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2018年8月30日 (木)

コシノジュンコ講演 「人生は夕暮れ以降が面白い」

 先日、東京・六本木で行われたファッションデザイナーのコシノジュンコさんの講演を伺いました。テーマは「人生は夕暮れ以降が面白い 長い老後を楽しく生きるヒント」です。
Img_40881  コシノさんといえば、NHKの朝ドラ「カーネーション」でおなじみの方も多いでしょう。お母さんと3姉妹の波乱万丈の物語で、実に感動的でした。
 その次女のジュンコさんです。お話の中でとくに印象に残ったのが彼女らしい「おもてなし」の考え方です。「おもてなし」とは、「思いもしないことを為す事」と言い切ります。思ってもみなかったことをなしとげて、人をびっくりさせ楽しませることが「おもてなし」であるそう。若い頃から本気で遊ぶ、「遊びは貯金」という精神でやってきたからこそ、ジュンコさんは誰もやらない分野に次々に挑戦し続けてこられたのですね。
 そのキャリアはもうスゴイとしか言いようがありません。ケンゾーさん(高田賢三)と同期で、19歳のとき装苑賞を受賞します。1966年に表参道にブティック「コレット」をオープンさせ、ブティックの語を日本でいち早く使って広めたのも彼女だったのですね。最初の客はグループサウンズ「タイガース」の沢田研二で、彼が男性か女性かなど考えずにステージ映えする舞台衣装をつくったそう。ムッシュかまやつや作詞家の安井かずみ、歌舞伎女形の中村雀右衛門らと交流し、ディスコの「ムゲン」や「ビブロス」に出没、恰好いい人物との様々な出会い、そうした人々が集まるところに文化があったことを楽しく語られました。
 中でも興味深かったのが、アサヒビールの樋口廣太郎社長との親交にまつわる裏話です。たとえば建築家フィリップ・スタルクが手掛けたという、浅草にある同社本社の巨大な金色の炎。これはジュンコさんのアドバイスもあって完成したとか。当初大胆過ぎるといわれたデザインも、今ではスカイツリーのある風景となじんで、東京名所としてなくてはならない存在になっています。これもジュンコさんのおもてなし精神から来るものだったのでしょう。心に残るエピソードでした。
 またパリコレに進出したのは1978年だったとか。当時私もパリにいてコレクションを拝見し、度肝を抜かれたことが思い出されます。もう圧巻のすばらしさでした。このときのビデオやその後の作品も紹介し、全体にどこか中国風なのはケンゾーさんが日本風なので、ご自身は日本のルーツである中国イメージを採り入れたといいます。
 今年11月15日からはパリの装飾美術館で開催される「ジャポニスムの150年」の「工芸とモード」展で、竹工芸による優雅な遊び心のあるモードを披露するそうです。来年3月まで行われていますので、見に行けそう。これも楽しみです。 
 最後に「人生100年時代」を最後まで楽しく生きるためのヒントとして、カ行を挙げ、カは感謝、キは希望、クはくよくよしない、ケは健康、コは行動で締めくくりました。すてきな言葉で、私も指針にしたいと思います。
 「人生は夕暮れ以降が面白い」、そのあふれるエネルギーに圧倒された講演でした。

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