« 「ヒューマンセントリックラボ 」ユーザー視点で機能を実証 | トップページ | ファッションワールド東京 早乙女喜栄子講演 VMD語る »

2018年12月 4日 (火)

ファッションワールド東京 滝沢直己講演AI時代のデザイン

 ファッションデザイナーの滝沢直己氏が、先般の「ファッションワールド東京2018秋展」で特別講演されました。
Img_82671  滝沢直己氏といえば、イッセイミヤケのクリエイティブディレクターを経て、ユニクロのデザインディレクターに就任し、美智子皇后陛下の衣装デザインも担当するという、実用衣料のユニクロと皇室という真逆の方向でデザイン活動を行っている、世界が認めるデザイナーです。2007年にはフランス芸術文化シュバリエ勲章を受賞されています。
 2017年にブレザージャケットのブランド「B-Tokyo」を立ち上げ、この10月には自身初のコンセプトショップ「NAOKI TAKIZAWA FITTING ROOM」を東京・代官山にオープンしました。

 そんな話題のデザイナーが考えるAI時代の風景とは、どのようなものなのか、興味津々で講演を拝聴しました。テーマは「私のデザイン ワークアウト」です。
 2006年、イッセイミヤケを離れて、独立した滝沢直己氏。異業種の方々と仕事する機会が多くなり、ディレクターとして全体のバランスをとることがメインの仕事になったといいます。どうすれば成功するのか、AIがトレンドを教えてくれれば楽なのですが---と言いながら、次のような見解を述べられました。

 まずトレンドとは人がつくって、人が終わらせるものといいます。多様な要素が絡まり合ってトレンドが生まれ、それを終わらせるのも人間なのですね。トレンドが生まれる瞬間をいち早く察知して、そのときのムードをつかめば、来たるシーズンを予想できるといいます。 
 このために大切にしているのがトレンドリサーチだそう。社会現象や気候変動からくるトレンド、アートや建築からの影響、ストリートカルチャーなど、様々な動きを常に意識しているそうです。またプルミエール・ヴィジョン・パリのようなトレードフェアからの情報も重要といいます。しかしデザイナーはそうしたアナリストたちの分析をうのみにしないこと、それらはあくまでもヒントと解釈すべきと釘を刺します。
 次にファッション業界の現状について、今はLVMHとケリンググループが主導権争いをしている大きな変化の時代との認識を吐露。こうした流れの中で、新しい傾向として「ラグジュアリー・ストリート」が浮上しているといいます。リードしているのは、セリーヌのエディ・スリマンやディオール・オムのキム・ジョーンズ、ルイ・ヴィトンのヴァージル・アブローといったデザイナーたち。さらに有力インフルエンサーの発信にも注目しているそうです。たとえばファッションアイコンとして有名なカリーヌ・ロワトフェルドやミラノのキアラ・フェラーニなど。
 こうした様々なファクターから色や素材、形などの方向づけをするのがディレクターであり、AIが優れているとしても、それだけに頼っていてはトレンドをつくることはできないと強調。 
 ディレクターとしてのものの見方をわかりやすく解説されました。

 最後に、ご自身のブランド「B-Tokyo」にふれ、ジャケットとシャツ、デニムにスタイリングを限定、とくにシャツを重視していると持論を語って、締めくくりました。

|

« 「ヒューマンセントリックラボ 」ユーザー視点で機能を実証 | トップページ | ファッションワールド東京 早乙女喜栄子講演 VMD語る »

ファッションビジネス」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ファッションワールド東京 滝沢直己講演AI時代のデザイン:

« 「ヒューマンセントリックラボ 」ユーザー視点で機能を実証 | トップページ | ファッションワールド東京 早乙女喜栄子講演 VMD語る »