帰途、夕闇の支笏湖へ寄ってみました。
Imgp38761jpg  樽前山の影が落ちる湖のほとりに、「山線鉄橋」と呼ばれる赤い鉄橋が架かっています。これは明治時代につくられた鉄道の名残で、10年ほど前に支笏湖に移設されたものといいます。

 しばし往時を偲んで、帰路に就いたことでした。

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2019年1月 4日 (金)

北海道 駒ヶ岳を望む大沼の冬の風物詩

 函館から程近い大沼公園のホテルに宿泊しました。朝は何と快晴、昨夜の雪はどうしたのかと思うような青空に、くっきりと姿を現したのが「北海道駒ヶ岳」です。真っ白な雪をかぶったこの秀峰は、馬の形をしていることから駒ヶ岳と呼ばれているのです。前方の鋭い山頂部分から馬の背のように裾野へ伸びる線が印象的です。 
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 スノーシューのトレッキングツアーに参加し、ガイドさんから駒ヶ岳の歴史を伺いました。かつては富士山のような円錐形だったのが、江戸時代1640年の大噴火で崩壊し、このような山容になったといいます。このときの大爆発により室蘭では津波が発生し、300人余りが犠牲になったとも。これは先頃インドネシアで起きた火山噴火による大津波と同じ構造だそうです。現在も活火山の駒ヶ岳、万全の対策がとられているようですが、備え怠らず、ですね。

Imgp35811  大沼公園は日本新三景と呼ばれる景勝地で、凍てつく湖沼の景観が美しかったです。
Imgp35151jpg  小さな島々をめぐるコースも橋が架けられるなど整備されています。とはいえ雪道で、雪で足をとられそうになりながらの散策でした。駒ヶ岳もあいにく雲におおわれて残念でした---。

Imgp35821  名曲「千の風になって」が生まれた記念碑もここにあります。上写真の手前がそれで、碑文の部分だけ顔を出していました。

Imgp35881jpg  ワカサギ釣りも盛んな様子で、じゅんさい池では釣り人がずらりと周囲を囲んでいました。まだ完全結氷していなかったので、桟橋からの釣りです。氷上でのワカサギ釣りは1月上旬頃からだそう。

Imgp03801  オオハクチョウにも出会いました。
Imgp36231  冬でも凍りにくい「白鳥台セバット」には、20羽くらいが、カモやカイツブリなどと一緒に集まっていました。
 冬の風物詩を楽しんだ大沼公園でした。

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2019年1月 3日 (木)

北海道の人気観光地 函館を巡る

 雪の道央道を走って、函館にやって来ました。新幹線もできましたし、以前から行ってみたいと思っていた人気観光地です。実は私は学生時代、ここを旅したことがあります。でもそれは遠い昔のことで、何もかもが目新しく映りました。
 お天気の方は晴れていたかと思うと、たちまち雪になるという目まぐるしい変わり様。冬の道南って、ほんとうに変わりやすい天候なのですね。

 宿泊は湯の川温泉で、海に面した部屋からは漁火が見えたり、函館山が望めたり。朝は割合晴れていたのです。
Imgp32771  まずは日本最古の女子修道院、トラピスチヌ修道院を訪れました。雪の積もったお庭の真ん中に立つ白い聖テレジア像が、朝の光の中、神々しく光って見えました。
 厳かな空気を破るように、ここにも中国人観光客がぞろぞろ---でした。

 五稜郭公園では何と大雪! 
Imgp02941jpg  五稜郭タワーに上れば、5角形の城塞跡が見えたのでしょう。雪なので諦めました。それにしても何故5角形をしているのか、不思議です。そこでちょっと調べてみましたら、軍事的に好都合な形であるとか造形的に美しいなどといった理由があるとか。米国国防総省ペンタゴンも5角形で、私は知らなかったのですが、西洋のお城には意外に多いそうです。

Imgp33051  公園の中央には、2010年に復元されたという奉行所があって見学しました。
Img_96031jpg 欅の梁や備後畳の大広間など、当初のものを忠実に再現しているといいます。右は、奉行が謁見したという間です。当時の衣装、裃や打掛の試着もしてくれます。

 次に函館の名物スポット、朝市です。
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Img_96121  イカやホタテ、エビ、ホッケ、サケなど海産物がいっぱい。にぎやかなかけ声が響きます。
 右は珍しい花咲ガニだそうです。巨大でびっくり!
 ランチはここで海鮮丼などをいただきました。安くて美味しかった!

 朝市を出て、函館山ロープウェイへ向かいました。ロープウェイに乗ると、次第に視界が晴れてきました。美しい風景が広がって、ワッと息をのむ美しさでした。
Imgp02981  上から眺めると、両側が海です。函館の地は昔、島だったそうで、砂州により陸地とつながったとか。この地形を縮小していくと、私の住まいの近くにある湘南江ノ島に似てくると思いました。
 函館の夜景が世界三大夜景の一つといわれるのは、この地形もあるようです。

Imgp33491  函館山を降りて、異国情緒あふれる街並みを歩きました。

Imgp33961jpg  右は重要文化財に指定されている正ハリストス教会です。ここは外側だけですが、中に入れる教会もあります。それがカトリック元町教会で、クリスマスのイエス誕生の展示などを見せていただきました。何とも神秘的な空間でした。

Imgp34031  函館のビュースポットとなっている八幡坂です。夕闇が迫ってきました。
 Imgp34251  八幡坂を降りると、金森赤レンガ倉庫です。ショッピングモールを散策しているうちに、外はもう夜になっていました。

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2019年1月 2日 (水)

北海道 雪の洞爺湖に立ち寄って

 年末、北海道の千歳空港からレンタカーで函館へ向かう途中、洞爺湖に立ち寄りました。 
 千歳は晴れていたのに、だんだん雪模様になって、雪、雪、雪----。以前、洞爺湖に来たときは夏でしたので、冬景色は初めてです。

Imgp02661  たまたま雲が切れて、白い雪が輝く湖畔の美しさに感動しました。中央に浮かぶ中島もうっすらと見えました。

Imgp32281  湖の周りには様々な彫刻家の作品が置かれていて、見て回るのも楽しそう。でも雪がかなり深く積もっていて、ままならず、でした。

Imgp02591  昭和新山も到着したときは吹雪でほとんど見えませんでした。ところが次第に見通しが良くなって、教科書にも出ていたどっしりとした岩の山容を目にすることができました。貸し切りバスで来た中国からの観光客が雪の中をはしゃいでいましたね。

Imgp02681  洞爺湖でホテルといえば、高台に建つザ・ウィンザーホテル洞爺です。2008年サミットで選ばれただけあって、広々と高級感にあふれています。
 他とは違う、ゆったりとしたときが流れていました。

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2019年1月 1日 (火)

北海道ニセコスキー場から明けましておめでとう!

 北海道のニセコスキー場で大晦日からお正月を過ごしました。

Imgp04081jpg  朝方、羊蹄山が青空に映えて美しかったです。この山は、富士山によく似た円錐形をしていて、蝦夷富士とも呼ばれているそう。

Imgp36661  ニセコのグランヒラフスキー場です。目の前に雄大な羊蹄山を望みながら滑りました。ここはサラサラのパウダースノーで、さすが世界一といわれる雪質です。圧雪もきちんとされていて、滑りやすかったです。

 外国人が多いとは聞いていましたが、どこへ行っても英語が飛び交っていました。ホテルでは、日本なのに外国にやって来たような感じでした。ロビーのパンフレット類も英語で、不動産を紹介する英雑誌も積んであって、やはりね、と思ったことでした。

Img_97381jpg カウントダウンは、雪が降り続く中、ニセコヴィレッジの打ち上げ花火を楽しみました。

 本年も良い年でありますように!!

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