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2018年12月

2018年12月31日 (月)

インテリアライフスタイルリビング ⑶ 「ハイムトレンド」

 今回の「IFFT/インテリアライフスタイルリビング」で注目されたのが、アトリウム特別企画の一つ「ハイムテキスタイル トレンド インデックス」エリアです。

Img_87021_2  ここでは来年1月8日~10日、ドイツのフランクフルトで開催されるインテリアテキスタイルの国際見本市「ハイムテキスタイル」のトレンドの一端を、早くも紹介していました。
 2019/20年のメインテーマは「Toward Utopia」で、サステナブルなライフスタイルと向き合いつつ、現代のユートピアを実現していこうというものです。

 エリア内では、下記3つのトレンドテーマが、コーナー展示されていて、テキスタイルがテーマごとにライトアップされていたのが印象的です。

Img_86951  「Seek Sanctuary (安らぎの場所を追い求める)」

Img_86931  「Go Off-Grid(オフグリッド 自然とのつながりを再確認する)」

Img_86911  「Pursue Play(遊びを追求する)」

 デザイン監修は、ダンプロジェクト代表でハイムテキスタイルのトレンドセッターでもある南村 弾氏です。テキスタイルと美しい彩りの照明による空間演出を楽しませていただきました。

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2018年12月30日 (日)

インテリアライフスタイルリビング⑵ 家具のような手すり

 「IFFT/インテリアライフスタイルリビング」では、興味を引くインテリア雑貨との出会いも多々ありました。
 中でも「これはあったらいいな、いつか必要になる」と思ったのが、家具のような手すりです。手すりというといかにも高齢者向けだったり、設置工事のハードルが高かったりします。でもこのマツ六が開発した据置式手すり「ロハテス(LOHATES)」なら、組み立ても不要で簡便です。
Img_87072jpg_2  
Main_2 この手すりはマツ六が、従来から扱っていたものを、大阪を拠点とするクリエイティブユニット「graf」とコラボレーションして、リニューアルしたものだそうです。(右はHPから借用した写真です。)
 ボイントは、持ち手部分で肌触りのよい天然木に改良したことと、重さを簡単に持ち運べるように、1.8kgと軽量化したこと。軽くなっても、手すりとしての強度はきちんとクリアしているといいます。
 椅子から立つ時など、手すりがそばにあると安心です。これがあれば立ちあがるのを補助してくれますし、ひざや腰への負担も軽減するといいます。大切な人に贈ってあげたくなるような家具ですね。
 実際、これはインテリアにもこだわりのあるアクティブシニアをターゲットに、手すりを親に贈りたいと思う子ども世代を購入者に見据えて企画されたとのことです。
 価格は本体15,000円、トレー・マガジンラックは別売りで4,000円です。

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2018年12月29日 (土)

インテリアライフスタイルリビング ⑴「はじまりの仕事展」

  今年もインテリア・デザインの国際見本市「IFFT/インテリアライフスタイルリビング」(日本家具産業振興会とメッセフランクフルトジャパン共催)が、東京ビッグサイトにて11月14日-16日、開催されました。結果報告によると、15カ国・地域から423社が出展し、3日間で17,574名の来場があり、大盛況だったといいます。

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 見どころの一つが、アトリウム特別企画の「はじまりの仕事展」でした。ディレクターのナカムラケンタ氏がセレクトした84の製品が、エッセンスとなる言葉とともに展示されていて、私もこれを頼りにブースを巡りました。

 繊維製品を中心に、3ブランドをご紹介します。

◇ノクトン(Nokton) ホテルリネン
  これはホテルリネン(シーツ・タオル類)のコーディネイトブランドです。
 ハンカチーフの老舗メーカーとして有名なブルーミング中西が、長年培ってきたノウハウを活かして、2017年にホテルリネンの最高級ラインとして立ち上げたとのことです。
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 世界最高級綿の一つ、シーアイランドコットンの特性を受け継ぎ進化した超長綿「ラグジック」が使用されていて、織りから縫製まですべて日本製。きめ細かい微妙な光沢があり、触り心地も最高で、これならすてきな夢がみられそう。

Img_86751  左上の棚のクッションは、テキスタイルデザイナーの梶原加奈子さんとのコラボ商品だそうです。ジャカードパイル地で森のグリーンや雪が舞うイメージを表現したものや、またパイル地にコード刺繍を施したものなど。こういうのが客室に置いてあったら、癒されますね。

◇匠の夢 バッグ
 匠の夢は新潟県見附市を本拠とする生地メーカーです。同社の生地を使った「エダム(edam)」と名付けたバッグを発信していました。
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Img_86811  三角錐形の変わった形をしているバッグですが、右のように四角形にもなるのです。
 ナイロン100%のしっかりとした織組織で、生地に再帰反射加工の糸が用いられています。闇夜でも光が当たれば光ります。楽しくて安全にも役立つアイデアですね。

◇瀬戸内デニム オーダーカーテン
 “高級デニムの生産日本一”の広島県福山市で、今年7月に誕生したオーダーカーテンの新ブランドです。カーテンのために生まれたような新感覚のデニムで、色落ちしにくい、しなやかな素材感です。ベーシックな綿100%デニムとテンセルデニムがあり、カラーもインディゴだけではなく、赤やピンク、クリームなどの優しい色のものも揃っています。
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2018年12月28日 (金)

「テンボ」全ての人が笑顔になれるファッションショー開催

 先月末(11/24~25)、代々木公園で開催されたファッションとアートのイベント“ヴィント・エイジ(BE Vint-Age)”で、「テンボ (tenbo)」のファッションショーが行われました。
 会場は、ケヤキ並木の両側に屋台が立ち並ぶ、にぎやかな通りの真ん中に赤いカーペットを敷いただけの青空ランウェイです。障がいのある方も健常者を介して、みんな一緒に、笑顔でウオーキングしていました。
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Img_91821jpg  からだに障がいがあるという可愛らしい子どもたちも元気に出演して楽しそうでした。

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 「テンボ」は、年齢、国籍、性別、障がいの有無を問わず、誰もが笑顔になれるファッションを発信しているブランドです。デザイナーの鶴田能史さんが、「全ての人が着ているだけで幸せになる、機能性もファッション性もある服」を提案しようと、2015年に立ち上げました。その頃私は何度か取材させていただき、記事にまとめています。(このブログ2015.10.21付けを参照) 
 鶴田さんはブランドテーマとして、「ユニバーサルデザイン」ではない、「ピープルデザイン」という言葉をかかげています。より人に寄り添いたい、人のためにデザインしたいという、気持ちのあらわれと受け止めています。
Img_92011_2  出演したモデル全員で記念撮影。右の一番端が鶴田さんです。

 なおブランド名の「テンボ」は、スワヒリ語で「象」の意味だそうです。優しいだけではない、ときに群れを守ろうと闘う強い象が、ブランドイメージと重なります。
  
 たくさんの壁を乗り越えて、こんなにもステキなショーをされた鶴田さん。頭の下がる思いで会場を後にしたことでした。

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2018年12月27日 (木)

毎日ファッション大賞「トーガ」の古田泰子2度目の大賞

 2018年(第36回)「毎日ファッション大賞」表彰式が、11月22日、東京・恵比寿で開催されました。
 大賞を受賞したのは、「トーガ(TOGA)」の古田泰子デザイナー、新人賞・資生堂奨励賞は「アキコアオキ(AKIKOAOKI)」の青木明子デザイナー、また鯨岡阿美子賞は、資生堂「花椿」のデザインおよびアートディレクターを40年間務められたという仲條正義氏、また話題賞はゾゾ(ZOZO)「ZOZOSUIT」でした。
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 古田デザイナーは、昨年の20周年記念のショーが評価され、9年ぶり2度目の大賞受賞となり、「身が引き締まる思い」と感想を述べていました。

 青木明子デザイナーは「さらなる精進をして来年も新しいものを見せる」と意気込みを語り、表彰式後に2019春夏物をランウェイショー形式で披露。ホテルの一室をイメージして創作したという、少しアンニュイ(物憂げ)な感じのするコレクションです。
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 受賞した二人の女性デザイナー、今後の活躍がますます楽しみですね。

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2018年12月26日 (水)

“フレンチライフスタイル” で来日 輸出促進をアピール

 先月8日、フランス大使館で行われた「“フレンチライフスタイル” 来日ミッション」の記者会見に出席しました。
 これはフランスのエレガントで気取らない豊かさを日本市場に訴求しようという、輸出促進のための取り組みです。来春EPA(日EU経済連携協定)がスタートすることもあり、フランスはモードだけではない、豊かなライフスタイルを持つ国であることをアピールする狙いもあるようです。
 フランス公的投資銀行(bpiフランス)による初の公的支援と、またマカロンなどで著名なパティシエのピエール エルメ パリ (PIEREE HERME PARIS)のサポートもあって実現したといいます。

Img_85661  ローラン・ピック駐日フランス大使を囲んで記念撮影。

 来日したのは、モードと食、インテリアの3分野で構成される12社です。100社を超える応募の中から選出されたといいます。

Img_85761_2   モードでは、スポーツテイストのメンズブランド「リュー・ベガン(RUE BEGAND)」(右写真)や、高級紳士靴の「フィンズベリー(FINSBURY)」、ダウンのノウハウで世界的に知られる「ピレネックス(PYRENEX)」、それに森林再生プImg_85801jpg_2 ロジェクトなどを支援しているというフレンチファッションブランド「ファグオ(FAGUO)」(左写真)も来ていました。

  1週間の日程で、日本のバイヤーやディストリビューターと商談、店舗視察など市場調査活動をし、成果を挙げて帰国されたようです。

 来年はフランス産品の日本進出がいよいよいよ本格化しそうです。

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2018年12月25日 (火)

オレリー・マティゴ展 絵や写真に刺繍を施すユニークな作品

 先月初め、東京・表参道のスパイラルビルで、絵や写真に刺繍を施すユニークな作品の展示販売が行われているのを拝見しました。
Img_85541 タイトルは「Aurélie Mathigot ~クロシェのカメラがとらえる刺繍の風景~」です。

 Aurélie Mathigot(オレリー・マティゴ)は、日本で「コムデギャルソン」とのコラボレーションで知られるフランス人造形美術家です。
Img_85501  ごく日常的な風景を切り取り、クロシェ(かぎ針編み)を中心に、刺繍や様々な素材を独自の世界観で作品に仕上げています。 
 細かいステッチで浮かび上がらせたステッチの美しさが、印象的でした。

 展示販売では、「コムデギャルソン」の財布や、「東京プリント」の傘、「パトリック」のスニーカー、「おつつみ」のプリントのスカーフなどがディスプレーされていました。

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2018年12月24日 (月)

マックスマーラ展 巨大なテディベアコートのデジタル展示

 先月、大阪に行く機会があり、阪急うめだ本店で開催されていたマックスマーラ(MAX MARA)の「アイ ラブ マックスマーラ(I LOVE MAX MARA)」」展を見て来ました。終了間近なタイミングでした。
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 マックスマーラといえばコートというように、コートに焦点を当てた展覧会でした。1951年の創業以来のアーカイブが資料とともに展示されていました。
Img_86141  右は、1981年に発表された“101801”のコートです。
 マックスマーラの代名詞ともいえる上質のキャメル色のコート、これはその代表的なものです。2016年に復刻版が出て、話題を集めましたね。
 デザインしたのはフランス人クチュリエのアンヌ・マリー・ベレッタです。
 キモノスリーブ、6つボタンの完璧なプロポーションで仕立てられています。
 素材はウール/カシミヤのビーバー仕上げです。
 エレガントで着心地がよいと、長く愛されてきた理由がわかります。

 広場には、何と巨大な“テディベアコート”がデジタル展示されていてびっくり! テディベアコートはマックスマーラの新しいアイコンコートなのです。
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 スイッチボタンを押すと、プロジェクションマッピングにより色や柄が変化していきます。コートのデザインを体感できる新形式のインスタレーション、私も楽しませていただきました。
Img_85901   Img_85961_2  

 
 
 
 
 
 
 





 マックスマーラの世界観を堪能した印象的な展覧会でした。

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2018年12月23日 (日)

シャネルのイメージメーカー ジャン=ポール・グード展

 東京・銀座のシャネル・ネクサス・ホールで開催中のジャン=ポール・グードの展覧会 "In Goude we trust! "を見てきました。25日が最終日ですので、ギリギリで間に合いました。 
 ジャン=ポール・グードは、イメージメーカーとしてシャネルと20年以上も前から協働関係を築いてきたといいます。イメージメーカーとは、商品キャンペーンなどで好ましい心象世界をつくり出すアーティストです。 
 2014年に21_21 DESIGN SIGHTでイメージメーカー展という企画展が開催されたことがあり、そのとき来日したグードについて、このブログ2014.7.17付けに掲載しています。「私は服のデザイナーではなく、イメージのデザイナーだ」とおっしゃっていたのが印象に残っています。

Img_95711jpg  入場してまず目に飛び込んでくるのが、正面の巨大なスクリーンパネルのインスタレーションです。リズムにフォーカスした映像が投影されています。
 両側にはドローイングや写真が展示されています。

Img_95691  突然、白いドレスを着た1人の女性のダンサーが現れました。

 Img_95561jpg_2軽やかに場内を行き来し、時折鏡の前の椅子に座るのです。何をしているのかと思って鏡を見ると、炎が浮かんでいて、何やら歌を歌っているようでした。その姿が美しくて、見入ってしまいました。
 これはファインジュエリーコレクションのための「ファイヤー インスタレーション」を表現したものといいます。

Img_95441  もう一つ興味深かったのが、鳥かごの中に入った女優のヴァネッサ・パラディの小鳥に扮したパフォーマンスです。これは香水「ココ」のキャンペーンビジュアルだそう。

Img_95411  グードがイメージメーカーとして名を馳せた米歌手グレイス・ジョーンズとのコラボ作品など、自身のアート作品を紹介する展示も多数見られます。またグードの創作活動をまとめた映画も上映されています。

 ちょっとファンタジックな世界に浸ったひと時でした。

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2018年12月22日 (土)

2019秋冬JFW-JC⑻ 産学コラボ「播州織」テーマに展示

 2019秋冬JFW-JCで、「人材育成産学コラボレーション(繊維ファッション産学協議会主催)」に参加した学校・学生たちの作品が披露されました。これは次世代の人材育成を目的に始まった産学連携プロジェクトで、今年で早くも12回目を迎えたといいます。 

 今回はメインテーマが「播州織」で、半年前に開かれた「播州織大学」を受講して応募した全国のファッション専門学校12校の中から、8グループが選出され、作品展示が行われました。

Img_90691  上はJFW-JCでの展示風景です。

 先日、この8グループによるプレゼンテーションと審査発表会が東京・渋谷で催され、私も出席しました。
 どのグループも、プレゼンテーション力が高くてびっくり。レベルがアップしているようです。
Img_95221pg  審査発表会では、最優秀賞に文化服装学院のアスク/ASKが選ばれました。(右はプレゼンするアスクのグループです。) 「環境変化が進行すると人類の未来がない」との思いから、夏に涼しい機能服を制作したといいます。スラッシュキルトや地層を表現する発泡プリント加工などを取り入れた、アイデアのあるデザインも評価されたようです。
 インタビューでは「コンテストを通じて、他校の刺激を受けて良い経験になった」とコメントしていました。

 日本のファッション業界は今やもう、市場に流通するファッション商品の98%が輸入品という絶望的な状況に陥っています。こうしたなか、テキスタイルへの知識を深め、独創的なデザイン力を持つ若い力が育っていることを目の当たりにしました。ほんのりと希望を感じさせてくれた、すてきな発表会でした。

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2018年12月21日 (金)

2019秋冬JFW-PTJ ⑺ 産地協働「ブルールーム」始動

  2019秋冬JFW-JC、PTJで、異なる産地同士の協働コレクションがスタートしました。それが「ブルールーム(Blue Loom)」です。ブルー (Blue)とはインディゴ染め、ルーム(Loom)は織機のことです。日本伝統の職人の技を継承し、世界に発信していこうという思いで合意した3つの産地メーカーによる取り組みで、尾州の「御幸毛織」、播州の「播」、浜松の「成和第一産業」が参加しています。
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Img_90921  共通コンセプトは、シャトル織機やションヘル織機使いの生地です。いずれも時代遅れかと思われるような織機で織り出される織物で、両端の耳の部分に赤いラインが織り込まれていることから“赤耳(セルヴィッチ)”と呼ばれます。赤耳は今、ビンテージ生地として人気を集めているところですね。そこでブランド名も、耳(みみ)に因む「33」を入れて、「Mr. 33」と名付けたそうです。
 ブースでは、御幸毛織のウールのツィードやフラノ、ギャバジン、播のシャツ地、成和第一産業のコーデュロイやバフクロスなどの生地が、コートやジャケットなどの製品とともに展示されていました。

 来年2月にミラノで開催されるミラノ・ウニカにも出展し、世界に打って出るとのことです。日本の職人のモノづくりの輪が広がることを、期待しています。

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2018年12月20日 (木)

2019秋冬JFW-JC、PTJ ⑹ テクスチャーへの拘り様々

 2019秋冬JFW-JC、PTJでは、テクスチャーに拘った、他にないファブリックも様々にみられ、目が惹かれました。

◇クロスジャパン

 自社オリジナル企画によるテキスタイルを提案しているコンバーターです。
Img_88851  今季一番人気は、右のウール/ポリエステルのジャカードだそう。
 ウールを縮絨加工することにより、ポッコリと糸と組織を浮き上がらせたデザインです。イレギュラーな凹凸の表面感が何ともユニーク!です。

◇渡辺パイル織物
 今治産地でタオルをつくる一方、ファッションやインテリア向けに反物生産を行っているメーカーです。パイルやワッフル、平地、ガーゼなどを、起毛やカットパイルといった二次加工で表現しています。タオル織機ならではのふくらみのある風合いが好評で、有力ラグジュアリーブランドからのオファーも多いといいます。
 今シーズンはラメ糸を活用したファンシーな生地に魅了されました。
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◇アゲハラベルベット

 本展に出展したのは9年ぶりだそう。福井にある自社工場でベルベットを一貫生産しているといいます。高級感たっぷりの正統派ベルベットが見られた一方、パネベルベットなどカジュアル感のあるラインも充実。豊かなコレクションを見せていました。

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◇島精機製作所

 3Dバーチャルサンプリングに対応するSDS-ONE APEX3システムを実演するとともに、 ホールガーメントによる最新のニットサンプルを展示していたのが印象的です。

Img_89971_2  上はオリガミプリーツ編みです。

Img_89961jpg  またとくにすばらしいと思ったのが、上のキルティング編みです。ニットでダウンウェア風にもできるとは!と、改めて感動しました。

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2018年12月19日 (水)

2019秋冬JFW-JC、PTJ ⑸ 様々なプリントが開花

 2019秋冬JFW-JC、PTJでは、様々なプリントが開花していました。デジタルプリントからスクリーンプリント、またフロッキープリント、箔プリントや顔料使い、地組織に変化のあるものなど、凝った技法のものも目に付きます。柄では、アーカイブに新たな息吹を吹き込んだ柄に注目です。

◇久山染工
Img_88581 生地を染めるというだけでなく、樹脂や薬品を使って生地を表面変化させ、より立体的な加工を提案しているハンドスクリーンプリントの染工加工場です。
 天然由来成分でありながら防水・撥水機能をもつ樹脂Img_88561コーティング加工を開発されたとのことで、ますます目が離せない存在です。
 顔料プリントにフロッキー加工、オパール加工に箔加工、抜染プリントなど、クラシックな柄を現代風にアレンジされているところもさすがです。

◇東海染工
 グローバルに海外展開している、国内最大手の短繊維系の染工加工場です。
Img_90611jpg 日本ならではの加工技術を活かした、「キレイ目で上質な生地」を開発していて、その種類は多彩です。
 目に留まったのが、右のインクジェットプリントの華やかな生地でした。

◇北高
 素材では麻が台頭しているといいます。柄では、リピートの大きいたてストライプのボーダーが目新しい。花柄も好評といいます。
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◇コッカ

Img_89011  幅広いスタンスでプリントを手掛けている商社です。
 今シーズンは、チェック柄などの先染めへのプリント生地をメインに展開しているとのこと。
 右のような凹凸感のある塩縮加工へのプリントも好調といいます。

◇丸増
Img_88651  アーカイブやオールド資料が多数残っていて、その資料を利用してオリジナルのプリントやジャガードを作製しているといいます。
 右はフロッキー加工のもの。

◇イマダ
 美しい花のプリントのオンパレードでした。エレガントなエンブロイダリーも見られるなど、華やいだムード満開です。
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2018年12月18日 (火)

2019秋冬JFW-JC、PTJ ⑷ 伝統を捻った先染め織物

 2019秋冬JFW-JC、PTJで多く見られたのが先染め織物です。伝統を捻り、新たな価値を加えた素材が目立っていました。

◇浅記
 新潟産地で「糸染、製織、整理加工」等全ての工程を産地内にて一貫生産しているメーカーです。
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 今シーズンは「ウインターコットン」シリーズを提案。一押しなのが起毛の先染めといいます。毛足の長いシャギー起毛やピーチ起毛まで揃えて、Img_89371jpgコットン素材でのウォーム感を表現しています。柄もタータン系からトラッド系、スペック染まで幅広いバリエーションで展開。
 右は伝統のチェックに変化を加えた、綿/ウールのカットドビーです。

◇カゲヤマ
Img_90381  播州織のノウハウを国外生産にも活かし、オリジナリティ溢れる商品を提供している西脇産地の産元商社です。
 綿/カシミア混や、右のような10年前の柄を復刻した綿100%のナッピング・チェックが好評といいます。

◇桑村繊維
Img_88931  他にない播州織で世界に知られる同社です。
 今季は先染めの起毛チェックが好調で、とくに人気があるのは、右のような立体的なライン入りチェックだそう。

◇内外織物
 播州織産地の産元商社です。目に飛び込んできたのは、“nunono(ぬのの)”ブランドの高品質なオリジナル素材です。

Img_89211  ハンガーの手前は、目の詰んだ美しい綿100%グレンチェックです。

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 以前から継続しているフェザーコットンのシャツ地の提案も見られました。フェザーコットンとはインド超長繊維綿使いの甘撚り糸による風合い重視の素材だそうです。やわらかいしなやかな感触でした。

◇杉岡織布
Img_89251  滋賀県高島産地で、"高島ちぢみ"を始めとする綿織物を織り続けているメーカーです。
 特殊強撚糸使いの楊柳風の生地を提案されていて、とくに右のような美しいグラデーション・ボーダーが印象的でした。

◇匠の夢
Img_88721  ナイロンにリフレクター(光りを反射する)糸を織り込んだ素材を提案。バッグ用に、反響があるとのことです。
 この他にリサイクルコットン使いのデニムなども展示。

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2018年12月17日 (月)

2019秋冬JFW-JC、PTJ ⑶ 高感度・高機能カジュアル

 先般、東京国際フォーラムで開催されたJFW-JC、PTJは、厳選された出展者が多彩な高品質テキスタイルを提案するビジネス商談会です。
 2019秋冬に向けて、数多くの独自技術を駆使したテキスタイルが見られるなか、とくに注目した出展ブースを分野別にご紹介していきます。

 まずはますます高感度・高機能に変身するカジュアル素材から始めましょう。

◇太陽染工Img_88391_2
 広島県福山市を拠点に、得意のインディゴ生地染めやインディゴ段落ち抜染、Img_88471また“スミナリエ”というベースを薄色に染め、その上から濃色を染める2度染め加工などを展示。 
 右は“スミナリエ”の両面針布起毛生地です。
 綿100%の生地で、温かくて気持ちいい感触です。 
Img_88442  またもう一つ、右写真のドライタッチのパリッとした脱脂風ワッシャー加工も目新しい。
 さらに新たに開発したスプレンダー加工にも注目です。これは先染めでもプリントでもない、独特のメランジ調を表現する加工で、コーティングと染色を同時に組み合わせたものといいます。

◇播
  前回も出品していた“へそデニム(heso denim)”を、大きく打ち出していました。
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Img_88531  これは播州産地で一から開発したインディゴ染色機を使用した綛染めで、かすり調の味わいが特徴です。今回はストライプやオンブレチェックなどの柄物を増やし、組織も100番双糸のローンやダブルガーゼといった薄地からボトムに向く20番双糸の織物まで、バリエーションを広げてアピールしていました。

◇ジャパンブルー
 ビンテージ素材の本質を追求する伝統的技法と、現代の最新技法を融合した“シン・デニム®”を提案しています。

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 これは独自開発の染色技術により、堅牢度を向上させたデニムで、デニム生地特有の「色落ち」や「アタリ」はもちろん、「色移り」もほとんど見受けられないといいます。強度も通常のデニム生地の2.5倍以上と大幅に向上し、Img_89311jpgとてもすり切れにくい生地であるとか。また消臭機能もあるそうです。それでもデニム生地の風合いはそのままというのがいいですね。
 右は新しいカモ柄プリントのデニムです。

◇鈴木晒整理
 遠州産地で様々な風合い加工を展開している加工場です。
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 今シーズンは、綿を中心とする天然素材の防シワ加工の“クリーズケア”に加えて、新しい加工として“絹音(きぬね)”を提案していました。これはシルクが擦れ合ったときに出るキュッキュッときしむような音、Img_90202 「絹鳴り」がするような風合いと光沢感を表現した加工です。右は絹音加工を施したコットン90/シルク10の生地です。
 また起毛生地に色の深みを引き出し、上品な光沢感としっとりとしなやかな風合いを付与する“ディアモイスト”加工も注目されます。

◇カイハラ

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Img_90411_2  デニムの大御所、カイハラは、今季新たにテンセル使いを打ち出していました。経糸にテンセル/綿、緯糸に綿100%を打ち込んだデニムです。
 ソフトでしなやかな風合いが人気を集めている様子です。

◇沼尻テキスタイル研究所
 ニットファブリックで定評のある企画会社で、協力工場の多くは、日本にしかない昔ながらの編機や、世界に一台しかない特注の編機等を有しているといいます。
 Img_90071今シーズンもオリジナリティの高いスエット生地が人気を集めていました。
 右はインディゴ染めのもの。

 下は人気の裏ファーパイルのもの。
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2018年12月16日 (日)

2019秋冬JFW-JC⑵ 近藤紡の新開発リラクシング素材

 先般、東京国際フォーラムで開催されたJFW-JCジャパン・クリエーションに、近藤紡績所 (近藤紡 KONDOBO)が出展しました。
 同社は紡績事業にとどまらず、アパレル事業にも取組んでいる創業100有余年の老舗紡績メーカーです。「紡績だからこそ出来ることとは何なのか?」に踏み込み、より良い生活のための素材を提供することを目指して、糸から製品まですべてオリジナルの一貫生産体制を確立しています。基本はリラクシングウェアで、一つひとつ丁寧に仕立てた日本製をアピールし、年々成果を上げているといいます。

 今回は昨年に続いて2回目の参加で、展示面積を3倍に拡大しての出展です。ブースでは新開発のリラクシング素材を取り上げ発表していました。
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 その柱は、次の3つです。
 1つは、新企画の「アイ・ケー・アエロ (ikæro)」です。
Img_89731_2   「空気をまとう」のコピーのように空気を含む綿100%の特殊紡績糸で、現在特許出願中といいます。目付けが1割ほど少ないので軽やかでやわらかく、保温率も従来の2倍近くあって温かい、なごやかな風合いが特徴です。ベビーウェアやパジャマを中心に、“オコジョの冬衣”など同社工場のある大町市付近の自然に因んだ商品名を付けて製品化しています。

 2つ目は、「接結を極める」です。
Img_89781jpg   これは接結天竺で、最高のリラクシング素材を求めて開発したというガーゼを思わせるダブルニットです。素材はプレミアムな厳選素材、例えば最高級のアメリカンシーアイランドコットンにシルクを混綿した糸使いなどが用いられています。60番手単糸をハイゲージで編み、タンブル乾燥後、製品洗いしていることもあり、寸法安定性が増し、シワはあっても上品な表情です。さらに感性評価を、信州大学との協働により導き出し、“つるふわ” とか“さらとろ”といったオノマトペで訴求していたのも印象的でした。

 3つ目は、自社ブランドの「くるみ (Kurumi)」です。
Img_89901jpgkurumi   これはウールを芯にして綿で包み込んだ2層構造糸により、綿の優しさとウールの温かさを良いとこ取りした、大人のための「究極のリラックス」ウェアです。インナーからちょっとした外出着のツーマイルウェアまで、様々なアイテムで展開されています。

 さらにもう一つ、目に飛び込んできたのが、同社の子会社、KSプランニングによるアメリカンカジュアルブランド「ランドリー (LAUNDRY)」の展示です。
Img_89941jpg   創立20周年を迎えて、ブランド名にサンキューの意味を込めて“039”を冠した新ラインを披露していました。唯一無二の“BE ORIGINAL”をコンセプトに、ヴィンテージウェアを現代的に再構築しています。素材はアメリカンシーアイランドコットン、紡績はオープンエンド、編み立ては吊編み機にこだわり、フラットシーマなどの縫製技術を駆使したパーカやTシャツなどのワードローブを提案しています。

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2018年12月15日 (土)

2019秋冬JFW-JC、PTJ ⑴ 素材への関心高まる

 2019秋冬テキスタイルを発表する「JFW-JCジャパン・クリエーション」と「PTJプレミアム・テキスタイル・ジャパン」が11月21日~22日、東京国際フォーラムで開催されました。
 出展はジャパン・クリエーションが89件/212.8小間、プレミアム・テキスタイル・ジャパン82件/118.1コマで過去最多、来場者は推定約1万8千人で、前年を上回ったといいます。とくに予想外に多かったのが海外バイヤーだったとのこと。日本素材への関心の高さがうかがえます。

 会場広場にはトレンド&インデックスコーナーやビッグスキンファッションショーの特設ステージ、人財育成産学コラボレーションのエリアが設置され、人、人、人でいっぱい。

 中でも注目を集めたのがトレンドコーナーです。「勇気と決断の願望」という力強いコンセプトの下、出展企業300社から集まった一押しテキスタイルと副資材が、下記4つのテーマで分類展示されました。

エゴイストの本質 Egoist’s EssenceImage_trend_a1_2

 エゴイスト+チャレンジ精神が生み出す個性的自由人。
 存在感を放つ自由なユースマインドカラー。
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野暮な論理 Rustic Logics
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 温もりある丈夫な素材や再生素材のカラー。ヴィンテージ感とナチュラル感をさりげなくモダンにアップデートして展開。
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ユートピアの迷路 Lost in Utopia
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 ソフトで落ち着いた穏やかなカラーパレット。光を感じさせるカラーでプレシャスにクールにカラーを引き立てる。
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ファッショニスタのインスタ Fashionista-Instagram

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 陽気でクリエーティブなヴィヴィットカラー、ファンキーなカラーやガーリーなブライトカラーをストリートアートでチャレンジ。
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2018年12月14日 (金)

庭園美術館 旧朝香宮邸からアール・デコを再考する

 東京都庭園美術館は旧朝香宮夫妻の邸宅で、1933(昭和8)年に建造されたといいます。
Exotic181006_5   内部のデザインは、壁飾りから家具、照明器具にいたるまで、アール・デコとよばれる装飾様式で統一され、まさに"アール・デコの美術品"! 訪れるたびにその優雅さに魅了されます。
 この美術館で今、特別展「エキゾティック×モダン アール・デコと異境への眼差し」が開催されています。

 先般この関連企画として服飾文化学会主催の講演会「旧朝香宮邸からアール・デコを再考する」が行われ、参加しました。講師は同美術館の学芸員 関 昭郎 氏です。
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 アール・デコとは、いうまでもなく両大戦間期のフランスに花開いた装飾様式のことです。 旧朝香宮邸の室内装飾を手掛けたのはアンリ・ラパン(1873-1939年)という人物で、1925年のアール・デコ博覧会ではフランス大使館の応接サロンをデザインするなど、活躍したといいます。作品は今と比べるとかなり装飾的で、繊細な家具の意匠など、ときに装飾過多と思えるものがみられたりもします。
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 関 氏は、アール・デコを理解するには、この時代の精神を探ることが肝要と、次の3つの要素を挙げて解説されました。それは「古典主義(クラシシズム)」と「モダニズム」、「エキゾティック」です。古典主義は、18世紀のロココに代表される装飾趣味、モダニズムは、技術革新に導かれた単純化への傾向で、アール・デコの前身であるアール・ヌーヴォーも、フランスにおける前衛美術と結びつく新様式だったといいます。エキゾティックは、話題のジャポニスムから1931年の植民地博覧会まで、異文化とのぶつかり合いがもたらした美意識です。
 アール・デコはこれら3つの要素が複雑に組み合わさったスタイルと指摘、その多様性を紐解いていく必要があると語られました。当時も今と同様、“ハイブリッド”が盛んだったのですね。

 なお展覧会は3章構成になっています。1章「モードのエキゾティシズム」、2章「装飾のエキゾティシズム」、3章「パリ国際植民地博覧会と植民地主義の表象」です。国の重要文化財となった優美な邸宅に、フランスの美術館所蔵の国内初公開作品を含む約85点が出品されています。

1  ファッション関連の作品も、ポール・ポワレの中近東風のガウン(右)やロシア・バレエをヒントにしたポショワール(ファッション版画)、1925年にアメリカからやって来て時代のアイコンとなったダンサー、ジョセフィン・ベイカーのポスターなど、興味深い展示品を多数見ることができます。
 アジアやジャポニスムへの関心が高まっている現在、本展で多彩なアール・デコの表現を見つめ直してみてはいかがでしょう。開催は来年1月14日までです。どうぞお見逃しなく。

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2018年12月13日 (木)

2019春夏プロスペール展示会 有力新進ブランド集めて

 先日、プロスペールの展示会に行って来ました。プロスペールは、ファッションのPR会社で、昨日のこのブログに掲載したパッサージュ展を手掛けるなど、多くのブランドやプロダクツのアタッシェ・ド・プレスとして活動されています。
 東京・南青山にあるオフィスで催された展示会には、有力新進ブランドの来春夏もの商品が集まっていました。

◇チョノ(CHONO )
 デザイナーは福岡出身の中園わたるさんで、ブランド名の「チョノ」は愛称とか。ブランドを立ち上げたのは2014/15秋冬物からで、2018年度Tokyo新人デザイナーファッション大賞プロ部門で入賞した、期待の新進です。
 コンセプトは「イマジン・ファブリック・フォー・ライフスタイル (imagine fabric for lifestyle)」で、日本の産地に特化したファブリックによるレディスウェアが中心。何人もの職人の手を渡って商品が出来上がっていることを伝える品質表示ラベルを付けて、商品化されているのも、服への愛着をかきたてられます。
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 2019年春夏は「BON VOYAGE-南仏への旅」がテーマ。美しい海や花々に囲まれた南仏の街、イエールをイメージし、ジャカードやレース、ピンドットのプリントなどのドレスを提案。上品でシック、それでいてさりげないノンシャランス感に好感させられました。

◇カミシマ チナミ イエロー (KAMISHIMA CHINAMI YELLOW)
Img_93021  北海道が拠点のアパレルメーカー「ティスリー」のブランドの一つ、カミシマ チナミ イエローは、毎シーズン、大胆なオリジナルプリントが人気です。
 2019年春夏は「混彩 (MY MIXING)」をテーマに、水や風、虎、花など様々な自然の造形をリズミカルに有機的に組み合わせたモチーフで、カジュアルな遊び心を提案。
 異素材のコントラストで表現される立体的な質感や、ヴィヴィッド、パステル、モノトーンといった彩りのミックスも、コレクションを明るく楽しい感じに見せています。

◇ライフ ウィズ フラワーズ (LIFE WITH FLOWERS. )
Img_93001jpg  「スタンダードを大切に、遊び心のある新しさ」を提案するライフ ウィズ フラワーズ。

  今シーズンは「ユーモアのあるエスプリ」で、コレクションを展開しています。ユーモアとは、人を和ませるような味付けを加え色付かせるものだそう。

 清潔感のあるシンプルなデザインのコレクションに注目です。

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2018年12月12日 (水)

2019春夏パッサージュ合同展 新たなムーブメントの場

 2019春夏パッサージュ合同展が10月23日~25日、現代感覚あふれる渋谷駅直結のビルで開催されました。新たなムーブメントを起こす場として注目の展示会です。
 出展したのはファッション・ライフスタイル約60ブランドで、先般のTokyo新人デザイナーファッション大賞のプロ部門で入賞した3ブランドなどが参加しています。

◇カイキ (kaiki)
Img_84111_2  2018年Tokyo新人デザイナーファッション大賞のプロ部門で入賞したブランドの一つです。

  手がけるのはファッションデザイナーの飯尾 開毅さん。ブランド名の「カイキ」はご自身の名前からとったものだそう。

 さりげない無造作なナチュラル感と、きちんとした緊張感のバランスが美しいコレクションです。
 今後の活躍が期待されます。
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◇リコレクト(rekolekt)
 ブランドを手がけるのはファッションデザイナーの山崎 祐介さん。2018年Tokyo新人デザイナーファッション大賞のプロ部門で入賞を果たしました。コンセプトは「記憶の再集」です。季節のうつろいから見出される美しさ、感情のゆらぎを掬い集めるように服づくりを行っているといいます。

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 今シーズンのテーマは「サークル」です。手前はコットンローンのドレスで、くるくると螺旋を描くように舞うたんぽぽのような花を、フロッキーと顔料プリントで表現しています。

◇ハトラ(HATRA)
 2010年にデザイナーの長見 佳佑さんが立ち上げたブランドです。「居心地のよい服」をコンセプトに、スウェットパーカを中心としたコレクションを発表して、一躍話題を集めました。Img_83891  
 2018年春夏にウィメンズラインを本格化させて臨んだ今シーズン、テーマは「シェイプ・シフター」です。南方熊楠への関心から粘菌に興味を持ったという長見さん。粘菌が体を柔軟に変化させるように、形を変えるシルエットで、新しい次元のコレクションに挑んでいます。

◇ジュップ・ド・サテン(JUPE DE SATIN )
 元マルニで企画開発に携わっていたデザイナーのガブリエラ・アゴスティーニが2002年に立ち上げたブランドです。ジュップ・ド・サテン(サテンのスカートの意)というように、夢見るようなエレガント感が漂う、メイド・イン・イタリーのコレクションです。
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◇カミシマ チナミ(KAMISHIMA CHINAMI)
 デザイナーはクリエイティブなデザインで知られるカミシマ チナミさん。美しい色使いと心地よい感触の素材感、大胆なカッティングで、いつも魅了されます。(このブログの2018.9.5付けでも紹介)
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◇ベース マーク (BASE MASK)
 デザイナーの金木志穂さんが手がけるブランドです。デザインの根底にあるのは、スタンダードな服を「今、どの様に着たいか」ということだそう。今季もベーシックにひねりを加えた洗練されたワードローブが人気を集めています。
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◇ア ミリオン アザーズ (A MILLION OTHERS)
 ブランドを手がけるのはNoriko Okumura。「かっこよくて 少しだけユニークな服」をテーマに制作しているとか。ブランド名の「ア ミリオン アザーズ」には、「人それぞれ」の意味が込められているといいます。
 手前はゆったりとしたケープ付きのドレスコートです。シルエットがしっかり表現できるコットンウェザーの先染めストライプ地が用いられています。
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◇TEEE
 ファッション須賀のHAKKA GROUPが手がけるブランドで、デザイナーは速水裕司さん。今シーズンのテーマは「a peaceful holiday(穏やかな休日)」です。パリのヴィンテージショップに並ぶコットンのブラウスのイメージに、今の空気感をプラスした、爽やかなコレクションを見せています。
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◇ブラスバンド(brassband)
 ブランドを手がけるのは、デザイナーの藤澤豊生さん。ワイドなシルエットのデニム・ジーンズをズラリと展示していたのが印象的です。
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2018年12月11日 (火)

2019春夏プラグイン展 初出展が過半数と多彩な顔触れ

 2019年春夏ファッションとライフスタイルの合同展「プラグイン(PLUG IN) 」が、この10月24日~26日、渋谷ヒカリエで開催されました。リリースによると、26回目となる今回は146社が出展し、その内75社が初出展と過半数を占め、出展の内訳は、レディスウェアが全体の23%、バッグ21%、アクセサリー20%、シューズ12%などとなっています。
 多彩な顔触れの今シーズンですが、ここではレディスウェアを中心に、とくに素材やモノづくりにこだわるブランドや洗練されたカジュアル感を打ち出しているブランドをいくつかご紹介します。

◇シンヤセキ (shinyaseki)
 パリで毎シーズンコレクションを発表している、関 慎也さんというデザイナーのブランドです。「目に見えないものにこそ価値がある」をコンセプトに、独自の立体裁断で、サイズや形が変化するデザインを手がけているといいます。素材はすべて日本製だそう。
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◇ポルス(POLS)
 播州織の産元商社「丸萬」が手がけるブランドです。クリエイティブディレクターを務めるのはテキスタイルデザイナーの梶原加奈子さん。
 従来の先染め織物を一新する色彩感覚や織組織によるストールやバッグなどが人気を集めてきましたが、今シーズンはアパレルにも進出。ブースではレディス中心にブラウスやワンピース、ボトムなどを発表していました。
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◇ポーシャル(POUSHAL)
 ワールドアンバーが手がけるブランドで、ナチュラル感があってエレガント。素材も高級感があります。
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◇インナーマインドクロノロジー (inner mind chronology)
 昨年の秋に立ち上げたというユニセックスブランドです。デザイナーは小栗香代子さん。コンセプトは100年先に届ける「Made in Japan」とか。
 1900年代初頭のヨーロッパの“働く人”をテーマに、不変のよさを追求し、職人のモノ創りにこだわってデザインしているといいます。
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◇ブークス・ブーク(Bookth:book)
 フリンジなど装飾のあしらいや色使いの豊かさが印象的です。他にないデザイン性の高いアイテムが多く、魅せられました。
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◇Dsofa
 ブランド名の「Dsofa」は、「D」がDesign やDress、「s」がSky blue(空色)、「fa」がFashionから造語とか。エレガントでリラックスした雰囲気のあるコレクションで着心地よさそう。
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2018年12月10日 (月)

2019春夏「ソレイユトーキョー」展 新形式も変化して

 2019春夏のファッションブランド合同展が、この10月末、数多く開かれました。その一つが東京・恵比寿で開催された「ソレイユトーキョー」展です。(昨夏に訪れたときのブログ記事 2017.9.6付け を参照してください。)
 本展が他と少し違うのは、出展者がその場にいないスタイルで行われていることです。出展者はハンガーラック1本、棚1段から、低コストで参加できるようになっています。これから新しく打って出ようという新進ブランドにとっては参入しやすい新形式の展示会といえます。
 2015年にスタートして以来、この形式で行われてきましたが、7回目を迎えた今回、少し変化してきました。それはショールーミング・エリアが新設されたことと、アドバイザー制の採用です。後者は、有力セレクトショップや百貨店のバイヤー、ジャーナリストといったアドバイザーのコメントが出展者にフィードバックされる仕組みといいます。これにより次につながるビジネスができるとよいですね。

 とくに印象に残ったブランドをご紹介します。

 ショールーミング・エリアでは、「ミドラ(MIDDLA)」が出展していました。
Img_84151  ミドラはAFWT東京コレクションでコレクションを発表しています。(このブログ2018.11.13付け参照) ここでは二部構成のショーの前半に登場したウエディングドレスのようなフォーマルな装いをマネキン展示していました。来場者からの評判も上々だった様子です。

Img_84211  バッグの「タッコ(TACCO)」も注目されます。これはイタリアのラボ・キゴシ(RABOKIGOSHI)のオリジナルブランドで、TACCOとはイタリア語で「ヒール」の意味だそう。バッグもヒールパンプスの様に女性を美しく魅せる存在でありたいという、デザイナーの思いが込められたブランドです。
 ナチュラルレザーを用いたデザインは機能的で、つくりもシック。人気を集めそうです。

 広々としたホールには、ラックがずらりと並んでいました。
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Img_84411  右は、セイジ イノウエ Seiji INOUEのコーナーです。「be mixed」をテーマに、大きな木の葉モチーフのアイテムを見せていました。

 トークショーなどのイベントもあったとのこと、これからが楽しみな展示会です。

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2018年12月 9日 (日)

ファッションワールド東京 スノーピークの山井社長が講演

 アウトドアスポーツが人気を呼んでいる昨今、世界に発信するアウトドア総合メーカーが新潟県三条市にあります。それが「スノーピーク(Snow Peak )」で、その熱狂的ファンという“スノーピーカー”を生み出しているといいます。
Img_83331  先般の「ファッションワールド東京2018秋展」のセミナーに、スノーピーク代表取締役社長の山井 太氏が登壇し、「好きなことだけ!を仕事にする経営 ~熱狂的ファンはいかにして生まれたか~」をテーマに特別講演されました。
 力の入った語り口に引き込まれて、聴き入ってしまった講演会でした。その概要をまとめてみます。

 本社屋はキャンプ場の中にあるというスノーピーク。3年前に東京・原宿にも本部を設けているのですが、そのコンセプトは「人生に、野遊びを。」だそう。山井氏も自らキャンパーといいます。
 まずはその沿革から。創業は1958年で、1986年に入社した山井氏は、アウトドアブームの波に乗り、オートキャンプのブランドを築きます。ブームがピークを迎えた1996年に社長に就任、社名を「スノーピーク」に改称し、1998年、「スノーピークウエー」というキャンプイベントをスタートさせます。2010年頃まで業績がシュリンクしたものの、その後年15%の成長を成し遂げ、10年で売上規模を4.3倍に拡大したといいます。
 次に山井氏は、その発展の原動力について、第一に理念、第二にブランド戦略、第三に熱量と明言しました。
 第一の理念は、同社の企業理念「ザ・スノーピークウエー」で、山井氏がもっとも大切にしているステートメントだそう。つまり自然志向のライフスタイルを提案し、実現するリーディングカンパニーになること。常に革新を起こし、自身がユーザーの立場に立って、お互いに感動できるものを提供していくという考え方です。コンパスがいつも真北を指しているように、いつもぶれることなく、この想いでやってこられたとか。東証一部上場企業になれたのも、20年前に仲間とつくったこのミッションがあったからと、振り返ります。
 第二のブランド戦略では、誰に売るのか、何を売るのか、どう売るのか、選択の自由を行使することが重要といいます。
 誰に売るのかでは、オートキャンプで初めて高価格帯のテントをつくり顧客を選んで販売したそう。日本にはなかったハイエンドな市場を狙ったことがヒットの理由といいます。
 何を売るのかでは、ハードやソフト、感性面で差別化した製品をつくる一方、全製品に永久保証を付けるなどアフターサービスにも努めているとのこと。イベントを行うなどして、ユーザーとのつながりを大事にしていることも好感されているようです。
 どう売るのかでは、問屋を使わずに直営店とECサイトで販売し、ビジネスモデルのシンプル化を実現しているとのこと。
 第三の熱量とは、つまりパッションです。「自分たちが心から欲しいものしか作らない」という信念と、徹底したユーザー目線で独自のものづくりを貫いていると強調。それが熱狂的ファン“スノーピーカー”を生み出しているのですね。
 今ではオートキャンプを中核に、アパレルからアーバンアウトドア、地方創生など、様々な事業を手掛けているというスノーピーク。その情熱に圧倒されます。

 事業を行っている方々にはとくに響くお話しだったのではないでしょうか。講演を終えて、会場はなお興奮冷めやらぬといった雰囲気でした。

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2018年12月 8日 (土)

国際生地・素材EXPO  独自技術が光るメーカー

 先般開催された第4回国際生地・素材EXPOは、衣服や小物の製造に関わる「生地・素材」が一堂に出展する商談展です。ここではとくに独自技術が光るメーカーを数社、ご紹介します。

小円織物 (播州織工業協同組合)
 よこ糸の配列を柔らかな曲線に移動させる「クラッシュ」織を提案。
Img_82891jpg  同社は既に昭和30年代に、横よろけ(ボーダー柄やチェック柄が曲がったように見える織物)装置で実用新案を取得し、以降多数の織物を開発してきたといいます。 
 右は波のようにうねるよろけ織で、表裏で色違いの両面クロスです。

Img_82781  中でも興味深かったのが「影織」です。
 太陽や月明かりに生地を照らすと、ストライプ状の影模様が浮き上がってくる技術で、奥行きのある表情が印象的でした。

 

篠原テキスタイル
 広島・福山で、差別化された付加価値の高いデニムを手掛けているメーカーです。
Img_83461  今回はデニムでも、ふっくらと表情豊かな両面インディゴパイル(写真左)や、プリーツデニムが人気を集めていました。Img_83151pg





 右は、篠原テキスタイルの生地を福山のサンプリーツがプリーツ加工し、同じ福山のアパークス・サトーが縫製・仕上げを担当して制作したデニムウェアのセットです。
 高度な技術が、来場者の大きな関心を集めていました。

ヤギ
 イタリアのNIPI社(Natural Insulation Products Inc.)が開発した世界初の特殊なシート状の「シンダウン (THINDOWN)」を大きく展開していました。
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Img_83511  これはダウンを中綿状にして不織布ではさみ、シートにしたものです。これによりダウンを自由に裁断できるようになり、様々なアイテムに使えるようになったといいます。軽くて、薄く、しかも暖かい。簡単に洗えるというのもいいですね。

小羽皮革
 デニムへの関心から、昨年発表して大きな反響を得たという皮革(牛革)のデニムを提案。丸洗い可能な、世界初のレザーデニムといいます。
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Img_83461  デニムの生地の凹凸を型押しした上にプリント加工してあって、本物のデニムのように見えます。よく出来ていてびっくり! 

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2018年12月 7日 (金)

国際生地・素材EXPO YKKのユニバーサルデザインに注目

  先般のファッションワールド東京と同時開催された第4回国際生地・素材EXPOで、ファスナーの世界的メーカー、YKKが出展していました。
 中でも私が注目したのが、ユニバーサルデザインのファスナーです。
 ファスナーって、手がふさがっていたりすると、使いにくく感じます。障がいのある方でしたら、お困りになることも多いのでは、と思われます。こうした状況を解決するために、YKKでは「簡単・素早い・やさしい」をコンセプトにユニバーサルデザイン商品の開発に取り組んでいるのですね。

 今回、私が「いいな」と思ったのは「クィックフリー QuickFree®」です。これは「閉じる・開く」を容易にしたファスナーで、一定以上の負荷がかかると、エレメントと呼ばれる、かみ合わせ部分が自動解放されるようになっています。またチェーンを左右に引っ張るだけで簡単に開けることができるようになっているのです。
Img_82951 とくにキッズ(子ども)ファッション向けに開発されたものだそうですが、大人にもやさしいファスナーです。実は私もかみ合わせ部分に布を引っ掛けてしまって、操作できなくなってしまうことがよくあるのです。でもこのファスナーなら「もう大丈夫。安心・安全ね」と思いました。
 なおこの「クィックフリー」は、2018年度「グッドデザイン賞」の「グッドデザイン金賞(経済産業大臣賞)」を受賞しています。
Img_82971 上はクィックフリーを使った製品です。 

 またファスナーで一番苦労するところが挿し込むところですが、Img_82941 この部分をはめやすくしたのが、右の「クリックトラックclick-TRAK®」です。開き具部分をつまむと自動回転して、組み合わせする仕組みになっているのです。

Img_82931  「挿入補助パーツ」は、後付けの樹脂パーツで、これを使うと、開口部が拡大されて、視認性も向上し、開き具の挿入操作が容易になるそうです。手袋をしたままでも操作できるとか。スキーなどウインタースポーツウェアにいいですね。

Img_82921_2  「コイル・No.3用挿入補助スライダー」は、スライダー(手でもって動かす部分)に挿入補助機能を採用したファスナーで、片手でも開閉できるとか。

 さすがYKK、いろいろ工夫されています。

Img_83421  ブースでは、米国の西部開拓時代に始まるジーンズのファスナーやリベット、ボタンなどの歴史を展示するコーナーもあり、大変興味深かったです。

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2018年12月 6日 (木)

「スポーツはファッションのスーパースター」寄稿

 ここ数シーズン、ファッション業界にかつてないほど大きな影響を与えているのがスポーツです。そこで「スポーツはファッションのスーパースター」をテーマに、一般財団法人日本綿業振興会発行の機関紙「COTTON PROMOTION コットンプロモーション」(2018年秋号)のコラム「マーケティング・アイ」に寄稿しました。
 本紙と併せてご覧下さい。
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2018年12月 5日 (水)

ファッションワールド東京 早乙女喜栄子講演 VMD語る

 先般の「ファッションワールド東京2018秋展」で、以前からお話しを聞きたく思っていたVMDディレクターの早乙女 喜栄子氏が講演されました。
Img_83191 テーマは「購買率と客単価を高めるVMD」です。ちなみにVMDとはヴィジュアルマーチャンダイジングのことで、視覚に訴えて商品をディスプレーする考え方です。
 「お客が入りたがる店の基本的なところを伝えたい」と、事例を交えて語られました。
 その要点をまとめてみましょう。

 まずは何といっても視覚が重要で、「お客が入りたいかどうかは2秒で決まる」といいます。最近は動画をウインドーに映し、それに合わせてスカーフなどが空間を舞うディスプレーなど、動きのあるものが増えているそうです。また以前表参道ヒルズで巨大な鯨を出現させたことがあったのですが、そうした意表をつくオブジェを採り入れるのも集客につながるとのこと。見た目キャッチーなものが求められているのですね。
 次に売場づくりでは人間の習性を知ることが大切だそう。例えば人は明るい方へ動く、また視線が左から右に水平移動することから、右に解放的な空間をとるようにするとよいといいます。また人間の5感で、視覚に次いで重視されるのが香りなので、高級品売場でゆったりとした気分にさせるフローラの香りを漂わせるのも購買意欲をそそるといいます。
 売場に求められるチェックポイントも次のように紹介されました。
 4つのEとしてエンターテインメント(Entertainment もてなし)、エキサイトメント(Excitement  感動)、エンジョイメント(Enjoyment  楽しみ)、エクスペリアンス(Experience  経験)。
 4つのFとしてフレッシュ(Fresh 鮮度感、清潔感)、フィーリング(Feeling 気付き、こだわり)、フィクション(Fiction、非日常性)、フェミニン(Feminin  やさしさ、思いやり)を挙げて解説。
 さらにVMDの基本として、見せ場と売り場をはっきり分けることや、センスのよいコーディネイト、客ダマリの重要性にも言及。配色は明度差が大きいほど視認性が高まることや、強弱のコントラストがつけられる3角形構成のディスプレー手法も披露されました。

 最後に来店客に視覚的にわかりやすく伝えることが成功の鍵!と強調。大変中身の濃い講演会でした。

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2018年12月 4日 (火)

ファッションワールド東京 滝沢直己講演AI時代のデザイン

 ファッションデザイナーの滝沢直己氏が、先般の「ファッションワールド東京2018秋展」で特別講演されました。
Img_82671  滝沢直己氏といえば、イッセイミヤケのクリエイティブディレクターを経て、ユニクロのデザインディレクターに就任し、美智子皇后陛下の衣装デザインも担当するという、実用衣料のユニクロと皇室という真逆の方向でデザイン活動を行っている、世界が認めるデザイナーです。2007年にはフランス芸術文化シュバリエ勲章を受賞されています。
 2017年にブレザージャケットのブランド「B-Tokyo」を立ち上げ、この10月には自身初のコンセプトショップ「NAOKI TAKIZAWA FITTING ROOM」を東京・代官山にオープンしました。

 そんな話題のデザイナーが考えるAI時代の風景とは、どのようなものなのか、興味津々で講演を拝聴しました。テーマは「私のデザイン ワークアウト」です。
 2006年、イッセイミヤケを離れて、独立した滝沢直己氏。異業種の方々と仕事する機会が多くなり、ディレクターとして全体のバランスをとることがメインの仕事になったといいます。どうすれば成功するのか、AIがトレンドを教えてくれれば楽なのですが---と言いながら、次のような見解を述べられました。

 まずトレンドとは人がつくって、人が終わらせるものといいます。多様な要素が絡まり合ってトレンドが生まれ、それを終わらせるのも人間なのですね。トレンドが生まれる瞬間をいち早く察知して、そのときのムードをつかめば、来たるシーズンを予想できるといいます。 
 このために大切にしているのがトレンドリサーチだそう。社会現象や気候変動からくるトレンド、アートや建築からの影響、ストリートカルチャーなど、様々な動きを常に意識しているそうです。またプルミエール・ヴィジョン・パリのようなトレードフェアからの情報も重要といいます。しかしデザイナーはそうしたアナリストたちの分析をうのみにしないこと、それらはあくまでもヒントと解釈すべきと釘を刺します。
 次にファッション業界の現状について、今はLVMHとケリンググループが主導権争いをしている大きな変化の時代との認識を吐露。こうした流れの中で、新しい傾向として「ラグジュアリー・ストリート」が浮上しているといいます。リードしているのは、セリーヌのエディ・スリマンやディオール・オムのキム・ジョーンズ、ルイ・ヴィトンのヴァージル・アブローといったデザイナーたち。さらに有力インフルエンサーの発信にも注目しているそうです。たとえばファッションアイコンとして有名なカリーヌ・ロワトフェルドやミラノのキアラ・フェラーニなど。
 こうした様々なファクターから色や素材、形などの方向づけをするのがディレクターであり、AIが優れているとしても、それだけに頼っていてはトレンドをつくることはできないと強調。 
 ディレクターとしてのものの見方をわかりやすく解説されました。

 最後に、ご自身のブランド「B-Tokyo」にふれ、ジャケットとシャツ、デニムにスタイリングを限定、とくにシャツを重視していると持論を語って、締めくくりました。

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2018年12月 3日 (月)

「ヒューマンセントリックラボ 」ユーザー視点で機能を実証

 この10月末、東京お台場の「ヒューマンセントリックラボ Human Centric Laboratory(HC Lab)」見学会があり参加しました。(これは私もメンバーの一人となっているユニバーサルファッション協会商品研究会の研究の一環として、東京都立産業技術研究センターのご紹介により行われたものです。)
 ヒューマンセントリックラボ、略して HC Lab は、今年5月にオープンしたばかりの繊維製品の検査機関です。とはいえ単なる検査機関ではないことが見学を通じて理解できました。ヒューマンセントリック=人間中心というように、ここはユーザー視点で製品やサービスの機能の有効性を検証し付加価値を提供していく施設なのです。
 運営も民間で、伊藤忠ファッションシステム(ifs)とユニチカガーメンテック(UGT)の協業により設立されました。

 まずご案内いただいたのが、ifsが手がける物性評価の検査室です。
Img_84471jpg  洗濯による染色堅牢度や耐光性から、引っ張り、引き裂き、ピリングなどの物理性能、寸法変化率などを調べる機器が並んでいます。
 右は摩擦強度を計測する機器です。

 次にUGTの環境試験室を拝見しました。3室あり、それぞれ気温と湿度を調整できるようになっていて、機能性と快適性の評価が行われています。たとえば保温性や接触温冷感、温湿度センサーやサーモグラフィー装置による着用試験などです。

 中でも興味深かったのが、発汗サーマルマネキンによるシミュレーション試験でした。
Img_84541 写真はサーマルマネキンによる布団保温性などを計測しているところです。
 このマネキンは発熱するだけではなく、模擬発汗が可能で、発汗時の衣服内や寝床内の温湿度変化や放熱量を測定できるそう。たくさんの管につながれて、マネキンといえども可哀そうな気分になりました。

 また人体生理計測、つまり筋電図や心拍、脳波など様々な生理学的測定も各種とり揃えているといいます。

 HC Labではこんな風に、人と製品の間に生じる様々な課題や隠れた要求を可視化しているのですね。価値にストーリー性が求められる昨今、データ化した情報は品質保証だけではなく、消費者に有益性をアピールする材料としてもきっと役立つはずと思いました。
 それにしても東京のこんなに便利な場所にある検査機関です。訪れてみてはいかがでしょう。

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2018年12月 2日 (日)

リニューアルされた今治タオル本店に行ってきました!

 先般、今治タオル工業組合のお招きで、コットンについて講演するためにテクスポート今治(愛媛県今治市)へ行く機会がありました。
 講演終了後、隣接する今治タオル本店を訪れ、そのめざましい発展ぶりにびっくり!
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 ここは昨年春にリニューアルオープンした国内最大の店舗だそう。主軸の真っ白なタオルから色柄物、マフラーなどのタオル製品まで、タオルメーカー28社による約400種・2万点以上もの商品が取り揃えられているといいます。

 内装デザインを手掛けたのは、「今治タオル」のブランディング プロデューサー、佐藤可士和氏です。Img_82421_3「今治タオルファクトリー」をコンセプトに、タオル織機でたて糸を動かすために使われる「通じ糸」を、ブランドロゴの赤・白・青の三色に染めたアートワークがインスタレーションされていて、目に鮮やかに迫ってきます。

Img_82401jpg_2  中でもひときわ目を引いていたのが、右の「ロゴアート」タオルのコーナーでした。これは、今治タオルのロゴ配色をグラデーションで表現したガーゼ地のタオルで、やさしい感触が何とも心地いいのです。

 今治タオル本店の隣には、タオルについて学べる体感施設「今治タオルLAB(ラボ)」が併設されています。
 Img_82441  ここでまず目に飛び込んで来たのが、上の大型タオル織機です。

Img_82491_2  窓際に は、「5秒ルール」という体験コーナーが置かれていました。これはタオル片を水に浮かべて、5秒以内に沈み始めれば今治タオルとして合格というものです。
 さらに「タオルソムリエ」の資格試験を試すことができるクイズコーナーもあります。楽しみながらタオルの知識が得られるなんて、よく考えられている、と思いました。

Img_82501jpg  外では今治タオル祭りが行われていて、そのにぎわいぶりにも驚かされました。

 今治はまさにタオルのまち。タオルがすっかり市民に根付いていることを改めて実感しました。

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2018年12月 1日 (土)

2019/20秋冬尾州マテリアル・エキシビション 糸展も併催

 一宮地場産業ファッションデザインセンター(FDC)主催の「尾州マテリアル・エキシビション」が、10月17日~19日、東京・北青山のテピアにて開催されました。
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 リリースによると、17回目を迎えた今回、出展したのは尾州産地のテキスタイルメーカー16社です。2019/20年秋冬に向けてそれぞれが開発した新作1,570点、また会場中央にFDCが提携しているネリーロディ社のトレンド情報を基に製作した開発素材191点が展示されたといいます。
 また糸展「尾州ヤーン・フェア」も併催され、尾州産地内の糸業者、浅野撚糸や豊島など8社がブース出展していました。

Img_80021jpg  さらに目新しく思ったのが、「環境」をテーマとしたモノづくりコーナーです。尾州ヤーン・フェア出展企業の糸で作った生地10点が展示され、サステナビリティへの関心の高さをうかがわせていました。
 来場者は1,844名で、前年比でやや減少となったのですが、会場は終始盛況であったと報告されています。

 素材傾向全般としては、コットンを含む化合繊との複合素材や紡毛へのシフトが多く見受けられたように思います。これにはウール原料の高騰の影響もあったようです。高品質な生地をつくるためにコストを抑える狙いがあったものと思われます。

 ここからは会場中央に設置されたトレンドエリアでの展示をご紹介します。ネリーロディ社が提案しているトレンドコンセプトは「ラジカルな生き方」です。これを基に、各社の開発素材191点が下記3つのテーマで分類展示されました。

◇ABSOLU  (アブソリュ = 絶対的なもの)
制御されたエレガンス。余分なものを排除する。建築的シルエット。

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     ソトージェイテック         林実業
     テンセル/綿防縮         綿スラブとリリヤン糸のからみ

◇RIDE  (ライド = 乗馬)
「スケールの大きい」ライフスタイルへ向けて個性を追求するテーマ。
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     日本エース                        ファインテキスタイル
     コットン/ウール リバーシブル      ジロン綿千鳥

◇UTOPIA  (ユートピア )
ふんわりと心地よいドリームランド。ハイブリッドなシルエット。
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     西川毛織               長大
     C/Wジャカード           リサイクルウールデニム

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